そして、今なら青髭の旦那に感情移入できる。
白も黒も可愛すぎるのだ。
邪ンヌの太ももprprprprprprprprprprprprprprpr
「────さて、これからについて話す」
日が上り始めた早朝、ガッツはアヴェンジャーをテントの中に呼び戻して話し始めた。
朝まで特に襲撃などもなく、なんとか睡眠時間を確保する事に成功した。
「これからといっても、敵サーヴァントを倒せば終わりでしょ?」
「その倒し方について話すんだよ。アヴェンジャー、倒すのは当然だ。だがな、相手は英霊だ。そんな簡単にはいかないさ」
へぇ、とアヴェンジャーは感心する。彼女にとってガッツは大剣を振り回す
魔術には様々な種類あり、魔術師もその分だけ存在する。中には、魔術使いと呼ばれる者もおり、他の魔術師達とは違う、研究ではなく目的の為に特化した魔術を扱う。しかし、魔術にそこまで詳しくないアヴェンジャーでも、己のマスターが異例中の異例であることは容易に想像がつく。
そもそも、サーヴァントにさえ不気味と思わせる剣と鎧を持っている時点で異常である。
「アンタ、意外と考えてんのね。てっきりただの
「なぁ、おつむが弱いって言葉。知ってるか?」
「はぁ? 私が知ってる訳ないじゃない」
「お前を表す言葉だ。覚えといて損はないぞ」
ガッツとしては、こんなくだらない会話をする為にアヴェンジャーを呼んだのではない。
二人でこんなくだらない事を続けていたらあっという間に時間が経ってしまうし、とてもではないが有意義な時間とは言えない。そんなことをする為に睡眠を取り、身体を休めたのではない。
「今後の方針を決めるぞ」
この度の聖杯戦争は、聖杯大戦と呼ばれる総勢十四騎からなる異例のものだ。
普通ならばありえない、サーヴァントが連携をして殺し合う戦争だ。一騎のサーヴァントでさえ相手したくないというのに、即席とはいえ、英霊達の連携なぞ誰が相手したがるのか。
高ステータスを誇るアヴェンジャーですら、複数対一での苦戦は当然。最悪、敗北すらありえる。
「負けるのは御免だ」
「……当然よ」
ガッツはもとより、アヴェンジャーも負けるつもりは毛頭ない。したくはないとはいえ、複数対一をせざるを得ない状況がくれば戦うつもりであるし、その覚悟もできている。
しかし、複数対一で戦うのは最悪の場合であり、それを回避するためにも事前に話をしておく必要がある。
最悪の場合を考え、ガッツも戦うことを視野に入れねばならない。
「で、具体的にはどうすんのよ」
ガッツは、その言葉を待ってましたと言わんばかりの笑みを浮かべ告げる。
「任せろ。俺にいい考えがある」
アヴェンジャーはその言葉に一気に不安を覚えた。
ミレニア城砦の南側の街中、そこでは一人の小柄な騎士と、無数のゴーレムが死闘を演じていた。小柄な騎士は“赤”に属するサーヴァント、セイバー。そのセイバーと相対しているのは、“黒”のサーヴァント、キャスターが造り出したゴーレムである。
“黒”のキャスターが生み出したゴーレムは、現代では考えられないほど強力だ。たかが一体で、熟練した魔術師を容易く屠ることすらできる。しかし、それはあくまでも人間を対象にした場合。今回相手しているのは、サーヴァント“赤”のセイバー。如何に強力なゴーレムといえど、サーヴァント相手には分が悪い。
“赤”のセイバーは縦横無尽に戦場を駆け回り、戦車の如く突き進む。ゴーレムの多くが一合もたずに切り伏せられ、もって二合という状態だ。
ゴーレムと共に送られていたホムンクルス達は、“赤”のセイバーのマスターである獅子劫界離により、次々と倒されてしまった。送られてきたホムンクルスは並の魔術師では手も足も出せない『戦闘型』のホムンクルスであり、決して弱いということはない。にもかかわらず、ホムンクルスの集団を一蹴するのは、単に獅子劫界離の実力である。
獅子劫界離は、フリーランスの死霊魔術師ネクロマンサーである。『銃』を魔術礼装としており、徹底した戦闘特化の魔術使いだ。
多くの戦場を駆け抜けてきた彼にとって、ホムンクルスの集団は取るに足らない存在であった。
「終わったぞ、マスター」
「おう、お疲れさん。ゴーレムはどうだった?」
「意外とやるもんだったぞ。最後の奴なぞ、オレと三合も打ち合った」
「……現代の魔術師じゃ、お前相手に三合打ち合うゴーレムなんぞ造れないだろうな。やはりサーヴァント製か」
無論、例外が存在する可能性はあるが、殆どが二流で占めるユグドミレニアにそれはありえない。つまりは、マスターが造ったのではなく、サーヴァントが造り出したということになる。
何か手掛かりがないかとゴーレムの残骸に向かった獅子劫は、いつもなら何かとうるさいセイバーが無言になったことが気になった。
「セイバー、どうした?」
「……悪い、少し集中させてくれ。嫌な予感がしてならない」
その言葉を聞き、獅子劫の顔が緊張で引き締まる。セイバーがここまでの警戒態勢を取るということは、間違いなく敵サーヴァントだ。
辺りを見回し、周囲を警戒する。街灯の薄暗い光が、獅子劫の視界を不安定にさせる。空気は冷たく、不気味さを一層引き立てている。
「……霧か?」
セイバーの思った通り、周囲には霧が発生しており、二人の視界を更に遮る。
ついさっきまで晴れ渡っていた所に、霧が唐突に発生するものだろうか?
