とある一方通行な3兄弟と吸血鬼の民間警備会社   作:怠惰ご都合

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久しぶりの投稿になってしまい、すみません。
最近、入試の為の模試や補習に追われてたので、更新できませんでした。



胸に抱いた思い

 「レイさんの言ってたことが本当かどうかは分からないけど、残る研究所は二箇所。今晩中に全て終わらせる!」

 

そう言って御坂は研究所へと侵入した。

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・・・ってことだから僕達も行くんだけど~」

 

 「・・・・・」

 

 レイの言葉にライは呆れていた。

 

 「姉ちゃ~ん?」

 

 「正直、御坂さんがまた動いてくれたのは嬉しいんだけど」

 

 「うん」

 

 「大能力者(レベル4)が二人以上、加えて超能力者(レベル5)がいるっていうのはさぁ・・・・」

 

 「まずいよね~」

 

 「まったくよ!」

 

 「研究所は2箇所って話だからどっちかは遭遇しないんだけど~」

 

 「どっちかは遭遇するってことじゃない!」

 

 「それでも行くしかないんだって~。布束さんも行動してるんだし」

 

 「そうよね。夏世ちゃんには知らせなくていいの?」

 

 ライは抵抗を諦めると、眠っている夏世を見る。

 

 「うん。エゴだけど夏世には知られたくないんだ」

 

 「分かったわ」

 

 二人は部屋を出る。

 そしてエレベーターを使って1階まで行くと再び口を開いた。

 

 「あたしは御坂さんの方へ向かうわ」

 

 「は~い」

 

 二人は別の方向に向かって走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 御坂が研究所を駆け巡っていると、突然天井が崩れた。

 だが御坂には傷一つなかった。

 

 「磁力で落下物の軌道をずらしたか。発電能力者(エレクトロマスター)って情報は確かみたいね。本来はドアや壁なんかを焼き切るツールなんだけど、こんな使い方もあるって訳よ」

 

 フレンダは呟きながら、御坂に向かって導火線に火をつける。

 

 

 

 自身に火が迫ってきた事を感知した御坂はその場を離れる。

 すると火の進路方向にあったぬいぐるみが爆発した。

 そして周囲を見渡すとそこには導火線とぬいぐるみがあった。

 

 「爆弾?なんでこの手の奴はぬいぐるみに入れたがるのよ!」

 

 次々に火が迫って来たため、御坂は身近にあった金属を操りながら開けた場所を目指す。

 その時、操っている金属にぬいぐるみが入っている事に気付いた御坂は慌ててそれを投げる。

 投げた拍子に体勢を崩した御坂に再び火が迫る。

 磁力を最大にして回避するも、壁に背中を打ちつけてしまった。

 

 「ッ!」

 

 御坂は導火線を辿った先で相手を見つけた。

 階段からこちらを見て笑っている。

 

 「あいつか」

 

 御坂は走った。

 

 

 

 

 「おっしーい。発電能力者(エレクトロマスター)相手だとリモコン式も使えないし・・・・おっと」

 

 フレンダが呟いていると御坂が電撃を放ってきた。

 しかし鉄骨に当ったために、フレンダまで届かなかった。

 階段を上がりながらフレンダは御坂の様子を見る。

 御坂を狙った陶器爆弾も磁力にやって防がれてしまった。

 

 「うわすっごい形相!捕まったら八つ裂きにされちゃうかも。・・・・・なーんちゃって」

 

 次の瞬間、御坂がいる階段が崩れ、落下した。

 

 「にししし。この高さでも打ち所が悪ければ・・・・・あれ?」

 

 フレンダの思うようにはならず、御坂は無事だった。

 

 「私を落としたいなら、鉄分を抜いて施設ごと建て直しとくべきだったわね」

 

 「何それ?ズッルぅ!・・・ってうわっ!」

 

 フレンダが悪態をついているとまたもや電撃が飛んできた。

 フレンダは身近な部屋に入ると御坂も後を追う。

 

