今回は二人目のチャレンジャーの登場です!
胡桃「あたしも…一応読んどいた方が良いよな。やっぱ…」
由紀の持ってきたあの本を頭に浮かべながら、胡桃は呟く。
美紀「勝ちたいのなら、読んどいた方が良いかも知れませんね。」
胡桃「だよな…。そういえばこれ、最後あいつに誰が一番ドキドキしたか聞くんだろ?」
由紀「うん、聞くよ。」
胡桃「一番以外にもさ…二番、三番とかも聞くの?」
由紀「え?…あ~~。どうしよっかな…」
胡桃の質問に顎に手を当てながら悩む由紀
彼女はしばらく考えてから胡桃に言った。
由紀「…一番だけ!じゃないとビリになっちゃった人がかわいそうでしょ?」
胡桃「まぁ、あいつにドキドキしなかったって言われたら…確かに女としてのプライドが傷付くな…」
美紀「ですね…」
由紀「とりあえず中戻ろ?__くんが寝てる内にあの本読みたいから。」
そう言ってから由紀は車内に戻る。
胡桃と美紀もそれに続いて車内に戻り、テーブルに顔を伏せて眠る彼を見た。
「Zzz…」
胡桃「こいつ…まだ起きて二時間も経ってないのに爆睡してるぞ。」
美紀「私との散歩で疲れさせちゃいましたかね?」
眠る彼を見ながら、二人は小声で会話する。
胡桃「…わりとドキドキさせた自信あるんだろ?」
美紀「……それなりには」
胡桃「まぁ普段は大人しい美紀が、二人きりの時に急にドキドキするような事をしてきたら…ビックリして、精神的に疲れるかもな…」
胡桃「…何をしたのか知らないけど。」
そう呟いて、胡桃は美紀をじっと見つめる。
美紀はその目線から逃げるようにして歩き出し…
誰もいない助手席に座った。
胡桃「…本当に何をしたんだろ」
美紀の態度を見た胡桃は彼女が彼に何をしたのかますます気になったが…
それは一度忘れる事にして、窓際の席に腰かけている悠里の隣に座った。
悠里「次は誰が挑戦するのかしら…。胡桃やる?」
胡桃「いや…本読んでからにしたいかな。りーさんやってみれば?」
悠里「そうね…早い内に終わらせた方が楽だし、由紀ちゃんに少しだけ本貸してもらって、その後で__君が起きたらチャレンジしてみることにするわ。」
そう言って悠里は胡桃を残して席をたち、後方で隠れるように一人で本を読んでいる由紀の元へと向かった。
胡桃「早い内に終わらせた方が楽……。確かにそうだよな…」
胡桃「…でも、いざとなると緊張して動き出せないんだよな…」
胡桃「こうまで苦労して、手に入るのは缶詰一個…、…わりに合わないよな」
ため息をつきながら愚痴をこぼす胡桃…
一方で、美紀は助手席からそっと後ろを振り返り…悠里が由紀からあの本を受け取るのを見ていた。
美紀(急にあの本を借りてるって事は…次はりーさんがいくのかな?)
美紀(…りーさんはどうやって__さんにアピールするんだろう。ストレートに色仕掛けとか……)
美紀(……ダメだ、__さんに色仕掛けなんかしたらその場で襲われちゃう。)
美紀はそんな光景を脳内で想像して、一人で顔を赤くする。
美紀(…でも……)
美紀(でもあの人…私があんなに顔を近くに寄せても、照れるばかりで何もしてこなかったな……。)
美紀(意外とちゃんとした人なのかな?)
美紀はそんな事を考える
だが…
美紀(ん?待って……)
彼女はもしかしたら起こっていたかもしれない一つの事実に気がつき、顔を青くした。
美紀(私、二人きりの時にあんな無警戒に顔を近づけて…更に自分を呼び捨てで呼んで欲しいとか言っちゃって……)
美紀(もしかして私…いつ襲われてもおかしくなかった!?)
美紀(バカだ私は…!無計画にも程がある!!)
