とある一方通行な3兄弟と吸血鬼の民間警備会社   作:怠惰ご都合

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書き直させていただきました。


ガストレア

 一七七支部に所属している風紀委員(ジャッジメント)のライは自分がいる状況を整理して、支部に戻りたくなっていた。

 その理由は目の前に兄であるアクセラレータと民警である連太郎と延珠がいるからであり、現在位置が普段彼らが生活している「学園都市」ではなく「広範な森の中」ということも関係が無いとは言えないからだろう。

 

 

 ライは今に至るまでの経緯を思い出してみた。それは固法先輩から「ありがたいお説教」を受けた翌日から始まる。

 その日は普通に授業を受けており、いざ帰ろうと帰宅の準備をしていた時に蓮太郎の後をついて行くアクセラレータを見たので、「面白そうだから後をつけてみよう」と考え、行動したのだ。

 しかし早速アクセラレータに見つかり、理由を聞かれたので答えると、アクセラレータは溜め息をつく。

 

 「ついてこい」

 

 彼はだけ言い歩いて行ったので、ついて行くとそこには民警が何人も乗ったヘリが待機していたのだが、彼女の兄は何も言わずにヘリに乗ったので、彼女も乗る。

 兄に行き先を聞こうとしたのだが、当の兄は寝ていた為に聞くことが出来ず、メールでレイに伝えることしかできなかったのだった。

 そんなこんなで到着したのが森であり、今に至る。

 

 

 「おお!お主、久しぶりだな」

 

 彼女の横では延珠がアクセラレータに話しかけており、アクセラレータも適当に挨拶しているのだが彼女は「何故あの時引き返さなかったのか」と後悔している為、その事を気にする余裕がなく、アクセラレータが自分の判断に対して後悔しているということに気付けなかった。

 

 

 そんな兄妹を見ていて、複雑な気持ちになった蓮太郎だったが、アクセラレータに当面の目標である「蛭子影胤の撃破」と「七星の遺産」の回収」を告げた。

 

 「で?今からどこに行くってンだ?」

 

 「ここを抜けて近場の街までいく」

 

 蓮太郎が答えるとアクセラレータは何も言わず、ライを連れて森に入って行ったので蓮太郎と延珠も2人に続いたのだった。

 

 

 アクセラレータがライを連れて来たのは、単純に道案内のつもりだったのだが、当のライにそのことが伝わっていなかったため、後ろに続く蓮太郎と延珠が通る際、邪魔になりそうなものを「反射」を使って取り除きながら説明した。

 

 

 無事にアクセラレータに説明され納得していたライだったが、反射的にしゃがむと3人にもしゃがむよう伝えると、ゆっくりと音のする方に近寄って行った。

 音により小川だと分かり、後ろにいる3人に来るように言い、3人と共に音を忍ばせながら一分ほど進み、茂みをゆっくり掻き分ける。

 思わず立ちすくんでしまい、慌てて茂みにしゃがむと、蓮太郎が不思議に思って確認しに行くと、すぐにライと同じ反応を示した。

 最初に見えたのは黄色く光る目の中に見える細い瞳だった。

 細長い口吻にはびっしりと歯が生えていて、頭から長い尾まで鎧のように覆われた方以外日はぬらぬらと光っている。川から半分だけ身を乗り出し鎮座するその姿は、分厚い外皮と合わさって重戦車のようだ。

 

 「ワ二だ。ガビアル・・・・なのか? しかし」

 

 蓮太郎が何やら呟いているが、アクセラレータにも分からなかった。

 アリゲーター科やクロコダイル科とは異なった口吻は間違いなくガビアル科の特徴だが、ガストレアウイルスの恩恵で肥大化した体のほかに、足が五本生えており、目が本来ついている位置以外にも四つついているからである。

 改めてそれを見て、「レイがこの場にいなくて良かった」と考えてしまったライは、自分が思っていた以上に落ち着いているのが不思議だった。

 

 

 しばらくの間、五本足のガビアルは何を考えているのか読めない瞳でこちらの様子を窺っていたが、どこかへ向かって歩いて行ったので安堵していると、重低音の爆発音がびりびりと空気を振動させた。

 

 「馬鹿野郎! どこかの民警ペアが森で爆発物を使ったなッ・・・・なんてことを」

 

 蓮太郎はすぐに音の正体に気付き、舌打ちして言い放つと、森の中からコウモリが一斉に飛び立ち、キィキィ鳴きながら蓮太郎達の頭上をくるったように飛び回る。

 蓮太郎は嫌な予感がして冷や汗をかいた。

 すぐにそれはやって来た。ずしんと言う先ほどとはまた違う重低音が足元から伝わってくる。

 それは巨体が地を踏みしめる地鳴りなのだが、四方に反響していて音の出所が分からない。

 続いて腹の底に響く、低いうなり声に焦ってあたりを見回した。さっきのガビアルの咆哮とは違い、もっといびつで禍々しい。

 ふと、アクセラレータが一点を見つめて言葉を失った。

 蓮太郎はライトをつけ、思わずの驚愕に取りおとしそうになった。

 樹冠の奥から一対の巨大な瞳がこちらを凝視していた。

 身長は六メートル以上ある。爬虫類特有の獰猛な顔に首は長く赤い舌がチロチロと覗いている。吹き出物のような細かいいぼが顔中を覆っており、風上にいる蓮太郎達にまで肉が腐ったような強烈な口臭が漂ってくる。

 緑色の体色をしており、両腕は骨が進化して翼状になっており、鳥類のガストレアが混ざっているのが分かり、ドラゴンの姿に似ていた。

 間違いなく、ステージⅣのガストレアで、鳥類と爬虫類が何種類か混ざっているようだが、元の生物を特定するのが難しくなるほどにステージが進行していた。

 

 

 

 

 




盗作はしていません。
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