戦いの基本は格闘だ。魔法や道具に頼ってはいけない 作:imuka
ではどうぞ。
ホグワーツに向かう日、イーニアは珍しくハリーたちとではなくフレッドたちと汽車に乗っていた。
「全部、レプラコーンの金貨とは……。」
忌々しく言うイーニアは金貨が入っていた袋を横目にため息を吐く。
騒ぎの前にレプラコーンの金貨が混じっていることに気が付いたイーニアはフレッドとジョージに話をし、すぐにでも抗議しに行こうと思っていた。しかし騒ぎのせいでそれどころではなくなり、結果、バグマンを逃がしてしまった。3人は魔法省に乗り込もうと考えたがアーサーに止められ、仕方なく手紙を出したが返事は無く機嫌だけが悪くなっていった。
「やっぱり乗り込みに行けばよかったな。」
「そうだな。少なくとも元金くらいは返してもらわんと腹の虫が治まらない。」
「手紙も返さないとか…もう人としてどうなの。」
あまりにも不機嫌な3人に、今、ここにちょっかい出す奴が居たらきっと星になれるな、とリーは思いつつも苦笑いをして黙っていた。
―――――――――――――――――
去年同様、組み分けが行われ、食事を食べた後。ダンブルドアがいつも通りの注意事項を述べた。そして
「今年は寮対抗クィディッチ試合を中止とする。」
フレッドやジョージ、所謂、クィディッチ狂の人間が固まり顔面が真っ白になっていた。ハリーもショックで固まっている。ショックのあまり魂が抜けそうな勢いの生徒たちに説明をしようと再びダンブルドアが口を開こうとしたところ、大広間の扉が開き1人の男が入ってくる。男は顔中に傷跡が残り、左目がブルーの義眼だった。男はダンブルドアと一言二言交わすと席に着き、ダンブルドアが紹介をする。
男はアラスター・ムーディ。かつて魔法省で闇払いをしていて、数多くの闇の魔法使いを逮捕した実績があるらしい。また空席になっていた闇の魔術に対する防衛術の教師に着くらしい。
「毎年あそこの席にいる人って何かあるけど今年は大丈夫なのかな…。」
イーニアがそうつぶやくとロンとハーマイオニーは"その冗談は笑えない"と苦笑いをした。
「さて、先ほども言いかけたことじゃが、今年は数か月に渡ってイベントを行う。その為のクィディッチ中止じゃ。―――――ホグワーツにて
「「御冗談でしょう!!??」」
フレッドとジョージが立ち上がりながら叫ぶ。その拍子に食べ物が飛んだのでイーニアは2人を叩いて座らせた。
「Mr.ウィーズリーズ、わしは決して冗談など言っておらんよ。」
少し楽しそうに笑うダンブルドアはそのまま大会の説明を始めた。
「――と、ここまでは良いかの?よし、よし。最後に一つ、この競技はかなりの危険が伴う。よって17歳未満の生徒は技術的に参加は認めないと魔法省との取り決めじゃ。よいかの?」
年齢が達していない生徒たちから残念がる声が上がる中、イーニアは"質問よろしいですか"と1人、手を上げた。
「そのお話は裏を返せば、技術的に問題なければ参加してもよいと言う風にとっても問題ないでしょうか?」
「うむ。じゃが参加資格を持たぬ者が参加できぬようにわし自らが目を光らせるが?」
「つまりは校長を納得させれば参加できる、と。」
その言葉に生徒たちが騒がしくなる。できっこないという者や、やる気に満ちていく者、冷やかす者。様々な考えが飛び交う中、ダンブルドアは一つ、咳払いをすると生徒たちを黙らせる。
「よい、よい。やる気があることはとても良いことじゃ。じゃが、この大会は過去に死者が出ておる。参加資格がある者もない者もそれを肝に銘じておいてほしい。」
ハロウィンの日に各学校から生徒たちが訪れ開催される。イーニアは大会よりもダンブルドアと競える可能性を楽しみにしていた。
「イーニア、
話が終わり各自、寮に戻る途中、ドラコがイーニアに話しかけてきた。
「うん。そのつもりだよ?――どうかしたの?」
どこか不安そうな顔をしているドラコにイーニアは疑問に思いながら返事をする。
「……確証ない話をあまりしたくないんだが……あちらこちらでキナ臭い話が上がっている。今回の
負目を感じているようなそんな印象を受けたイーニアはドラコのおでこをぺちっと叩いた。
「痛ッ!!イーニア!なにを――。」
「顔が気に食わない。」
「んなッ!?」
「ルシウスさんから何かを聞いたんでしょ?」
