幻想はやがて現実に   作:のんびり+

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はい、どうものんびり+です!
それでは今回も、のんびりしていってね!


第五話 まさかの?

「そんな事もあったわね」

 

「そ、そうね。あったわね、そんな事」

 

 現在俺は魔理沙、アリスと共に酒を飲みながら談笑中だ。酒は飲む事に抵抗は無かった、案外いけるものだ。

 だが、俺は今危機的状況下に置かれている。

 そう、談笑と言えばテンプレは思い出話。

 俺は今、二人の思い出話に付き合わされている!

 どこがどう悪いか……よりによって霊夢が一緒にいる時の思い出話なのだ! つまり、「霊夢、お前あの時どうしたっけ?」何て聞かれても俺は答えられない。

 

 答えられないと「お前、霊夢じゃ無いな! くらえマスタースパーク!」ってなったり「酷いわ霊夢、霊夢にとって私達はその程度の存在なの!?」ってなったりする可能性がある! これは非常に不味い! 頼むからそんな事ありませんように!

 

「そう言えば霊夢、あの時お前どうしたっけ?」

 

 来ちゃったぁ! ……これがフラグと言うものか。

 

「えっと、ごめん。もう一回言って?」

 

 こうなったらやるしかねぇ。

 男にはやらなきゃいけない時が必ず来る、今がその時だ! ……俺今女だけど。

 

「だから、この前の宴会で酒の早飲み対決あっただろ? お前何位だったけ?」

 

 え? 知らないけどそんな事あったんだ。じゃ無い! あなたは何位だよ霊夢さん!

 

「えぇと…………二位、だったっけ?」

 

 暫しの沈黙が流れる。

 頼む! 合っててくれ!

 

「そうだそうだ、お前が二位でレミリアが一位だ」

 

 良かった……合ってた。てかレミリアって意外と酒に強いんだな。

 俺が一安心していると、何だか外が騒がしい事に気付く。魔理沙達も気付いたようで、俺も一緒に外に出てみる。どうやら、有名なあの人が騒ぎの原因のようだ。

 

「あたいはサイキョーなんだぞ! レイトウされたいヤツからでてきな!」

 

 そう、氷の妖精チルノである。どうやら酔っぱらっていつもより更にお調子者になっているようだ。

 

「チルノちゃん、落ち着いて、ね?」

 

 チルノの隣では相方の大妖精がチルノの鎮静を実行中だが、効果は無い。程なくして、史上最悪の悲劇が俺を襲う。

 

「ん? やい、そこの紅白! あたいとショーブしろ!」

 

 チルノの人指し指は、俺をマークして動かない。チルノは俺をご指名のようだ。

 ……嘘だと言ってくれよ。

 幻想郷で勝負と言えば弾幕ごっこの事だろう。

 

「チルノちゃん、止めときなよ! また負けちゃうよ!」

 

 頑張れ大ちゃん! チルノを鎮めてくれー!

 

「フッフッフ、安心して大ちゃん! だってあたいサイキョーだもん!」

 

 チルノ、お前がナンバーワンだ。だから見逃してくれ。

 

「さあさあ、紅白! 早くアタイとショーブしなよ! ハリーハリー!」

 

 どうやらチルノは止める気ゼロのようだ。

 宜しい、原作(ノーマル)クリア済みの俺に挑んだ事……後悔するんだな!

 

「霊夢、さっさと片付けて話しの続きするぞ?」

 

「も、勿論よ」

 

 俺はチルノの元に向かおうとするが、ここで重大なミスに気付く。

 やっべぇ! 俺空飛べないんですけどぉぉ!

 ど、どうしよう! これはヤバイって!

 いいい、いや、落ち着け俺! まだ慌てるような時間じゃ無い。クールになるんだ流先新太!

 大丈夫。何とかなる何とかなる。

 冷静さを失えば出来るものも出来ん! 落ち着いて相手の動きを見極めろ! 神経を研ぎ澄ませ!

 ……アイムパーフェクトヒューマン。

 

 

「さぁ、どこからでもかかって来なさい」

 

「いっくぞー!」

 

 チルノから無数の弾幕が展開され、俺に目掛けて飛んで来る。

 

 ――――あ、これ無理なヤツだわ。

 

 チルノの弾幕のほとんどをくらった俺は、そのまま意識を失った。

 

 

 

 

 

「……うぅん……!!」

 

 ガバッと、前のめりになる勢いで私は起き上がる。

 ……いつもの私の部屋だ。

 私は立ち上がり、顔を洗う為に洗面所に向かう。

 それにしても、頭が痛い。この痛みは二日酔いの痛み……昨日酒なんて飲んだっけ?

 どうにも昨日の記憶が曖昧ではっきりと思い出せない。何だかとんでも無い体験をしたような……。

 と言うか今気付いたが、私は何故巫女服のまま寝ていたのだろう。

 私が顔を洗い終わった時だった。

 

「おーい、霊夢ー!」

 

 この声は魔理沙の声だ。

 居間へ行くと、やはり魔理沙が勝手に上がっていた。

 

「朝っぱらから何なのよ、魔理沙」

 

 私が言うと、魔理沙は笑いながら

 

「今日は私の事覚えてんな」

 

 と言う。

 言葉の意味が良く分からない。

 すると魔理沙が、思い出したように手に持った新聞を私に見せて来た。

 

「何? どうしたのよ」

 

「何って……昨日の事、すっかり幻想郷中に広がってるぜ?」

 

 私は新聞を受け取る。

 文々。(ぶんぶんまる)新聞……その新聞の見出しには、大文字でこう書かれていた。

『博麗の巫女霊夢、氷の妖精チルノに敗れる』

 

「……え? 何よこれ」

 

 私が言うと、魔理沙が呆れたように言う。

 

「何って……昨日お前宴会でチルノとの弾幕ごっこに負けただろ?」

 

「……え?」

 

 私が、あのバカに、負けた?

 

「はぁぁぁぁぁ!?」

 

 私の叫び声が、幻想郷中に木霊(こだま)した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、お疲れ様でした!
それでは次回も、のんびりしていってね!
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