軌跡〜ひとりからみんなへ〜   作:チモシー

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第一話です。

今見直すと初作品でまだ馴れていなかったからか、序盤の数話はかなり見辛いです(--)後半はもう少しまともになっているハズだと思うので、我慢して見ていただくか、なんなら飛ばし飛ばし見てもらっても結構です。

また、『短篇』や『どんな世界でも好きな』というifシナリオだけでも見ていってくれたら嬉しいです(*^^*)(これらは最近投稿した物なので、多少は見やすいと思います)

ごゆるりと楽しんでいただけたら幸いですが、見辛い文が我慢出来ない方には合わないかもと思いますm(__)m


第一章・であい
一話『一人の世界』


ガラガラッ!

 

 

「……はぁ…」

 

 

外の世界から帰ってきた彼は大きなシャッターを上げて中に入り、一息ついてからそのシャッターを閉じた。そこは真っ暗なガレージの中…そして今現在は彼の住み家でもある。

 

 

「……よいしょっと」

 

 

ガラガラガラガラガシャン!

 

 

 

「まぁ今日はこんなもんかな?これだけあればとりあえず1週間は大丈夫でしょ」

 

彼はガレージの中央に置かれた机の隅に電気ランタンを置き、一人言を言いながら持っていた大きめのカバンから缶詰やペットボトルを取りだして机の上に転げた。

 

 

「今週も生き延びられそうですかな…。」

 

彼の住んでいる世界…ここに"かれら"が現れてから数ヵ月たった。

 

"かれら"というのは外にいる者達…。

映画やゲームでいうところの"ゾンビ"みたいなものだろう。

腐って傷だらけの格好をしていてのそのそ歩き回り、生きた人間を見つけると襲いかかってくる。少しでも噛まれたり引っ掻かれたらその人間も奴らと同じになって、生きた人間を襲う。数は多いし殺すには頭を潰すか首を切り落とさなくてはならない、かなり面倒な奴らでこの数ヵ月で殆どの人間は"かれら"になった。

 

 

 

「…さてと」

 

彼は持っていたカバンをその辺に投げ、壁にかけたやや大きめのダーツ盤を5m程離れて見据え、そして懐に手を入れると…そこに着けた手製のベルトから小さめのナイフを取りだし、狙いを定め…そして投げた。

 

 

ガッ!

 

 

真ん中とは言わないまでもわりといい位置にナイフが刺さる。

 

「おぉ。上手くなったもんですなぁ…」

 

 

ナイフ投げは彼が1カ月前から始めた趣味、最初の頃は的に刺さらなかったり持ち手の部分が当たったりしたがナイフを変えたらやり易いのが見つかり、それからはほぼ毎日練習している。

 

 

 

(上手くいけば遠距離から奴らを倒せる武器になるかもしれない……イヤ…無理かな?あくまでも暇潰しの一環だし…)

 

そんなナイフはというと以前に立ち寄った大きな工具店のような場所で大量に仕入れた。あそこに行ってからはこの投げナイフ(まだ奴らに投げて使ったことはない)数本とこの腰に着けたナイフ…と言って良いのだろうか、恐らくは山で道を遮る邪魔な枝などを切る為であろう大きめの刃物を装備して外に出ている。ここがアメリカならば銃で戦うのだろうが、日本では銃など簡単には手に入らない。

 

 

 

「警官の感染者とかなら持ってるのかな?……ま、銃の撃ち方分からないから手に入れても意味ないか…」

 

そんな事を呟きながら彼はナイフを数本投げては回収し、また投げる。

幸い装備は充実しているし、食料等は近くの個人経営スーパーにまだストックがあった。

 

 

 

ここに来たのは2週間前。

世界がこうなってからは彼は外を出歩き、住み家を転々としていた。

ここはどうやらここは車両整備店のようでガレージに物を沢山置く事が出来るし、更にシャッターは中々に頑丈。そしてガレージの中の薄暗い雰囲気が気に入ったらしく、彼は現在はここに住んでいる。

 

 

 

 

…カンッ!

 

 

 

 

「……ハズした」

 

ダーツ盤横のコンクリート壁に当たり弾き帰って地面に転がるナイフ、まだまだ正確さが足りない。ふと弾き帰ったナイフが自分に刺さって死んだらバカみたいだなぁ…等と思い可笑しくなる。彼は手元のナイフを全て投げ終えると、それを回収せずに地面に引いたマットに横になり…瞳を閉じて考え事をした。

 

 

 

(世界がこうなっていなければ僕はもうあの高校を卒業していたのだろうか…今となっては同級生のみんなが生き延びているか、それすらどうでもいい……。一人が好きだ。)

 

 

 

こんな彼も、以前は生き残りを探したりもした、見付けた事もあった。若い男性4人と中年の男性が1人。お互いを励まし合い、奴らと一緒に戦い物資を確保して夜には彼達のアジトで喜びあった。中年の男性は彼の事を気にかけてくれたらしく、よく話しかけてくれた。若い男性達も下らない冗談等を言って彼を笑わせた。こんな人達がまだ生き残っているんだ、本当に良かった。他人をここまで面白いと思った事は初めてだ…世界がこうなっても悪いことばかりではない。

 

 

 

彼は…そう思った。

 

 

 

 

 

 

翌朝起きると彼らはいなくなっていた…彼が元々の持っていた食料や当時武器に使っていた金属バットすらも奪いさって。その日、彼は簡単に他人を信頼した自分を呪った。

 

 

数日後、彼はまた別の生存者に出会った…しかし、その生存者は彼の物資を奪おうと殴りかかってきた、彼はその生存者に持っていたナイフで応戦したが、相手を殺す気は無く…適当にあしらって逃げようと考えていた。しかし、たまたま切りつけてしまった箇所が悪く…その相手は大量の血を流して死んでしまった。

 

 

("かれら"ではない人間を殺したのは初めてだが数々の"かれら"を殺してきたからかあまり動じなかったし後悔も無かった、僕を襲ったのだからコイツが悪い。死んで当然だ。)

 

 

 

「つまらないヤツ…」

 

彼は死体にそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱりそうだ……この世の中にはろくなヤツがいない。

そう感じてから彼は生存者探しをやめた。

それからというもの…ずっと彼は一人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(一人でいい。その方が楽だ…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




第1話目…見てくださりありがとうございます!

1話丸々オリ主の話で終わってしまいました…お前誰だよ状態ですね(^^;
次回以降からは原作メンバーが登場すると思うので期待して頂ければ幸いです。


更新-久しぶりに見直したら、最初の数話(数十話かも…(汗))の駄文っぷりが酷いですが、少しでも本作の設定に興味を抱いてもらえたなら1話切りせず…のんびりと、毎日1話ずつでも見ていただけたら嬉しいです(*^^*)

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