「ッ!!――たまたま話しているのを聞いた。集まる、と。―それから色々伝手使って調べたんだがどうも……。」
「怪しい感じがする、と。でもドラコが負目を感じるようなことでもないでしょ?気負いしすぎだよ。」
「だがッ!!」
ヒートアップしてきたドラコにため息を吐くとイーニアをドラコの手を引っ張り抱きしめた。黙ったのを確認すると離す。
「落ち着いた?」
「……驚かすな。」
抱きつかれて顔を赤くしているドラコを見て笑うイーニア。
「笑い事じゃない。もう少し女性として意識を持って――。」
「こんなこと信用してる相手にしかやらないに決まってるでしょ。」
イーニアがなにを言っているんだと言わんばかりな顔をすると、ドラコは"君たちはスキンシップが激しすぎるんだ"とハリーたちも含め、ため息で返した。
「可能性の話だけなんだからそこまで深く考えないの。」
「………わかった。だが…くれぐれも無理はするなよ。」
「わかってる。…ドラコもだよ?」
「ああ、わかった。」
渋々、と言った感じだったがドラコは納得したように肯き、2人はその場を後にした。
―――――――――――――――――
皆、
そんな中、イーニアはいつもより魔法の研究に力を入れ、ダンブルドアを納得させる方法も模索していた。しかし、それに集中していたせいか、ハーマイオニーが知らぬ間に【屋敷しもべ妖精福祉振興協会】なるものを立ち上げ、屋敷しもべ妖精の権利獲得のために右往左往していた。
しかもそれを話題にまたロンと一悶着あったらしく、ハリーの苦労が絶えない様子に愚痴をイーニアが聞くことにしていた。
今年もどんな授業をするのか色々な意味で注目されているハグリッドの魔法生物飼育学の授業。
ハグリッドは尻尾爆発スクリュートと言う殻を剥かれた奇形のロブスターの様な姿した奇妙な生き物を出してきた。去年の授業より悪化しているような気がして、そのまま頭を抱えるイーニアたち。ハグリッドはこれを育てるプロジェクトを行うようだったがスリザリン生からこれを飼う意味を問われ、ハグリッドは黙ってしまった。イーニアたちもこればかりはフォローのしようがない。
ハグリッドは誤魔化しながら無理やり授業を進め、ひとまず危険な生き物ではないことがわかったので渋々ながらも皆、飼育についての話を聞いた。
そしてこれまた去年同様、注目の闇の魔術に対する防衛術の授業。フレッドとジョージの話によると、とてもクールでそしてクレイジーだと話していた。
少しざわつきながらも待っていると教室に入るなりムーディは教科書を仕舞う様に指示する。
「アラスター・ムーディだ。元闇払いであり、魔法省に勤めていた。
――魔法省によればわしが教えるのは闇の魔法に対する反対呪文ということだが、それだけでは駄目だ。唱えるべき闇の魔法とは何か。それをお前達は知る必要がある。」
ムーディの義眼がぐるぐると動き、見回す。そして闇の魔法で禁じられている魔法について聞いてくる。数人の生徒が手を上げ、3つ、上げていく。磔の呪文、服従の呪文、そして死の呪文。
「そうだ。これらは許されざる呪文と呼ばれていて、人に対して使用すればアズカバンでの終身刑を受けるほどの罪になる。」
そこまで言うと小瓶から蜘蛛出し、肥大化させていく。イーニアは思わず椅子を後ろにやり目を背ける。ムーディに操られ、目の前に来た蜘蛛を見て少しパニックを起こしそうになったが、隣に座っていたハーマイオニーの手をしっかりと握り何とか落ち着きを取り戻す。
その後も磔の呪文や死の呪文などを使用して見せ、皆、精神的に疲れたようだったが、蜘蛛が自分の目の前に来たことで頭がいっぱいになっていたイーニアはムーディの話を半分も聞いておらず、磔の呪文や死の呪文を見てはいたものの頭にまったく入っていなかった。
* * *
皆が待ちに待ったハロウィン。
城の前で出迎えのため待っていると天馬が馬車を引いて飛んでくる。天馬が降り立つと中からハグリッドより少し高い女性が出てくるとダンブルドアが挨拶を一言二言挨拶をすると、ダンブルドアから紹介が入る。
オリンペ・マクシーム、ボーバトンの校長でフランス人。本人曰く、巨人族の血は流れていないらしい。
紹介が終わると生徒たちが次々と馬車から下りてくる。制服らしい格好をしているのだが防寒着を着ていなく寒そうだった。
