軌跡〜ひとりからみんなへ〜   作:チモシー

129 / 323
今回の話について少し説明を…。
前回、豪邸の家主である柳さんが屋敷を訪れた彼女達が泥まみれの事に気づき、一度風呂に入れるよう狭山真冬へ告げて終わりました。今回はその続き…由紀ちゃん達がこの家のお風呂に入るところからスタートするのですが……。


また、今回より狭山真冬の台詞表記を『狭山』から『真冬』へと変更しました。



今回の話について一言『R-18寸前のお話です』



百二十話『みらいへ』

 

 

 

 

 

 

美紀「うそ…」

 

胡桃「…マジかよ」

 

悠里「まさか、こんな場所があるなんてね…」

 

狭山に案内され、屋敷内のある場所へとたどり着いた彼女達。そこに広がっていた光景は世界がこんなふうになってから…いや、その前からも見たことがなかったかも知れない。だからこそ、彼女達は全員揃って驚きの声をあげたのだ。

 

 

 

 

由紀「うわぁぁっ…すっごく広いお風呂だね!!」

 

狭山に案内されて入ったこの屋敷の浴場。そこに敷き詰められているのは灰色のタイル…ではなく、高級な石か何かなのだろうか?由紀は天井の明かりに反射するそれの上にペシペシと足音を鳴らし、興奮した様子で辺りを見て回っていた。裸のまま辺りを駆ける彼女を見て、悠里は慌てた様子を見せる。

 

 

 

悠里「あっ、由紀ちゃんっ!走ったら危ないわよ!」

 

胡桃「まぁ…そりゃ由紀のテンションも上がるよな…。まともな風呂ですら久しぶりだってのに、こんなのちょっとした銭湯じゃん」

 

美紀「というより、高級ホテルとかの大浴場…って感じですね。こんなの、私も雑誌とかでしか見たことないです…」

 

かなり広々とした空間の奥、そこには個人の家の物とは思えぬ程に大きな浴槽がある。しっかりと湯のはられたそれからは湯気が立ち上っており、一行は驚きに目を見開いていた。

 

 

 

由紀「胡桃ちゃん、すごいよっ!このお風呂、プールみたい!」

 

胡桃「だからって泳ぐなよ?つーか、まず体洗うのが先だろ」

 

悠里「そうね、由紀ちゃん、こっちおいで」

 

由紀「は~い♪」

 

目の前にある浴槽に一刻も早く浸かりたい気持ちを抑え、彼女達はすぐそば…そこにあった蛇口やシャワーヘッドの方へと向かう。これらは合計で六つ、同じものが横並びに設置されており、それぞれの前に大きな鏡…そしてその鏡の前にはシャンプーや石鹸等も置かれていた。

 

 

 

悠里「お湯、出るのよね?」

 

胡桃「あぁ…たぶん」

 

シャワーヘッドの前に腰を下ろし、左手でそれを持ってから悠里は恐る恐るハンドルを捻る。するとシャワーヘッドから程よい勢いの湯が放たれ、悠里はそれの温度を右手で確認した。

 

悠里「…あったかい」

 

思わずにやけてしまうほど、その湯は温かかった。温度が丁度良いのを確認し終えた悠里がそのシャワーを頭からかぶると、他の全員も同じようにそれぞれシャワーを浴びた。

 

 

 

美紀「ほんと、気持ちいい…」

 

胡桃「ずっと水浴びとかばっかだったからなぁ…マジでありがたい」

 

由紀「うわっ!?りーさんっ、わたしのだけ水が出てるっ!!」

 

悠里「えっ?ああ、由紀ちゃん、そっちじゃなくて…この赤い方のハンドルを回すのよ。由紀ちゃんが今回した青いのは水を出す方だから」

 

由紀「んっ?…あ、ほんとだ!お湯が出たっ!みーくんっ、お湯が出たよ!!」

 

美紀「ええ、そうですね…」

 

回すハンドルを間違えた由紀が色々と騒ぐ中、美紀は穏やかな声を返し続けた。それほどこのシャワーから浴びる湯が心地よく、落ち着くのだ。彼女達はシャワーを浴びてある程度体や髪を濡らした後、一旦それを止めて髪を洗ったり、体を洗ったりした。

 

 

 

 

 

由紀「りーさん、背中洗ってくれる?」

 

悠里「ええ、いいわよ」

 

ここに入る前、狭山に渡してもらったボディタオルを悠里へと渡し、由紀は背を向ける。由紀にそれを頼まれた悠里は自分の髪の泡をシャワーで洗い流した後、彼女の背中へ手をつけた。

 

 

 

 

悠里「…どう?痛くない?」

 

由紀の背中を洗うその力が強すぎてないか、悠里はそれを不安に思って尋ねる。しかしそれはいらぬ不安だったようで、由紀は直後に顔を振り向けてにっこりと笑った。

 

 

由紀「えへへ、気持ちいいよ~。りーさん、お母さんみたい…」

 