────否。そんなことはありえない。
セイバーは剣を抜き、獅子劫も愛銃のショットガンを手に持つ。より一層辺りを警戒する。
「この霧は……」
獅子劫が何かを呟こうとした瞬間、急に咳き込む。呼吸をすれば、たちまち気管に激痛が走った。
「マスター!?」
「コイツは毒だ! 吸うんじゃない!」
獅子劫は咄嗟に自身のジャケットを脱ぎ、口と鼻を覆い隠した。
魔獣の皮から作られたそのジャケットは、一工程程度の魔術ならばほぼ無効化することが出来る代物だ。ジャケット越しならば、僅かに痛みが和らぎ、呼吸を安定させた。
「くそ、とにかく霧の中から出るぞ」
「ああ、引っ張るぞ。ついてこい!」
セイバーは剣を片手に持ち、獅子劫の手を握り締め走り出す。
セイバーに備わっている対魔力のおかげか、セイバーの方には獅子劫のようにダメージを受けている様子はない。
これはただの霧ではない。ならば、その原因となる存在が近くにいるはずだ。しかし、それよりもセイバーはマスターの身のためにも脱出を優先させた。
セイバーによる的確な判断により、霧は次第に薄れ始めていた。
────そこで生まれた僅かな安心感、安堵。如何なる人物でも、危機的状況から抜け出せた時には心に隙間が発生する。
────連続殺人鬼は、決してその隙間を見逃さない。人血を啜った刃を手に、背後へと忍び寄る。
「よし、抜けた……!」
セイバーと獅子劫は、なんとか霧からの脱出に成功する。この安堵から、獅子劫に僅かな隙を見せてしまう。背後から忍び寄る
一閃。
「――貴方、これで一回死にましたね」
石畳の地面に甲高い音が響き渡る。地面から召喚された槍により、その刃を受け止めた。
すると、たちまち金色の粒子と共にサーヴァントが出現した。
「……え」
獅子劫には、一瞬何が起きたか理解出来なかった。振り向くと、そこには何本もの槍が召喚されており、その向こう側には一人の少女が立ち尽くしている。
攻撃されるその瞬間まで、獅子劫はその気配を察知することはできなかった。それをできるのは、『気配遮断』のスキルを持つアサシンのみ。つまり、仕掛けてきたのはアサシンということになる。
槍を召喚し、己を守ってくれたサーヴァントに獅子劫は見覚えはなかった。どちらの陣営か分からなかったが、己を助けてくれたということは、少なくとも味方だと判断した。
「下がれ、マスター!」
セイバーは急いでマスターを下がらせ、マスターの前に立つ。自分のマスターを危機に晒してしまった己を恥じた。が、後悔するより先に先ずはサーヴァントと相対した。
「助太刀するぜ。とっとと終わらせるぞ」
黒い鎧を身に纏った男が、先に現れた謎のサーヴァントの隣に立ち並んだ。
ソレは、普通では考えられない大剣を手に持ち、アサシンと思わしきサーヴァントにその切っ先を向ける。隣に立つサーヴァントもまた武器である旗を構える。
「我が憎しみ、我が恨み、思い知ってもらいましょうか」
お気に入りかま1000越えてて目を疑いました。いきなり増えすぎでしょ、何があったんだ……?
感想は返信が遅くなってしまいますが、ちゃんと見てるんで、ご安心を。
低評価が来たから一緒に誹謗中傷も来るかと思いましたが、来なくて逆にびっくりです。まぁ誹謗中傷されて喜ぶ性癖ではないんで、別に来なくてもいいんですが。来たらビクンビクンしちゃいます。
おそらく、土曜日に定期的に更新します。できないときは、忙しいんだなと思ってください。