魔法科高校の鏡の魔法師   作:烏鷺烏鷺

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横浜動乱編 1

10月最初の火曜日の昼休み。

なぜか生徒会室の席に座っている。

目の前にいるのは、先月の信任投票で生徒会長になった中条先輩に、その横には昨日から風紀委員長になった千代田先輩、そして風紀委員をやめると聞いた渡辺元風紀委員長が座っている。

ここに来たのは中条先輩からの呼び出しのメールがきていたからだで、さっきから話そうとしているのだが、要領をえない単語がでていて、ついに渡辺風紀委員長が口出しをした。

 

「率直に言おう。芝崎を生徒会枠で風紀委員に任命したいという話がある」

 

「はあ」

 

それだけなら、中条先輩が口ごもるとは思えない。

それを敏感に察知したのか

 

「達也を生徒会役員にという話がでていてな。そうなると、風紀委員本部の事務が滞るというのだ。それで春先に芝崎を風紀委員にという話があったのを思い返して調べてみたのだが、定期試験の理論テストは上位26位で、総合で22位という成績だったのさ」

 

俺も知らない話がでてくるなぁ。

 

「ところがだ、実技テストで上位の点数になれたのは、起動式を出題した先生のミスで、加速系統の魔法式が先にくるのが多くて、点数がよかったそうだな」

 

「そうですが」

 

話のおとしどころがよくみえないが、続く話を待つと

 

「……話は少し飛ぶが、九校戦への出場メンバーを決める会合では、風紀委員で実績のある司波の方が、芝崎より適役ではないかという話がでていたと記憶しているのだが」

 

来年の九校戦メンバーの心配をしている、ふりをしているわけですね。

来年の実技テストで上位はとれなくても、風紀委員で実績があるとみなされるという、その提案にのらない……俺はそれにのらないなんていう思考の持ち主であるはずもなく、その悪魔の如き話いのってしまった。

 

生徒会室からの帰り際に千代田先輩との話をしていた渡辺先輩が

 

「まあ、あの服部が部活連会長として、芝崎を気にかけないわけがないと思うがな」

 

っというのは、聞こえなければよかったと思いましたが後の祭りでした。

 

 

 

その日の帰りは、夏休み後にの帰りで一緒になるメンバー、達也、レオ、エリカ、美月、深雪、ほのか、雫に幹比古が加わっている。

 

この中で雫といえば、夏休みのプライベートビーチへのお誘い。

雫の実家である北山家って実は資産家でっていうのを初めてしった。

一時的に寒冷前線……気象ではなく、深雪のご機嫌の方……は通過したが、プライベートビーチでのできごとは、まあ楽しかった。

 

帰り道では色々と話すことができてはいるのだが、

 

「ほのか、生徒会役員に達也が加わってよかったなぁ」

 

「はい。千代田先輩がしぶっていたのに、芝崎さんが風紀委員になられるということで、達也さんが副会長になんて最高です」

 

「俺の意向はとわれなかったんだがな」

 

達也が何を思っているかわからないが、頭が痛そうに見えるのは気のせいではないだろう。

けれども、容赦なくつっこんでいくのが俺だ。

 

「しかし、達也って、風紀委員として取締る方で有名だったのに、書類整理もやっていたとわなぁ。風紀委員長の引継ぎ資料をみてみたら、風紀委員長が本来おこなうことを、丸丸おこなっていたから、まわりはそういうもんだと思っていたらしい」

 

達也がため息をつきながら

 

「もともとは手伝いのはずが、渡辺先輩に丸投げされたのを行ったのが失敗だったのかもしれない」

 

「おかげで、俺がする内容ではないということで、千代田先輩の手伝いっということになったのだけど、千代田先輩の整理した資料を確認するって形になって、これって間違っているよなぁ」

 

「風紀委員会っていうのは、そういうところだ」

 

そんなやりとりをしながら、帰って行った。

ちなみに、達也の事件遭遇率はNo.1というのをしらされていて、達也が巡回しているところは当面さけるときめた。

達也の場合、事件遭遇率ではなくて、狙われていたというのは容易に推測がつく。

俺もそのうち1科生から狙われるかもしれないが、巡回コースを毎回変更すれば、少しは狙われる回数は減るだろう。

 

