軌跡〜ひとりからみんなへ〜   作:チモシー

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次はどんなイベントを書いていこうかと悩みに悩んだ結果、今回は『ゆきちゃん』の回となりました!見ている方達がじっくりのんびり、ゆきちゃんに癒されたらなぁと思っています(*^^*)






第二十二話『おそうじ』(ゆき)

 

 

 

 

 

 

由紀「え~っ!!そんなのやだよ~!」

 

放課後の教室…教師である佐倉慈にある事を言われた由紀は机に力なく顔を伏せる。既に二人以外いない教室…そこに嫌がる由紀の呻き声のようなものだけが虚しく響く。

 

 

 

慈「だって丈槍さん、また私の授業中に居眠りしたでしょ!それに今回のテストの点数も悪かったですし…これはもう仕方ありませんっ!ちょっとした罰みたいなものよ」

 

由紀「うぅ~…でも、明日はせっかくのお休みなんだよ?そんな日にわざわざ学校に来て、プール掃除しなきゃならないなんて…」

 

ここ最近の由紀は慈の授業中に居眠りすることが多く、更にテストの点数も悪くなっていた…。慈はこれまで彼女にその事を幾度となく注意してきたのだが、改善している様子が見られなかった為…慈は由紀にある罰を命じた。それは『明日、学校のプールを掃除する』というものだ。

 

 

 

 

慈「私だって何度も注意してきたでしょ?それなのに…丈槍さんったらまた居眠りするんだもの。少し心が痛みますが…仕方ないですっ!今回ばかりは私も心を鬼にします!!」

 

由紀「せっかくのお休みが……いやだなぁ……」

 

慈「もしかして……何か用事があったりするの?それだったら――」

 

あまりに嫌がる由紀を見て彼女には明日、何か重要な用事があるのではと慈は考える。『それだったら仕方ない…今回は見逃してやっても良いか』ついさっき心を鬼にすると言ったばかりにも関わらず、慈はそんな事を言いかけるが…

 

 

 

 

 

由紀「用事は特にないけどさ~……お家でゴロゴロしながら、マンガでも読んでようかなぁって計画が……」

 

慈「…………」

 

席についたままの状態で手足をバタバタと動かし、あからさまにめんどくさそうな表情をする由紀…。そんな彼女を見て、慈は一瞬見せかけてしまった自らの甘さを引っ込めた。

 

 

 

慈「明日ですからねっ!私も午後ちょっと過ぎまでは校内にいますから、それまでに来て…しっかり掃除を終わらせること!!」

 

由紀「へ~い……」

 

 

 

…バタン

 

全てを言い終えた慈は由紀をその場に残し、教室をあとにする…。一人残された由紀は深いため息をついてから帰り支度を済ませると、自分のカバンを背負って教室から廊下へと出た。

 

 

 

 

 

由紀(居眠りしちゃったのはたしかにわたしが悪いと思うけど…だからってプール掃除なんてやらせなくてもいーのに…。だいたい、あんな広いのをわたし一人で掃除なんてムリだよ。めぐねえも手伝ってくれるのかなぁ?)

 

 

 

由紀「……はぁぁぁ」

 

しかめっ面をして廊下を進みながら、明日の事を思ってまたしても深いため息をつく。せっかくの休日、出来るならのんびりしていたかった…。トボトボした足どりで廊下を進む由紀がガックリと顔を俯けたその時…誰かが彼女の横をすれ違う。

 

 

 

スタスタスタ…

 

 

由紀「……?」

 

その気配に気付いた由紀は顔を上げて振り向くが、その人物はちょうど教室の中に入ってしまい、姿までは見えなかった。しかし、その人物が入っていったのは今由紀が出てきたばかりの教室だ。

 

 

 

 

由紀(…めぐねえかな?)

