??「ええっと……」
ドアの向こうから現れた少女…
彼女は雨に濡れた由紀達、そして門の向こうにいる大量の"かれら"を見て、おろおろと慌て始めた。
??「あっ…!?えっと…えっと~っ!と、とりあえず中にどうぞっ!!」
胡桃「いいのか?」
??「雨もすごいですし、かれらがそばにいるのに置いておけません!はやくあがってください!」
悠里「…ありがとうございます。みんな、入りましょう」
彼女に誘導され、悠里達はその家の中へと入る。
玄関で靴を脱ぎ、中に入ってすぐ目に入ったのは薄汚れた
横には二階に上がる為の階段が一つ、そして他にはいくつかの扉があり、それぞれが別室に続いていた。
…バタン
全員が入った後、彼女が扉を閉める…すると外の微かな光すら入らなくなった事でその廊下は暗くなり、1.2m先しか見えないようになる。
突如視界が悪くなった廊下にたちつくし、由紀はキョロキョロしながら呟く。
由紀「うわぁ…真っ暗…」
??「あっ…と、す…すいませんっ!今ライトつけますから…少しお待ちを…!」
カチッ…
暗かった廊下が少しだけ明るくなる…
彼女が手に持っていた懐中電灯をつけたからだ。
それを見た胡桃は少しだけがっかりしたような声を出す
『これだけの豪邸なら、もしかしたら自家発電機などを使っていたりするかも』と、心のどこかで少しだけ期待していたから。
胡桃「ライトって…懐中電灯か…」
??「す、すいませんっ!普通に灯りつけられればいいんですが…電気が止まってるみたいで…!」
彼女は胡桃に頭を下げ、そばにあったスイッチをひたすら連打する
どうやらそれはこの廊下の灯りをつける為のスイッチのようだが、いくら連打しようと反応は無い。
カチカチカチカチカチカチカチッ!
??「ほらっ、ほらっ、ほらぁっ!本当につかないんですぅ!!すいません~!!」
胡桃「い、いや…そんなに謝らなくても…。なんかあたしが悪いみたいになるから…」
カチカチカチッ!
涙目で一心不乱にスイッチを連打し、そのまま頭を下げるその少女を落ち着かせようと思い、胡桃は彼女の肩を軽く…ポンっと叩いた
だがその行動は裏目に出て、ますます彼女を焦らせてしまう
??「ひゃっ!?…な、なんでしょう?私…何かあなたを怒らせるような事をしてしまいましたか…!?」
胡桃「ちっ、違う違うっ!とりあえず一度落ち着いてもらおうとしただけだよっ!?」
??「お、落ち着きがなかったですか!?すいませんっ!!」
胡桃「だ、だからっ…まず謝るのをやめてほしいんだけど…」
胡桃のそんな願いも空しく、彼女はひたすら謝り続ける
薄暗い廊下の真ん中、彼女が頭を下げる度にその手に持った懐中電灯が大きく揺れ、放たれる光が激しく上下した…。
「ダメだ…全然話を聞かない…」
美紀「せ、先輩っ!はやく落ち着かせてあげて下さいよ!!」
胡桃「あたしだってそうしたいけど、どうすりゃいいんだよ!?」
そう言って頭を下げる彼女の背を優しく撫でる胡桃だが…特に効果は無い
すると由紀が彼女の前へと歩み寄り、手でそっと彼女の頭を上げた。
??「はぅ!?な、なんでしょう…?」
彼女は顔を上げ、目の前の由紀に恐る恐る尋ねる
由紀はにっこりと笑い、彼女の左手をギュッと両手で握ると、自らの名を名乗って自己紹介をした。
??「うぅっ!?」
由紀「わたしは丈槍由紀っていいます!お姉さんの名前は?」
??「えっ、丈槍…?え、えっと…私は…
由紀「へ~!苗字と名前が似てて可愛いですねっ!」
未奈「か、可愛い…かな?」
由紀「うんっ!すごく可愛いと思います!みなちゃんって呼んで良いですか?」
未奈「みなちゃん…?は、はい!良いですよ…!」
由紀「えへへ…よろしく、みなちゃん!」
未奈「うん…!えっと…由紀ちゃん、だっけ?」