 「袋小路ね・・・・」

 

 「まさか、ここまで追い込まれるとは思わなかったわ」

 

 「随分簡単なミスをするわね。慌てていて判断を誤ったのかしら?それとも・・・・」

 

 「どう思う?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 御坂がフレンダを追い詰めたころ、布束はもう一箇所の研究所に来ていた。

 

 「いやあ、すみません。『量産型能力者(レディオノイズ)計画』から関わられていた布束さんに万が一の為にいて頂きたかったので」

 

 「了解しました」

 

 「ありがとうございます。では少々こちらでお待ちください」

 

 

 

 

 

 

 「今の内に聞いておきたいんだけど、アンタ達を雇ったのは誰かしら?」

 

 「はぁ?」

 

 「義理立てとか考えない方がいいわよ。この施設はイカレた実験の・・・・・」

 

 「あー、いいからそういうのぉ」

 

 「雇い主の目的とか、消す相手が善人とか悪人とか、そいつが歩んできた人生とか、結局んなもんはどーでもいい訳よ」

 

 「まだ状況が理解出来てないみたいね。結局、追い詰めた方が追い詰められてたってのはよくある話な訳よ!足元見て見なさいよ」

 

 御坂が下を見ると、導火線で囲まれていた。

 そして、上から沢山のぬいぐるみが降ってきた。

 

 「退路は断たれ、身を守る盾も無し!この窮地凌げるものなら凌いでみなさい!」

 

 そう言ってフレンダは導火線に火をつけた。

 

 「はー・・・・、まずったわ。話し合いなんて考えるからこうなんの、よ!」

 

 御坂は拳を握ると、磁力で床を持ち上げた。

 そして、そのままフレンダに近づこうとした。

 

 「覚悟はいいかしら?」

 

 フレンダは動揺したもののすぐに我に返り、スタングレネードを落とした。

 何の対策もしていなかった御坂は、目と耳の自由を奪われ、その場に立ち尽くしてしまう。

 そんな隙を見逃さず、フレンダは追撃する。

 煙の中でフレンダは笑う。

 

 「にひ。にゃーはっはっは。ま、結局私にかかればこんなもんな訳よ!よっしゃーギャラ半分ゲットォ!何買おっかなァ~・・・・・死体は?」

 

 フレンダは笑いながら御坂の死体がない事に気付いた。

 そんな時に背後から声がした。

 

 「発電能力者(エレクトロマスター)についてよく調べてるみたいだけど」

 

 「ひっ!?」

 

 「あたしくらいになると電磁波で空間把握ができるのよ」

 

 フレンダは動こうとするが止められてしまう。

 

 「おっと、下手に動かない方がいいわよ。この距離なら何しても電撃の方が早い・・・・・」

 

 「Miji」

 

 「え?」

 

 「Miji cavino capri citreva sgichovire Sgicacci slano happa fumifumi?!」

 

 「?」

 

 御坂は目の前の少女が知らない言語を発していることに困惑した。

 

 「こんな言語ねぇっっの!」

 

 フレンダは困惑している御坂に爆薬の入った瓶を投げる。

 慌てて御坂が電撃を放つとそれは爆発した。

 

 「悪あがきをッ!」

 

 御坂は悪態をつきながら、部屋にガスが発生している事に気付いた。

 

 「学園都市特製の気体爆薬、『イグニス』。吸っても害はないけれど、さっきの瓶であの威力。今この部屋は巨大な爆弾って訳よ。もし電気なんか出したらどうなるか・・・・」

 

 「ッ!」

 

 「じゃあ、ゆっくりやらせてもらおうかなぁ!」

 

 そう言ってフレンダは勢いよく蹴り出した。

 御坂はとっさに腕で防ぐ。

 そしてフレンダは御坂の後ろに回り込み、ゴムを掴むんで投げた。

 

 「ぐあっ!」

 

 投げられた御坂に再び蹴りが迫ってきた。

 距離を取ろうとするが逆に詰められてしまう。

 

