雁夜おじさんが○○を召喚しました   作:残月

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金髪のアフロでサングラス

 

 

間桐家の屋敷の地下に二人の男の姿があった。

 

 

一人は黒いパーカーを着た白髪の男。

 

もう一人は和服を着たどこか化け物染みた雰囲気を纏った老人。

 

白髪の男は魔法陣らしきものに手をかざしながら呪文のようなものを詠唱していた。

 

 

「ぐっ……がっ……」

 

 

呪文の言葉を詠唱する度に、白髪の男『間桐雁夜』の体に激痛が走った。

 

 

体の至る所から血を流し、端から見ている者の方が気分を害してしまう程に。

 

 

しかし雁夜は詠唱をやめなかった。

 

雁夜には果たさねばならない誓いが有った。

 

叶わなければならぬ願いが思いが有った。

 

守らねばならぬ少女が居た。

 

 

それら全てが雁夜を突き動かし、今にも壊れそうな体を支えていた

 

唱えていた呪文が終わり、地下室に描かれた陣から光が増し、地下室を照らした。

 

召喚に上手くいっていたのか隣に居た老人『間桐臓硯』は皺だらけの顔を歪ませ笑った。

 

 

光が収まり、描かれた陣の中心には自身が召喚したサーヴァントが居た。

 

 

「問うぞ、お前が俺のマスターか?」

「…………誰?」

 

 

 

雁夜の目の前には謎のサーヴァントが佇んでいた。

サングラスを掛け、妙に発達した筋肉。何より、一番目立つのは頭の金髪のアフロである。

 

 

「お、お前は何者なんだ……」

「俺か……ふ、俺はな……」

 

 

雁夜の問いにサーヴァントはニヤリと笑みを浮かべた。

 

 

「俺の名はボーボボ。ボボボーボ・ボーボボだ!」

「……………謎、多し」

 

 

ボーボボの叫びに雁夜は意識を失った。

 

 

「フン、所詮はクズか。マトモなサーヴァントも呼べぬとわ」

 

 

ボーボボを見た臓硯は鼻を鳴らし、雁夜を侮辱した。確かにサーヴァントを呼び出すつもりが得たいの知れない男を呼び出したのだから当然とも言えるかも知れないが。

 

 

「呆れたのはこっちだな。俺を呼び出した段階で聖杯戦争は勝ったも同然」

「な、なんじゃと!?」

 

 

ボーボボは雁夜を肩に担ぐと地下室から出て行こうとする。

 

 

「フン、貴様の様な凡才のサーヴァントに何ができる?」

「そう言うアンタは相手の力も見抜けないバカか」

 

 

睨み合うボーボボと臓硯。そんな中で雁夜が呻き声を上げる。

 

 

「勝てるのか……ボーボボ?聖杯戦争に?」

「勝てるさ。共に勝利を」

「フン、ならばワシは高みの見物とさせて貰おうかの」

 

 

雁夜の問いに勝てると断言したボーボボ。その言葉に雁夜は笑みを浮かべ、臓硯はやれるものならやってみろと笑った。

 

 

「ただし臓硯、テメーは駄目だ」

「え、なんで!?今の流れからしてOKじゃないの!?」

 

 

ボーボボはそのまま振り返らずに地下室を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

 

深夜の倉庫街で戦っていたセイバーとランサー。そこに乱入してきたライダーに何故かその場に普通に交ざったボーボボが居た。

そして姿を現したアーチャー。彼はアーチャーを見ていたボーボボを見つけると怒りを露にして宝具を展開した。宙に浮く二本の剣にその場の誰もが注目していた。

 

 

「貴様、誰の許しを得てこの我を見ている道化が。せめて散りざまでこの我を興じさせよ」

「フン、この程度か。この程度ならハレクラニの金の方がよっぽと恐かったぜ」

 

 

迫り来る剣を前にボーボボは鼻毛を伸ばして剣を打ち落とした。

 

 

「バカなっ!?」

「あの男、鼻毛で!?」

 

 

セイバーとランサーの顔が驚愕に染まる。今、目の前で起きた事が信じられないのだろう。

 

 

「おい、いったい何が起こったんだよ!?」

「見てわからんか、奴め鼻毛で宝具を弾きよったのよ。面白い事をする奴だ」

 

 

何が起きたのか呆然としたウェイバーにライダーが解説をする。ライダーも驚いたようだが面白さが勝った様だ。

 

 

「貴様っ!この我の財を鼻毛で弾くだとっ!?許さんぞ、その不敬万死に値するっ!」

「な、なんだよアレっ!?」

 

 

ボーボボのした事に憤怒と共にアーチャーの背後から無数の剣や斧、槍が顔を出す。あまりにも絶望的なアーチャーの力にウェイバーが叫んだ。

 

 

「フハハハハハハハッ!絶望しろ道化!」

「……………………」

 

 

アーチャーの笑い声に表情を崩さないボーボボ。サングラスで表情は窺えないが本当に絶望したのだろうか?その場に居た者達がそう思った時、ボーボボのアフロがパカッと開いた。

 

 

「ふん、ふふん……ふんふーん……」

 

 

何故か、開いたアフロの中にはピアノが設置されており、更に中で紙袋を被り、黒のビキニ一丁の男がピアノを鼻唄混じりに演奏していた。

 

 

「ふん、ふー……絶望ォォォォォッ!?絶望ォォォォォッ!!」

 

 

すると紙袋の男はピアノを弾き損ねたのか鍵盤に指を挟んだ。かなり痛そうである。

ボーボボは未だに叫ぶ紙袋の男を無視してパタンと開いたアフロを閉じた。

 

 

「………………なんだ、今のは?」

「絶望君だ」

 

 

その場がなんとも言えない空気に支配されている。その空気を破ったのはやはりアーチャーだった。

 

 

「ちっ……何だと時臣………貴様ごときの諫言で……いいだろう退いてやる。雑種共、次会う時には間引いておけ」

 

 

アーチャーは一方的に話を打ち切るとその場から退散してしまった。

 

 

「ふ……逃げたか。俺と対峙した奴は大抵、倒されるか、ああなる」

「ほう、腕に自信有りか?」

 

 

ボーボボの言葉にライダーが反応する。確かにこの得たいの知れないサーヴァントが何者なのか皆も知りたいのだろう。

 

 

 

「俺はかつての戦いでマルハーゲ帝国と戦い勝利を納めた。その中で勝てなかった相手は『しじみ』と『カレンダーの6月7日』だけだ」

「いや、むしろ弱いんじゃないのアナタ?」

 

 

ボーボボは何処か懐かしむ様に語るがアイリスフィールがツッコミを入れた。それはその場に居た全員が思った事だろう。




『ボボボーボ・ボーボボ』より主人公『ボーボボ』でした。
どこでオチにするか悩んだ挙げ句グダグダに……
連載初期のボーボボが『しじみ』に負けるシーンが個人的にツボでした。
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