幼馴染といちゃつくだけの短編集   作:さんれお

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敬語メイド幼馴染。

黒髪ボブの高身長。巨乳。


麗①

 

 

 

麗さんは、僕が物心ついた時から世話をしてくれている、三つ年上のメイドさん。あまり感情を表にださない人だけど、すごく優しくて、いつも助けてもらっている。今高校3年生で、卒業と同時に僕の家にそのまま就職するそうだ。

 

「旦那様。起きてください、旦那様」

 

「ん・・・麗さん、おはよう・・・」

 

「はい、おはようございます。昨夜は定期試験の為遅くまで勉強なさっていたのは知っていますが、遅れては詮無きことですよ」

 

「・・・麗さんも試験中じゃなかったっけ、凄いね、仕事もこなして・・・いつもありがとう」

 

「いえ、私は旦那様のメイドなのですから、当然です。礼などいりません」

 

そう言って、部屋を出ていく麗さん。背筋がピンと伸びていて、相変わらずの早足。学校があるのでメイド服ではなく、制服を来ていた。僕が今目指している高校の制服だ。

 

物心ついた時から世話をしてくれたし、物心ついた時にはもう麗さんに恋心を抱いていた僕。去年あたりから、いずれそうなるだろうから、今のうちに慣れる、と言って麗さんが僕を旦那様と呼び出したあたりで、完全に脈ナシと言われてるようなものだったけれど頑張って今もなんとかアプローチをしてる。

 

朝食は僕のお願いで、一緒にとることにしてもらっている。

 

「旦那様、睡眠不足の登校、お気をつけください」

 

「うん、大丈夫だよ。夜更かしには慣れてるからさ」

 

「・・・あまり頻繁にすると、発育にも弊害が生じますよ」

 

「そうかな。背は順調に伸びてると思うけど・・・」

 

「・・・そうですね。いつの間にか私を抜いてしまいましたし」

 

少々寂しいです、と小声で麗さんが言ったのを、僕は聞き逃さなかった。

 

「まぁ僕ももう15だからね。ここで伸びてくれなきゃ困っちゃうよ」

 

「・・・去年あたりはまだ私の方が高かったですからね。あっという間に抜かれてしまいました」

 

「僕は安心したよ、流石にいつまでも女性より小さいのは格好つかないからね。ところで、麗さん」

 

「はい?」

 

「今週末、予定が空いてたらデートでもしない?」

 

「・・・まぁ、予定は空いてますが。付き添いですか、わかりました」

 

「むぅ・・・連れないなぁ」

 

 

そして週末。

 

 

朝、麗さんがなぜか起きてこないので、起こしに行く。

 

ノック2回。

 

「れーいさーん」

 

・・・。数瞬の後、一瞬の悲鳴から、バサァ!ドタンバタンガタン!みたいな音がした。

 

「だ、旦那様、申し訳ありません。少々お待ちいただけますか?」

 

「うん。いいよ、ゆっくりで」

 

待つこと数分。ボブカットの黒髪を撫でつけながら、麗さんは出てきた。休日なのでメイド服だ。頬がすこし紅潮気味だ。

 

「申し訳ありません・・・」

 

「いやいや、本当に気にしないで。僕なんていつも起こしてもらってるんだからさ。でも、珍しいね?」

 

「いえ、その・・・昨晩少々遅くて」

 

「そっか。眠いんだったら無理しないで?午後からでもいいからさ」

 

「そ、それはダメです!」

 

おぉ!?麗さんのおっきな声珍しい!

 

「じゃあ、とりあえずご飯、食べよう?」

 

「は、はい・・・ごめんなさい・・・」

 

なんか、今日は麗さん謝ってばっかりだな。

 

「お、起きてきたわね、2人とも!」

 

ダイニングには、週末だけ帰ってくる母さんがいた。

 

「お母様、申し訳ありません」

「気にしないで!愛する息子と娘に、たまには手料理振る舞わせてちょうだいな」

 

麗さんは幼い頃両親を事故で亡くしてしまって、親戚だった僕の両親が引き取り、実の娘のようにそだてた。

僕にとっては、メイド兼お姉さん的な。

 

「今日デートしてくるね」

 

「付き添いです」

 

「知ってるわよ。麗ちゃん昨日遅くまで、服なに着ていくか迷ってたじゃない。3着しか私服ないのに」

 

「んなっ!み、見てらっしゃったんですか!」

 

「ふふふ、乙女ねぇ〜」

 

「れ、麗さん!僕とのデートのために!?」

 

「ち、ちがっ!」

 

「ウチの息子もやるわねぇ!ヒューヒュー!」

 

「いやぁ照れるなぁ〜」

 

「むぅ・・・!」

 

その後、拗ねた麗さんと母さんとご飯を食べた。頬を膨らませてて可愛かった。

 

 

「それじゃあ行こっか」

 

「・・・はい」

 

「もう、ごめんね?機嫌直してよ」

 

「・・・私だって、楽しみだったんですよ。悪いですか・・・」

 

子供みたいにそっぽをむく麗さん。普段クールなだけに、たまに見せるこういうところが途轍もない破壊力。僕は麗さんの頭を撫でながら、手を握った。

 

「あっ・・・」

 

「それじゃあ、今日は沢山楽しもうね」

 

「・・・はいっ!」

 

このあと、めちゃくちゃデートした。

 

 

 

 

 


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