悠里「ふふっ、由紀ちゃんみたいな子なら…ずっと可愛がってあげる♪」

 

胡桃「うわ…親バカだ…」

 

自分の長い黒髪を両手でガシガシと洗いながらその光景を横目に見て、胡桃がボソッと呟く。声に出すつもりはなかったのだが思わずそう言ってしまう程、悠里が由紀を見て幸せそうに笑っていたのだ。

 

 

 

 

悠里「あら?親バカはダメかしら?」

 

美紀「甘やかし過ぎるのは良くないかと…」

 

胡桃の向こう、一番奥に腰かけている美紀が体を洗いながら告げる。すると由紀はその言葉を聞いてある事を思ってしまい、一人クスクスと笑い出した。

 

 

 

 

由紀「ふふっ、みーくんは親離れするのが早そうだよね」

 

美紀「…そうですか?」

 

悠里「まぁ、しっかりしてるものね」

 

由紀「うん。…で、胡桃ちゃんは何だかんだでママやパパに甘えるチョイ不良ムスメっ!」

 

胡桃「おいっ!なんだよそれっ!!?」

 

その顔を由紀の方へグルッと向け、胡桃はそのまま彼女を睨もうとする。しかし顔を向けた時の勢いによって自分の髪が目に当たり、ついていた泡が目に入ってしまった。

 

 

 

 

胡桃「んぐっ!!美紀っ!シャワー取ってくれ!目が痛いっ!!」

 

美紀「まったく…何してるんですか…」

 

隣でジタバタ足を動かす胡桃を見て呆れた表情をした後、美紀は持っていたシャワーヘッドを彼女の方へと向ける。そうして彼女の髪、顔を洗い流すと、胡桃は泡の入った目を必死に両手で擦って危機を脱した。

 

 

 

 

胡桃「ふぅ…サンキュー」

 

美紀「髪洗ってる時にふざけるからですよ…」

 

胡桃「だって、由紀のヤツがさぁ…」

 

由紀「ふむふむ…やっぱり、みーくんは胡桃ちゃんのお姉ちゃんって感じだね。で、りーさんはみんなのお母さんでしょ~。わたしはやっぱ、長女だよね…」

 

百歩譲って、美紀が胡桃の姉に…というのは納得できる。悠里がみんなの母親というのもだ。しかし、その悠里に背中を洗ってもらい、そして今は髪も洗ってもらっている一人の少女…まぁ由紀なのだが、彼女が長女というのだけは違和感があり、彼女の発言を聞いた三人は眉をピクッと動かした。

 

 

 

 

美紀「由紀先輩が…長女……?」

 

胡桃「由紀、鏡を見てみろ。一人で髪も洗えない長女の姿が見えるぜ」

 

由紀「なっ!?ちっ…ちがうもんっ!!りーさんが『髪も洗ってあげようか?』って聞いてくれたから、ついそれに甘えちゃっただけでっ!一人でだって洗えるよ!!」

 

胡桃「ははっ、そうかそうか♪」

 

小馬鹿にしたように笑った後、胡桃は体を洗い始める。さっきの由紀の言い方だと胡桃は末っ子に選ばれた事になるのだが、由紀が長女…という違和感満載の発言にツッこむあまりそこには気付いていないようだ。

 

 

 

美紀(というか…りーさんの言葉に甘えちゃう時点で由紀先輩は子供なんじゃ、とか言ったらまた本人が傷つくから黙ってよう……)

 

体を洗いながら、チラッと由紀の方を見る…。彼女は目をギュッと閉じたまま悠里に身を任せ、その髪を洗ってもらっていた。その姿はどう見ても幼い子供のようであり、長女の貫禄はない。

 

 

 

 

 

胡桃「つーか、由紀から見てアイツはどのポジションに入るんだ?やっぱり末っ子?」

 

美紀「あいつ?…ああ、先輩ですか」

 

由紀「末っ子は胡桃ちゃんでしょ?__くんはパパだもん」

 

胡桃「なっ…!?」

 

由紀の中では自分が末っ子認定されていた事…そして彼が父親認定されていた事…そのどちらも納得できず、胡桃はボディタオルを持つその手をギュッと握る。急に力の込められたタオルはその勢いによってついていた泡を飛ばし、それはまたしても胡桃の目へと入った。

 

 

 

 

胡桃「っぐ!!美紀っ!」

 

美紀「あっ、はい…シャワーですね」

 

ついさっきやったのと同じようにシャワーを放ち、胡桃についた泡を流す。二度目だからなのか、それともこうなる予感がしていたのか、美紀の動きはとてもスムーズだった。

 

 

 

 

胡桃「っ…助かった…」

 

美紀「まったく、さっきもやったばかりじゃないですか…」

 

胡桃「うっ…ごめん…お詫びって訳じゃないけどさ、背中流してやろうか?」

 

美紀「いえ、もう終わりましたから結構です」

 