 

今の人物がもし慈なら、明日の掃除を手伝ってくれる気があるのかという事だけ確認しておきたい。由紀はその場でクルリとターンすると、教室の中へと足を運んだ。

 

 

 

 

由紀「……めぐねえ?」

 

教室に入り、小さな声で呼び掛ける。しかし中にいた人物は慈ではなく、その人は呼び掛けてきた由紀の事をじっと見つめ返した。

 

 

 

「先生ならさっき下に向かってたんで、職員室とかじゃないかな?」

 

由紀「あっ、キミだったんだ。どしたの?」

 

教室にいたのは慈ではなく、由紀もよく知る彼だった。何故こんな放課後に教室へ戻ってきたのか…不思議に思った由紀が尋ねると彼は持っていたカバンを背負い直し、ヘラヘラと苦笑いしていた。

 

 

 

「忘れ物しちゃってね…まいったまいった」

 

由紀「ふぅん………あっ!」

 

その時、由紀はある事を思い付き彼の事をじっと見つめる…。彼女が何か悪巧みを考えているかのような裏のある笑みを浮かべていたため、そばにいた彼は嫌な予感を感じた。

 

 

 

「じゃあ……また休み明けに……」

 

ニタニタと微笑む由紀と出来るだけ目を合わせないようにしつつ、彼はせっせとその横を通り過ぎる。しかしその直後、彼は由紀にその右手を掴まれてしまう。

 

 

…ガシッ!

 

 

 

「……なに?」

 

由紀「…えへへ~♪ねぇ、明日ヒマかな?」

 

「明日?まぁ…特に用事はないけども…」

 

彼がそう答えると、由紀は嬉しそうな顔をしてニッコリと笑った。不思議な事に、由紀のこの笑顔を見た直後から彼の記憶はぼんやりとしてしまっている。うっすらと記憶している事と言えば、彼女が必死に何かを懇願(こんがん)してきたこと…。そして自分はそれを断りきれず、首を縦に振ってしまった…という事くらいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~

 

 

 

 

 

「…なんてこった」

 

翌日の昼前、彼は綺麗に晴れた空を見上げてポツリと呟く…。

"今日は休みだというのに、何故自分は学校にいるのか…"

"何故、体操服に身を包んでいるのか…"

"何故、デッキブラシを片手に立っているのか…"

 

全ては由紀のあの顔を見て、ハッキリ『NO』と言えなかった自分の甘さのせいなのだろう…。あの時に彼女の頼みを断れなかったから、休日にも関わらず自分はこうして学校のプール…その隅に立ち尽くしているのだ。

 

 

 

 

 

由紀「いい天気だねぇ…」

 

彼が水の抜かれたプールの中…その隅に立っていると、由紀がそばのプールサイドに腰かけたまま声をかける。たしかに、今日は本当にいい天気なのだが…。

 

 

 

「こんなにいい天気だってのに、僕らはプール掃除をして一日を潰すんだ。貴重な休日の…その内の一日を…」

 

由紀「お、怒ってる……?」

 

「……いや、たまにはこんなのも良いかなって思うことにする」

 

彼はプールサイドへと上がり、由紀の横に立つ。由紀もまた体操服に身を包み、デッキブラシを持っていた。あとは用意した二本のホースをそばにある蛇口へと繋ぎ、掃除を始めるだけだ。

 

 

 

…ガチャッ

 

由紀「…お?」

 

 

その時、プール入り口の扉が開く。こちらを覗き込むようにしながら現れたのは…佐倉慈だった。彼女はその目線をプールサイドに座る由紀から水道のそばに立つ彼へと移し、驚いたような表情を見せる。

 

 

 

 

慈「あれっ?なんであなたがここに…?」

 

「由紀ちゃんの手伝いをするためにというか…巻き込まれたというか」

 

由紀「うっ……!」

 

慈「………丈槍さん?」

 

慈の目線が彼から由紀へと移り、慈はそのまま彼女の方へと歩み寄る。由紀は迫る慈から目を逸らし、冷や汗を流していた。

 

 

 

 

由紀「だ、だって…わたし一人じゃ大変だし……」

 

慈「だからって何の関係も無い彼を巻き込んじゃいけませんっ!」

 

由紀「……うぅぅ…」

 

気まずそうに顔を俯け、由紀はそのまま黙りこむ…。直後、慈はホースを手にしている彼の事を見つめて申し訳なさそうに口を開いた。

 

 

 

慈「ごめんなさいね。これは丈槍さんへ頼んだ事であってあなたは関係ないから、もう帰っていいわよ」

 

由紀「……ごめんね…」

 