美紀(今朝、あの本を見て…)
美紀(へぇ…『思いきって相手との距離を詰めれば、相手はあなたを意識するハズ』…かぁ。これ、試してみようかな…)
美紀(ん?『相手に普段は苗字などで呼ばれている人は下の名前で呼んでもらえば友好度アップ!』……)
美紀(苗字じゃなくて、さん付けで呼ばれているんだけど…私の場合は呼び捨てにでもしてもらえば良いのかな?…これもやってみよう)
美紀(…とかやってた自分を殴りたい!!!間抜け過ぎる!!)
美紀(相手はあの人だよ!?…私、よく無事だったな)
一人冷や汗をかく美紀は振り向き、眠っている彼を見つめた。
「Zzz……」
美紀(先輩達に注意した方が良いかな。あまり過激な事すると襲われるかも…って)
美紀(………)
美紀(まぁ…先輩達なら大丈夫か。今日のあの様子だと、__さんは思っていたよりも安全な人みたいだし…)
美紀(仮に襲いかかったとしても、胡桃先輩やりーさん相手なら返り討ちにされるかな?)
美紀(由紀先輩の場合は…あの人の事だから……)
美紀は目を閉じ、その光景を想像する。
由紀「ひっ、ひどいよ__くん!!なんでこんな事するの!?」
「えっ!?いや…あの…由紀ちゃんがやたら積極的な気がしたから…」
由紀「…冗談だったのに……ぐすっ…ひどいよぉ…うぅっ」
「すっ、すいません!!やめます!やめますから…泣き止んで下さい!スイマセン!スイマセン!!」
美紀(っていうような感じで…基本的に優しい人だから、由紀先輩が泣いたら止めてくれると思うけどね。……多分)
美紀(今思えば、__さんもゲームとはいえ気持ちを
美紀(このゲーム…やっぱり人として止めた方が良いんじゃ…)
ゲームの中止を申し出ようと思った美紀だが…
悠里と共に本を見て楽しそうに笑う由紀を見ていたら、そんな事は言えなくなってしまった。
美紀(あんなに楽しそうにされると…とても言えない…)
美紀(というか、一番先に始めた私がどの口で言ってるのか…って思うよね。)
美紀(中止したらあの恥ずかしい努力も無駄になっちゃうし…仕方ない。)
美紀(__さんには後で謝るとして、今は騙されてもらおう。すいません…__さん)
美紀は両手を合わせ、彼に無言の謝罪をした。
それから一時間程たち…
悠里と由紀はあの本のめぼしい箇所をあらかた読み終え、今は胡桃の手に渡っていた。
そして胡桃がそれをこっそりと読んでいると、彼が呻き声をあげながら目を覚ました。
「……胡桃ちゃん、何読んでるの?」
胡桃「っ!!なっ、なんでもない!」
不意に声をかけられた胡桃は慌ててその本を背中に隠した。
「??」
悠里「あら、起きたのね?まったく…いくらのんびりしていいって言ったとはいえ…寝てばかりいるのは不健康よ」
目を覚ました彼の元に悠里が歩みより、説教する口調で言った。
「すっ、すいません…ちょっと疲れてまして。」
顔を上げ、虚ろな目をしながら彼が呟く…
そんな彼の表情を見た悠里は何やら顎に手を当てて考え込んだ後
閃いたように自らの両手のひらをパンッ!と叩いて彼に言った。
悠里「よしっ!じゃあ__君…ちょっとこっちに来てくれる?」
悠里は手招きをして彼を車内の後部…ベッドの方へと引き寄せた
それを見た彼は当然驚き、由紀達の顔を見回すが…
彼女達は顔を逸らして見て見ぬふりをする。
今回のゲームルールの内の一つ…
『アピール中の人の邪魔をしてはいけない』
彼女達は全員、忠実にそのルールを守っていた。
(なぜ誰もこちらを見ない?僕は今りーさんに誘われてるんだよ?それも…ベッドに!!)
彼は必死にアイコンタクトを送るが、由紀達は当然無視…
悠里「ほら、こっち。はやくして?」
焦りを加速させるかのように悠里の声が耳に入る。
その声を聞いた彼は視線を由紀達から悠里に戻し、その光景に驚く。
そこに待つのは…ベッドに腰掛けながら、横に座れと催促する悠里だった。
「…………」
悠里「どうしたの?」
(…行っていいのかな?)