胡桃に向けていたシャワーを自分の体に向け、美紀は体に纏っていた泡を洗い流す。彼女は既に髪も洗い終えていたのでこのまま浴槽に向かっても良いのだが、やはり全員一緒に入りたいのだろうか…。彼女は何をするわけでもなく、その場に腰を下ろしたままだった。

 

 

 

 

悠里「由紀ちゃんの言い分だと、私と彼は夫婦になるのね?」

 

由紀「おお、そうだね♪」

 

悠里「あらあら、それは幸せそうね…」

 

由紀の背後に腰を下ろし、彼女の髪を両手で洗う悠里。その嬉しそうな表情を横目に見て、胡桃もにっこりと笑った。

 

 

 

 

胡桃「あいつにりーさんは勿体ない気がするなぁ…」

 

悠里「あら、そうかしら?彼、結構素敵な男の子だと思うわよ?」

 

胡桃「ん、んん……」

 

悠里「…ふふっ」

 

シャワーで自分の体を洗いながら、胡桃は曖昧な返事を返す。彼女のそんな反応を見て悠里が意味ありげに笑うと、彼女に髪を洗われている由紀が不思議そうに声をあげた。

 

 

 

 

由紀「ん~?誰かわたしの背中に触ってる?」

 

胡桃「んなわけないだろ…今、お前の後ろにはりーさんしかいなくて、そのりーさんは両手でお前の髪を洗ってんだから」

 

胡桃が冷静に答える。しかしそれでも背中に何かの感触を感じている由紀はその目を閉じたまま少し考え、そして一つの答えにたどり着いた。

 

 

 

 

 

由紀「あっ、りーさんのおっぱいが当たってるんだ」

 

悠里「あら、ごめんね」

 

自分でも気づいていなかった悠里は由紀から少しだけ距離をとり、彼女の背中に触れてしまっていた自らの胸を離す。悠里はそうして何事もなかったようにシャワーを取り、由紀の髪を洗い流し始めた。

 

 

 

 

 

胡桃「大きいと、背中に寄るだけで当たるんだな…」

 

ボソッと呟き、胡桃は自身の胸を見つめる。自分の胸も決して小さくはない方だと思うが、恐らくよほど密着しない限りは相手の背中に触れたりなどしないだろう…。

 

 

 

悠里「さて、私もパパっと済ませちゃうから…みんなは先に入ってていいわよ」

 

胡桃「…そうか?」

 

由紀「じゃあお先に~♪」

 

胡桃「あっ!走んなって!」

 

由紀の面倒を見ていた事で、悠里は他の者より遅めに体を洗い出す。由紀、胡桃は一足先に浴槽の方へと向かったが、美紀は悠里の隣へと場所を移して待っていた。

 

 

 

 

悠里「どうしたの?」

 

美紀「いえ、背中くらいなら流してあげようかと…」

 

悠里「ほんと?じゃ…お願いしようかしら♪」

 

美紀「はい、任せて下さい」

 

悠里は石鹸で泡をつけたボディタオルを美紀へと手渡し、そっと背中を向ける。そんな中、横の方からは浴槽に入った由紀、胡桃の心地よさそうな声が聞こえてきた。

 

 

 

 

由紀「はぁ~……きもちい~ねぇ~…」

 

胡桃「んん、だな…」

 

美紀「温かいですか?」

 

由紀「うんっ、温かいよ~!」

 

美紀「…だそうです。楽しみですね」

 

悠里「ええ、ほんとに…」

 

由紀の言葉を聞き、美紀と悠里の期待も高まる。そうして二人は待ち遠しそうに浴槽を見つめ、あることに気づいて同時に笑う。この浴槽はかなり広いというのに、由紀と胡桃は離れもせず肩を寄せ合いながら真ん中に浸かっていたのだ。

 

 

 

 

悠里「仲良しねぇ」

 

美紀「ええ、ですね」

 

ふふっと笑い合い、美紀は悠里の背を洗う。タオルを擦り、上手く泡立てながら、弱すぎず、強すぎずの力で…。

 

 

 

 

 

悠里「…美紀さん、今日はありがとう。あなたがいたから、狭山さんは自分を見つめ直してくれたんだと思う。結局私は…何もできなかった」

 

美紀「そんなことないです…。りーさん達が私を仲間に加えてくれて、一緒にいることの暖かさを教えてくれたからこそ、私は彼女を説得できたんですから」

 

悠里「今さらだけど、あなたに会えてよかったわ…これからもよろしくね?」

 

美紀「はい、こちらこそ…」

 

目の前の鏡越しに悠里と目を合わせて答えると、彼女はにっこりと微笑む。悠里は美紀と出会えてよかったと言ったが、それは美紀も同じだった。美紀も彼女達に出会えて本当によかったと…この時改めて思った。

 

 

 

 

 

 

美紀(圭…キミもこの場にいてくれたら、もっと良かったのに…)

 