由紀もチラッと彼の事を見つめ、申し訳なさそうに謝る。しかし彼は持っていたホースを手離す事なく、それをそのままそばにあった蛇口へと繋いだ。

 

 

 

 

「もう体操服に着替えちゃったし…すぐに帰るのも面倒なんで、このまま由紀ちゃんの手伝いしてっても良いですか?」

 

由紀「えっ!?」

 

慈「それは構わないけど…ほんとにいいの?」

 

「ええ、暇潰しになるんで」

 

その言葉を聞いた由紀は目をキラキラと輝かせ、デッキブラシを抱えたまま彼のそばへと駆け寄る。慈に許可をもらった以上、彼はこのまま帰ってしまうと思っていたので、残ると言ってくれた事がとても嬉しかった。

 

 

 

由紀「うわぁ…♡ありがとうっ♪じゃあめぐねえっ、わたしとこの人と…二人で掃除がんばるねっ!」

 

慈「はいはい…。じゃあまたもう少ししたら様子を見に来るから、二人ともよろしくね?」

 

「了解…」

 

由紀「らじゃ~!」

 

二人の返事を聞き、慈は職員室へ戻ろうとする。その間際、彼女はこっそりと彼にだけ…微笑みながら言葉を伝えた。

 

 

 

慈「丈槍さんのこと…よろしく頼むわね♪」

 

その言葉に対し、彼は首を縦に振る。すると慈は満足したようにニッコリと微笑み、扉の向こうへと消えていった。

 

 

バタンっ…

 

 

 

 

 

由紀「めぐねえ、今なんて言ったの?」

 

「んん、別に…。さて、とっとと終わらせようか!」

 

由紀「おおーっ!!」

 

二人はデッキブラシを構え、プールの中へ足を踏み入れる。そうしてから由紀はプールサイドに垂らしておいたホースを手に取り、まず辺り一面を水に濡らした。

 

 

 

 

由紀「えへへ、涼しくなるね♪」

 

「…だね」

 

ホースから水を撒き散らし、渇ききっていたプールの底を濡らしていく。今日の日射しはとても強い…。そのせいか先程までプールの底は素足で踏むと熱く感じたのだが、由紀が水を撒き終える頃には大分冷えてきていた。

 

 

 

由紀「っと……こんなもんかな?」

 

辺り一面を水に濡らした事を確認し、由紀はホースを再びプールサイドに置く。あとはデッキブラシを使って辺りを磨いていくのだが、このプールの広さを二人だけで……そう思うと目眩(めまい)がする。

 

 

 

 

 

「やるしかないか……」

 

由紀「でもこのプールもこの前使ったばかりみたいでね、そこまで汚れてないだろうから掃除は適当でも良いってめぐねえが言ってたよ」

 

「それ、いつ聞いたの?」

 

由紀「今朝、ここの鍵借りる時にね」

 

由紀は答えながら自らの体操服のポケットにしまってある鍵を手で叩いて鳴らす。直後に彼は辺りを見回して見たが、確かに目立った汚れはなさそうだった。つまり今回のプール掃除の目的はあくまでも由紀を罰する事にあって、プール自体の汚れを落とす事は二の次なのだろう。

 

 

 

 

「適当と言われても…って感じだな」

 

由紀「適当は適当だよっ!パパっと終らせて二人でどっか遊びにいこ~♪」

 

反省してるのかしてないのか…。由紀は嬉しそうな顔を彼に向け、デッキブラシでプールを磨き始める。今回は完全に巻き添えをくらってしまった彼だったが、たまにはこんな休日も悪くない…。彼はデッキブラシを構え、由紀に負けじと掃除を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

由紀「ふんふんふ~ん♪」ゴシゴシ…

 

「…………」ゴシゴシ…

 

 

 

 

 

由紀「たららら~♪」ゴシゴシ…

 

「…………」ゴシゴシ…

 

 

 

 

由紀「るるる~ん♪」ゴシゴシ…

 

デッキブラシを持つその細い手を動かしながら、由紀は楽しげに鼻唄を歌っている…。何がそんなに楽しいのか分からないが、そんな由紀を見ているだけで彼も自然と微笑んでしまう。

 

 

 

 

「…ご機嫌だね?」

 

