みーくんと彼のデート…最後まで楽しんでもらえたら幸いですm(__)m
一応あらすじを書いておきますと、前回は二人がレストランへと寄り、彼がトイレへ向かう為に席を立った後…みーくんがご機嫌にニヤニヤと微笑んだところで終わりました。また、このデートは今も圭ちゃん&
これまでの事を思い返し、一人楽しげに微笑む美紀。
彼女は彼が席へ戻ってきた後も楽しそうに笑っていて、とても幸せそうだった…。圭達は二人がレストランを後にしてからも気付かぬように尾行を続けていき、気付いた頃には空も街も、すっかり夕焼け色に染まり出していた………。
圭「おっ…歩き出した…。歌衣ちゃん、私らも二人を追って……って、あの子はまたあんな所でっ!!」
動きを止めて雑談をしていた二人がまた歩き出したので追おうとする圭だったが、振り向いた時、歌衣がそばからいなくなっていた。彼女は少し離れた所にあった移動販売の車の前に立ち、クレープを買って一人でニコニコと微笑んでいる
圭「歌衣ちゃんっ!二人が移動したから、私らも動くよ!」
歌衣「はいはい、分かってますよぉ。あっ、圭さんもどうです?ここのクレープって美味しいんですよ~♪」
圭「もうっ!今はそんなのいいからっ!」
二人の事を尾行してかなり経ったが、歌衣が足を引っ張ったのはこれが初めてではない。あのレストランを出て以降、彼女は定期的に圭のそばを離れ、一人でふらふらと出歩いてばかりいた。
圭「ええっと……よしっ、追い付いたっ!!」
歌衣を呼んでいる間に一度は美紀達の事を見失ってしまったものの、圭は直ぐ様二人を見つけ出す事に成功する。二人は帰る前にもう少しだけ寄り道をと考えたらしく、街外れにある小さな公園へと寄っていた…。夕方の公園には全く人がおらず、紛れる人混みが無くなった圭の尾行も益々慎重になる。
圭「身を屈めて、静かにしてなきゃ……」
公園内の茂みに身を潜め、10メートル程先にあるベンチに仲良く腰掛けている二人を見張る…。
圭「んっ?なに?」
歌衣「圭さん、もう良くないですか?」
圭「良いって…何が?」
歌衣「この尾行ですよ。もう必要ないと思います。美紀さんと先輩は付き合っているようだと分かりましたし、それに…美紀さんも先輩も幸せそうです。これ以上邪魔しちゃ悪いですから、最後くらいは二人だけにしてあげましょう?」
圭「あ……うぅ……」
この尾行の目的は二つ…『彼と美紀が付き合っているかどうかを確認する事』と『彼が美紀に相応しい男なのかを見極める事』だ。そしてもう、そのどちらの答えも分かっていた…。彼と美紀は付き合っているし、美紀は彼といて幸せそうだ…。
圭(先輩なら、美紀ちゃんを幸せにしてくれるよね…)
一日見ていて分かったが、美紀が彼の事を大切に思っているように、彼の方も美紀の事を大切に思っているようだ。彼が優しい人だというのは圭もよく知っていたのだが、万が一の可能性を考えて今回の尾行を計画した。が、そんなのは余計なお世話だったらしい…。歌衣はいち早くそれに気付いていたからこそ、二人の邪魔をしない為にわざと圭の足を引っ張っていたのだろう。
圭「…よし、じゃあさっきのクレープ屋に寄って帰ろっか!」
歌衣「はい、そうしましょ♪」
今日一日無理やり付き合わせてしまい、歌衣には悪い事をした。
もしもまだ胃に余裕があるのなら、もう一個クレープを
美紀「……どこのクレープ屋に行くの?」
と、背後から尋ねる声がした…。
圭「うわぁっ!!?」
歌衣「あら、美紀さんじゃないですか。偶然ですねぇ♪」
美紀「いや…偶然じゃないでしょ。二人がついてきてた事には気付いてたよ…。まぁ気付いたのはついさっきだから、いつからつけられていたのかは分からないけど…」
咄嗟に
圭「み、美紀ちゃん……せ、先輩は……?」
美紀「先輩なら飲み物を買いに行った。で、二人はいつから…何の為に尾行してたの?」
両手を組んだまま尋ねる美紀にこれ以上の
圭「ごめんね…。美紀ちゃんは先輩と付き合ってるのかなぁとか…先輩は美紀ちゃんの事を大切に思っているのかなぁとか…色々気になっちゃって…」
美紀「…ううん、私こそごめんね。圭にはもっと早く教えておけば良かったね。本当はすぐに伝える予定だったんだけど、その……恥ずかしくて…」
圭「まぁ、その気持ちもなんとな~く分かるよ」
真っ赤な顔を俯ける美紀を前にして圭はヘラヘラと微笑み、彼女の肩を叩く。何はともあれ、今日の尾行で美紀が彼の事を愛しているという事はよく分かった。彼の方もまた美紀の事を愛しているようだし、余計な心配はいらないだろう。
歌衣「では、私達はこの辺で失礼しますね」
圭「先輩って何気にモテるから、美紀ちゃんのもとから離れていかないようにしっかりとメロメロにしておきなよ~!」
美紀「メロメロに………まぁ、うん…頑張るよ」
公園を去っていく二人を見送り、美紀は再びベンチへ腰かける…。圭の言う通り、彼は意外と女性人気があるようだ。他の女性に気が向かないよう、しっかり魅了しておいて損は無いだろう…。
