ハイスクールD×D 光と闇のラタトスク   作:カルパン

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聖女の告白

帝「ゴフッ!……ハァ……ハァ……あのクソめ……王朝跡を直すだけ直してそのまま行きやがるとか……真剣勝負した相手を労う気持ちとか……ねぇのかよ……!」

 

壊れたはずであろう王朝跡の最深部に、地に膝を付けて、勢いよく帝は血を吐く

 

体は傷だらけで、血が所々から流れ出ている

 

帝「グッ!?ァア”ッ!!??ガァァァァッッッッ!!!!????」

 

突如、帝の首の星形の痣が赤く光り体内から発せられる熱に首を抑えて悶え苦しみだした

 

だがそれだけでなく、右腕も同じ反応が起きた

 

体がどんどん別のものになっていっていることも、どんどん蝕まれて行くことも、苦しさの所為で帝は気付くこともままならなかった

 

帝side

 

帝「あ〜ぃぃ……ただいまぁ〜……」

 

エミヤ「おや、マスター。今まで一体どこに行っていたのかね?」

 

玄関のドアをガチャリと開けて、1番先に声をかけてきたのはエミヤだった。……と言っても、エミヤ以外誰もいなかったが……

 

帝「なんでもござぁせーん……少し寝てくる……」

 

エミヤ「うむ……そうしたほうがいい。少しやつれて見える。朝食ができた際にこちらから呼ばせてもらうが構わないか?」

 

帝「おぅ……そうしてくれっとスゲー助かる……じゃぁおやすみぃ……zzz……」

 

安心したことにより、急に襲いかかってきた疲労感と睡魔に抗う暇もなく、俺は意識を底に手放した

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

帝「……んぅ……おはよ……ござます……」

 

リアス「おはよう。どう?しっかりと眠れた?」

 

帝「ぬぉぅ……リアスか……。うん、気持ちよく熟睡できましたよ……。」

 

後頭部から伝わる柔らかい感触を名残惜しく感じながら上体を起こした

 

リアス「ん……ちゅっ……ふふっ、おはようのキスよ♪」

 

帝「……頼むから公衆の面前でやらないでくれ……恥ずか死ぬ……///」

 

リアス「そうね、私が貴方を好きじゃなくなったら考えてあげるわ」

 

それって半永久的に終わることないだろ!?

 

なんて言葉を敢えて言わずに、いい香りが漂ってきた台所に顔を向けた。

 

エミヤ「全く、見せつけてくれるな。危うく砂糖を物理で吐きそうになったではないか。お互いに好き同士なのは分かるが、少し限度というものを考えたほうがいいぞ?」

 

呆れた顔で、しかして微笑ましいとばかりに微笑みをこちらに向けてエミヤがそう言う

 

帝「物理で砂糖を吐いたら、丁度いい砂糖の補充になると思わねぇか?なんなら試してみるか?」

 

エミヤ「いや、やめておこう。体内から出された砂糖など誰も使いたがらないだろうからな」

 

軽口をエミヤと叩き合いながら俺は起き上がり、食器やエミヤの料理を運ぶことを手伝うことにした

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ジャンヌ「お待たせしました。それでは早速参りましょう」

 

帝「……」

 

ジャンヌ「エミルくん?エミルくん!……マスター!!」

 

帝「!?あ、あぁ、ジャンヌか。ごめん、少し考え事してた」

 

おうぅ……まだ頭痛いからさっきのがスゲー頭に響いた……それに、考え事と言っても、今度ヴェルフリートと殺り合う時には覇龍を使えておかないといけないってくらいのモンだったのだが……どうするべきかね……

 

ジャンヌ「……へぇー、マスターは私より考え事なんかの方が大事なんですね……」

 

帝「ん?あー……ごめん、そういうつもりじゃなかったんだ。どうしたら許してくれるかな……」

 

ジャンヌ「じゃぁ……」

 

ジャンヌはそう言うと、自分の手で俺の手を握った。

 

ジャンヌ「今日外にいる間は……ずっとこうして手を繋いでいてくれませんか?そうしたら許してあげますよ?」

 

帝「……おう。んじゃまっ、そろそろ行きますか!」

 

ジャンヌ「はい!(リアスさんと美優さんに聞いてやっと気付いたこの想い、絶対に今日で叶えて見せます!)」

 

先ほど見せられた笑顔に見惚れてしまったのは黙っておこう

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

帝「うぇーぃ……買った買ったぁ……」

 

ジャンヌ「ふふっ、変な溜息を吐くんですね」

 

右手にはノートや参考書、鉛筆やシャーペンに消しゴムやボールペンも。結構な量でなかなかに肩が疲れる

 

対する左手は、ジャンヌの手を繋いでいた

 

帝「しかしなんで消せるボールペンまで……いや、もうここの技術の進歩や発展についてはもうツッコまないと決めたんだ……」

 