 「自殺志願者を見るような顔ね。こっちは暗部で仕事してんのよ。死ぬのが怖くてやってられるかっての・・・・・よっ!」

 

 御坂は蹴り飛ばされ、背中を強く打った。

 

 「がっ!」

 

 そんな御坂を見ながらフレンダは心の中で笑っていた。

 御坂が周囲の窒素ガスを爆薬と勘違いして、能力の行使を抑えている姿を見ていて心地よかったのだ。

 

 「結構頑張るじゃない。でもそろそろ終わりにしないと麦野達が来ちゃうからなぁ。標的の人生なんてどーでもいいって言ったけど、止めを刺す時だけはちょっと感慨深いものがあるわね。命を摘むまさにその瞬間、私は相手の運命を支配した気分になれるの。結局、コイツは私に殺される為に生れて来たんだってね」

 

 その言葉を聞いた瞬間、御坂は目を見開いた。

 

 「それじゃ、最期にイイ感じの悲鳴を聞かせて・・・・・ちょーだいッ!」

 

 御坂は自身に迫ってきたナイフを止める。

 

 「殺される為に生れてきた?そんなクソったれな運命を逃げもせず、抗いもせず、助けすらも止めないで、当たり前のように受け止めて・・・・・ッざけんじゃないわよ!」

 

 そして弾く。

 弾いたはずみで、ナイフの付いたフレンダの靴が飛んだ。

 更に御坂はフレンダの背後の回り込み首を絞める。

 

 「ぐぎッ・・・がっ、はッ。ぬ、ぐうぅ・・・・ッぬぉっしゃあッ!」

 

 「ぐッ!」

 

 しかし、背負い投げを喰らってしまう。

 

 「悪くない考えだったけど結局は・・・・」

 

 フレンダは語りながら気付いた。

 自分が導火線の上にいることに。

 そして、投げたはずみで落ちたツールによって、引火したことに。

 

 「にょわッ!?」

 

 避けるも、勢いがあり過ぎたために着地できず、そのまま回って変電気に頭をぶつけてしまった。

 

 「てててて・・・あっぶねーあぶねー。危うく自分の罠で下半身吹っ飛ばすとこだったわ。全く自慢の脚線美だってのに・・・・・」

 

 「あーそっかそっか、そーいう事か。結局、私も随分初歩的なハッタリに引っかかったって訳かー。はは・・・・結局だって、感染(うつ)っちゃったのかしら。あはははは」

 

 「は・・・・ははは・・・・てへっ・・・・・ぎゃんっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 電撃を受けたフレンダは自由に身体を動かすことができなかった。

 

 「電撃に手心を加えたのは死なせたら寝覚めが悪い・・・・・とかじゃないわよ。計画について知っている情報、洗いざらい吐きなさい。主導してる面子は?アンタ達を雇ったのは?そういえばさっき誰か来るみたいなことを言っていたわね。詳しく言いなさい」

 

 フレンダが顔を背けた途端、背後にあった変電気が黒焦げになった。

 

 「黒焦げになりたくなかったら3秒以内に答えなさい。3・・・・・2・・・・・1」

 

 カウントが迫る中、フレンダは言おうとするが、舌が痺れている為に声が出せない。

 

 「・・・・・0」

 

 身振り手振りで知らせようとするが、カウントはゼロになってしまった。

 

 「そう、仲間は売れないっって訳ね。そういうの嫌いじゃないけどね・・・・ッ!」

 

 御坂は言葉を言い終えた途端、自分に向かって何かが発射された事に気付き、回避する。

 光線が目の前を横切った。

 そして、それが開けた大穴から二人の女性が入ってきた。

 

 「あんまり静かだからてっきり殺られちゃったのかと思ったけど、危機一髪だったみたいねフレンダ」

 

 フレンダが感謝しているのを知ってか知らずか、麦野は呆れた。

 

 「まったく、私らが合流するまでは足止めに徹しろって言っておいたのに」

 

 麦野の一言で、フレンダは固まってしまった。

 