確認するかのように、彼はもう一度だけ由紀達を見る。
由紀「………」
美紀「………」
胡桃「………」
窓の外を眺めたり、意味なく自らの手のひらを見たりしながら…彼女達は彼を無視する
しかし…そんな彼女達も、内心ではかなり焦っていた。
由紀(りーさん…大胆すぎるよ~!!これはあれかな…私達はここにいても良いのかな?)
美紀(確かに由紀先輩の言っていたルールには反していないけど…でも、飛躍しすぎじゃないかな。いきなりベッドに誘うなんて…)
胡桃(いや待て…まだりーさんがあいつにいかがわしい事をすると決まったわけじゃない…ここは落ち着いて様子を…)
「あの…いったい何が始まるんですかね?」
彼が悠里の目の前に立ってから尋ねた。
胡桃(それだ!あたしもそれが聞きたかった!!)
胡桃は一人で小さく頷くと、こっそりと悠里に視線を向ける。
悠里「え?えっとね…」
悠里「__君疲れてるんでしょ?だから癒しっていうか…気持ちよくさせてあげようと思って。」
「………」
とても無垢な笑顔で…ベッドに腰掛けながら、悠里はそう言った。
由紀(おお~~っ!!)
美紀(今…なんて??)
胡桃(終わった……完全に終わった…)
悠里の爆弾発言の直後、彼は黙り…
由紀は顔を赤くしながら目を輝かせ…
美紀は軽いパニックに…
そして胡桃は頭を抱えながらテーブルに顔を伏せた。
悠里「だからはやく…ね?」
美紀(いや、いくら__さんでもこんな怪しすぎる展開はさすがにのってこないんじゃ…)
「…じゃあお願いします。」
彼は覚悟を決めたのか、迷う事なく悠里の隣に腰掛けた。
美紀(あぁ…そうですか)
胡桃「ちょっ!ちょっと待ってりーさん!!」
美紀が彼を呆れた目で見つめる中、突然胡桃が声をあげる。
悠里「ん?なぁに?」
胡桃「なぁに?……じゃないよ!!さすがにまずいだろ!?」
悠里「あら?大丈夫よ、ちゃんと優しくするから。」
悠里の爆弾発言Part2に、胡桃は顔を真っ赤にした。
胡桃「やさっ…やさしくって…!!」
悠里「………」
混乱気味の胡桃を見た悠里はそっと立ち上がり、彼女の耳元で何かを呟く。
悠里「……」ボソボソ
胡桃「……!」
悠里「…わかった?」
胡桃「まぁそれはそれであれだけど……がんばって」
それだけ言って、胡桃は大人しく席につく
それを見届けてから悠里は再びベッドに腰掛け、隣の彼に言った。
悠里「……さて」
「………」
悠里「ほら、ここに頭のせて」
自分の膝を叩いて、悠里は彼をそこに誘導しようとする。
「えっと………」
悠里「ほら、はやく…耳掃除してあげるから。」
ニコニコしながらそう言って自分を待つ悠里を見て、彼は全てを悟った。
(あ~耳掃除ね…、ハイハイ、まぁそんな気はしてたけど…それにしてもベタな展開だな…)
そんな事を考えつつ…彼は黙って横たわり、悠里の足に頭をのせようとする。
直後、思い出したように悠里は彼に言った。
悠里「あ!顔はちゃんと外側に向けてね。私スカートだし…」
「あぁ、分かりました。」
そう呟くと、彼は外側を向いたままの状態で悠里の膝に頭をのせ…
自分の右耳を悠里に向けた。
すると悠里はどこからか取り出した耳かきを左手に持ち…それを彼の右耳の中に入れる。
「………」
悠里「痛かったら言ってね?」
「はい。」
悠里「………」
「………」
悠里「………」
「………っ!」
悠里「あ、ごめんなさい。痛かったかしら?」
「…大丈夫です。ちょっとだけですから。」
悠里「そう…」
「………」
由紀「………」
美紀「………」
胡桃「………」
美紀・胡桃(私達は何を見せられているんだろう?)
由紀(りーさん…すごく積極的だよ~!!)