由紀「はいっ!由紀ちゃんです!」
胡桃「自分でちゃん付けすんなよ…」
由紀は呟く胡桃の手を引っ張り、半ば無理やりに未奈の前に立たせる。
この突然の行動にも胡桃は特に抵抗せず、少し気まずそうに未奈の顔を覗き見る…
驚く事に彼女はもう涙目になっていて、胡桃は思わずショックを受けた。
由紀とは普通に話していた彼女だが、胡桃は苦手なようだ。
胡桃「う…うぅ…」
由紀「この娘は胡桃ちゃん!」
胡桃「よ、よろしく…」
未奈「く、胡桃…さん…?」
胡桃「『さん』…なんだ…。由紀は『ちゃん』だったのに…」
さん付けされた事実にショックを受ける胡桃をよそに、悠里は未奈へ自己紹介を始め、その後に美紀と彼が続いた。
悠里「私は若狭悠里です。未奈さん、中に入れてくれてありがとうございます。助かりました。」
未奈「は、はい!え、えっと……悠里ちゃんで…良いですか?」
悠里「…はいっ!よろしくお願いします♪」
普段は『りーさん』と呼ばれている悠里…
彼女は未奈に『悠里ちゃん』と呼ばれ、嬉しそうににっこりと笑う。
同年代の人間にちゃん付けされるのが久々だったからだ。
胡桃(りーさんまでちゃん付けかよ…。み、美紀はどうだ…?)
美紀「直樹美紀です。水無月さん、よろしくお願いします。」
未奈「あ…っ…、未奈…で良いですよ?よろしく、美紀ちゃん」
美紀「はい。…未奈さん」
丁寧に頭を下げる美紀を見て、未奈も同じように頭を下げる。
そんな礼儀正しい二人の自己紹介の後、最後に残るは彼だった…
胡桃(結局美紀もちゃん付けしてもらってたけど…。未奈さんは基本的に人見知りみたいだから、男のこいつは苦手な部類に入るかも…。あたし一人さん付けはなんか嫌だからな、出来ればこいつも道連れにしたい…)
今のところただ一人だけさん付けされている胡桃は彼をじっと見つめ、そんな事を考えていた。
「__です。未奈さん…よろしくお願いします。」
彼は未奈の前に立つと名を名乗り、軽く笑顔を見せてから握手を求める…
未奈はそれに応えて彼と握手を交わし、にっこりと笑った。
未奈「__君ですね?よろしくお願いします」
胡桃(握手するの!?絶対断られると思ったのに!)
躊躇する事なく彼の手を握り、笑顔を見せる未奈…
そんな彼女の思いもよらぬ反応を見て胡桃は思わず絶句する。
未奈「じゃあ…、こちらへどうぞ」
彼との握手を終え、全員と自己紹介をした未奈は廊下の奥へと歩き出す。
みんながそれに続く中…彼は少し元気の無い胡桃の背を叩いた
「ほら、元気だして!胡桃"さん"!!」
胡桃「くっ…!バカにしてるだろ?」
「…少しだけね?」
胡桃「うぅ…。なぁ…あたしって怖いか?」
「いや、そんな事は無いけど…。」
胡桃「じゃあなんであたしだけさん付けなんだよ…。もうやだ…」
そう言ってうつむきながら歩く胡桃…
少し歩くと未奈は一つの扉を開け、彼女達をそこへと招いた。
ガチャ…
未奈「少しだけ汚れていますが、くつろいで下さい。」
大きなテーブルと椅子が置かれたその広い部屋を見て申し訳なさそうにそう言う未奈。
部屋はいくつかの電気ランプで明るく照らされていたが目立った汚れなどは無く、気になるのはテーブルに出しっぱなしにされていた数冊の本だけ…
彼女達は未奈とテーブルを挟んで正面に座り、これまでの経緯を話した。
悠里「お邪魔しちゃって、本当にすいません…。門の外にあるバリケードに足止めされている間にかれらに囲まれてしまって…」
未奈「あっ!あのバリケードのせいでしたかっ!?すっ…すいませんっ!!あれ、私の友達が作ったやつで…」
由紀「友達って?」
未奈「学校のクラスメイトだった子がいて、世の中がこんなになってから、ずっと私を守ってくれてるの…。」
