大森林〜くさタイプヘイトの俺がくさタイプ一筋になった訳〜 作:ディア
それはUBの価値暴落。これまでのUBはタマゴグループ未発見なので増殖も出来ない上に一本のソフトで捕まえられる数も限られていて、言わば準伝説と同じ扱いでした。その為伝説と取引されることもそう珍しいことでありませんでした。しかしSMにいたUBはいくらでも手に入るようになり、今では伝説と取引しようとしても色違いでもない限り見向きもされないほど価値が暴落してしまう事態に……
以上雑談でした。それでは本文をお楽しみください。
ポケットモンスターシリーズでかくとうタイプのジムリーダーはスモモで三人目。金銀から三回連続のかくとうタイプのジムリーダーが誕生しており、如何にかくとうタイプのジムリーダーを増やしたいかがわかる。しかもシリーズが改まるほどにマッチョ、イケメン、美少女となっていくものだから次のかくとうタイプのジムリーダーを期待していた諸君もいたのではなかろうか。
ちなみに第七世代時点でじめんタイプのジムリーダーはサカキを含めても二人のみで島クイーンを入れて三人目が入るが島キング・クイーンをジムリーダーと同じ扱いにしても問題はないんだろうか。設定じゃ島キングと島クイーンは四天王と同じ扱いみたいだしな。それを言ったらあくタイプのジムリーダーは皆無になり、製作者陣営は如何にあくタイプ使いをジムリーダーにさせたくないのかがわかる。
とにかく、それくらいポケモン世界においてメジャーなかくとうタイプの弱点はひこう、エスパー、フェアリーの3つだ。しかし俺の持っているポケモンの中で弱点をつける技を持っているポケモンはタマネギとイーブイだがこの二匹は使えない。イーブイはノーマルタイプの上に俺のマイナス特典のせいで戦力外だし、タマネギは戦力としては申し分ないが伝説を出す訳にはいかない。スモモを信頼していないという訳じゃないけど、このジムがオンボロだから自然と声も外に響くんだよな。外でタマネギを出すのとほぼ変わりないくらいだ。
となればステータスによる暴力のみが頼りだ。
「いけっフシギソウ!」
フシギソウ。今持っている俺の正式なポケモンの中でのエースがこいつだ。このフシギソウはレベルこそ35だが俺の特典によりパワーアップされており、最低でもこうげきの302、二番目に低いぼうぎょですら326。HPに至っては411だ。
ちなみにポケモンで最もこうげきステータスが高いAV──アダルトビデオではない。こうげき個体値31──いじっぱりメガミュウツーXですらレベル50の時点でこうげきステータス266。ぼうぎょステータスが最も高いBVのわんぱくツボツボもレベル50時点で310。HPステータスが最も高いHV個体のハピナスでも362。これがどういうことかわかるだろうか?
つまり俺のチート特典でパワーアップした俺のフシギソウ(レベル35)はそれぞれの分野でレベル50のどのポケモンをも凌いでいるということだ。
それくらい俺の特典はチートでぶっ飛んでいる。この特典を受けられるのがくさタイプでなくドラゴンタイプやエスパータイプだったらどうなっていたんだろうか……
「行きなさいアサナン」
そしてスモモが出してきたのはアサナン。チャーレムの進化前だ。このアサナンとチャーレムはポケモンの中でヨガパワーという物理技を二倍にする特性を持っている。つまりちからもちと同じ効果でこうげきのステータスが実質二倍。しかもイカサマをされてもこうげきの種族値が倍のポケモンよりも痛みがないという恐ろしい特性だ。……だがそれは攻撃の時の話だ。
「フシギソウ、はっぱカッター」
「フシッ!」
そして轟音が響く。ただでさえボロなジムがさらにボロくなり、アサナンがボールとなって場外ホームランした。
「アサナン、戦闘不能! よってフシギソ……!?」
無情な攻撃がスモモのアサナンを倒し審判が宣言しようとした瞬間、フシギソウがフシギバナに進化したがフシギバナになってもトレードマークである顔の星模様はなくならないのか。
「うそぉ……ただでさえあんなに強かったのにさらに強くなるの?」
スモモが涙目になり、絶望に暮れぶつぶつと呟き続けるその姿は国民的アニメである龍珠のサイヤ人王子のようだった。
「スモモさん?」
俺が声をかけるとスモモはピクリと動き、背を向けた。
「……申し訳ありませんがアサナンを回収させて貰いますので少々お待ち下さい」
ジム戦は中断され、スモモがアサナンを回収するまで待つことにした。
「エリカさん、いくらなんでもあのフシギバナ強すぎませんか?」
ミカンがそう思うのも必然なわけで、隣で正座して観戦していたエリカに尋ねる。
「……」
「エリカさん?」
エリカが反応を取らない為に、もう一度声をかける。それでも尚反応を見せない。そしてミカンと俺はあることに気がついた。
