源義経、幼名牛若丸。平安時代の武将であり、源頼朝の異母弟に当たる。様々な戦を勝利に導いたが、兄の不況を買って後に自刃したとwikiに書いてあった。そんな武将が目の前にいるが鎧から見てかなり個性的だ。これが俺のサーヴァントになるのか。
「俺がマスターだ」
「主殿がマスター…ですか」
「そんな難しい顔してどうした?」
「いえ、主殿に不満があるわけではありません。ありませんが…聖杯からの知識で知っているとはいえ、サーヴァント同士が仲良く火を囲む風景は信じがたいゆえ」
「あー…」
まあね…基本の聖杯戦争は総勢七人のバトルロイヤルだ。人理滅却という例外があるとはいえ、この状況にあっさり馴染む二人に驚嘆を感じているのだろう。
「こいつらはほら、特殊ってやつ?あ、BLじゃないよ」
「「おい」」
「BL…?」
「おい嬢ちゃんその言葉は忘れろ、なあ?」
「それだけは御免被る」
「息ぴったりだね二人とも…」
そうだね。犬猿の仲なのにな…でも桃太郎では仲が良かったはず。やっぱりホモじゃないか(憤怒)
「その笑みは気になるがそろそろ睡眠をとったらどうだ?サーヴァントには必要ないが君達は人間だ」
「うーん…それもそうだね。おやすみアーチャー…」
「俺も仮眠をとる。警戒は頼むぞライダー、キャスター」
「応よ」
「お任せを」
「それとライダーに今の状況を説明しといてくれ」
そう言って女性陣とは違う部屋で寝る二人。サーヴァントは女性もいるけどホモだから大丈夫だろう。
*
翌日、相変わらずの外景色を見てため息をつく。夢だったらどれだけ良かったか。
「早起きだねえマスター」
「おはようキャスター」
「朝御飯をライダーに配膳しておくよう頼んだ。私はマシュやオルガマリーを起こしてくる」
ナチュラルに女性の寝室に行くエミヤさんぱねぇっす。
「おはよう…」
「大樹も起きたか」
「アーチャーは…?」
「女性陣を迎えにいっ「いやああああああ!」「なんでさーーー!」た…」
ドゴオオオオンなどと爆音と悲鳴が響いた。ああ…やっぱりあいつは英霊になってもToLOVEるだなあ。
「アーチャー殿の悲鳴、でありますな」
「朝からご苦労なこったな」
朝食の風景は割愛しよう。赤い紅葉とかなかった、いいね?
*
特異点攻略のために大聖杯安置所である円蔵山の洞窟へ向かう。瓦礫の山やねずみ色の空も見慣れ、しっかりとした足取りで石段を登る。
「もう一度説明するぜ。残る敵性サーヴァントは3体。バーサーカーは何かを守るように山に佇んでいる。残るは
「アーチャーの正体、真名はわからないと言ったわね」
「いや、ここにいる奴によく似ている。なあアーチャー?」
キャスターに一言で皆の視線がアーチャーに突き刺さる。
「ふむ…既に別個体が召喚されていたか」
「同一存在が同時に存在するなんて…」
「いや、シャドウサーヴァントといったか、あれは既に聖杯に魔力として捧げられた英霊のデータの劣化コピーだ。厳密に言えば本体ではない…可能性としてはあるだろう」
「で?勝ち目はあんのか?」
「無論ある。自分自身と戦うのは慣れている」
キャーエミヤサンカッコイー。でも過去の自分にやられてますよねー。
「さあ着いたぜ。この先でセイバーが待ち構えている。覚悟はいいか?」
「…ああ」
「向こうのアーチャーは私に任せて突っ切ってくれ」
となると騎士王にはキリエライト、クー・フーリン、牛若丸で挑むのか。前衛の牛若丸とキリエライトにかかっているな。
*
向こうのアーチャーをこっちのアーチャーに任せ、大聖杯目前まで迫る。
「何よこれ…極東にこんな超抜級の魔術炉心があるなんて信じられないわ…」
「離れた場所からでも膨大な魔力を感じる…!」
「これが…特異点の原因ですか…?」
「…奴さんがこちらに気付いたようだぜ」
大聖杯の前に黒い陰、黒く染まった騎士王の姿があった。普段の青いドレスではなく、黒い鎧と黒いドレスを纏った伝説の騎士王のもう一つの姿。
「―――」
「…魔力放出がすごいです…あれがアーサー王…」
『ブリテンの王、聖剣の担い手アーサー王。男装しているのはマーリンの悪知恵かな?本当に趣味が悪いね』
「女性…?あ…」
「見た目こそ華奢だが魔力放出で力を生み出す化物だからな。気抜いてるとぶっ飛ばされるぞ」
「―――化物とは随分な言い草だな」
「!?」
初めて現実で聞く騎士王の声。画面越しでは伝わらない圧力を感じる。
「ほほう…その宝具は…構えろ小娘。その守りを断ち切ってやろう!」
「来ます―――マスター!」
「
「
膨大な魔力の塊と透明な堅強たる盾がぶつかる。キリエライトは真正面からそれを受けきる為に盾を支える。
「大樹!令呪でキリエライトに命令しろ!守れって!」
「は、はい!マシュ、俺達を守って!」
「はい!!」
右手の令呪が一画消えてキリエライトに魔力を回す。その魔力がキリエライトを奮い立たせる。光が発散され、数分にも満たない時間がやっと終わったと感じてしまう。キリエライトは緊張の糸が途切れたのか膝が折れてしまう。
「耐えて見せたか。それでなければな」
「チッ、奴さん調子づいてやがる」
「ああ…こっちは二度防げる確証はないからな」
「主殿」
「ライダー、キャスター。キリエライトが戦線復帰するまで時間を稼げ。三対一なら勝率も上がるだろう」
二人は頷いて騎士王の元へ駆ける。
「アンサズ!」
「やあっ!」
「ふっ…」
キャスターが生み出した火球を切り裂き、ライダーの刀を捌く。二対一だが焦った様子はない。あの様子だといくらやっても倒せないだろう。何か意表を突くものがないと。
「マスター…」
「マシュ!大丈夫か!?」
「はい…」
やはりキリエライトは疲弊している…初心者がエリアボスに挑んでいるんだ。何もかもが違いすぎる。でもこの子は…立ち上がる。
「航太さん…」
「今、ライダーとキャスターが抑えているが…このままでは勝ち目はほぼない」
「え…?だ、だってライダーとキャスターは…」
「セイバーは最優のサーヴァントだ。知名度が高く、ステータスも軒並み高く、マスターの意向をくむ扱いやすいサーヴァント。それに騎士王は対魔力が高くキャスターの攻撃は宝具以外ほとんど効かないだろうし、宝具を放つ隙を作れる実力差はない。宝具同士がぶつかっても十中八九エクスカリバーが勝つ」
「そんな…」
所長は俺の考察に膝を落とし俯く。しょうがないことだ。アーチャーがいればまた戦況は変わっていただろうが待つ時間はない。それにエクスカリバーの威力はまだ上があるだろう。次は防げない。
「…絶望ばかりだがそれでも君は立てるか?戦う意志はあるか?」
「…はい!戦います!マスターの為に!」
「ふっ…」
良い目だ。俺のようなどっちつかずの半端者じゃない本物の目だ。死中に活路を見いだす戦士の目だ。ならば行こうではないか。千分の一を掴むために。
誤字脱字あれば報告よろしくお願いします。
明日のスカサハ、十日の武蔵。どっちも欲しいが育成する余裕はない。どっちを狙うべきか。
追記
FGO八万でスカサハ様をお迎えできました。次は武蔵だな…