ラブライブ!カイシャイン!!   作:すぺふぃー

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サードシングル、善子センター守り抜いてほしいと願う毎日。
もちろん誰が一位でも嬉しいんですが、この作品的には善子にがんばってもらいたいのです。


初仕事

「ではリトルデーモンよ。最初の仕事をあなたに与えましょう・・・」

「はい!なんなりと!」

 

わたしの言葉に波多楽人と名乗った彼が、テンポよく応じる。

授業時間中の屋上でわたしは何をやっているんだろうか・・・?

リア充を目指し、堕天使キャラを捨て去ろうとしていたさっきまでとはまるで逆。

すっかりわたしは堕天使ヨハネになりきってしまっていた。

 

「いいこと?この仕事の成功は今後、このヨハネの糧となるわ。心して臨みなさい?」

「はい!必ずや成功させてみせます!」

「フフ・・・いい子ね?」

 

わたしの堕天使キャラ、堕天使発言に引くことなく、ポンポンと応じてくれる彼。

今まで出会って来た誰とも違うこの感覚が楽しくて、ついついわたしも堕天してしまうわ・・・

 

「あなたの最初の仕事は・・・」

「仕事は?」

「教室の様子を探ってくることよ!」

「教室の様子・・・ですか?」

「ええ、今やあの部屋はこの堕天使ヨハネの侵入を防ぐための結界が張られているの。あなたはその結界の構成を解析しなさい!」

「・・・すみません、意味がよくわからないんですが・・・」

「まったく不勉強なリトルデーモンね。まあ、あなたは新入りだから仕方がないわね。下界の言葉で置き換えてあげましょう・・・」

 

むむむ、意味が伝わらない・・・?

わたしと同じ厨二病かと思ったらそういうわけではないのかしら?

まあなんにしても、彼と堕天使ヨハネとして会話するのが楽しいのは本当。

でも!

それでも!

わたしの望みは変わらない!

 

「教室のみんながわたしのことどう思ったか、それを聞いてきてほしいの・・・」

 

リア充に、わたしはなる!

 

 

※※※※

 

 

僕がヨハネ社長から受けた最初の仕事は意識調査だった。

株式会社リトルデーモンはヨハネ社長のワンマンなのだろうか、ヨハネ社長自らが先頭に立って、自身の企業への関心を図ろうとは・・・。

見た目によらず、なかなか豪快な社長だなー。

その社長のパワーに負けないように僕も早速仕事を始めよう!

 

「すいませーん!ちょっとお聞きしたいんですけども・・・」

「え・・・?波多くん、よね?さっきいきなり教室を出て行ったから、先生心配してたよ?」

「あー・・・まあそれは置いといてですね」

「いや・・・置いといちゃまずいんじゃ・・・?」

「まあまあ。僕の少し前に出て行ったヨハネのことなんだけど、どう思いましたか?」

「津島さんのこと、よね・・・?あの子のいきなり教室出て行っちゃって・・・わたしたち何か悪いことしちゃったのかしら・・・?」

「・・・気になってるってことですか?」

「ま、まあそうなるのかな・・・」

「なるほど!ありがとうございました!」

 

ふむふむ、やはり社長の突飛な行動でみんなの関心が集まっているらしい。

では次の人!

 

「さっき教室を出て行った子のこと?ちょっと変な子だよね・・・」

 

あれ?なんか低評価・・・

次の人は・・・

 

「ぴぎぃっ!?あ、あの・・・かっこよかったと思います・・・」

 

ぴぎ?まあかっこいいっていうのはいいことかな?

次!

 

「善子ちゃんはどこに行ったずらか・・・?」

 

よしこちゃん?ずら?

うーん、これはノーカウントかな・・・

気を取り直して次!

 

「堕天使ヨハネって・・・どういうことなの?」

 

またも微妙な意見!

ちょっとよくない意見が多いけど・・・これは素直に報告するしかないよなぁ・・・。

 

 

※※※※

 

 

わたしの新たなリトルデーモン、波多くんに教室の様子を見に行ってもらってから10分くらいだっただろうか。

 

「はあー・・・変な子って思われてたらどうしよう・・・」

 

気になるのはその一点。

みんなが気にせずにいてくれれば、リア充デビューだってまだ間に合う。

けど、そうじゃなかったら・・・

 

心が期待と不安をいったりきたり。

早く波多くんに戻ってきてほしいような、戻ってきてほしくないような、そんなどっちつかずなわたしの気持ちにおかまいなく、屋上の扉が開け放たれる。

 

「ヨハネ!お待たせしました!」

「っ!来たわね、リトルデーモン・・・。さあ、あの教室の調査結果を聞かせてもらいましょう・・・」

「うーん、それなんですけど・・・微妙な意見が多かったですね。かっこいいって思ってくれる人ももちろんいましたけど。でも!多くの人が堕天使ヨハネに興味もってくれてるみたいですよ!」

「・・・そう」

 

・・・やっぱり気にしないでいてくれるなんて無理よね。

あんな突拍子もないことしちゃったんだもん。

いくらなんでも都合が良すぎるし・・・

 

「・・・リトルデーモン、今日はもう学校は終わりでしょう?」

「?はい、今日はオリエンテーションだけですから」

「なら、もう帰りなさい。結界の対処については私が考えておくから・・・」

「なるほど、了解です!それじゃあお疲れさまでした!失礼します!」

 

震える声をどうにか押し殺して、最後までわたしはヨハネを演じきる。

波多くんが屋上から出て行ったのをしっかり確認し、フェンスにガシャンともたれかかる。

 

 

そして次の日、わたしは学校を休んだ。

 

 

※※※※

 

 

僕がこの浦の星学院に入学してから、そして株式会社リトルデーモンに入社してから一週間が経った。

だが、初日に教室で意識調査をして以来、なんの仕事の指示も降りてこない。

それもそのはず、肝心のヨハネ社長が初日以来学校を休んでいるのだから。

 

「・・・今日も津島さんはお休みね」

 

担任の先生が出欠をとり、初日以来学校を休んでいる生徒の名前を口にする。

このクラスに欠席者は1名。

つまり、津島ヨハネ社長のみということになる。

 

風邪・・・にしては長すぎる。

となるとやっぱり、意識調査の結果が悪かったのが原因だろうか。

社長、意外とメンタル弱いっすね・・・。

結果が悪かったのなら、会議でも開いて今後の対応を話し合えばいいんだろうけど・・・残念ながら今の僕にはその提案すらできない。

連絡先も住所も、なにひとつ聞いていなかったせいだ。

 

「こんなことになるんだったら、連絡先を先に聞いておくんだったなー・・・」

 

はあ・・・どうしたものだろうか。

ぼーっと悩んでいると、クラスメイトの女の子が先生に話しかけているのが目に入った。

 

「先生、今日のプリントもわたしが届けます」

「いつもありがとうね、国木田さん」

 

そう言って先生は国木田さんにプリントを手渡した。

プリントを届ける・・・?いったい誰に・・・?

そんなの決まってる。考えるまでもない。

 

「ちょーっとお待ちを!!」

「ずらぁ!?」

「は、波多くん!?」

 

大声で会話に割り込んだ僕に、先生たちは驚くがそんなことは知ったところではない!

 

「その役目!ヨハネ社長のリトルデーモンであるこの僕にお任せください!!」

 

なんたってこの状況を打開する最高のアイデアが浮かんだんだから!

 

 




みなさん、スクフェスの善子イベントの調子はいかがでしょうか?
覚醒前、覚醒後ともにかわいくて、毎日眺めてニヤニヤしている作者です。

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