 

 

10月14日の火曜日の放課後に、風紀委員会本部に俺がいるのは当たり前としても、達也に五十里先輩もいる。

五十里先輩とは九校戦から話もできる先輩として接しているが、この場で話されているのは、達也のホームサーバがクラックされかけていたという話で、時期の関係から論文コンペがらみの資料をあさりにきたのかもしれないので、五十里先輩もご注意をっていう話だ。

 

そこへ風紀委員長の千代田先輩と元風紀委員長の渡辺先輩がきたところで、千代田先輩が当然のように

 

「啓、お待たせ~」

 

語尾にハートマークがついていそうな上機嫌な声で、五十里先輩の横へ千代田先輩が座る。

九校戦からこんな感じなのは知っていたのと、風紀委員会本部では最後の方で、千代田先輩といることが多いので、五十里先輩が生徒会室から降りて来た時には、いつもこんな感じなので、ごちそうさまという当初の気分もすでになくなり、慣れたものだ。

達也と渡辺先輩の話があいさつ(本当か?)をしあってから、渡辺先輩から

 

「芝崎くん、花音の仕事ぶりはどうだい?」

 

「摩利さん!?」

 

千代田先輩は慌てているが、素直に答えることにした。

 

「1年生は……といっても森崎と俺が千代田先輩に報告書の提出するように手配されて、千代田先輩を除く他の先輩方の報告は俺の方でまとめてから千代田先輩に確認していただいています」

 

ちなみに、この報告をまとめるために部活をはやめにきりあげて、風紀委員会本部に毎日くるはめに陥っている。

かわりに巡回は週に1回で良いのは救いだが。

 

「ほぉ」

 

意外感を示す渡辺先輩と、安心した千代田先輩のところへ続けて言葉を続ける。

 

「資料の整理整頓などは、千代田先輩が廃棄予定として分類していただいたものを、俺の方で確認して本当に廃棄するものと、そうであるか不明瞭なものとわけて、廃棄するか不明瞭なものは千代田先輩に翌日の整理整頓の資料の中へいれさせていただいています」

 

千代田先輩にも1年生にそういう確認をさせているということが本来の姿ではないと自覚がやはりあったのか、居心地が悪そうだ。

ただし、渡辺先輩の方がもっと居心地悪そうにしているのかは不明だが、つっこむところではないし、そこまで親しい先輩でもないのでやめておいた。

 

風紀委員会の現状については五十里先輩から千代田先輩に注意をしていたが話が長くなりそうということで、ここに集まった本来の用件にうつった。

達也が論文コンペのサブになったのは先週のことだが、その論文コンペのメンバーや機材などの身辺警護や警備の話だ。

五十里先輩には千代田先輩が立候補してそのままとなったので、必然的に風紀委員の巡回の方憶を受けるのは俺ということに対して、誰も違和感を覚えていないようだ。

全員、今までの風紀委員会の体勢に毒されているようだが、あえて指摘して、千代田先輩から必要以上ににらまれる必要もなかろう。

論文コンペメインの市原先輩には、部活連会頭の服部先輩と桐原先輩で、部活連の構造がどうなっているのかにも興味がわいたが、達也の風紀委員としての検挙率から考えてだろう、身辺警護は無しとの話になった。

 

 

 

10月15日の水曜日の帰り道。

達也が論文コンペのサブ担当となってから、初のフルメンバーでの帰り道

帰りながらの話の中で、話題転換のように聞こえるが達也から

 

「チョッと寄って行かないか?」

 

「賛成!」

 

「達也は明日からまた忙しくなりそうだしな」

 

「そだね、少しお茶でも飲んで行こうか」

 

達也の返答に元気よく答えていたのはエリカとレオと幹比古。

昼休みに、美月がなんか学校全体が観られているみたいといって、その話を聞いていたメンバーだ。

後ろの尾行者には気がついているのだろうけど、もう2人の方には気がついているのだろうか。

 

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