「寝ているわね……」
「お姉様……少しはそのマイペースを直してください」
「zzz……」
器用なことにエリカは誰にも気づかれぬように目を閉じ、あたかも真剣に音だけを聞いて戦いの様子を聞こうとしているように見せた。
「ミカン、これをお姉様の口の中に入れて」
俺が渡したものはカゴの実。カゴの実は眠り状態を回復させる効果がある。ねむるとの相性は抜群に良く、対戦でもねむるとカゴの実を使ったコンボ、所謂ねむカゴコンボを使う奴もいる程だ。
「それじゃエリカさんお口を開けて、って開かない?」
このパターンは……物凄く嫌な予感がする。いや悪寒がする。そうはさせてたまるかよ。
「ミカン、お姉様は口移しがご要望のようですので口移しで」
「ええっ、口移し!?」
「お姉様がそうやる時は大体目覚めのキスを要望している時なんだよ。何度もやらされたし」
「それだったらコスモがやれば」
「言いたいことはわかるよ。でもお姉様はとっくに目覚めているんだよね。だから余程の嫌がらせをするか僕が口移しでカゴの実を食べさせるかしない限りは起きないよ。僕が口移しでやったらお姉様の我が儘がエスカレートするからミカンがやった方がいいんだよ」
「確かにコスモがやるよりも私の方が嫌がらせにはなると思うけど、余程の嫌がらせにはならないわよ?」
「とは言えしなくても別に問題ないよ。あくまで強制的に起こさせる手段がそれなだけで今起こす必要もないからね。僕のジム戦が再開したら狸寝入りは止めるだろうし」
「……納得がいかないわ」
俺だって納得出来ねえよ。
「お待たせしました」
「ところでスモモさん、棄権しないんですか? お姉様もマチスも僕のフシギバナの実力を見て棄権しましたから」
「正直なところ棄権したいです。しかしこの子達を止めたくても止められないんですよ。ジムリーダーどころかトレーナーとして失格ですよね」
「スモモさんそんなことはございませんわ。マチスさんがどうかは知りませんが、私の場合はもう一匹のポケモンが臆病過ぎて格上は勿論同格のポケモンとも戦わないほどで、棄権せざるを得ませんでした。しかし貴女のポケモンは相手がどんな強者であっても主人の為に戦おうとしている。その育成方法是非ともご教授願いたいですわ」
後ろからエリカが立ち上がり、スモモの手を握る。それだけあのモンジャラに悩んでいたんだろうな。
「コリャーッ! うちの娘に触るなこの小僧がぁぁぁっ!」
スモモ親父君臨。エリカにドスドスと踏み鳴らし、エリカに近づく。それにしても小僧って俺とエリカ間違えてないか? そりゃ顔こそ俺と酷似しているが髪型と服装、それに胸を見れば別人だってわかるだろ。
「お父さん、この人は」
「スモモ黙ってろっ、こんな男女成敗してくれるわ!」
ダメだこりゃ。娘のスモモでもいうことを聞かないなんて手の施しようがない。スモモ親父の拳がエリカに目掛けて飛んで来る。
「はっ!」
だがエリカは小さな体を利用してそれを避け、そのまま前に移動すると柔道の大外刈を放つ。スモモ親父が油断していたのかエリカが受け身を取らせなかったのかは不明だがどちらにせよスモモ親父が頭を打って気絶した。
「凄い……お父さんを気絶させるなんて」
「いえ、これくらいは護身術として当然ですわ。コスモだってやればこのくらいはできますわ」
いや大外刈は出来るが、流石に頭を打たせたりはしないぞ。頭を打たせる柔道技は護身術じゃない。もはや殺人技だ。カイリューではかいこうせんを放つのと一緒だ。
「流石タマムシ人、桁が違うわ」
「いやいやミカン、誤解しているようだけどアレは受け身を取らせなかっただけの大外刈だよ。柔道習えば大外刈そのものは誰だって出来るし、ミカンの方が力があるでしょ」
不名誉極まりないことを言われたので反論しておく。俺は断じてエリカのような超人ではない。張力100kgの弓で流鏑馬が出来る奴と同類にされたくない。
「コスモが非力過ぎるだけじゃない?」
「ミカン、それよりもお姉様とスモモさんを止めよう。あのままだとお姉様がパワーインフレ起こして別世界の住民になっちゃうよ」
確かにこの世界で非力であることは認めるが前世では非力どころか怪力なくらいだ。しかしそんな反論よりも重要なのはエリカとスモモが護身術からどんどんかけ離れて関節技、寝技、そして打撃技、一撃必殺と物騒極まりない方向に向かっていく。もしそんな技をくらえば人生終了だ。そんな技を持たせない為にもミカンとともに止める必要がある。
「そうね、止めましょう」
俺とミカンは二人の会話に割って入ってそれを止めた。
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