 「深追いした挙句、返り討ちにあって捕まっちゃうなんて」

 

 麦野の言葉はまだ続く。

 

 「撃破ボーナスに目が眩んだからって、何やってんだか」

 

 「大丈夫だよフレンダ、私はそんなフレンダを応援してる」

 

 滝壺の慰めが止めとなり、フレンダは完全に落ち込んでしまった。

 

 「アンタが噂のインベーダーね」

 

 「アンタ達は何なの?」

 

 「教える必要はないでしょう?」

 

 そう言って麦野はビームを撃った。

 御坂は磁力で壁に張り付く。

 

 「クモみたいね」

 

 「ッ!」

 

 「滝壺、使っときなさい」

 

 麦野はケースを取り出して、滝壺に投げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「こっちにもいませんでした」

 

 「ふむ、一体どこに。この忙しい時に・・・・・」

 

 そう言って、二人の研究者は消えた布束を再び探しだした。

 

 

 その頃、布束は施設の地下を移動していた。

 今行われている実験を止めるために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ケースの中身を口に含んだ滝壺は能力を行使する。

 麦野は激しい攻防を繰り広げていた御坂は、滝壺の視線に気づく。

 すぐに煙を発生させた。

 

 「目眩ましだとしても時間稼ぎに・・・・・」

 

 そこで麦野は御坂の姿がない事に気付いた。

 

 「・・・・チッ、逃げたか。・・・・・滝壺」

 

 「大丈夫。ターゲットのAIM拡散力場は記憶した」

 

 煙を発生させた後、御坂は施設内部へと走っていた。

 

 

 

 

 「三人も相手にするなんて部が悪いわ。施設の破壊が先よ!」

 

 しかし、そんな御坂にも限界が来た。

 能力の使いすぎによる疲労である。

 そんな時、麦野が撃ったビームが御坂の近くを通り過ぎた。

 次々に放たれるビームを御坂はなんとか避ける。

 

 

 

 

 「かわされた。検索対象は消えていない」

 

 「チッ、天井に跳んだのかしら?立体に動き回るってのは面倒ねー」

 

 フレンダは壁に開いた穴を見て、目を丸くしていた。

 麦野の言葉を続く。

 

 「どこの誰だか知らないけど、捉えるのも時間の問題かしら。あとは、逃がさないよう追い込んでいきましょ」

 

 麦野はそう言って、御坂を追い始め、滝壺とフレンダも後に続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 目的の場所へ辿り着いた布束は、横の窓から少女が横たわっているカプセルを見て呟いた。

 

 「絶対能力(レベル6)という名の闇はあまりにも暗く深い、か」

 

 そう言いながら、布束はポケットから一つのメモリースティックを取り出した。

 それには彼女が『妹達(シスターズ)』の為に今まで収集してきた人間の感情データが入っている。

 彼女は、それを『妹達(シスターズ)』の脳に入力(インストール)し、『妹達(シスターズ)』に絶望的な死のレール以外の道を示そうとしている。

 そしてメモリーのインストールを起動させた瞬間、頭と腕を押さえ込まれた。

 

 「関係者である可能性を考慮して上に確認を取りましたが、データ類の移送が完了するまではここへの立ち入りは超禁止との事でした」

 

 腕を押さえる力が強くなり、布束は小さく悲鳴を上げる。

 

 「襲撃者は単独犯であると推測されているが、一方の襲撃が超陽動である可能性を捨てるべきではない。防衛組はもう一方の施設襲撃の方を受けても対処は遊撃隊に任せて自陣を超堅守する事」

 

 頭を押さえていた腕が離れた為、布束は首を動かした。

 そこで布束は自分を拘束しているのが少女であることを知った。

 

 「どうやら、麦野の読みは超当たっていたようですね」

 

 それでも構わず、少女はフードを取り話を続けたのだった。

 

 

 

 

 




長期休み中でも、何回更新できるか分かりませんが、時間を見つけて書いていこうと思っています。
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