ちょっと変わってる人はひふみんに好意を寄せていた。 作:カントーさん
「あ、りん、もしかしてこれアイツの?」
コウは側にあった紙束をピラピラさせ聞いた。
「あれ、そうだけどなんでコウちゃんが?」
りんはコウの問いに答え、また問いただした。
「いや、私の資料のとこ混ざってたけど覚えがないからさ」
コウはイスに凭れかかり、困ったようにりんを見た。
「困ったわね。誰か届けてくれないかしら……」
チラッとわざとらしく青葉たちを見た。
「…………」
サッとひふみはイヤホンをつけ、ゆんはパソコンへ向き直り、はじめは「さぁトイレトイレっ」と逃げるように去っていき、誰も名乗り出なかった。
まぁそれも無理はない。
ゆんとはじめは前日(意味不明のながーい説教)の件があり学習し、ひふみはもともと羽海野がめんどくさい奴とゆうことを知っていたからだ。
「あの、私行きましょうか?」
その中で痺れを切らしたのか、青葉が自ら名乗り出た。
「青葉ちゃん死ぬ気?あの人のとこ一人で行くとか正気やないで、自殺行為や」
コソコソとゆんは青葉を制した。
「確かにもうあんなに長いお説教は勘弁ですけど、やっぱり仕事をするのに資料が無かったら本人もキャラ班の私達も困ると思うんです」
そう言って微笑む青葉にみな心が浄化されたような気がした。
「「「ええ子や………」」」
皆がそう思った。
「じゃぁ青葉、頼んだよ。多分羽海野はスタジオにいると思うから。あーあとちょっとでもアイツの機嫌を取るために羽海野のデスクの一番下の引き出しに煙草が入ってるはずだからそれとコンビニ寄って缶ビール買って行くといいよ。アイツおっさんだからそれでだいぶ喜ぶでしょ」
なんて言って苦笑いするコウだった。
「わかりました!ありがとうございます」
そう言って青葉は羽海野のデスクへと向かった。
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「うわぁ〜凄い!これだけのギターの数…いったいどれくらいのお金が」
青葉は誰も居ないからか、そんな事を口にした。
「これだけギターが…あっても……全部は……使わないのにね……」
青葉の後ろからそんな事を言った声がし、びっくりして後ろを振り向いた。
「ひふみ先輩!?どうしたんですか?」
青葉はいきなりのひふみの登場に驚きながらも聞いた。
「青葉ちゃん……多分…スタジオの場所とか…知らないだろうから……ついて行ってあげてって…コウちゃんが……」
ひふみはそう答えた。
「あ、確かにそうでしたね!何で自分で気づかなかったんだろ?」
青葉は自分で言いながら首を傾げた。
「あの、ひふみ先輩は、羽海野さんの事よく知ってますよね。仲いいんですか?」
青葉はずっと心に引っかかってたものが取れたかのように、笑顔で聞いた。
「そんな事…ないよ……私と…羽海野くんは……あんまり話さないし……コウちゃん達のほうが……羽海野くんをよく……知ってるし…仲が良いよ……昔…羽海野くんも……同じチームに…居たから……」
ひふみはそう言って、羽海野のデスクの引き出しをあけ、煙草を取り出し、青葉に渡した。
「ありがとうございます!行きましょうか」
青葉はそう言い歩き始めた。