由紀「ん~?…そだね、ちょっと楽しくなってきちゃった♪」

 

そう答えると由紀はブラシをプールの底へとつけ、そのまま端から端へと駆け出す。ジリジリと暑い日射しの中、ブラシの擦れる音や由紀が素足で駆けるペタペタという足音……そしてセミの鳴き声を聞きつつ、彼はのんびりとした動きでプールを掃除した…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~

 

 

数十分の時が経ち、二人はプールの中を半分ほど磨き終える…。しかし気付くと撒いたはずの水も日射しによって渇いており、またしても足元が熱くなり始めていた。彼と由紀…二人の額にも、じんわりと汗が浮かぶ。

 

 

 

 

由紀「ふぃぃ~……もう一回水撒こっか?」

 

「…頼みます」

 

一先ず水撒きを由紀に任せ、彼はプールサイドへ上がって右手の袖で額を流れる汗を拭う。こうして落ち着くと分かるのだが、やはり今日の日射しは強い…。動きを止めた途端に一層汗が出てきてしまい、彼は思わず口走る。

 

 

 

 

「くそ……暑いな…」

 

 

 

 

 

 

バシャァァッ!!

 

 

 

「なっ…!!?」

 

雲一つない空を見上げる彼の方へ、突如冷たい水が襲いかかる。慌てて手を突きだし身を防ぐ彼だったが、服がかなり濡れてしまった…。

 

 

 

 

由紀「あははっ♪」

 

彼に水をかけたのは言うまでもなく丈槍由紀だった。彼女は今でこそホースを下げているが、ついさっきはその先を彼に向けていたのだろう。びっしょりと濡れた彼を見て、彼女は子供のようにはしゃいでいる。

 

 

 

「…おい、何をする…」

 

由紀「えへへ♪暑いって言ってたから、涼しくさせてあげよーと思って♡」

 

「あぁそう……そうですか……」

 

由紀は水の出ているホースを手に持ち、イタズラな笑みを浮かべていた。彼はそれに応えるかのようにしてニヤリと笑うと、自分もそばにあったホースを手に取り…それが繋がる蛇口を捻る。

 

 

 

(…よし)

 

そうしてホースの先から水が出たのを確認し、彼はその水を空へと放つ。放たれた水は勢いよく空へと吹き上がるも途中で勢いがなくなり、彼の狙い通り…由紀のいる場所へと降り注いだ。

 

 

 

由紀「ひゃっ…!?冷たいよ~!!」

 

「んん…?通り雨みたいだね。そこのお嬢さん、傘は持ってるかな?」

 

由紀「持ってないっ!持ってないですっ!!」

 

彼の手によって降り注ぐ大量の水…。由紀はそれから頭を庇うようにして左手をかかげ、そのままニコニコと笑いながら右手に持つホースを彼の方へと向ける。彼と由紀…どちらも相手の放つ水をあまり避けようとしないでいるのは、今日の暑さにまいっていたから。自分達にかかる水は冷たく…心地よかったのだ。

 

 

 

 

由紀「あははっ♪ねぇ、ビショビショだよ~?着替え持ってきてるの?」

 

口でそう言いながらも、由紀は負けじと彼に水をかけ続ける。彼はホースを由紀の上へと向けたまま、自信たっぷりといった様子で頷いた。

 

 

 

「一応持ってきておいたよ。よかったよかった…。いや、僕の心配してる場合じゃないでしょ?由紀ちゃんもずいぶんビショビショに―――」

 

 

 

……ピタッ

 

 

 

由紀「……あれっ?どしたの?」

 

突如、彼がホースを下げて由紀への放水を止める。不思議に思った由紀もホースを下げてそちらへと歩み寄ると、彼は気まずそうな表情をしていた。

 

 

 

「いや……なんていうか……やり過ぎたかなって……」

 

由紀「…?」

 

言葉の意味が分からず、由紀は首を傾げる。

彼が何故急に大人しくなったの…。その理由は彼女…丈槍由紀の体にあった。彼の放水によってびっしょりと濡れた由紀の体には体操服がピッタリと張り付き…紫色の下着がうっすらと透けていた。

 

 

 

 

「悪気はなかった…ただ、じゃれあっていただけで…」

 

