幻想はやがて現実に   作:のんびり+

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はい、どうものんびり+です。
今回も、のんびりしていってね!


第四話 霊夢、新太

 教室の中には、皆がプリントに文字を書く音がコンコンと響いている。そんな中私に出来るのは、この意味不明な問題用紙をつまらなそうに眺める事だけだった。そして、問題を読み終わった私は心の中で不満を爆発させる。

 

(こんなの分かる訳無いでしょ! 何よコレ!? 意味不明だわ!)

 

 そして、鐘の音がテスト終了を告げた。

 

 

 

 

 

 俺は縁側に座って、茜に染まる空を見上げていた。

 後もう少しで宴会が始まる。魔理沙が言うには、今回は紅魔館メンバーと暇な奴が来るらしい。

 まあ、誰が来ようと俺がやる事は一つだけ。絶対に霊夢を演じきる! じゃなきゃ俺は殺される!

 俺がそう決心するのと同時に、魔理沙の声が聞こえた。

 

「おーい霊夢! 始めるぞー!」

 

 ついに来た。

 やってやる……この宴会(デスゲーム)を乗りきってやる!

 俺は立ち上がり、皆の元へ向かった。

 

 

 

 ***

 

 

 

 本当に幻想郷なんだなぁ……ここ。

 俺はここにいるメンバーを見てそう確信する。心の中のどこかで、やっぱりこれは夢だと思っていたのかもしれない。でも、これは夢じゃ無いんだ。

 目の前には、酒を飲んだり料理を食べたりしている、初対面だけど俺が良く知る者達がいた。

 

「あら霊夢、遅かったじゃない。もう皆食べてるわよ?」

 

 俺が声の方を見ると、少女がいた。ナイトキャップを被り、ピンクのドレスに身を包み、背中からは悪魔羽が生えている。

 “おぜう”と言えば分かるだろう。

 そう、紅魔館のリーダー、レミリア・スカーレットだ。

 コスプレ何かじゃないんだ、俺が見ているのはレミリア本人だ。

 何と言うか……コスプレにしては似合い過ぎているんだ。ここまで来ると本人としか言えないね。

 

「そのようね。私も早速食べるとするわ」

 

 だが、今一番重要なのは俺の存在を知られない事、のみ!

 レミリア嬢との別れは名残惜しいが、俺は魔理沙の元へ行く。今回の宴会は一緒に食べようと誘われているのだ。

 俺が魔理沙の所に行くともう一人、お馴染みのあの人がいた。金髪に青い瞳をした少女、アリス・マーガトロイドである。

 

「よお霊夢、座れ座れ」

 

 魔理沙は自分の隣の座布団をぽんぽん叩きながら言う。俺は言われた通りに座る。

 そして魔理沙、アリスとの談笑が始まった。

 

 

 

 

 

 …………疲れた。

 

 私の思考はさっきからずっとそればかりだ。

 朝起きたら男になってて、ここは外の世界で、学校で訳が分からないテストをやらされて……。

 外の世界に来るなら自分の体で来てのんびりしたかったものだ。

 私は溜め息を吐く。

 すると、誰かに名前を呼ばれた。後ろを振り返ると、一人の男がこちらに近付いて来るのが確認出来る。

 

「新太君、ちょっと良いかな?」

 

 同じ制服……恐らく同じ学校の人だろう。背は(新太)より少し高く、何だかガラが悪そうだ。

 今私がいる場所は人通りが少なく、街灯も無い。……恐喝にはうってつけって訳か。

 男は私に肩を組んできて、ヘラヘラとした面持ちで言う。

 

「最近ちょっと金欠でさぁ……新太君、金くれ――」

 

 男が言い終わるより早く手が出る。私のグーパンが男の鼻に直撃し、男は鼻血を出して倒れた。

 そんな男に追い討ちをかけるように、私は男の胸ぐらを掴んで言ってやる。

 

「金寄越せですって? ふざけんじゃ無いわよ! 人にあげる金なんてある訳無いでしょう!? 金欠だから? あんたねぇ、良く私の前で金欠とか言えたわねぇ? 寝言は寝てから言えっての!」

 

「ひっ――す、すみませんでした!」

 

 男はさっさと逃げていった。

 

「私に金をねだるなんて、一万と二千年は早いわ」

 

 私の声が、静かな路地に小さく消える。

 今日一日で、私が一番スカッとした瞬間であった。

 

 

 




はい、お疲れ様でした。
それでは次回も、のんびりしていってね!
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