殺人鬼メアリー   作:フリッカ・ウィスタリア

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影狼との運命的な再会をしたメアリーであったが、影狼から自分のした非道な諸行を明かされ、また途方に暮れながらさまよっていると、男が話しかけてきて…


3話 傭兵部隊

玄武の沢

メアリー「さっきの妖怪、すっごく怯えてた…記憶がないとは言っても、私って最悪な奴ね…」

自分を毒づきながら人気のない道を歩いていると、いつの間にか知らない所に居た

メアリー「(ハァ…これからどうしよう…ほとぼりが冷めるまでサバイバルって言うのもありだけど、人里の雰囲気から見て何年も人前に出れそうにないわね…)」

そんな風に思っていると

男「ねぇねぇそこのお嬢ちゃん」

メアリー「え?わ、私ですか?(まさか、私の首を狙ってる人?)」

男「そんなに警戒しないでよ。ちょっとお手伝いして欲しい事があるだけだからさ」

メアリー「お手伝い?いいですけど…(まあ、ベルさんに鍛えられてるから物運ぶくらいならしてもいいけど…)」

男「ありがとう!じゃあ早速……この刀の切れ味を試させて♪」

メアリー「っ!?(この人、辻斬り!?)」

メアリーの考えがまとまりきる前に男は斬りかかってきた。だがそれは素人のそれであり、メアリーにとって脅威ではなかった

男「おいおい、避けたら切れ味が確かめられないだろ?」

メアリー「そんな太刀筋じゃ、一生かかってもあたらないわよ」

男「ほほう、威勢がいいね」

メアリー「それに、私もナイフ持ちなんだけど?(ベルさんには自衛でのみ使っていいって言われてたし、使っていいよね?)」

メアリーの方も刃物持ちという事実は相手も意外だったようで、少しメアリーから距離をとった

男「これは意外だな。最近の女の子は自衛用のナイフを持ってるのか。ただ、それで何ができるって言うんだい?僕に勝てるとでも思ってるの?」

メアリー「あまりなめないでもらいたいわね。これでもそこいらのゴロツキよりは強いわよ」

男「へっ!そうかい!」

そう言って再び襲いかかってくる男

メアリー「…遅いわね」

男の一太刀を軽く避け、ナイフを滑らすようにして男の体を斬り込む

男「なっ!ゲホッ…」

メアリー「これで分かったでしょ?ここでのことは誰にも言わないであげるから帰りなさい!」

メアリーはそう言ったが、男の返答がない

メアリー「……あれ?…!?死んでる!?」

メアリーは気付いてないが、今の体は子供の様に見えているだけで、力は青年期と同じなので、力が有り余っているのだ。そんな状態で力がない事が前提の斬技をやろうものなら大惨事になるのは必然である

メアリー「(どうしよう…完全に加減間違って殺っちゃった!)」

メアリー自体は何度か人を殺めているとはいえ、記憶上は初の殺人であり、慌てふためいてしまう

しかし、今の状況に不思議と既視感を感じるメアリー

メアリー「あれ?この感じ、どこかで見たような…」

ズキッと頭が痛む

メアリー「何か、思い出せそうなんだけど、何だっけ?」

次第に鼓動が激しくなってくる

そしてついに

メアリー「…!思い出した!たしかあの時、私は初めて人を殺めたんだ!」

 

ベルさんとの決別後

荒野

メアリー「この周辺で傭兵組織が組まれてるって聞いたんだけど…」

傭兵「お嬢ちゃん、そこで何やってるんだい?ここは傭兵達の訓練場だから危ないよ?」

メアリー「あの、私は入隊希望者です」

傭兵「え?いやいや、傭兵はあそびじゃないんだよ?」

メアリー「それくらい承知してます」

その傭兵はメアリーにただならぬものを感じた

傭兵「…まあいいけど、採用試験で落ちると思うよ?」

そう言って二人は隊長のところへ行った

 

男女移動中……

傭兵「ボス、入隊希望者を連れてきました」

ボス「そうか、ご苦労…だった…な?」

メアリーを見た瞬間ボスが固まった

ボス「…ハワードよ、いくらうちの隊に女が少ないからって、こんな小さな子供を連れて来ちゃいかんだろ…」

傭兵「ち、違います!この子が入隊を希望したんです!僕がロリコンなのではありません!」

ボス「だといいが…まあいい、訓練に戻れ。あとは俺が相手する」

傭兵「はい、それでは失礼します」

そう言って傭兵は去っていった

ボス「それで、お前が入隊希望者で合ってるか?」

メアリー「はい!」

ボス「いい返事だ。だが、うちの隊に木偶はいらない。だから、毎回実技試験をしているんだ」

メアリー「どんな内容なんですか?」

ボス「俺と戦って男なら10分、女なら5分持ちこたえられたら合格だ」

メアリー「ナイフを使った無力化は合格に含まれますか?」

ボス「別にいいが、体格的に無理だと思うぞ?」

メアリー「まあ、聞いてみただけです」

ボス「じゃあ、試験を始めるぞ」

 

数十分後

ボス「ほぅ、なかなかやるじゃないか」

メアリー「ハァ…ハァ…ハァ…あの、もうとっくに5分は経ってるんじゃ…」

ボス「え?あっ…もう30分経ってた…」

メアリー「やっぱり…ですか」

ボス「いやー、久しぶりの強者だったから、必死になってしまった」

メアリー「よく言いますよ…全然息が上がってないじゃないですか…」

ボス「…バレてたか」

メアリー「何で手を抜いていたんですか?」

ボス「あー、一応言っておくと、手加減は入隊希望者全員にしている事だ」

メアリー「何故そんな事…」

ボス「自惚れているわけじゃないが、俺は何度も死地を潜ってきただけあってそれなりに強い。だから、本気を出したら、いい人材も門前払いしてしまうことになる。だから、時間で合否を決めているようなことを言ったが、実は俺にどれほど本気にさせれるかで判断していたんだ」

メアリー「私はどれ位の力を出していたんですか?」

ボス「いつもは半分そこらだが、お前には8割方本気だったし、正直何度か本気を出していたぞ」

メアリー「それは賞賛と受け取っていいんですか?」

ボス「ああ、大賞賛だ。喜んでうちの隊に引き入れよう」

メアリー「ありがとうございます!」

ボス「取り敢えず、名前を聞こうか」

メアリー「メアリー・フォードです」

ボス「分かった。俺は皆からボスと言われてるから、メアリーもそう呼んでくれ」

メアリー「分かりましたボス!」

 

To Be Continued




次回はメアリーが狂った原因になった事件を書こうと思います
それではまた次回 (*≧▽≦)ノシ
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