家族が亡くなった。交通事故という理由だ。
身内もいなく、俺は孤独になってしまった。
父さんは最後に言った。
誰かの為に生きれるようになれ、そして幸せを・・・・
わかってはいるが孤独の俺にどうしたらいいんだ?
俺、葛葉鉱汰は一人ぼっちだ。
両親が亡くなって、遺品を整理している俺。親父は何かと骨董品好きなこともあって色々な物がある。不意に箱から何かが落ちた。
鉱汰「なんだこれ?」
それは小さな刀のような物が付いたバックルのような物と、オレンジのような錠だった。
鉱汰「何だこれ?バックルみたいだけど?」
腰の部分に近づけたら勝手に腰に巻かれ、横の部分に何かの顔のような絵が描かれた。
鉱汰「なんだこりゃ!? ん?何だ!?」
すると鉱汰の周りが白く光、それに包まれた鉱汰はその場から消えた。
鉱汰「ん・・・・・」
鉱汰は目を覚ました。しかし周りを見て驚いた。
鉱汰「どこだここ?」
自分の家ではなく、和式の部屋でしかも安いつくりではなく、掛け軸なんかもかかっており、しかも外をみてみると立派な庭園があり、明らかに自分の家ではないと思った。
鉱汰「なんで俺こんなところに?たしか変なバックル・・・あ!これだ!」
その原因と思われるバックルは鉱汰の腰に巻かれていた。さらに枕元を見るとオレンジの錠があった。
鉱汰「これをつけた瞬間だよな?これは何なんだ?だめだ・・・俺考えるの苦手だわ。」
自分なりに考えて見たが答えが出てこなかった。するとふすまの奥から足音が聞こえた。足音は部屋の前で止まり、ふすまが開かれた。そこにいたのは。
?「おお、気がついたのだな。」
そこにいたのは自分と同じくらいの女の子で、長くて見入ってしまいそうな綺麗な黒髪、見る物を燃やすような赤い瞳。鉱汰は思わず魅入ってしまった。
?「何だジロジロと?」
鉱汰「あ、ごめん。」
?「まぁ無理もない。かれこれ三日は眠っておったからな。」
鉱汰「三日も!?なぁ!ここは何処なんだ!?君は誰なんだ!?」
?「お前こそ誰だ?」
鉱汰「あ・・・」
考えてみればそうだ。見ず知らずの人に保護してもらって、いきなりこっちの都合で話しても信用があるわけじゃない。
鉱汰「悪い、ちょっと動転してた。俺は葛葉鉱汰。歳は18歳かな。勉強は苦手だけど運動には自信があるかな」
?「随分とベラベラと自身のことを話すな。」
鉱汰「何と無くだけど君は俺を試してるかなって?」
?「ふふ意外と頭がきれるな。連れて来て正解だったのかもしれんな。我は織田久遠信長だ。」
鉱汰「織田?信長!?嘘!?」
久遠「失礼な奴だ。我は嘘など言ってはおらんぞ。まぁ、信しき間柄ならば、真名で呼ぶがな。鉱汰もそう呼ぶといい。」
鉱汰「真名?それって久遠って名前?」
久遠「そうだ。心許した相手にのみ呼ぶ事を許した名だ」
鉱汰「(どうなってるだ?織田信長っていえば有名な武将だよな。でも今いる信長はどう見ても女だよな。俺のいた世界とは別の世界なのか?)」
久遠「おい、鉱汰!何をぼっとしてる?」
鉱汰「いや、今ある現状を噛み締めてるところだ。」
久遠「そうか。お前は空から降って来たんだ。」
鉱汰「空から!?」
久遠「そうだ。田楽狭間での戦の最中、空が見たことのない光が各地に流れ星のように落ちて行った。その内の一つの光が我のの元に落ちて来たのだ。連れて行くことには反対されたが、お前を連れて行くことで何かが変わると思い連れてきた。」
鉱汰「つまりは面白そうだから連れて来たと。」
久遠「そうだな。」
鉱汰「(光がいくつもってことは俺以外もこの世界に来ているやつもいるか)これからどうするか?」
久遠「行く当てはあるのか?」
鉱汰「あるわけがない。」
久遠「目的はあるか?」
鉱汰「今の所はない」.
