アーマード・コア for Answer -mutiny by infinity-   作:銀塩

15 / 32
長らくお待たせしました。


そして来たる波乱の前兆

 あの騒動のあと、いろいろと大変だった。具体的には織斑一夏とアルバート・ティーア、ならびにその周辺が。

 

 たとえば、食堂で。

 

「織斑くん! クラス代表がんばって!」

 

「ISでわからないところがあればなんでも言ってね、教えるから! 手取り足取り!」

 

「ちょ、ずるーい! 私も! 私も教えるから!」

 

 エトセトラエトセトラ。

 

 たとえば、訓練施設で。

 

「見て、一夏君がやるみたいだよ!」

 

「相手は・・・・・・英国代表候補生とタバネ博士の妹?」

 

「二対一ってすっごぉい・・・・・・」

 

 エトセトラエトセトラ(アルは煽ったので同罪)。

 

 たとえば、教室で。

 

「ねぇ、アルバートくん、一夏君もクラス代表になったんだし、世界で二人しかいない男性操縦者として、クラス代表にならない?」

 

「ほら、もったいないじゃない? こんなにも話題性があるのに」

 

「だからさ、やってみようよ!」

 

 エトセトラエトセトラ。

 

 まぁ、彼らの日常であるとも言えるのだが。ともかく、彼らの周囲はにわかに活気付き、そしてより騒がしく楽しくなっていたのだった。そして、

 

 

「ここが、IS学園ね」

 

 

 また別の波乱の前兆が迫ってきているのを、彼らは知る由もなかった。

 

 

 

 

――――――――

 

 「ほら、一夏、さっさと立て!」

 

「一夏さん、まだ終わってませんわよ!」

 

 訓練施設にて、いつも通りの光景が繰り広げられていた。

 

「ちょ、さすがにきついって・・・・・・」

 

 息も絶え絶えな様子で必死に攻撃をよける一夏に、篠ノ之箒とセシリア・オルコットは猛追を加え続ける。

 

「・・・・・・がんばって避けないとあとがキツいぞ」

 

 と、それを見つつ適当に言ってのけるのが、アルバート・ティーアだった。

 

「アルが煽るから・・・・・・!」

 

「・・・・・・面白いものが見れるし、お前の腕もあがる。いいこと尽くしじゃないか」

 

「俺には良くない!」

 

 などと掛け合いをするくらいには成長?できている一夏だったが。

 

「「そこっ!」」

 

 あえなく惨敗を喫するのであった。

 

 

 

 

 

 「・・・・・・お疲れさん」

 

 ロッカールームでぜぇはぁと肩で息をしている一夏に、アルがスポーツドリンクを差し入れていた。

 

「ありがとう。そしてあいつらを煽らないでほしいんだけど」

 

「・・・・・・面白いからこれからもたまにやるよ」

 

 アルの受け答えにさらに肩を落とす一夏。ふふふ、と楽しげに笑うアルを実に恨めしそうに見ている。

 

「・・・・・・ISの習熟度はどれくらいだ? そろそろ腕にはなじんでいるだろう?」

 

 アルの言葉に、一夏は腕に目を落とす。その右腕にはめられた、白いガントレット。

 

「たぶん、大丈夫だ。さすがにちふ、織斑教官ほどではないけど」

 

「・・・・・・当たり前だ、世界最強だろう、あの人」

 

 一夏の言葉にあきれながら、少し笑みを浮かべるアル。

 

「そういえば、アルの方は専用機は来ないのか? 世界で二人しかいない男性操縦者なんだがら、来ると思うんだけど」

 

「・・・・・・俺のほうは諸事情あって遅れている。もちろんあとで送られてくる手はずだ」

 

 一夏の疑問に、少しニヤリとしながら答えるアル。そんなやり取りをしつつ、身支度をした一夏を待ち、帰路に着いたのだった。

 

 

 波乱まで、あと少し。




遅れましたが更新です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。