ジャンヌ「でもすごいですね。消しゴムでもなかなか消せないインクをああも簡単に消せるなんて。しかも消しカスも出ないのですごく環境にいいですね」

 

帝「うん、確かにゴミがでないから環境にいいな。でもあれって実はインクの色を透明にしてるだけで本当に消してる訳ではないらしいぞ?」

 

他愛のない雑談に、ちょっとした雑学?を交えながら話す

 

マジでそうらしいよ?なんで消えてるのかは知らないけど

 

ジャンヌ「その、大丈夫ですか?少し疲れてるように見えますし、やっぱり私が……」

 

帝「いや、その必要はないよ。女の子に重い荷物を持たせるなんて俺の主義に反する」

 

ジャンヌ「……やっぱりエミルくんは優しいですね。だったら少し休んで行きませんか?」

 

ジャンヌのその言葉にコクンと頷き近くの公園にあったベンチに行った。

 

帝「ほい、ジャンヌはミルクティーでよかったか?」

 

ジャンヌ「あ、はい。ありがとうございます」

 

公園にあった自販機で買ったミルクティーをジャンヌに手渡し、俺は同じく買ったカフェオレを飲んだ

 

帝「……はぁ……」

 

ジャンヌ「……」

 

俺の軽い溜息が、俺とジャンヌを包む静寂に響く。

 

あれ?これ前もなんかあったよね!?大丈夫かな!?いや……相手はジャンヌだから大丈夫!……なはず!

 

自分の周りの女の子の貞操観念が大分緩いことに気付かず、寧ろそれを基準としてしまったことに気付くことすらできていない状態で心の中で不安な叫び声を発した。

 

ジャンヌ「エミルくん、私のこと……いえ、私たち女性陣のこと……どう思いますか……?」

 

帝「……それは友人として……か?それとも……異性として……なのか……?」

 

友人として……ならば問題は無い。寧ろ今のままで充分だ

 

ただ異性として……ならば……俺はどう答えていいのかわからない

 

ジャンヌ「どちらも……というのはだめでしょうか?」

 

帝「……できればどっちかにして欲しかったんだがな……」

 

回答に困る出され方をしてしまい、暫く考え込む

 

帝「そうだな、友人としてならば、皆本当にいい人ばかりだよ。俺には勿体無いくらいに」

 

ジャンヌ「では異性としては……?」

 

残る片方の回答に、ジャンヌは期待と不安を抱えた眼差しでこちらを真剣に見ていた

 

帝「……異性としては……正直、不摂生と言うかなんと言うか……皆女性としてはその……魅力的だとは思うよ。ただ恋愛対象として見るなら……好き……というわけでもないし嫌いなわけでもない。どっちつかずと言っても過言ではないな。ただ少なくとも……皆、少しは俺に好意的なのかな……とは思う」

 

とはいえ少しはだ。まだ少しはの状態だ

 

それにアーシアはイッセーの嫁なのでアーシアは除外。これ重要だから

 

帝「もし本気で俺のことを好きでいてくれるなら、俺は少しでも最善を尽くしたい。でも、もし付き合うことになったとしても、皆を本当に幸せにできるのかどうか……わからないんだ……リアスにばかり愛が偏りすぎて、皆を満足させられないんじゃないかって……自分の我儘(エゴ)のせいで皆を不安にさせてしまうんじゃないかって……」

 

ジャンヌ「そんなことありませんよ?きっと」

 

帝「……え……?」

 

ジャンヌ「きっと皆さんは、それでも幸せだと思いますよ?自分の想いを真剣に考えてくれるだけでも、きっと幸せだと思います。私だってそうなんですよ?」

 

帝「……え……?え?……ゑ……?んんんるぇぇぇぇぇい!?」

 

ジャンヌ「だから、私は貴方のことが好きなんです。1人の人間としてでなく、異性として。あんなに優しくされて、あんなにかっこいいところを見せられて、好きにならないわけないじゃないですか」

 

今の俺の顔はどう見えているだろうか?きっと、顔は赤いだろう。いや、嫌に輝く夕陽のせいかもしれない

 

ジャンヌ「だからこれは……んっ」

 

言葉に詰まっていると、俺の口は、ジャンヌの口によって閉じられた

 

頭の中が真っ白で何も考えられず、ただジャンヌにされるがままとなってしまう

 

ジャンヌ「……………………ちゅっ……貴方のことが好きだって証です。……その……お返事、待ってます」

 

ジャンヌははにかんだように微笑み、自分の荷物を持って家へと急いで帰ってしまった

 

帝「…………お返事待ってます…………か…………」

 

ふと、まだ柔らかさの残る唇に触れる

 

まだ顔が熱いのは、きっと昼に散々照って残った暑さと夕陽のせいなんだろう

 

To be continued.




やっちまった感が半端なくて低評価されても否めないぜ

やったね帝君!低評価が増えるよ!
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