「お待たせ」
美紀「あっ…はい…」
二本のジュースを手に戻ってきた彼はその内の一本を美紀へ手渡すと、隣へ腰かけて一息つく。美紀は彼から貰ったジュースをベンチの隅へ置くとそっと身を動かし、自分の肩を彼の肩と密着させた。
「…どうした?」
美紀「いえ…。先輩、今日のデートですが…思っていたよりもずっと楽しかったですよ。先輩も楽しめましたか?」
「美紀と一緒だったからね。すごく楽しかったよ」
美紀「……そうですか」
自分だけでなく、彼も楽しんでくれていたのならとても嬉しい。
美紀はスッと顔を上げると夕陽を見つめ、小さな声で呟く…。
美紀「先輩…ご褒美です」
「んっ?」
呟かれた声を聞き取れずに美紀の方を見つめる。しかし美紀は今の言葉を言い直したりはせず、無言のまま額へとキスした…。突然の事に驚く彼の肩へ両手を回し、離れないように力を込めながら…。
美紀「…はい、終わりですっ」
美紀は額へ寄せていた唇を離し、突然の"ご褒美"に戸惑っていた彼の顔を見つめて楽しげに笑う。普段の美紀とは少しだけ違う、子供のように無邪気なだった。
「ん~…ご褒美は嬉しいけど、どうせキスしてくれるなら口にしてくれれば良かったのに」
美紀「それはダメです」
「…どうして?」
キッパリ答えた美紀に尋ねると、彼女は空に浮かぶ夕陽を眺めながら照れたように顔を背ける。
美紀「…先輩の口にするのは気持ちいいから…。今こんな所でしたら、家に帰るのも忘れて夢中になっちゃいます」
ギリギリ聞き取れるくらいの小さな声だったが、彼女は確かにそう言った。あの美紀にこんな事を言われて冷静でいられる訳もなく、彼は頭を抱えながら顔を俯けていく…。
「気持ちいいとか言われると…なんか違う事を想像する…」
美紀「もうっ!先輩はすぐにそういう事を…!!」
などと怒ってはみたが、確かに『気持ちいい』というのは少し過激な表現だったかも知れない…。深く考えずにそんな言葉を放ってしまった自分が恥ずかしくて、美紀は真っ赤に染まったその顔を横へと背ける。
「わるいわるい。けど、いくらご褒美とはいえ何で急にキスを?」
美紀「…私達は付き合ってるんです。キスするのにいちいち理由がいるんですか?」
「…いらないかもね」
何となく尋ねてしまったが、彼と美紀は今や恋人関係にある。なら、何となく"したかったから"というだけでキスしても構わないだろう。額とはいえ、彼女である美紀にキスしてもらえた事に喜びを感じていた彼は嬉しそうに微笑む。実を言うと、デート中に一度もそういう機会が無かった事にほんの少しだけがっかりしていたから…。すると、美紀はそんな彼の気持ちを見抜いたかのようにニヤリと微笑む。
美紀「まぁ…それでもあえて理由を付けるのとするのなら、先輩がキスして欲しそうだったからですかね」
「おおっ!よく分かったね?」
美紀に心の内を見透かされた事に驚き、彼は感心したような眼差しを見せる。彼のそんな表情を見ていると何だか嬉しくなり、美紀は自慢気に微笑んだ。
美紀「これでも彼女ですからね。先輩の考えてる事とかほとんど分かっているつもりですよ」
「へぇ。僕もそれを見習って、美紀の事が何でも分かるようにならないとな…」
美紀「ええ、頑張って下さいね」
二人揃ってベンチから立ち上がると、美紀はすかさず彼の手を握る…。付き合い初めて幾らかの時が経ち、自分は彼の事を分かってきたつもりだ。しかし、まだまだ足りない…。もっと深くまで彼の事を知りたいと思っているし、逆に自分の事を隅々まで彼に知って欲しいとも思う…。繋いだ彼の手をギュッと握り直し、美紀は笑った。
美紀「今日は…本当に楽しかったです。また今度、お家の方にもお邪魔して良いですか?」
「もちろん、好きな時に来て良いよ」
美紀「…はい、そうさせてもらいますね」
相変わらず辺りに人気は無い…。美紀は彼と手を繋ぐだけでは飽き足らず、その腕に抱きつくように身を寄せた。こうしていると彼の温もりをより感じられて、とても幸せな気持ちになれるから…。
ということで、みーくんとの初デート回…いかがでしたかね?
後編の方はほんの少しだけ短めになってしまいましたが、楽しんでもらえたのなら嬉しいです(*^ω^)
と、ここでお知らせが一つ…。
これまでこの小説一本でやって来た私ですが、これからは新たにもう一つ…別の小説を始めさせてもらう事にしました!!
と言っても、本作の外伝的な物なんですがね…(苦笑)
そういう訳で、本作のR-18版となる小説…。
【こいびとぐらし!】がもうスタートしているそうですよ…(他人事)
本作をベースとしたエッチな小説なので、興味がある方は是非ともご覧下さい!記念すべき一話目は…みーくん回です!!(みーくん大活躍)
エッチなのが苦手な方は…本作【軌跡~ひとりからみんなへ~】だけを引き続きよろしくお願いいたしますm(__)m