今はいない友の事を思いだし、微かに瞳が潤む。すると、悠里が思い出したように口を開いた。

 

 

 

悠里「そう言えば、狭山さんは入らないのかしら?」

 

美紀「ああ…なんか、いつの間にかいなくなっちゃってましたね」

 

悠里「彼女も泥だらけだから、てっきり一緒に入るんだとばかり…」

 

美紀「…どうしたんだろ。やっぱり、まだそこまでの関係にはなれないんでしょうか…」

 

悠里「……どうかしらね」

 

美紀はもう、彼女を完全に許すつもりでいる。しかし彼女の方はまだ、気まずさがあるのかも知れない。だから自分達を案内するだけでここには入らず、どこかへと行ってしまったのかも…。美紀はそう考え、少し寂しげな表情を見せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠里「…ありがと。さぁ、私たちも行きましょうか?」

 

美紀「はいっ」

 

少しして、悠里も体と髪を洗い終える。彼女はこれまで待っていてくれた美紀に礼を言った後、二人で由紀と胡桃の待つ浴槽へと向かった。

 

 

 

 

 

 

悠里「…っ、ほんとに温かい」

 

ゆっくりとつま先を浸けただけでも、その心地よさに頬が緩む。悠里と美紀は少しずつ体を沈め、肩まで浸かった後に深く息を吐いた。

 

 

 

 

美紀「はぁぁ……気持ちいい」

 

悠里「お風呂なんて、いつぶりかしら」

 

胡桃「温かいお湯に浸かんのは…前に行った温泉以来か?それからはずっと、冷たい水で済ませてきたから…」

 

由紀「そう言えば、温泉の時は__くんが覗きに来たよね?今日も来るのかな?」

 

その時の事を思いだし、由紀が冗談混じりに言う。いくら彼でも、今回は大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

胡桃「さすがに二度目はないだろ?」

 

美紀「そもそも、温泉の時と違って覗けるポイントが限られてますからね」

 

悠里「ええ、ここに覗きに来るには一つしかない入口を開けるしか――」

 

浴場の入口である、大きな()りガラスの扉。ここに覗きに来るにはあれを開けるしかないのだが、いくらなんでもそこまではしないだろう。そう思った時、その扉がゆっくりと開いた……。

 

 

 

 

ガラガラガラッ…

 

 

悠里「っ!?」

 

胡桃「マジかよっ!?」

 

目線の先にある扉がゆっくりと開くのを見て、彼女達は浴槽に沈めた体を両手で隠すように身構える。彼が来たかと思ったからだ。しかしその扉から顔を覗かせたのは彼ではなく、姿を消していた狭山真冬だった。

 

 

 

 

美紀「…なんだ、真冬か」

 

由紀「真冬ちゃんも入るの?」

 

真冬「あ…っ……うん…。いいかな…?」

 

真冬は大きなバスタオルを体に纏い、どこか申し訳なさそうに声を出す。一瞬彼が来たのかと警戒した一同だったが、真冬なら問題ないと一安心した。

 

 

 

 

悠里「ここはあなたの住む家で、私たちは少しお邪魔してるだけ…。断る事なんか出来るわけないわ。だから気にせず入って?」

 

真冬「…うん、ありがと」

 

ペコリと頭を下げた後、真冬はバスタオルが落ちぬよう胸元に当てた両手で押さえつつ、ペシペシと小走りしてシャワーの前へと向かう。そうしてそこに腰かけた彼女はチラチラと浴槽にいる彼女達を横目で覗き込み、彼女らに背中を向けてからそっとバスタオルを下ろした。

 

 

 

シャァァッ…

 

真冬「………」

 

彼女はシャワーをつけながら、無言でその黒髪…そして体を洗っていく。彼女はそれらを手早く済ませると先程のバスタオルをまた手に取り、それを体に巻いてから浴槽の方へと向かった。

 

 

 

 

 

真冬「じゃあ…その……お邪魔します」

 

胡桃「いや、お邪魔してるのはあたしらなんだけど…」

 

胡桃が言うと彼女は照れたように目を逸らしてから浴槽に足を浸け、そのまま少しずつ体を沈めていく。途中、纏っていたバスタオルがプカリと浮かび真っ白な太もも辺りまで捲れてしまったが、彼女は慌ててそれを手で押さえた。

 

 

 

 

 

真冬「っ……ふぅ」

 

胡桃「………」

 

悠里「………」

 

由紀「……?」

 

美紀「え…っと…」

 

この広い浴槽…そのどこに身を浸けようと問題はないのだが、彼女は一人その隅に身を寄せていた。一方で由紀達は中央に纏まって身を浸けていたので、真冬だけが除け者のようになり少し気まずい…。声をかけようかとも思ったが、改めて話すとなるとこれも中々難しく…。

 

 

 

 

 

美紀「…由紀先輩、真冬を呼んであげて下さいっ」

 

由紀「えっ?うん、分かった。真冬ちゃん、こっち来ない?」

 

