ラブライブ!カイシャイン!!   作:すぺふぃー

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完全な息抜き作品でプロットもなにもなし。
もうこれ(展開)わかんねえな・・・


入社

いきなりだけど、学校の始業時間って早いんだね。

僕の会社は9時始業だったけど、この学校は8時始業らしい。

間違えて遅刻しないようにしないと。

 

それはさておき、今日から新年度の開始。

つまり、この波多楽人の人生2回目の高校生活の始まりになるらしい。

 

・・・うん、こういうこと考えると、「ああ、あと3年も働けないんだ・・・」と気分が滅入ることになるからやめよう。

 

そして、学校生活の始まりと言えばやはり自己紹介。

今も精神年齢が一回り下のクラスメイトたちが初々しい自己紹介をしている。

 

その点、僕は彼らとはレベルが違う。

会社員生活で鍛えられたプレゼンテーション力とコミュニケーション能力。

僕が何度初対面の相手に名刺を差し出していると思っているのか・・・。

高校の自己紹介など、問題にもならない。ほんのお遊戯レベルだ。

 

さて、今は男子の自己紹介を進めているらしく、この生徒数の少ないクラスでは僕の番はすぐに回ってきた。

まあ、ここにいる小僧たちには経験の差というものを教えてやろう・・・

 

 

「はじめまして。波多楽人と申しま・・・はっ!?め、名刺が・・・ない!」

 

しまったぁ!!今の僕は名刺を持っていないじゃないか!!

なんで忘れてたんだ、このポンコツ!!

 

「あ、えと・・・よろしくお願いします・・・」

 

どうにか取り繕うように自己紹介を終えたが、クラスから聞こえてきた拍手はまばらなものだ。死にたい・・・あ、死んでたわ。

 

いや、これはあくまで環境の違いに適応しきれなかったが故に発生したミスであり、僕のように転生した人間であれば誰でも犯してしまう過ちである。つまり不慣れであることが原因であるため、時間の経過によって改善がみられると思われる。

 

は!?いけないいけない。ミスをするとすぐに報告書の内容を考えてしまうなんて・・・。

やっぱりどうにも会社員だったころの癖が抜けない・・・。

ああ、働きたい・・・働きたいなぁ。

 

僕がそうして落ち込んでいるうちに女子の自己紹介に移ったらしく、今は紫がかった髪をお団子にまとめた、シュッとした顔だちの女の子が教室の前に立っていた。

そしてその自己紹介の声が、働きたい欲求を抱えた僕の耳に入った。

 

「堕天使ヨハネと契約してあなたも私のカンパニー、リトルデーモンになってみない?」

 

今、彼女はなんといった・・・?

カンパニー・・・?つまりは会社。

契約・・・?もしや労働契約。

リトルデーモン・・・?おそらく、社員のことではないか!?

まさか、彼女は・・・社長!?

 

「・・・・・」

「・・・・・」

 

今、教室は張り詰めた緊張感を伴って、静寂に包まれている。

この緊張感には覚えがある・・・。

それは僕がまだ21歳の夏のこと・・・!

 

 

『それではみなさんに質問です。新しい祝日を作るとしたら、どのような祝日にしますか?思いついた人から挙手してください』

『・・・・・』

 

あの面接会場で受けた質問・・・その直後の雰囲気にそっくりだ!

ちなみに僕は「祝日なんて増えたら働ける日が減ってしまうではないですか。とんでもない!」と答えたよ!不採用だったよ!

 

そんなかつての思い出に浸っている間に、またも状況が動く。

 

「ピーンチ!」

 

彼女、いや、社長は突然そんなことを叫び、教室を出ていってしまう。

教室は呆然、教師でさえどう対処していいか困っているようだった。

だが、俺は迷わなかった。

 

誰もが固まっている間に素早く席を立ち、教室から飛び出す。

廊下の先には走り去る社長の背中。

もちろん追う以外の選択肢はない。

僕はなんとしてでも株式会社リトルデーモンに就職し、仕事をさせてもらいたいのだから!