由紀「…ああ、わかった!!な~んだ、気にしなくてもいいのに♪」

 

由紀は彼が自分の体を見て戸惑っている事に気付き、ヘラヘラと笑う。『彼女は異性に下着を見られても動じないほど大胆な娘になってしまったのだろうか?』由紀の笑顔を見た彼がそんな事を思っていると、由紀は自分の体操服を左手で捲ろうとしながら言った。

 

 

 

 

由紀「下にはちゃんと水着を着てるから、気にしなくても大丈夫だよ」

 

「っ?水着…?」

 

由紀「そ!濡れちゃうかもって思ってたからしっかりと―――」

 

そう言いながら、由紀は自分の体操服を捲り上げていく…。服はかなり捲り上がり、由紀の白い腹部…そして綺麗なへそが見えてしまっているが、彼女は気にしてなさそうに笑っていた。

 

 

 

 

「ちょ…ちょっとストップ!!」

 

ガシッ!

 

何かがおかしい気がして、彼は体操服を捲り上げていく由紀の左手を掴む。突然手を掴まれた由紀が不思議そうな顔をしていたので彼は念のため…由紀にある事を確認した。

 

 

 

 

「由紀ちゃん……君は本当に水着を着てきてるのかな?」

 

由紀「えっ?ちゃんと着てるよ?………あっ…」

 

彼に言われて目線を下げたその時に初めて、由紀は自分が水着を着てなどいないこと……そして胸元の下着が透けてしまっている事に気が付いた。

 

 

 

由紀「わわ…っ…!!?」

 

由紀は慌てて彼の手を振り払うと、透けた胸元を両手で隠しながら彼に背を向ける。自分では体操服の下に水着を着たつもりだったのだが、それは由紀の勘違いだった。

 

 

 

 

由紀「い、今から……着替えてくるね……?」

 

「あ…あぁ、わかった……」

 

彼はなんと言葉をかけたら良いのか分からず、恥ずかしそうに背中を丸めて扉の向こうの更衣室へ消えていく由紀を見送る…。数分後、戻ってきた彼女は相変わらず濡れた体操服を身に纏っていたが、今度は下着ではなく、黒のスクール水着が透けていた。

 

 

 

 

 

由紀「ほんとはこうなる予定だったの。だから濡れてもいいやって思ってたんだけど……えへへ、失敗失敗…」

 

由紀は透けた体操服をツンツンと指差しながら照れくさそうに笑う。そんな彼女の顔がいつになく真っ赤に染まっていたため、彼は益々気まずくなった。

 

 

 

由紀「……えへ……へ……」

 

「…………」

 

由紀の渇いたような笑い声だけが響き、二人の間の気まずい空気はどんどん濃いものとなっていく…。由紀も今回身に付けていた紫色の下着は周りに子供っぽいと馬鹿にされないようにと思い背伸びして買ったものの為、普段身に付けている下着を見られるよりも五割増しで恥ずかしい思いをしていた…。

 

 

 

 

 

「……とりあえず、掃除を再開しようか?」

 

由紀「うっ、うんっ!!そうだねっ!」

 

彼が掃除の再開に触れてくれたことで、気まずい空気が多少軽くなる…。そうしてまた残りの箇所をブラシで磨いていく中、由紀は彼をチラッと見ただけでさっきの事を思い出してしまい顔を赤く染めるが…同時にこうも思った…。

 

 

 

 

 

 

由紀(はずかしいけど、でも…見られたのがこの人でよかったかな…)

 

 

 

 

 

 

 

 




んん…こんな感じになってしまいましたが、いかがだったでしょうか?
ゆきちゃんと二人きりでプール掃除をし、更に体操服の透けている姿すら見られるとは……私的には、主人公君が羨ましくて仕方ないです(笑)

ゆきちゃんは今回、ちょっと背伸びして大人っぽい色の下着を着用していました。それを見られた事はかなり恥ずかしかったようですが…そんじょそこらの男子生徒ではなく、特に仲の良い彼に見られたのは不幸中の幸いだったと感じている様子…。

これから先、ゆきちゃんとのルートも少しずつ仕上げていきたいと思います!!


次回も引き続き、プール掃除する二人の様子をお送りします。
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