魔法科高校の愛溺事録   作:薔薇大書館の管理人

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さてさて、何から遊ばせるかな…。


エピローグ~男だけの遊戯会~第六話 挑戦

 

 レトロなゲームを扱うゲームセンターの中に入ると、達也達と同じくらいの少年少女たちが数々のゲームに夢中になり、はしゃぎまくっていた。

 

 ゲームの音量もかなり響き、混ざり合っている。

 

 そのためか、入って早々、幹比古の顔色が青白くなっていく。

 

 

 「大丈夫か?幹比古。」

 

 

 「……うん、大丈夫…。少し眩暈がしただけだから。しばらくすると慣れてくるよ…。」

 

 

 「幹比古って、気に当たりやすいんだな…。」

 

 

 「幹比古の家は”精霊魔法”を使った古式魔法があるからな。その特性が敏感なためにこういう所は辛いんだろう。………幹比古。」

 

 

 何気ない将輝の独り言に達也がどこに行っていたのか、戻ってきて幹比古にミネラルウォーターを差し出しながら、将輝に大雑把な説明をする。

 

 

 「あ、有難う、達也。」

 

 

 「ああ。」

 

 

 「それにしても、かなり昔のゲームもあるんだな。これなら……」

 

 

 ゲームセンターに入った事もなく、遊んだことがないゲームが多様にあれば、達也にも勝てる確率がある!と心の中で闘争心を募らせる。

 そこに受付カウンターで全員分のユーザー登録していたレオが戻ってきて、ICチップを搭載した時計を一人ずつ渡してきた。

 

 時計と言っても、実物ではなく、この館内でのみ使用できるものだ。まず最初にユーザー登録する。そして登録完了すると、館内のどのゲームも好き放題遊べるようになる。思う存分遊べば遊ぶほど遊戯ポイントが増えていき、ポイントで景品がゲットできるシステムもある。

 また、各ゲームことに設けられたランキングで一位になったり、ハイスコアを叩き上げたりすると、豪華賞品をもらえる!…という少年少女にとって、夢のようなサービスが充実している。

 ただし、一定期間の間に来館しなかったり、ランキング外になると、その時に得たポイントがなくなるというデメリットもある。

 

 

 

 それをレオから時計型のユーザーデータアップを受け取りながら、説明を受ける達也、幹比古、将輝。

 

 幹比古と将輝は渡されたアイテムを手首に付けながら感心する。

 その一方で、達也は…

 

 

 (まるでカジノのようだ…。)

 

 

 と子供が集まる場所で、大人な視点を考えていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ★★★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…………これはな~」

 

 

 「…………なんというか」

 

 

 レオと幹比古が引き気味で見つめる先には、目を見開き、肩で息をし、力尽きそうになっている将輝とその将輝を少し離れた正面で呆れているのを隠そうとしない目つきをした達也がいた。

 

 

 「……一条、あとワンポイント残っているぞ? やらないのか?」

 

 

 「…くっ! お、俺がいつ諦めるなんて言った!? 俺はどうやってお前を負かしてやろうかと考えていただけだ。」

 

 

 「そうか、なら早くしろ。」

 

 

 そう言って、達也は構える。視線も鋭くなって。

 

 

 「ふん、お前に指図される謂れはない!! 行くぞ! はああ~~~~!!」

 

 

 それに負けじと真剣勝負する将輝の攻撃は空しく散り、達也の完全な圧勝に終わった。

 

 

 それを傍から見学していたレオと幹比古は乾いた笑いしか出なかった。

 

 

 …というのも、達也と将輝が勝負していたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 エアホッケー…。

 

 

 ゲームセンターに行けば必ずあるのではないかという頻度で出現するゲームだ。しかし、達也だけでなく将輝もこのエアホッケーをした事がないというので、見本としてレオと幹比古が白熱した勝負を繰り広げていた。レオの力ある撃ち込みで点を重ねるのと対照的に、幹比古はフィールドを利用して複雑な跳ね返りを駆使していき、結果は9-8という両者ともに大健闘の末のレオの勝ちに終わった。

 

 二人の闘いを見て、火がついた将輝が達也に勝負を挑む。

 

 お互い、初のエアホッケーなら勝てると意気込んで…。

 

 

 達也VS将輝で始まったエアホッケー対決だったが、実際は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果は9-1という、レオと幹比古との対決とはかなりかけ離れた勝負になった。

 

 

 敗北した将輝は、信じられないという面持ちとまた負けたという強い敗北感に陥った。

 最初に先取点を取った1点だけで、後は達也の有り得ないテクニックで翻弄され、撃沈されたからだ。

 

 幹比古よりも高速に跳ね返らせ、そこから達也の素早い手捌きで打ちこまれ点を入れられる。

 

 

 (まるで分身するかのような反復横飛びから高速移動で突っ込んできたみたいじゃないかっ!!)

 

 

 

 …と内心で人間の動きのように例えた将輝も納得する。

 

 

 

 他にも、ゴール前を塞いだと思ったら、達也があらかじめ回転をかけていたために予想していたコースから外れてそのまま入ったり、滑らせるのではなく、転がしてみせたり、今度こそ防いだと思った瞬間、フィールドの角に当たって、宙を舞い、そのまま入るという離れ業が披露され、達也の圧勝となったのだ。

 

 

 

 それを見ていたレオと幹比古は、将輝に同情するが、初エアホッケーだったはずの達也が自分達の対決より勝った展開をした事に呆気にとられる。

 

 

 「本当に達也の頭の中は、ビックリ箱だね。 何を出してくるか分からない。」

 

 

 「だけどよ、達也なら何でもありって思えて、しっくり来るんだよな~。」

 

 

 「そうだね、達也らしいプレイだった。」

 

 

 「よし、達也にあの技、教えてもらおう!」

 

 

 …と九校戦で魅了されたような興奮を徐々に露わにするレオと幹比古だった。

 

 

 そして、それを同じく九校戦での初めての敗北を思い出し、打ちひしがれる将輝が声を押しだすようにして、達也に文句を言う。

 

 

 「……これはルール違反じゃないのか?」

 

 

 「ルールは自陣内でパックを打つ事、マレット以外での素手などでパックに触れない事だったと思うが?

  そのルールの範囲内で、俺はお前に勝った。文句を言われる筋合いはないぞ?」

 

 

 「………」

 

 

 (そうだ、確かにそうだ。

 

 確かにルール通りに奴は勝った。そして、九校戦と同じやり方であいつはルールの穴を突き、勝ちに来た。

 くそ! 知っていたはずなのに、単なるゲームと思っていた面もあって、見落としていた!)

 

 

 

 悔しくて、拳を握りしめる将輝は、次こそは絶対に達也の術?に嵌らずに、特訓してきた奇策を使われた際の対応力を見せつける事を誓った。

 

 

 しかし、その誓いは、達也達に挑戦するたびに、薄れていく結果へとつながっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なんでも読み込み速くて、達也は凄いな。

しかも勝ち方が…。心理戦もついてくる上級者とも戦えるよ。将輝はもう弄られキャラが確立…かな~?
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