 

 

※※※※

 

 

わたし、津島善子は厨二病患者だった。

いや、さっきも教室であんな自己紹介をやらかしてしまったのだから、克服できていないのかもしれない。

 

「なにが堕天使・・・なにがリトルデーモン・・・そんなもんいないっていうのよ!」

 

わたしは中学生活で友達ができなかった。

それもそうだろう。あんなに痛々しい言動していたんだから。

中学生にもなって通用するはずもないし、高校生になったのだからなおさらだ。

それなのに・・・自己紹介からして大失敗だ。

 

「はぁ・・・さよなら、わたしのリア充高校生生活・・・」

 

そんな時だった。

屋上でぽつりぽつりと呟くわたしの耳に、自分の声以外の音が聞こえた。

 

「社長!わたしをリトルデーモンにしてください!」

「・・・はい?」

 

いつの間にわたしの後ろにいたんだろうか・・・?

というか、今は授業中じゃ・・・?

そんな疑問が一気に押し寄せるが、一番の疑問はそこじゃない。

 

なぜ、わたしは社長と呼ばれているの・・・!?

 

 

※※※※

 

 

僕が社長を追って屋上に出ると、社長はフェンスごしに内浦の海を眺めてなにか呟いているようだった。

僕の存在に気がついている様子もない。

 

よし・・・ここは先手必勝。

早速入社の意志を示していこう。インパクトは大事だ。

 

「社長!わたしをリトルデーモンにしてください!」

「・・・はい?」

 

あれ?反応が芳しくないな・・・

もしかしてさっきの僕の自己紹介は聞いてもらえていなかった!?

だから僕のことがわからないのでは!?

これはむしろチャンスだ。

さっきの自己紹介はもはや事故紹介。

ここでもう一度自己紹介を・・・!

 

「失礼しました!波多楽人と申します!ぜひわたしをリトルデーモンに!」

「リ、リトルデーモンになりたいの・・・?」

「はい!もちろんです!」

「ちょ、ちょっと待ちなさい!」

 

そう言って社長は再び後ろをむいて、ぶつぶつとつぶやいている。

なにかを考えているようだけど・・・はっ!これは採用を考慮してくれているのでは!?

今日は挨拶まで、面接は後日パターンを予想していただけにこれはありがたい!

さあ・・・社長!いかがですか!?

 

「フフフ・・・いいわ。あなたを私のリトルデーモンとしましょう・・・」

「本当ですか!?ありがとうございます!社長!」

「・・・よくわからないけど社長と呼ぶのはやめなさい、リトルデーモン?私を呼ぶ名はヨハネ。それ以外にはありはしないのだから」

「わかりました、ヨハネさん!」

「ヨハネさん!?それはちょっとださ・・・ごほん、威厳がないわね。ヨハネ、とただそう呼びなさい?」

 

驚くことに自分を呼び捨てにしろという社長のヨハネさん。

きっとアットホームで温かな会社なんだろうな・・・

慣れないことではあるが、郷に入っては郷にしたがえ。

試しに呼んでみよう。

 

「えっと、ヨハネ・・・?」

「フッ・・・それでいいのよ、リトルデーモン?・・・ち、ちなみに教室の様子はどうなっていたかしら?」

「え?みんな固まってましたけど・・・僕もすぐにヨハネを追いかけてきてしまったので、詳しくはわかりません」

「す、すぐに追いかけてきたって・・・あなた、そんなにリトルデーモンになりたかったの!?」

「当たり前じゃないですか!ヨハネ、早速僕に最初の仕事を与えてください!」

「うえ!?仕事!?あ、じゃあ・・・」

 

うずうず・・・

僕の体がヨハネからの仕事の指示を待ちきれず、震えだす。

さあ、僕の最初の仕事は・・・!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




仕事が大好き(仕事ができるとは言ってない)
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