久遠「ならば!」
すると久遠は鉱汰に覆いかぶさるように上に乗っかった。(押し倒したような形)
鉱汰「ちょ!!?」
久遠「鉱汰!我の夫となれ!」
鉱汰「はぁ!?」
久遠「我には妻はおるが夫はおらん。お前なら田楽狭間の一件で名が知れている為ちょうどいい。」
鉱汰「初対面の人間になに言ってるんだ!?信用とか何もないだろう!?」
久遠「お前は信用できる!」
鉱汰「何を根拠に!?」
久遠「瞳だ。」
鉱汰「瞳?」
久遠「お前の瞳の中は純粋で綺麗だ。お前は隠し事ができる人間ではない。しかしどこか迷いがあるようにも見える。」
初対面の相手にそこまで見抜かれ、言葉を失った。
久遠「何も祝言をあげろとは言わん。衣食住は提供してやる。その代わり貴様は我の傍におれ!」
鉱汰「ふざけるな!」
鉱汰は久遠を強引に退かして、庭の方に逃げた。
久遠「待てどこに行く!」
鉱汰「俺の事わかったみたいに言うな!俺なんかじゃ力になれない!」
鉱汰は近くの木に登り壁を越えて屋敷を逃げ出した。
久遠「ほほー。意外と身軽だな。ますます気に入った。」
?「久遠。」
そこに落ち着いた雰囲気のある女性が入ってきた。
久遠「結菜か。どうだあいつは?」
結菜「どうって怪しいの一言ね。本気であんな奴を夫にするつもり、正直反対よ。」
久遠「うーん、この調子だと壬月達にも反対されそうだな。説得させるにしても連れて帰るしかあるまいか。」
結菜「直接行くの!?危険よ!?まだあいつの正体も全然わからないのに!?」
久遠「案ずるな。あやつ程度なら我を倒せぬ。何より我はあやつが気に入ったのだ。」
久遠も同じ方法で鉱汰を追いかけた。
結菜「ちょっと久遠!?」
一方鉱汰は途方もなく歩いて行きいつの間にか夜になっていた。
鉱汰「どうしよう俺・・・・あの話を受けるべきだったのかな?いや、返って、迷惑をかけちまうかな。」
久遠「なぜそこまで自信がないのだ?」
鉱汰「うわっ!?織田さん!?」
久遠「久遠でよいそれでなぜ自信がないのだ?」
鉱汰「・・・・この間家族が死んだ。父さん、母さん、それに姉ちゃんも。三人とも俺に被害が少ない方法で事故にあったんだ。息を引き取る寸前に俺にこう言った。誰かの為に生きれる人間になれって、理解はしてるけど、こんな俺に何ができる?ただ守られて生き残った俺に?」
久遠「・・・・鉱汰よ。それは」
「きゃあああ。」
突然の悲鳴に驚き、悲鳴のする方に向かってみるとそこには人とは違い、背中は刺々しいツノのような物が生え、体格は人間の倍はありそうな巨体で、振り返ると口には鋭い牙が生えていた。そして何より足元には人であったであろう肉片が転がっていた。怪物の口には血がべったりとついていた。
鉱汰「まさか!人が!?」
久遠「鬼か!!このような場所にまで現れようとは!」
久遠は刀を抜き戦闘態勢に入った。久遠は先手をとって切りかかった。完全に入った。しかし鬼の傷は浅かった。
久遠「これが噂の鬼か!?ここまで硬いとは!鉱汰逃げろ!」
鉱汰「なんだよ!また俺にそんな思いさせようってのか!逃げるならお前が逃げろ!俺が囮になる!」
久遠「馬鹿者!お前の命の事を考えろ!」
鉱汰「だからこそだ!もう俺の為に誰かが死ぬなんて嫌なんだ!」
鬼がこちらに迫って来た。思わず目を閉じた鉱汰。しかし痛みを感じない。恐る恐る目を開けると鬼がまるで一時停止したかのように止まっている。後ろを見ると久遠も止まっていた。
鉱汰「何だ?どうなってるんだ?」
?「お前は既に力を持ってるぞ。」
突然声が聞こえ振り向いてみるとそこにいたのは、白銀の鎧とマントを着け、神々しい髪の色をした男性だ。何より驚いたのは。
鉱汰「俺?」
?「守れる力は今お前の手にある。」
鉱汰は手に持っていたオレンジの錠を見た。