こういう時、誰とも分け隔てなく接する事の出来る由紀は本当に凄いと思う。真冬も由紀に呼ばれると少し戸惑ったような雰囲気を感じさせたものの、ゆっくりこちらへと寄ってきてくれた。

 

 

 

 

真冬「じゃあ……うん」

 

由紀「えへへ、お風呂、温かいね?」

 

真冬「………うん」

 

由紀が笑顔で語りかけるが、真冬の反応はまだぎこちない。このまま気まずい入浴時間を過ごさねばならぬのかと由紀以外の誰もが思った時、真冬の方から口を開いた。

 

 

 

 

 

 

真冬「改めて…今日はごめんね…。胡桃も怪我…しちゃってるね」

 

胡桃「…なんだ、まだ気にしてたのかよ。こんな怪我大丈夫だっての。それに、お前だって怪我してるじゃん」

 

言いながら彼女のそばに寄り、胡桃は彼女のバスタオルを太ももの辺りまで捲る。湯に反射して少し見辛いが、彼女の太ももには大きめの切り傷のようなものがあった。

 

 

 

 

真冬「あっ……!」

 

胡桃「んっ?ああ、わりぃわりぃ」

 

真冬は慌てた様子で胡桃の手を退かし、捲られたバスタオルをしっかりと膝辺りまで纏うように直す。傷口を見られたくないのだろうか?そんな事を胡桃が思うと、真冬はボソッと呟いた。

 

 

 

 

真冬「これは…その……彼と戦った時に…」

 

胡桃「ああ、そうか…アイツも容赦ねぇなぁ」

 

真冬「仕方ないよ…彼、みんなを傷付けようとするボクに凄く苛立ってたみたいだから。全部、ボク自身のせい…」

 

美紀「…でも、先輩も真冬も、どっちも無事のままでよかった…」

 

真冬「……美紀は、本当に優しい娘だね。ううん、優しいのは皆もか」

 

由紀「真冬ちゃんも、だよ♪」

 

由紀の言葉を聞いてにっこりと微笑みながら、真冬はその場にいた全員の顔を見回す。最初こそ少し気まずかったが、一度話し出すと楽に会話が出来た。

 

 

 

 

 

 

悠里「あの、その傷は…彼にやられた訳じゃないわよね?結構大きな怪我だけど」

 

真冬の左肩部分…そこに残る二十センチほどの大きさの傷痕を見た悠里が心配そうな声を出す。尋ねられた真冬は自らの右手でその傷痕を撫で、そっと首を横に振った。

 

 

 

真冬「これは違うよ…。これは、初めて噛まれた時の傷…」

 

美紀「え…っ?」

 

悠里「…噛ま…れた?」

 

美紀に悠里…そして由紀と胡桃も、真冬の発言に目を丸くする。次の瞬間、真冬はハッとした表情を浮かべ、その事を説明した。

 

 

 

 

 

真冬「そう言えばまだ言ってなかったね…。ボクと穂村、そして圭一さんの三人は元々感染者にやられた人間だったんだけど、柳さん…つまりこの家の家主さんに助けられたの」

 

美紀「それ、ほんとなの?」

 

真冬「うん…。といっても元の状態に治してもらった訳じゃなく、今はちょっと特殊な体になってるけどね…。彼が胡桃を連れてここに来たのも、柳さんに力を借りるためだよ」

 

悠里「っ!だからさっき、彼は胡桃だけを連れて…。で、話はどうなったの?治してもらえそう?」

 

胡桃「あっ…うん…。出来るだけの事はしてくれるみたい…」

 

とは言っても、まだまだ油断は出来ない。胡桃はまだ不安の残る表情で彼女達にそれを告げたのだが、そばにいた皆は安心したような顔をしていた。中でも、由紀にとってその報告はかなり嬉しかったようで…

 

 

 

 

由紀「っ…胡桃ちゃんっ、よかった…よかったぁ…!」

 

胡桃「わっ…!?ちょっ、くっつくなよ…」

 

由紀「だって…嬉しいんだもん!心配だったんだもんっ!!」

 

由紀は両手を大きく広げ、そのまま胡桃のことを強く抱きしめる。胡桃はそれに戸惑い、そして恥ずかしそうな顔をしていたが、どこか幸せそうでもあった。

 

 

 

 

美紀「本当によかった…」

 

悠里「ええ、だいぶ安心したわ…胡桃、よかったわね」

 

胡桃「ん、まぁ…ね」

 

由紀「むぅ…素直じゃないなぁ…!もっと大はしゃぎしても良いんだよ?」

 

胡桃「ったく、しないっての…」

 

抱きつく由紀の額を小突き、胡桃はニコリと笑う。確かにまだ不安は残るが、それでも彼女達と一緒なら…彼と一緒なら…どうにかなる気がした。

 

 

 

 

 

 

由紀「…ところでさ」

 