寒いので中に入ろうかと会話していると突然湖から船が上昇してくる。錨を下すと中から防寒着をしっかりと着た生徒と思われる男たちとそれを先導する男がやってくる。そしてダンブルドアと挨拶を交わすと先ほどと同じようにダンブルドアから紹介が入る。
イゴール・カルカロフ、ダームストラング専門学校の校長で元死喰い人。魔法省と司法取引して釈放されたとか。
校長同士の積もる話があったがボーバトン生が寒そうにしていたので城の中に入り、大広間でパーティーを開くこととした。食事はクィディッチ選手であるビクトール・クラムを見てテンションが最高潮まで上がったロンを宥めつつも他校との交流もあり楽しいものとなった。
そして食事も終わるとダンブルドアが立ち上がる。
「時は来た。三大魔法学校対抗試合はまさに始まろうとしておる。【箱】を持ってこさせる前に、一言二言説明と、まだこちらのお二人を知らない者のためにご紹介しよう。」
ダンブルドアから来賓としてバグマンとクラウチが紹介される。バグマンの姿を見た瞬間、イーニアはフレッドたちと目配せをしてニヤリと笑う。
試合はバグマンたちと校長3人を入れて5人で審査を行うらしい。そして選手の審査となる【箱】のお披露目。
「知っての通り、試合を競うのは3人の代表選手じゃ。参加3校から各一人ずつ。課題は三つあり、代表選手は様々なことを試され、一番ふさわしい者が優勝杯を獲得する。そして
―――代表選手を選ぶのは、公正なる選者、【炎のゴブレット】じゃ。」
ダンブルドアが【箱】を杖で叩くと木のゴブレットが姿を現し、同時に青白い炎が燃え盛った。
「代表選手に名乗りを上げる者は、羊皮紙に名前と所属校名をはっきりと記載し、このゴブレットの中に入れなければならぬ。明日のこの時間までにじゃ。明日、ゴブレットは各校を代表するに最もふさわしいと判断した3人の名前を出す。
このゴブレットは玄関ホールに置かれる。17歳に満たない生徒が入れないよう、その周囲にはわしが年齢線を引くことにする。
―――じゃが、先日ホグワーツの生徒から質問があり、わしの魔法を抜けることができれば技術的問題ないと判断し、年齢関係なく参加を認めることが決定した。抜けることができれば、じゃがな。」
実力次第では17歳でも参加が可能の内容を聞き、大広間はやる気に満ちていた。
* * *
翌日、休みと言うこともあり朝から生徒がゴブレットが置かれている玄関ホールに集まっていた。抜けることができれば参加可能という言葉に多くの17歳に満たない生徒たちが挑戦しているが、まだ誰も成功していない。
一番早くにホールに着き、朝食のパンを片手に構築式を解析しているイーニア。空中に次々と文字や絵を描いていき、時折杖で地面に線を引いている。その光景をホグワーツの生徒以外も興味も持ち、見ている。
ハリーやハーマイオニー、ロンも近くでイーニアの様子を見ていたが話しかけてもあんまり反応がなく、集中しているようだったので、ハーマイオニーはイーニアの隣で読書をし、ハリーとロンも適当に過ごしていた。
そして昼過ぎ、フレッドとジョージがノリノリでホールに入ってくるとホグワーツ生は拍手で迎える。2人はイーニアに近づくとハーマイオニーに少し退いてもらい、集中しているイーニアの両サイドに座る。2人は同時にイーニアの肩を叩き声をかけた。
「「イーニア!!できたぞ!!」」
声をかけられたイーニアはビクッとなると左右を見て、現状を理解した。
「意外と速かったね。――じゃ、2人のお手並み拝見といこうかな。」
その言葉と同時に2人は立ち上がり、ホグワーツ生から歓声が上がる。2人は腕を交差させながら小瓶の中身を飲んでいく。飲み終わり、同時に年齢線を飛び越える。すると2人は弾かれることなく中に入ることに成功した。さらに歓声が上がる。そしてそのままゴブレットの中に名前が書かれた紙を入れようとしたとき、イーニアが何かに気が付いて近くにいた生徒たちに声をかけた。
「あーー、危ないから離れたほうがいいよ。」
イーニアの指示で生徒が下がった瞬間、2人は紙を入れた。何も起きず、達成したと誰もが思ったその時、ゴブレットから炎が飛びだし、フレッドとジョージを襲った。炎を受け、転げまわった2人を見ると白髪に白髭を生やしたおじいさんになっていた。皆から笑いが起きる。