?「お前は運命を掴んでる。本気で守りたいなら、ロックシードを戦極ドライバーに。そこから先はお前次第だ。頑張れよ、別の世界の俺。」
そう言い残し、男は消えた。その瞬間時間が動き出した。鉱汰はとっさに久遠と横に避け攻撃を避けた。
久遠「何だ?今何が?」
鉱汰「久遠、俺でも守れるかな?人を、誰かを?」
久遠「断言はできない。しかし我は思う。守られて生き延びた命。お前はきっと誰よりも誰かを守れると我は思うぞ。それがお前に命を託した者達の想いだ!」
鉱汰「だったらまずは久遠を守らせてくれ。」
久遠「な////」
鉱汰は再び鬼の前に立った。そして手に持っていたロックシードを解錠した。
『オレンジ!』
すると鉱汰の頭上がジッパーのように開きそこからオレンジに似た球体が浮いていた。鉱汰はロックシードを戦極ドライバーにセットした。
『ロックオン!』
法螺貝のような音が響き、横の刀を切るように動かした。
『ソイヤ! オレンジアームズ! 花道オンステージ!』
空に浮いていた球体は鉱汰の頭に被さった。すると鉱汰の体は変化した。そして球体がゆっくりと開いて行き完全に開いた時には鉱汰は鎧武者のような姿をした戦士に変わった。右手にはオレンジのような刀、大橙丸が握られていた。
鉱汰「オレンジって、俺が?」
久遠「鉱汰が、鎧を纏った!?」
鬼も再度攻撃を仕掛けてきた。鉱汰は思わず持っていた大橙丸で防御した。攻撃は見事防げた。
鉱汰「これって、いけちゃう系か?」
行けると判断した鉱汰は今度は攻めることに、大橙丸で切りつけると先程久遠がつけた傷よりも深く切り口をつけることができた。しかし調子に乗っていたのか、鬼の猛攻を喰らい出した、日本の爪で大橙丸を掴まれ押し込まれていく鉱汰。不意に左腰にもう一本刀があることに気がついた。その刀、無双セイバーで切りつけると深手を与えた。そこからは大橙丸と無双セイバーの二刀流で戦い出した。しかし見よう見まねの戦い方なため反撃もされてしまう。不意に無双セイバーにトリガーがあることに気がついた。トリガーを押すと弾丸が発射された。
鉱汰「こいうはいいや!」
連射していると、4発撃ち込んだら弾切れになった。
鉱汰「もう終わり!?あれ?この形?もしかして?」
大橙丸と無双セイバーを連結させることができ、薙刀モードになった。さらに無双セイバーに戦極ドライバーと同じようなくぼみがあり、オレンジロックシードを装填した。
『一!十!百!千!万! オレンジチャージ!』
斬撃を加えると、鬼がオレンジのエネルギー体に閉じ込めた。そこを通り過ぎざまに一刀両断した。
鉱汰「ぜいはー!」
この一撃で鬼は消滅した。戦いが終わり息切れする鉱汰。ロックシードの蓋を閉めると鉱汰に戻った。
久遠「鉱汰!無事か!?しかしやるではないか!まさか鬼を退治するとは!鉱汰?」
鉱汰は疲労したのか倒れ込んだ。久遠は思わず受け止めた。
久遠「全く、無茶をしよって。うつけめ。」
?「久遠様!」
そこに赤い鎧をきた女性と、緑の着物を着た女性がやって着た。
久遠「壬月に麦穂か。」
壬月「全くご自分の立場というものを自覚していただきたい。」
麦穂「鬼が出たと知らせがあり急ぎ駆けつけたのですが。」
久遠「言うな、おかげでそれ以上の者を手に入れることができた。」
壬月「その者が田楽狭間に現れた小僧ですか?」
久遠「そうだ。我の夫となる男だ。」
壬月「そのようなこと認めれるわけがないでしょう。素性も知れぬ者など。」
久遠「だがこいつは鬼を倒せるほどの力を持っているぞ。」
麦穂「この方がですか!?」
久遠「とにかく我は決めたのだ。何より今日は休ませてやれ。我を守るために必死だったのだ。」
戦国の世に突然降臨した鎧武者。その力をどう使っていくのか?