由紀は胡桃から離れ、話題を変える。実を言うと、由紀は先程からあることが気になって仕方なかったのだ。

 

 

 

 

由紀「真冬ちゃん、なんでタオル巻いてるの?」

 

真冬「っ…!べ、別に…深い意味は…」

 

身に纏う大きく、真っ白なバスタオル…思えば彼女はここに入ってきてから、体を洗う時以外はずっとそれで体を隠していた。

 

 

 

胡桃「そういや、体洗う時もこっちに背中を向けてたな…」

 

真冬「そ…そんなことは……」

 

真冬はキョロキョロと目を泳がし、あからさまに慌てた様子を見せる。その様を見た胡桃は全てを察し、ニヤリと笑った…。

 

 

 

真冬「ボク…もう出るね…?」

 

ガシッ!

 

胡桃「おいおいっ、まだ入ったばかりだろ?」

 

胡桃は浴槽から出ようとする真冬の手を掴み、彼女を元の場所へと半ば無理矢理に引き戻す。すると、真冬は両手を胸元に当ててバスタオルをギュッと掴み、胡桃に対する警戒心をむき出しにした。

 

 

 

 

真冬「や、やだ…もう出たいっ…!」

 

胡桃「おかしいと思ったんだよなぁ。あたしらはみんな裸なのに、一人だけそんなの巻いちゃってさ~」

 

真冬「おかしいのは君たちだよっ!他の人に裸見せて…恥ずかしくないのっ?」

 

みるみる真っ赤になる真冬の顔…。悠里はそれを見て微笑むと、顎に手を当てながら答えた。

 

 

 

悠里「だって、女の子同士だしねぇ…」

 

真冬「みっ、美紀も平気なの…?」 

 

美紀「まぁ…うん。最初はちょっと恥ずかしかったけど、慣れかな?」

 

由紀「真冬ちゃん、裸になるの恥ずかしいの?」

 

由紀が首を傾げながら尋ねる。すると真冬はその首をそっと縦に振り、恥ずかしそうに目を伏せた…。

 

 

 

真冬「だって…誰にも見せたことない……」

 

胡桃「じゃ、今日が初だな…由紀っ、手伝え!」

 

由紀「えっ?ら、らじゃ~っ!」

 

由紀は胡桃の言葉にあっさりと従い、真冬のバスタオルに手をかける。当然真冬は抵抗したが、胡桃もそれに加わり守るのが厳しくなってしまう。バシャバシャと水しぶきが立つほどに抵抗しつつ、真冬は困惑の目を美紀と悠里に向けるが…

 

 

 

 

美紀「あはは…まぁ、諦めてよ…」

 

悠里「女の子同士なんだから、そんなに恥ずかしがらなくても…」

 

真冬「なっ…!?や、やだっ…!助けっ――」

 

彼女の願いは届かず、美紀と悠里は諦めたような目をしていた。この二人には、由紀と胡桃を止めるだけの力が無かったのだ。次の瞬間、胡桃の手には真冬の纏っていたバスタオルが握られており、それを奪われた真冬は浴槽の中で体を丸くした。

 

 

 

 

真冬「くっ、胡桃っ!ほんとに返して…恥ずかしいからっ…!」

 

胡桃「気にすんなって!ほら、これでお前はあたしらの仲間だ。やっぱり裸の付き合いって大事だよなぁ~」

 

言いながらそのバスタオルを浴槽の外へ投げ捨てる胡桃を前に、真冬は顔を真っ赤に染める。

 

 

 

真冬「裸の付き合いとか…意味わかんないっ…!!」

 

悠里「まぁまぁ、そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに…」

 

真冬「だって…ボクっ……その」

 

体を丸めたまま、真冬は何かを言いかける。彼女は結局その言葉を言わずに顔を伏せたのだが、直後に美紀がボソッと呟いた。

 

 

 

 

美紀「もしかして、胸が小さいの気にしてるの…?」

 

真冬「っ!?……~~っ!!」

 

真冬は顔を更に真っ赤に染め、美紀に背中を向ける。どうやら、美紀の予想は当たっていたらしい。

 

 

 

胡桃「な、なんだ…意外と可愛いやつだな……」

 

悠里「胸の大きさなんて、気にしなくても良いのに…」

 

真冬「っ!!悠里がそれを言うと、嫌みにしか聞こえないっ!!」

 

バシャッと音をたてながら振り向き、真冬は悠里の胸をじっと見つめる…。悠里の胸は真冬のそれとは比べ物にならないほどに大きく、よく見ると湯に浮かんでいるのが分かった。

 

 

 

 

悠里「そ、そんなにジロジロ見られると…」

 

じっくり見られるとさすがの悠里も恥ずかしいらしく、両手をそっと胸元に当ててそれを隠す。しかしそれでもまだ隠しきれず、悠里の細腕からはみ出すその胸を見て、真冬は毒を吐くように呟いた。

 

 

 

 

 

真冬「……おっぱいオバケ」

 