イーニアは笑いながら、お互いのせいにしながら取っ組み合いしている2人に近づいて、【老け薬】の反対の【若返り薬】を渡した。
「あはははは………。あー、面白い。はい、これ飲んで。」
差し出された小瓶を見て、きょとんとなる2人。
「何?その顔?―こうなること予測してたに決まってるでしょ。私が出した案なんだから。」
「女神!!」
「天使!!」
「じじいが抱きつくな!!」
元に戻る薬を用意していたイーニアに2人は喜び抱きつこうとしたのでイーニアは胴体を蹴った。転がった2人を見て、笑いが起きるのと同時に見事な蹴りに歓声が上がった。イーニアはやれやれといった感じに、ため息を吐くと元の場所へと戻っていく。戻ると丁度、クラムがゴブレットに紙を入れていた。
イーニアはそれを横目に再び解析に戻る。ハーマイオニーもイーニアの隣に戻り、読書を続けようと本を開いたがイーニアが集中する前に声をかけた。
「イーニア、もうあんまり時間ないけどできるの?」
「え?私はもう入れたよ?」
「「「「「は?」」」」」
イーニアがしれっとした顔で答えると皆、固まった顔をした。
「入れたよ?午前中に。」
「え?じゃあイーニアは今、何を調べているの?」
「ゴブレットの仕組み。年齢線よりこっちの方が興味があって、しかも結構複雑だから楽しくてね~。」
イーニアはそういうとひょいっと線の中に入り、ちょうど入れようとしていたセドリックの紙を預かるとゴブレットに入れる。それを見て皆、唖然とする。数十秒、誰もが固まっていたが途端に歓声が上がり、皆近寄ろうとしたが近づいた生徒が全員17歳未満だったので弾かれる。
「ごめんごめん。線から出るね。」
弾かれた生徒たちを見て笑いつつもイーニアは線から外に出た。出た途端、囲まれぐちゃぐちゃにされる。フレッドとジョージはさっきのお返しと言わんばかりに頭をべしべしと叩いてきた。
そんな騒ぎがありつつ、夕食後。ダンブルドアが立ち上がり喋り出す。
「さて、ゴブレットは誰が試練に挑むべきかほぼ決定したようじゃな。代表選手に選ばれた者は大広間の前まで来た後に、隣の部屋へと向かいなさい。そこで最初の指示が与えられることじゃろう。」
ダンブルドアはそういうと杖を振り、大広間の明かりを一部消した。次の瞬間、ゴブレットが赤く燃え上がり焦げた羊皮紙を1枚出す。落ちてきた羊皮紙をダンブルドアが掴むと読み上げる。
「ダームストラングの代表選手は――ビクトール・クラム!!」
盛大な歓声と拍手が起きる。クラムは立ち上がるとダンブルドアの方に歩いていき、隣の部屋へと入っていく。すると大広間は再び静かになり、ゴブレットが燃え上がる。
「ボーバトンの代表選手は――フラー・デラクール!!」
再び歓声が起き、銀髪の少女は立ち上がると優雅に隣の部屋へと向かっていった。またゴブレットが燃え上がるとダンブルドアが羊皮紙を掴む。中身を見て、少し考えたようだったがしっかりとした声で読み上げた。
「ホグワーツの代表選手は――イーニア・シュツベル!!」
イーニアは呼ばれたことにガッツポーズをするとハリーたちグリフィンドール生とハイタッチをしつつ歓声の中、前へ進み隣の部屋へと入っていく。
入るとクラムとデラクールは暖炉の周りにいた。イーニアもそこに近づいていく。
「君がホグワーツの代表選手ですね。よろしくお願いします。」
少し言い難そうなクラムの英語にクスッと笑うとイーニアはブルガリア語で返してあげた。
『よろしく、クラム。喋りづらかったらこっちで話してもらってもわかるよ。』
『君はブルガリア語がわかるのか?』
『読書が好きで海外の本も読むから、ついでに勉強したの。』
クラムと会話しているとデラクールが困った顔をしつつ英語で話しかけてくる。
「なにを、はなしてーるのです?」
『よろしくって話してるの。――デラクールもよろしく。』
『あら、フランス語が話せるの?ということはさっきのはブルガリア語?』
『うん。他の言語もいくつか喋れるよ。』
『嬉しいわ。わからないことがあったら貴女に聞くことにしようかしら。』
『答えられる範囲なら。』「名乗っていなかったね。ホグワーツ代表、イーニア・シュツベル。よろしく、2人とも。」