美紀「…その人…今は…?」
未奈「外へ探し物に出かけてるんですけど、雨が降っちゃった…。傘…持ってったのかなぁ…」
美紀「一人で外に?危なくないですか?」
未奈「だ、大丈夫だと思います。けっこう強い人だし、一人じゃなくて…二人だから…」
悠里「そうですか…。でも今、門のところにはかれらがたくさんいるけど…大丈夫でしょうか?」
未奈「はい、それは大丈夫です。裏の方の塀にハシゴがかけてあって、二人は基本的にそこから出入りしてますから、門の方は全然使ってないんです。あの門少し錆びてて、開け閉めしにくいから…」
美紀「…どおりで」
由紀「大変だったよね…」
未奈のその発言に、つい先ほどまであの門を押していた由紀と美紀は大きく頷く。
あの門の開けにくさは身をもって経験済だからだ
未奈「かれらはあの門を開けるほど頭が良くないから、あれだけあれば十分にここは安全だって私は言ったのに…あの人がわざわざバリケードなんか作って道塞いじゃうから…そのせいでこの人達に迷惑を…」
うつむきながらブツブツと呟く未奈…
由紀は彼女に仲間の事を聞こうかと思ったが、それよりも先に、聞いておきたい事があった。
由紀「未奈ちゃん、あの~…。この家も…電気止まってるんだよね?」
未奈「うん…。発電機とか置いてなくて…ごめんね…」
由紀「う、ううん!ただ大きな家だからもしかしてって思っただけだから…。そうだよね…さっきも懐中電灯使ってたもんね。」
美紀「この部屋を照らしてるこれは、電池式ですか?」
未奈「はい、そうですよ」
そばに置かれた電気ランプを指さして尋ねる美紀に答え、未奈は席を立つ。
彼女は部屋の隅に置かれたタンスを開けるとそこからタオルを取りだし、全員に一つずつそれを渡した。
未奈「みなさんビショビショですね…。とりあえずはこれで拭いて下さい。自家発電機でもあればお風呂に入れてあげたんですが、この家にそんな物は無くて…。大きいだけで…すごく不便な家ですよね…」
由紀「そんな事ないよ!私は良いお家だと思う!!…まだこの部屋と廊下しか見てないけど……」
未奈「ふふっ、じゃあ後で案内してあげるね?」
由紀「いいの?ありがと~!」
胡桃(なんかこの人…由紀と話す時は明るくなるなぁ…)
美紀「服がビショビショですから…まずは着替えますか」
未奈「更衣室代わりに使っている空き部屋があるんですが、よければ使いますか?」
悠里「良いんですか?じゃあ、お言葉に甘えようかな…。本当にありがとうございます」
未奈「気にしないで下さい。久しぶりに他の人に会えたのが…すごく嬉しいんです。せっかくなので、急ぎでなければしばらくはゆっくりしていって下さいっ♪」
にっこりと笑う未奈に案内され、彼女達は未奈が更衣室代わりにしているという部屋を使わせてもらう事にする。
その部屋は更衣室代わりに使うだけにしては広く、立派な部屋で、多くの衣装棚のような物が置かれていた。
中には恐らく、彼女の着替えが入っているのだろう。
美紀と悠里と彼が全員の着替えを取りに一度車へと戻る間、由紀と胡桃はその部屋で待ち、未奈と会話をした。
未奈「みんなは同じ制服を着てるけど、学校が同じなんですか?」
由紀「うん、巡ヶ丘高校の三年生だよ!みーくんだけは二年生の後輩だけどね」
未奈「三年生…?じゃあ私と同い年なんだぁ!」
由紀「未奈ちゃんも三年生なの?」
未奈「うん!学校は違うけど、学年は同じだよ!」
胡桃「あ、そういや__もあたし達とは違う学校の生徒なんだよ。あいつは辺りを探索してる途中で会って、それからずっと一緒にいるんだ」
未奈「そ、そうなんですか…」
胡桃(ま、まだ微妙にあたしから距離をとってる気がする…)
由紀「未奈ちゃん大丈夫だよ。胡桃ちゃんすごく優しいから!」