悠里「なっ!それは失礼じゃないっ!?」

 

真冬「ほんとの事を言っただけ。悠里は大きすぎる…それだと歩くのも大変」

 

悠里「そこまでじゃないわよっ!」

 

真冬はそっと悠里に背を向け、ボソボソと呟きを放つ。その時の真冬の目はほとんど生気を感じられないほどに濁っていた。恐らく、自分でもこれが負け惜しみだと分かっていたのだろう…。

 

 

 

真冬「やっぱり由紀…ううん、美紀くらいの胸が丁度いい。胡桃もちょっと大きすぎだし、悠里に限っては論外…」

 

悠里「ろ、論外っ…」

 

胡桃「あたし…そんなに大きいか…?」

 

真冬「…嫌み?」

 

真冬に大きいと言われ、胡桃は自分のそれの大きさを両手で確認する。その胸は彼女自身の手でもギリギリ収まっておらず、真冬の眉がピクッと動いた。

 

 

 

 

真冬「まず、片手に収まらない時点で大きすぎ…。その点、ボクのは片手に収まる。たぶん美紀のもね…。由紀のは…うん、ギリギリおっけーかな?」

 

由紀「おお…それは、よろこんで良いのかな?」

 

美紀「いや、どうでしょうね…」

 

美紀は自分の胸を見つめ、複雑そうに苦笑いする。美紀はそこまで自分の胸に思うことはなかったが、改めてそう言われると傷付かないこともない。何故なら彼女の胸は、学園生活部の中では一番控え目かも知れないからだ。もっとも、真冬よりは大きいが…。

 

 

 

 

 

 

悠里「…わかった。胡桃、ちょっと狭山さんを押さえて?」

 

胡桃「っ…?わ、わかった…」

 

真冬「えっ?な…なに…?」

 

戸惑う真冬の肩をガシッと掴み、出来るだけ動かないように胡桃は腕をまわす。すると悠里は明らかに裏のある笑みを浮かべながら真冬の前へと寄り、小さな声で囁いた。

 

 

 

悠里「狭山さん、知ってる…?胸ってね、触ると大きくなるかも知れないんですって……」

 

真冬「っ!??ちょっ…悠…里?」

 

悠里「…ふふっ、試してみましょうか?」

 

胡桃(うっ…りーさん、目が怖ぇぇ……)

 

胡桃は真冬の腕をガシッと掴み、目の前にいる悠里からは目を逸らす。これまで悠里が怒るのは何度か見たことがあったが、彼女の目を見るに今回はこれまでと比べても最大級に怒っているようだ。

 

 

 

 

真冬「胡桃っ、離してっ…!」

 

胡桃「わ、わりぃ…今のりーさんには逆らえねぇ…」

 

真冬「そんなっ…!」

 

ならば美紀と由紀だ。そう思って目線を向ける真冬だが、二人はいつの間にか浴槽の隅へと逃げていた。どうやらあの二人も、悠里から放たれるオーラに気づいたらしい。

 

 

 

 

真冬「ほ、ほんとにっ……んっ!」

 

次の瞬間、悠里の手が真冬の胸に触れる…。初めて他人にそこを触られた真冬は体をビクッと震わせ、微かに声を漏らした。

 

 

 

悠里「ほら、こうして揉んであげれば…少しは大きくなるかもね?」

 

真冬「ゆう…りっ…やめっ……やめ…て…っ!」

 

悠里はどこか怖くも見える笑みを浮かべつつ、両手で真冬の胸…その両方を同時に揉んでいく。真冬の胸は確かにあまり大きくはなく、悠里の手にしっかりと収まっていた。悠里はその胸を指先でふにふにと撫で回し、またニコリと笑う…。

 

 

 

悠里「確かにちょっと小さいけど、気にしなくて良いのに…。狭山さんの、ちゃんと柔らかくて可愛いわよ…?」

 

真冬「お願いだからっ……んっ!あやまる…からぁっ…!」

 

悠里の手の動きに合わせ、真冬の体はビクビクと震える…。胡桃はそんな彼女の腕を押さえながら、かつて見たことのない悠里の雰囲気に圧倒されていた。

 

 

 

 

胡桃(な、なんか…やっちゃダメな事をしてる気になるんだけど……)

 

そう感じているのは胡桃だけでなく、隅へと移動した由紀と美紀も同じようだ。二人はこちらの方…正確には悠里と真冬の事を見つめ、顔を真っ赤に染めていた。

 

 

 

 

由紀「みっ、みーくんっ…!止めた方がよくないっ…?」

 

美紀「そう思うなら先輩がやってくださいよっ…!」

 

由紀「無理だよっ…!今のりーさん、すごく怖いもんっ…」

 

小声でそんな会話を交わしつつ、二人はもう一度悠里の方を見る…。彼女は相変わらず真冬の胸を揉みながら、その小さな体が震えるのを見てニヤニヤと微笑んでいた。

 