フランス語から英語に切り替えて名乗りを上げるとイーニアは2人に握手を求めた。3人が握手を交わしているとハリーがとても不安そうな顔をして入ってきた。イーニアはハリーを見た瞬間、眉間にしわが寄る。見事、アリシスの予感的中、ということなのだろう。伝言を頼まれたという可能性もまだあるので一応、どうしたのか聞いておく。
「どうしたの?ハリー?」
ハリーが答える前にダンブルドアを筆頭に次々と人が部屋に入ってくる。
「すごい!いや、まったくすごい!信じがたいかもしれんが、4人目の代表選手だ!!」
バグマンがハリーの肩を掴みつつ、高らかに言う。
『あれ、あの人のジョーク?』
『先生方も大急ぎで来たところ見ると違うんじゃない?』
デラクールがイーニアに話しかけるとイーニアは苦笑いしつつ答える。その後ダンブルドアはハリーを問い詰める。
「ハリーが嘘をついていると思うなら【真実薬】でも飲ませればいいんじゃないですか?」
イーニアは最初から疑ってかかっている全員の態度が気に食わなく、ぶっきらぼうに言う。
「だいたい、年齢線を抜ければ認めるって話でしたし、仮にハリーがいれていたとしてもゴブレットから出てきたのはハリーの問題ではなく、そちら側でしょう?」
イライラを隠さず言うイーニア。
「少なくとも、私が朝からいた分にはハリーは入れてません。入れた人間の顔は全員見てます。」
「イーニア、君はどうやって年齢線を越えたのかね?」
「17歳以上のところに私の名前を加えただけです。特に複雑に組まれていませんでしたから。」
「「「ッ!!」」」
大人たちが息を飲むがわかる。言うのは簡単だが、そう簡単にできることではない。イーニアはため息を吐くと言葉を続ける。
「だいだい、あれほどの高度な魔法であるゴブレットをどうにかするにはかなりの腕が必要なはず。一生徒がどうにかできる代物じゃないはずです。」
「まさか…解析が終わったのか…!?」
ムーディがかなり驚いたように叫んだ。
「終わってませんよ。言ったじゃないですか、一生徒がどうにかなるもんじゃないって。構築式からの解析はやろうと思ったら、今の私じゃ1ヶ月はかかります。
――4つ目を出したってことはゴブレットが4校目があると判断し、そこに入れられていたハリーを出した、と考えるのが普通じゃないですか?」
イーニアの言葉に静まり返る校長含む教師たち。
「異例の事態が起きたからって取り乱しすぎです。先生方が落ち着いて対処しないでどうするんです。」
イーニアの言葉にダンブルドアは一息吐くと肯く。
「そうじゃな。確かにその通りじゃ。――出てしまったものは仕方がない。ゴブレットの炎も消えてしまった。」
「彼を参加させるのですか?」
「それ以外方法はないじゃろう、ミネルバや。ゴブレットは、はるか昔に作られた魔法契約を結ぶ器じゃ。無理やり解除すればどうなるか……。」
それを理解しているのか校長たちは何も言わず下を向いている。重い空気になっていたがクラムはあえて空気を読まずにハリーに話しかけた。
「なん人、いてもヴぉくは構わない。勝つのはヴぉく、だからね。全力を出し合おう。ハリー・ポッター?」
ハリーは戸惑いながらも差し出された手を掴み握手を交わす。
「そーですねー、クラムの言うとおり。でも勝つのはわたしです。」
デラクールもクラムの言うことに賛同し、ハリーに握手を求めてくる。ハリーはデラクールとも握手をすると、クラムたちが参加に否定的でないおかげか顔色が良くなっていた。それを見て少し安心したイーニアもハリーに近づき握手をする。
「今年も色々ありそうだけど、お互い頑張ろう。」
苦笑いしつつ言うイーニアにハリーも苦笑い。
その後、クラウチたちも含め協議されたが魔法契約を解除することはできない為、ハリーを4人目の参加者として認めることとなった。
思ったんですけどハリーが選ばれたとき教師たち、慌て過ぎな気がするんですよね。そんなに想定外だったのか…。
原作と違いセドリックが三大魔法学校対抗試合でれなくなりました。
安心するんだセドリック、まだ出番はあるぞ。
未成年が魔法使用時に出る臭いの魔法を解除しているイーニアに年齢類魔法の年齢線は敵ではない!!と言った感じで年齢線を簡単に越えさせました。
誤字脱字などございましたら、遠慮なくご報告ください。
感想お待ちしています。