アーマード・コア for Answer -mutiny by infinity- 作:銀塩
騎士たちの鎧が淡く光ると、その後にいたのは四人。そう、アルバート・ティーア、ウィン・D・ファンション、リリウム・ウォルコット、メイ・グリンフィールドである。
「な、なんでアルが・・・・・・」
思わず駆け寄る一夏に、アルは、ふっと笑う。
「・・・・・・それが雇い主の意向だったからな」
「雇い主? それは誰なんだ?」
「・・・・・・まぁ、少し待て。すぐに分かる」
そこに、首につけた黒いチョーカーに手を当てたウィンがやってくる。
「アル。準備ができたそうだ」
「・・・・・・了解。一夏、メインスクリーンを良く見ておけ」
「え、ちょっと待ってくれよ」
そう告げたまま、すぐに歩き去るアルを見送ってしまう一夏。直後、メインスクリーンに光が灯る。
『やっほー! みんなのアイドル、束さんだぞー!』
そこに現れたのは、この世界を一変させた張本人で、今の今まで一切の連絡がつかなかった、天災の姿だった。
――――――――
「な、なんでアイツがここに・・・・・・」
すべての音が途絶えたアリーナ管理室で、織斑千冬はそうつぶやいた。
「あの、Dr.シノノノは、行方知れず、ですよね?」
同じく管理室にいるエドワースが、呆然とつぶやく。
「ああ、ISコア467個を置いて姿を隠していた」
「では、なぜ今になって・・・・・・」
「簡単だ、姿を見せるときだと、彼女が判断したからだ」
エドワースと千冬の会話をさえぎった声。そちらのほうへ、顔を向けると、そこにいたのは、新任のセレン・ヘイズがいた。
「それはどういう意味だ」
「言葉通りの意味だ。束がその姿を見せるときだと、判断したのさ」
その親しげな呼び名に、千冬の眉がつりあがる。
「貴様、どういうつもりだ」
「どういう、とは?」
「とぼけるな。貴様は束となんらかの関わりがあるのはよく理解した。その上でIS学園に来たのは、ここを貴様らの遊び場とするためか」
低く警戒心顕わな声色に、セレンはククク、と笑う。
「遊び場ときたか。残念ながら、それは違うぞ」
「じゃぁ、いったい何をたくらんでいる!」
セレンは、すっと表情を消す。
「見ていれば分かる。そのうちにな」
――――――――
『やー、久々に表に顔を出したよー。何年ぶりかなー?』
無邪気に笑っている束を尻目に、各所は大騒ぎとなっていた。 いったいなんの目的で表舞台に出てきたのか。いや、そもそも今まで行方知れずだったのが、何故今になって出てきたのか。またしても世界が変わりそうな事態に、右往左往しているのである。
『でねー、今まで隠れてたのに出てきた理由はね、いくつか紹介したいことがあるからなんだ』
そして、いままで無邪気に笑っていたのが嘘のように、瞳からのみ、笑いが消える。
『だから、ちょっとどこかで記者会見みたいなの用意して、招待状も送るから、そこに来てくれないかな』
――――――――
数日後、予告どおりに記者会見の場が開かれ、世界各国のメディアが招かれた。世界を一変させ姿をくらませた本人の会見とあって、メディアは大いに沸き、その熱気は入念に機材を調整している姿から見て取れる。そして、時間が来た。
「どもどもー」
そう言いつつ歩いてやってきた彼女は、姿をくらませる前とほとんど同じであり、そして、
「おい、誰だあの五人組」
見慣れない、似たようなデザインの衣装を身に着けた男女だった。白を基調とし、縁を黒と赤のラインで覆っており、威容を感じるデザイン。共通するのは、首下の黒いチョーカーと黒いフルフェイスバイザーだろうか。そこからは一切の表情が読み取れない。
「ではー、記者会見やっちゃおっかー」
こうして、奇妙な五人組も含めた記者会見が始まった。
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