 

 

 

悠里「顔…こんな真っ赤にしちゃって……」

 

首まで真っ赤に染まる真冬をの顔を見て呟きながら、悠里は両手の指先をそっと彼女の胸に沈める…。すると真冬はまたしても体を震わせ、まるで全力疾走した後かのように息を荒くしていた。彼女の体からは力が抜け、その手を後ろで掴む胡桃の存在もほとんど意味がない。胡桃がその手を掴まずとも、今の真冬に抵抗するだけの力はないのだ。

 

 

 

 

真冬「はぁっ…はぁっ…!ほんとにっ、ダメだからっ…っ!もう…ダメだからぁ…」

 

悠里「ふふっ、もうちょっとだけ我慢…できるでしょ?しっかり揉んで、大きくしないと……ね?」

 

真冬「うっ……~~~っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~

 

それから約二十分後…。

元からこの屋敷にいた人間、そして由紀達全員が屋敷内の一階にある広間へと集まる。そこにはこの家の家主である男、柳もおり、軽い自己紹介を始めようとしていた。……のだが

 

 

 

 

 

 

 

柳「ええっと、まずは……すまない、ちょっと待ってくれ。狭山君、顔色が悪いぞ?どうかしたのか?」

 

広間に置かれたソファー…真冬はそこに座りながら顔を俯けており、どこか具合が悪そうにも見える。柳がそれを尋ねると真冬はその青い顔をそっと上げ、消えそうなほどに小さな声を発した。

 

 

 

真冬「ボク……もう…お嫁にいけなくなりました……」

 

圭一「はぁ?」

 

柳「…ん?なんだって?」

 

穂村「よくわかんねぇけど、お嫁にいけなくなったってさ。大丈夫だよ狭山。どうしてもってなら俺がお前を貰ってやるから!」

 

真冬「いらない…こっちから願い下げ……」

 

かなり弱っているように見えるが、それでも穂村に対する扱いは変わっていないようだ。それを確認した柳はこれなら大丈夫そうだと一安心するが、一方で悠里の落ち着きがなかった。

 

 

 

 

悠里「あ、あのっ…調子悪いなら…無理しなくても……」

 

真冬「……悠里こわい」

 

心配そうに駆け寄る悠里から目を逸らし、真冬は頬を染めて小さく呟く。その反応を見た悠里は先程の自分の暴走を激しく後悔し、頭を深々と下げた。

 

 

 

 

悠里「ご、ごめんなさいね…おふざけのつもりが、なんか止まらなくなっちゃって…」

 

真冬「……別にいーよ」

 

彼女達にはもっと迷惑をかけたのだから、このくらいの事は許してあげよう…。そう考えた真冬が返事を返してからチラッと悠里の顔を見ると、彼女はホッとしたように微笑んでいた。

 

 

 

悠里「ほんと…あんな事はもう二度と無いようにします」

 

真冬「はい…是非ともそうしてください…」

 

その会話を聞いた女性陣は楽しげに笑い合っていたが、男性陣は何一つ会話の内容についていけない…。それぞれが不思議そうに首を傾げる中、柳は場の流れを変えるようにしてそれを告げた。

 

 

 

 

 

 

柳「では自己紹介をしよう。私は(やなぎ)恭介(きょうすけ)…既に話は聞いているかも知れないが、念のために伝えておく。そこの少年と狭山君に頼まれ、感染している恵飛須沢胡桃を治す役目を任された。確実に成功するとは言えないが、どのみち時間がかかる…」

 

柳は胡桃を見つめてからそう言い放ち、そして由紀達の事を順に見つめていく。これから先、全てが上手くいくという保証はない…。しかし少なくとも、彼等は望む未来への第一歩を踏み出した。

 

 

 

 

柳「丈槍由紀、直樹美紀、若狭悠里、恵飛須沢胡桃…そして君も、全員この屋敷に住む許可を出そう。部屋はもちろん、必要な物はある程度揃っている。恵飛須沢君を治すまでの間だが、のんびりしていくといい」

 

由紀に始まり、最後は彼の顔を見て…柳はニヤリと笑う。今朝はあれだけ大変だったのに、状況は一変した…。由紀はこの瞬間、大きな希望のような物を心に感じ、笑顔のまま胡桃に抱きついた。

 

 

 

 

 

 




……はい、暴走しました。(反省はしてない)

今回の話ではただひたすらにりーさんが暴走してしまいましたが、こんなりーさんも良いですよね?攻めにまわるりーさんって良いなぁと思うのは私だけですか?(あれ、似たような事を先日言ったような…)

でも結果としては真冬ちゃんも彼女達との裸の付き合いを経て、仲を深める事が出来たと思います♪特に、りーさんとの仲が…(意味深)

あまりにりーさんを暴走させ過ぎてしまい、R-18になるところでしたね(汗)まぁR-18になるとしたら、りーさんの暴走はこの程度じゃ済まなかったですけどね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。