とある一方通行な3兄弟と吸血鬼の民間警備会社 作:怠惰ご都合
「おや、眷獣の魔力が宿主の怒りに呼応するとは・・・さすがは第四真祖。アスタルテ!第四真祖に慈悲を」
「
彼女の小さな体から巨大な眷獣が陽炎のように姿を現した。
それは、虹色に輝く巨体で体長が四、五メートルあり、全身を分厚い肉の鎧で覆われた顔の存在しないゴーレムだ。
「大人しく従ってんじゃねえよ!」
古城が雷撃をまとった拳で殴りかかる。
ほんの僅かに漏れ出た程度とはいえ、その雷撃は第四真祖の眷獣の力である。威力は、おそらく並の吸血鬼の眷獣をも凌ぐはず。
「ダメです、先輩!」
雪菜が止めようとするが間に合わず古城は吹き飛んだ。
続いて雪菜が雪霞狼で攻撃しようとするが止められ、雪菜自身驚いているとアスタルテの眷獣の表面が雪霞狼と同じ降魔の聖光の輝きに包まれる。
「そんな、共鳴・・・?」
「そうです、剣巫よ。魔力を無効化しあらゆる結界を切り裂く”
「さらばだ、娘。獅子王機関の憐れな傀儡よ」
オイスタッハが斧を振るうと、二人の間にレイが入って来た。
構わずに振り切ると弾き返され、何が起こったのか考えていると古城が殴りかかってきた。
「ボーっとしてんじゃねえ!」
古城の拳を避け、お返しと言わんばかりに戦斧を首めがけて降ると古城は避ける事が出来ず次の瞬間には首と胴体に切り裂かれていた。
「先輩・・・いやああああっ・・・!」
「アスタルテ、我らが至宝を奪還しに行きますよ」
雪菜の叫びを聞きながら二人はどこかに去って行き、レイはこの場を雪菜に任せて上条達がいるところへ向かって行った。
なんとか上条のいるところに到着したレイが見たのは宙を舞い、皮膚に覆われていないステイルと銃で撃たれ血まみれになっている上条だった。
誰にと聞かなくとも分かるだろう。
なぜならアウレオルスが鍼を持って2人と対峙しているのだから。
そしてアウレオルスの後ろには気を失い倒れているインデックスがいた。
上条に向かって剣が飛んできたと思った次の瞬間には上条の右腕は切断され、上条は笑い出し、それを不快に思ったアウレオルスは虚空から10の暗器銃を取り出し発砲する。
しかし上条には1発も当たらず、上条の右腕から竜王の顎が飛び出したかと思うと”それ”はアウレオルスを頭から飲みこんだ。
上条に一言告げると姫雪菜がいる所へ戻ると古城はさっきまでのことがまるで嘘であったかのように元気だった。
だが姫柊は首元を押さえている上に顔が真っ赤になっていたので事情を察したレイは一言告げる。
「古城、お前血を吸ったな?」
古城が口ごもっているのを確認し、オイスタッハの行方を知る為にライへと電話を掛ける。
「レイ、アンタ今どこにいるの?こっちは大変なのよ!」
「斧を持ったおっさんと藍色の髪の少女が来てるとか?」
「知ってるのね、まあいいわ。今は浅葱と白井ちゃんと初春ちゃんの3人で食い止めてるからあんたも早く戻ってきなさい」
返事をして電話を切ると2人にそのことを告げ、一緒にキーストーンゲートへと走って行った。
古城がやっと姫柊の血を吸いました。
次回で聖者の右腕編は終了です。