未奈が胡桃に対して僅かに警戒心を抱いている事に気がつき、由紀が二人の間を取り持つ。
未奈「す、すいませんっ!胡桃さんが怖い訳じゃないんですけど…」
胡桃「と、とりあえず……さん付けやめない?あたしはお前の事、未奈って呼ぶからさ…」
呼び捨てにする事で距離を縮めようと考えた胡桃
しかしそれは彼女に伝わらなかったようで…
未奈「さん付けが気に入りませんでしたか!?ごめんなさいっ!胡桃さまっ!!」
『さん』から『さま』へ…。事態は悪化した。
胡桃「どうしてそうなるんだよ!?普通に胡桃ちゃんとかで良いって!!」
未奈「そ、そうですか?…く、胡桃ちゃん?」
胡桃「そうそう、それで良い。よくできました」
由紀「胡桃ちゃん、一人だけさん付けされてたから嫌だったんだよね?」
未奈「そ、そうだったの?」
胡桃「ま…まぁ…、それなりに…」
由紀「へへへ…思ってたよりも可愛いでしょ?」
未奈「…うん、イメージしてたのと違った。…可愛い」
胡桃「~っ///…か、可愛いとか言わなくていいっての!!!」
未奈「はぐっ!?す、すいません~っ!」
由紀「あっ、ほら~!胡桃ちゃんが大きな声だすから~!!」
胡桃「うっ…ご、ごめんっ!」
胡桃に大声を出された事に驚き、未奈はまたペコペコと頭を下げる…
そんな彼女の背を由紀が優しく撫でてあげると彼女はだんだんと落ち着きを取り戻し、胡桃と向かい合った。
未奈「ご、ごめん…私、人見知りで…。初対面の人が相手だととりあえず謝っちゃうんだよね…」
胡桃「へぇ、でも…そのわりに由紀とは普通に話せてるじゃん」
未奈「うん。由紀ちゃん、すごく可愛くて…なんか安心できるんだ」
由紀「可愛い?えへへ、ありがと~♪」
ニコニコしながら由紀の頭を撫でる未奈…
そんな彼女に胡桃は『あたしは安心できないの?』とツッコミたくなったが、すぐに思いとどまった。
人見知りでも、何故か由紀は安心できる…その気持ちが少し分かる気がしたから。
胡桃「そういや、人見知りなのによくあいつと握手できたな。初対面の男と握手するのとかキツくないの?」
自己紹介の時、未奈は彼が差し出した手を躊躇いなく握っていた事を思いだし、胡桃は不思議に思った。
未奈「同年代の男の子とは普段も接してるから、わりと平気なんだ。胡桃ちゃん達みたいな同年代の女の子達と会うのは久々だったから…少し緊張しちゃったけど…」
胡桃「普段から…?ってことは、さっき未奈が言ってた一緒に暮らしてる友達って…」
胡桃が言いかけたところでどこかの扉が勢い良く開く音が聞こえ、ドタバタと走る足音が鳴り響く…
その足音はどこかの扉を開けては閉めるとまた走り出し、その後もそれを繰り返す…
それはまるで誰かを探しているかのようだった。
胡桃「な、なんだ!?」
由紀「りーさん達じゃないよね?今出ていったばかりだし…」
正体不明の音に慌てる二人をよそに、未奈はふふっと笑いだす。
彼女は部屋の扉を開けて廊下へと出ると、息を大きく吸ってから大声を出した。
未奈「更衣室のとこだよ~~っ!!」
突然大声を出す彼女に由紀と胡桃は驚き、思わずお互いの顔を見つめあう…
未奈は大声を出すだけ出したら満足そうに部屋の中へと戻り、互いの顔を見つめる二人の前に立つ。
未奈「ん?どうしたの?」
胡桃「いや、ちょっと今の大声に驚いただけ…。一応聞くけど…足音の正体が誰か分かってて、その上で更衣室にいるって知らせたんだよね?」
未奈「うん、もちろんだよ。あんな慌ただしくドタバタするのは、一人だけだから…」
そう言ってから未奈は部屋の扉を見つめ、それが来るのを待つ。
先ほど遠くでドタバタと駆けていた足音はだんだんと彼女達のいる部屋へと近づき、遂にその扉が開いた。
バタンッ!!
