アーマード・コア for Answer -mutiny by infinity-   作:銀塩

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私たちの目的

 会見のあと、専用に用意した外見は普通の車を使ってIS学園まで帰ってきたカラードの面々。その彼らを待ち受けていたのは、織斑千冬をはじめとするIS学園教職員上層部だった。

 

「お前には、いろいろと聞きたいことがある」

 

「もちろん、説明するよ。こっちにもいろいろと事情があるからね」

 

 にこやかな束と対照的に硬い表情の千冬だった。

 

 

――――――――

 

 

 「それで、いったいなにが目的だ」

 

 盗聴対策がされた部屋で、開口一番千冬は束に聞き出した。

 

「んー、まずは、彼らが私の護衛であることの周知かな」

 

 束は横に並んで座るカラードを見つつ告げた。

 

「護衛であることの周知?」

 

「そうそう。私のお気に入りだからね、どこかにちょっかい出されたらいやだし、そうなったら我慢しないし」

 

「なるほど。では、彼らの出自は? 申し訳ないが、こちらで調べても一切情報が出なかった」

 

 一応は納得の表情を見せた千冬に、束はその豊かな胸を張る。

 

「それは見つかるはずがないよ。だって、彼らはこの世界の住人じゃないもの」

 

 静まり返る部屋。さすがに荒唐無稽なことすぎて、理解が追いつかないのだろう。

 

「お前・・・・・・嘘を吐くならもっとマシな嘘にしろ。雲隠れしている間にそこまで忘れたか?」

 

「ちょっと! そこまでひどくないし、れっきとした事実だよ!」

 

 あきれた表情の千冬の言葉に、束は心外だと憤慨する。

 

「彼らはほんとに異世界の人たちで、私に協力してくれてるの!」

 

 その言葉にうなずくカラード。

 

「といわれてもな・・・・・・。そんな荒唐無稽な話、誰も信じないぞ」

 

「そういわれても事実は事実だよ。だからいくら洗っても足跡は見つからないし、後ろ暗いこともないの」

 

「では、彼らはなぜISを扱えるのでしょうか。適正があると言われればそれまでですが、明らかに腕前が新入生の平均を大きく超えています」

 

 部屋の中で唯一IS学園の制服を着た女子生徒が手を、というより電子機器で作られた扇子を挙げる。

 

「お前は?」

 

 カラードの、特に学生としてIS学園に入っている四人の中でウィンが眉を傾けて問う。その問いが予想外だったのか、ピシリと音が鳴るかのように固まった女子生徒。

 

「えっと・・・・・・一応わたしはIS学園の生徒会長なんだけど、ほんとに知らないのかしら」

 

「・・・・・・特に興味もない」

 

「同じく」

 

「ただの生徒会長ですからねぇ」

 

「所詮はただの学生ですから」

 

 学生組の言葉はにべもない。その言葉に頬をひくつかせるが、こほんとひとつ咳払いして仕切りなおす。

 

「わたしは更識(さらしき) 楯無(たてなし)。このIS学園の生徒会長で、全生徒最強のIS使い。ロシアの代表操縦者よ」

 

「・・・・・・そうか」

 

 自己紹介にいかにも興味なさそうなアルバートの返事が、およそ彼らの関心の総意だろう。再び楯無の口がひくついた。

 

「まぁ、それはあとででいい。彼らはなぜISを扱える?」

 

「それはねー」

 

「・・・・・・それは俺たちがAMS移植手術を受けているからだ」

 

 千冬の総括に答えようとする束の言葉をさえぎるアルバート。

 

「AMS? それはなんだ?」

 

「AMSとはAllegory-Maniqulate-Systemの略で、脊髄や延髄を介して脳で直接データをやりとりし機体を制御する技術だ」

 

 セレンの言葉に絶句する一同。

 

「これは脳に多大な負荷がかかるが、高度な機体制御が可能となる技術だ」

 

「これによってわたしたちをはじめとする傭兵は戦地にて絶大な威力を誇りました」

 

「そ、そんな危険な手術をどうして・・・・・・」

 

「まぁ、そこは人によって異なりますから」

 

 事も無げなカラード。それがより彼らにとって普通のことであるのを強調する。

 

「・・・・・・どうやら、この世界の人間でないことは事実で、ISを扱えるのはAMSとやらのおかげということか。では、本質を聞こうか。お前たちはなにをしようとしている?」

 

 その言葉に、束はニコリと微笑む。

 

「私の本来の目的を果たそうと思って」

 

「果て無き空を見る、それを諦めてはいない、か」

 

 幼き日に語られた夢を思い出した千冬を見て、束はうなずく。

 

「だから、彼らを保護して、その上で協力してもらって武装を施してるんだ。私らしい武装をね」

 

 はぁ、とため息を吐く千冬。

 

「なるほど、これから荒れるということか」

 

「そういうことかな」




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