「………」
悠里「………」
(最初は『耳掃除かぁ~』くらいに思っていたけど…)
悠里「………」
(何気に…ドキドキするなぁ…)
胡桃「…とか絶対に思ってるよな?」
美紀「思っているでしょうね…」
胡桃と美紀は悠里に耳掃除される彼を見て、その心の内を予想した。
悠里「………」
(最初は『耳掃除かぁ』くらいに思っていたけど、これは…中々ドキドキする!)
その予想は見事に当たっていた。
(膝枕×耳掃除って地味に凄い事をされている気がするんですけど…)
そんな事を考えながら彼は耳掃除に支障の無い範囲で顔をずらし、悠里の顔を覗きこむ。
そこには、微笑みながらこちらを見つめる悠里がいた。
(なんていうか……これがそういう店なら、三十分で五千円とかでも余裕で人が入りそうだな)
悠里「………」
悠里(とりあえず…作戦1はこれで良いかしら…)
悠里(あの本には『男の人は母性を感じさせる女性に惹かれる』って書いてあったから、とりあえず耳掃除してみたけど…)
悠里(耳掃除に母性って感じるかしら…感じるわよね?じゃなきゃこれ、本当にただの耳掃除で終わっちゃう…)
「…………」
全員無言のまま耳掃除を受ける事約十分…彼はその心地よさの影響で再び眠気に襲われていた。
(さっき起きたばかりなのに…ダメだな。眠い……)
悠里(あら?なんか眠たそうにしてるわね…気持ち良かったのかしら?)
悠里はそんな彼の横顔を見てすぐに、眠気に襲われているのだと理解したが…
確認の為、声に出して尋ねた。
悠里「…眠たくなっちゃった?」
「え?あぁ…はい。気持ちよくて…少し眠ってても構いませんか?」
悠里「ええ、別にかまわ…」
そこまで言って悠里は思い出す。
あの本の中で見つけ、これは使えると思っていた一つの項目…
そして、それを元にたてていた二つ目の作戦を…
悠里(いつやろうかと思っていたけど…今がチャンスかもね。)
先程、『眠ってても構いませんか?』と尋ねた彼に対し『別にかまわない』と返しかけた悠里だったが…
悠里「…ダメよ。」
少し低いトーンでそう言って、第二の作戦を実行に移す。
「ん?ダメですか?りーさん耳掃除上手いから…眠たくなってきてしまうんですが…」
彼が横を向いたまま笑顔で言った直後…
悠里は彼の耳に入れていた耳かきを"わざと"傾け…彼の耳に痛みを走らせた。
「イタっ…!!」
彼があまりの痛みにビクッと体を震わせると、悠里はその肩に手を強く当ててから…静かなトーンで言った。
悠里「あら…ごめんなさいね。」
悠里「でも……__君が悪いのよ?私がせっかくあなたの為に頑張っているのに、自分は眠ってもいいか?なんて聞くから…」
「…り、りーさん?」
言い様の無い恐怖を感じた彼は悠里の顔を覗き込もうとするが…
悠里の右手に肩を押さえられているのに加え、左手に握られた耳かきが中々に自分の耳の奥まで入って来ている為…身動きがとれなかった。
悠里「ん?なぁに?」
「りーさんて……左利きでしたっけ?」
悠里「…どうして?」
「いや…その…なんとなくですけど…」
悠里「ダメかしら?」
「耳の中ってデリケートなんで…もし右利きだったら、ちゃんと利き手でやってほしいな~…とか思ってみたり…」
悠里「ふふっ、私は右利きなのか左利きなのか…正解分かる?」
冷や汗をかきながら尋ねる彼に、悠里は笑顔でクイズを出す。
「え?…えっと…」
彼は少し戸惑いつつもそれに答えようとするが…
その直後発した悠里の発言が…彼を追いつめる。
悠里「もし間違えたら…利き手じゃない方の手で、雑にやるからね?」
「!!?」
悠里「うふふっ…」
「…冗談でしょう?」
悠里「さぁ…どっち?はやく答えてね?」
「……ええっと…」
悠里「十…九…八…七…」
(ヤバい…この人…多分本気だ!)
悠里が彼の耳元でカウントダウンを始める…
彼はそれに怯えながらも、必死になって彼女の利き手を思い出す。
(普段りーさんはどっちの手で物を持ったりしていた!?右…いや左手か?)
