アーマード・コア for Answer -mutiny by infinity- 作:銀塩
あの騒動のあと、いろいろと大変だった。具体的には織斑一夏とアルバート・ティーア、ならびにその周辺が。
たとえば、食堂で。
「織斑くん! クラス代表がんばって!」
「ISでわからないところがあればなんでも言ってね、教えるから! 手取り足取り!」
「ちょ、ずるーい! 私も! 私も教えるから!」
エトセトラエトセトラ。
たとえば、訓練施設で。
「見て、一夏君がやるみたいだよ!」
「相手は・・・・・・英国代表候補生とタバネ博士の妹?」
「二対一ってすっごぉい・・・・・・」
エトセトラエトセトラ(アルは煽ったので同罪)。
たとえば、教室で。
「ねぇ、アルバートくん、一夏君もクラス代表になったんだし、世界で二人しかいない男性操縦者として、クラス代表にならない?」
「ほら、もったいないじゃない? こんなにも話題性があるのに」
「だからさ、やってみようよ!」
エトセトラエトセトラ。
まぁ、彼らの日常であるとも言えるのだが。ともかく、彼らの周囲はにわかに活気付き、そしてより騒がしく楽しくなっていたのだった。そして、
「ここが、IS学園ね」
また別の波乱の前兆が迫ってきているのを、彼らは知る由もなかった。
――――――――
「ほら、一夏、さっさと立て!」
「一夏さん、まだ終わってませんわよ!」
訓練施設にて、いつも通りの光景が繰り広げられていた。
「ちょ、さすがにきついって・・・・・・」
息も絶え絶えな様子で必死に攻撃をよける一夏に、篠ノ之箒とセシリア・オルコットは猛追を加え続ける。
「・・・・・・がんばって避けないとあとがキツいぞ」
と、それを見つつ適当に言ってのけるのが、アルバート・ティーアだった。
「アルが煽るから・・・・・・!」
「・・・・・・面白いものが見れるし、お前の腕もあがる。いいこと尽くしじゃないか」
「俺には良くない!」
などと掛け合いをするくらいには成長?できている一夏だったが。
「「そこっ!」」
あえなく惨敗を喫するのであった。
「・・・・・・お疲れさん」
ロッカールームでぜぇはぁと肩で息をしている一夏に、アルがスポーツドリンクを差し入れていた。
「ありがとう。そしてあいつらを煽らないでほしいんだけど」
「・・・・・・面白いからこれからもたまにやるよ」
アルの受け答えにさらに肩を落とす一夏。ふふふ、と楽しげに笑うアルを実に恨めしそうに見ている。
「・・・・・・ISの習熟度はどれくらいだ? そろそろ腕にはなじんでいるだろう?」
アルの言葉に、一夏は腕に目を落とす。その右腕にはめられた、白いガントレット。
「たぶん、大丈夫だ。さすがにちふ、織斑教官ほどではないけど」
「・・・・・・当たり前だ、世界最強だろう、あの人」
一夏の言葉にあきれながら、少し笑みを浮かべるアル。
「そういえば、アルの方は専用機は来ないのか? 世界で二人しかいない男性操縦者なんだがら、来ると思うんだけど」
「・・・・・・俺のほうは諸事情あって遅れている。もちろんあとで送られてくる手はずだ」
一夏の疑問に、少しニヤリとしながら答えるアル。そんなやり取りをしつつ、身支度をした一夏を待ち、帰路に着いたのだった。
波乱まで、あと少し。
遅れましたが更新です。