???「お嬢っ!大変だぁっ!!庭に変な車が――」
未奈「うん。知ってるよ~」
勢い良く扉を開け、大慌てで未奈に話しかけてきたその人物…
それは未奈と…つまり由紀や胡桃達とも同年代であろう少年だった。
少年は返事を返した未奈のそばに立つ由紀と胡桃を見つけると動きを止め、しばらく無言でたちつくしていた…
???「………」
由紀「…どうも~」
胡桃「お、お邪魔してま~す…」
???「…………」
未奈「ほらっ、ちゃんと挨拶して!!」バシッ!
無言の少年の元に未奈が歩みより、その頭を叩く。
少年はその直後に正気を取り戻し、由紀達を指さした。
???「お嬢…。この娘達は誰だ?」
未奈「巡ヶ丘高校から来たお客さん達だよ。ゲンくんが作ったバリケードのせいでかれらに追いつめられちゃったんだって。ほら、ちゃんと謝る!!」バシッ!
再び彼の頭を叩く未奈…
少年はそれに動じた様子を一切見せず、由紀達に尋ねた。
???「バリケード…あれが邪魔だったか?」
胡桃「まぁ、それなりに。あれのせいで目的地に行くことも出来なかったし、更に奴らに追いつめられた。」
???「そういや門の外にやたら群がってたもんな…。いや、本当に悪いことをした。謝るよ、ごめん…」
深々と頭を下げ、少年は由紀達に詫びる…
由紀達はそこまでの謝罪を望んでいなかった為、すぐに少年の頭を上げさせた。
由紀「いいよ、結局助かったんだし…。この家に入れてもらったしね♪」
胡桃「うん。そういう事だからさ、頭上げろよ?」
???「…わかった。悪いな…本当に」
未奈「ゲンくん…、ヒメちゃんは?」
頭を上げた少年のそばを見回し、未奈が声をかける。
直後に少年は何かを思い出してから慌て始め、頭を抱えた。
???「し、しまったぁ!!車が停めてあるのに驚いて、そのまま庭に置いてきてしまった!!」
未奈「えっ!?バカッ!!外に出ちゃったらどうするの!?」バシッ!
またしても少年の頭を叩き、未奈は部屋の扉へと手を伸ばす。
だがそれは彼女が触れる前に勝手に開き…その向こうからは悠里達が顔を覗かせた。
未奈は部屋に入ってくる彼と美紀と悠里…そして悠里が手を引く幼い少女を見て、安心したような声をあげる。
未奈「…っ!?ヒメちゃん!!」
悠里「この子、私達が着替えを持って車から出たら外で待ってたんです。未奈さんの知り合いですか?」
未奈「はいっ!無事で良かったぁ…。連れてきてくれて、本当にありがとうございますっ!!」
未奈は嬉しそうにその少女に抱きつき、悠里達に頭を下げた。
少女は抱きつく未奈を無言のままで迷惑そうにグイグイと押し、振りほどこうとする…
胡桃「すげぇ押してる…未奈の事嫌いなのかな?」
由紀「可愛い子だなぁ…。私も抱きしめたいけど、いきなりは失礼だよね?」
美紀「__さん、気づいてますよね?」
「…はい。見知らぬ男が一人増えてます」
そう呟く彼と美紀の元へと少年は歩みより、二人の顔…更に由紀、胡桃、悠里の顔を見つめて、深くため息をついた。
???「一人ならまだマシだと…。こっちは帰ってきたら五人も見知らぬ人間が増えてたので…」
美紀「すいません…。お邪魔してます」
???「いや…元はといえば自分の作ったバリケードが原因らしいし、気にすることはないです。ごゆっくり…」
少年は部屋の隅の壁へと寄りかかると見知らぬ間に増えた五人の少年少女…そして未奈と幼い少女の顔を見て、頭を軽く掻きながら一人呟いた。
???「一人二人ならまだしも五人とは…。こんなに賑やかなのは、えらい久々だな…」
豪邸の中から現れた少し人見知りなお嬢様…『水無月未奈』
今回は彼女の大まかなプロフィールを公開します!
名前…
年齢…17才
性格…基本的に人見知り。大声を出されるとすぐに謝る。子供好き。
長い黒髪を腰元まで伸ばしており、普段の服装は黒がベースの可愛らしいワンピース
お金持ちの家庭に生まれたのでそれとなくお嬢様っぽい、でもそれでいて気弱…そんなキャラをイメージしていただければと思います(^^)d
彼女が共に暮らしている少年、そして幼い少女についてのプロフィールはまた次回!