悠里「さ~ん……に~…」
「左利きです!りーさんは左利き!!」
悠里「………」
(…どうだ!?)
彼は悠里の返答を待つ…
由紀達も固唾を飲んでそれを見守っていた。
悠里「うん!正解!良くできました♪」
とても爽やかな笑顔で、悠里は彼に言った。
そんな悠里の笑顔を身動きがとれない彼は見ることは出来なかったが…
ひとまず、ほっと胸を撫で下ろした。
(よかった…本当によかった…!)
悠里「でも……残念だわ」
「え?」
ボソッと呟く悠里…
直後、続けて呟いた台詞に…彼は恐怖する。
悠里「痛がるあなたの顔……とても可愛かったから、もっと見たかったんだけど…」
「…!?」ゾクッ!
由紀「!!」
美紀・胡桃「!?」ゾクッ!
悠里の突然の発言に、由紀は単純に驚きを…
そして彼、美紀、胡桃の三人はとてつもない恐怖を感じていた。
「……りーさん」
悠里「ん?」
「あの…ありがとうございました。もう良いです。」
悠里「あら、そう?」
悠里は渋々彼を開放すると立ち上がり、笑顔で言った。
悠里「ちょっとトイレ行ってくるわね。」
「ハイ…ご自由にどうぞ…」
トコトコとトイレに駆けていく悠里
そんな彼女がトイレに入ったのを確認してから、彼はそっと立ち上がり…隣合って席に座っている胡桃と美紀、そんな二人とテーブルを挟んだ向かいに座った。
「…………」
胡桃「………」
美紀「………」
「……すごく怖かったよ」
彼が力無くテーブルに顔を伏せながら呟く。
美紀「ですよね…見ていただけの私達も怖かったです。」
胡桃「よしよし…もう怖いのはいなくなったからな」
胡桃は怯えた子犬のように震える彼に手を伸ばし、その頭を優しく撫でた。
「………」
美紀(りーさん…あの本の何を見てあんな事をしたんだろう?)
そんな事を美紀が考えていた時、トイレ内の悠里は……
悠里(あんな感じで良かったのかしら……)
悠里(一部の男性はああいった系統の女子に対しての異常に興奮すると書かれていたけれど…)
悠里(…何系女子だったかしら?えっと……確か…)
悠里(ヤンデレ系女子……だったかしらね)
悠里(不安があるとすれば、よくわからないまま挑戦したから微妙に間違っているかも知れないって事と…あれが__君の好みじゃないかも知れないって事だけど…)
悠里「………」
悠里(心なしか嬉しそうに見えたから…多分心配はいらないわね。)
悠里(…にしてもこのゲーム、やる前は恥ずかしいとか思っていたけど…)
悠里(…凄く楽しい!__君好みの人間を考えて、それを演じる…まるで演劇かなんかみたい!)
悠里は先程の自分の言動や彼の反応を思い返し、脳内で復習しながら、ニコニコと満足気な笑みを浮かべていた。
「…………」ガタガタガタ
美紀「…震えてます?」
「少しだけ…」ガタガタ
彼に軽いトラウマを植え付けてしまった事など…
全く知らずに……
「………」ガタガタガタ
『痛がるあなたの顔…とても可愛かったから、もっと見たかったんだけど…』
「………」ガタガタガタ!
『痛がるあなたの顔…とても可愛かったから』
(あの時は怯えてしまったけれど……)ガタガタ
『あなたの顔…とても可愛かったから』
『とても可愛かったから』
(落ち着いて思い返すと…あれはあれで……かなり興奮する!!!)ガタガタ
…………
訂正…トラウマなど、微塵も植え付けていなかった。
若狭悠里…彼女は彼の中に眠っていた、新たな扉を開く事に成功…
今日この時より、彼の辞書に『ヤンデレ萌え』が追加されたのであった。
彼が開いてはいけない扉を開きました…
このままでは変態街道まっしぐらですが、恐らく一時的な物なので心配はいりません!(笑)
今回のこのゲームはそこそこ長期に渡る、ゾンビの影も形も無い息抜き日常パートになると思いますが、皆さんのんびりとお付き合い下さいm(__)m
残るは二人…由紀ちゃんと胡桃ちゃんです!