最後の希望を目指す転生者 え、俺の事?   作:x-フィリップ-x

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11話 やつには0.1秒の隙がある!

 テスタロッサが倒れた後、ジュエルシードを使いアルハザードへ行こうとするプレシア。その影響で次元振が起きてる。

 

「馬鹿なことを!」

 

「クロノ君!」

 

「僕がとめてくる! ゲート開いて!」

 

「ちょっと待てクロノ!」

 

「先に行くぞしゅう……、ウィザード」

 

 そう言い部屋を出て行くクロノ。置いて行かれたがまあいい。先にやることがある。

 俺も部屋を出て魔力反応をたどりある場所へと向かう。

 

 

 医務室に着くとすでにテスタロッサは目を覚ましていた。

 

「はじめまして」

 

「……誰?」

 

「俺のことはウィザードとでも呼んでくれ」

 

「……ウィザード?」

 

 少し迷ってしまい時間がかかったせいかすでにアルフはいなく、部屋にはベットに寝ているテスタロッサ1人だった。

 またウィザードと言う名称に疑問を持たれているが今はそんなことどうでもいい。

 

「君はこのままここにいるのかい?」

 

「……」

 

 俺に質問はまるで彼女には届いていないかのように何の反応もない。

 だが、少しして、聞き取れるかわからないほどかすかな声だが語りだした。

 

「母さんは私に笑いかけてくれなかった……。私の生きる意味だった母さんにも認めてもらえなかった。どんなにひどいことを言われても、どんなにひどいことをされても私は母さんの事が大好きです……。今でも……それは変わらない……」

 

「……」

 

 俺はそれをただ聞いている。それを肯定もせず、否定もせず、ただ聞いている。これは彼女の本心だと俺は感じ取ったから……。

 その話をしている時、テスタロッサの目からは涙が止まらず流れていた……。

 

「……私は、どうしたら……いいの?」

 

 テスタロッサは俺の目を見つめすがるように聞いてくるがその答えを俺は知らない。いや、今までを傍観者として過ごしてきた俺に答える権利がない。

 

「それは俺が決めることじゃない。君自身が決めることだ」

 

「私……自身が?」

 

「あぁ。どんなに辛くても、自分で決めた道を進むしかない」

 

「……」

 

 何かを決意したのかベットから立ち上がるテスタロッサ。そのまま少し歩き待機状態のバルディッシュを元の姿に戻す。だがヒビは入り今にも砕け散りそうな状態だ。

 

「私、行きます。うまくできるかわからないけど、今私にできることを全力で……」

 

 そう言いバリアジャケットを纏い、バルディッシュに魔力を送り破損を直す。

 

「今できることを全力で…」

 

 そうだ。それは俺にも言えることだ……。俺はもう決めたんだ。俺にできることを全力でやると。

 

「だったら俺も全力で……。絶望を希望に変えてみせる……」

 

 

 

 テスタロッサと一緒に庭園に飛ぶがなかなか進めておらず、未だに傀儡兵に足止めをされている、クロノ、高町、ユーノ、アルフがいた。

 

「クロノ!」

 

「遅いぞウィザード!」

 

「悪い悪い。少しばかし寄り道を」

 

「「フェイト(ちゃん)!」」

 

「遅れてごめん。……でも、私も一緒に戦う」

 

「なるほど、そう言う事かい」

 

 高町とアルフがテスタロッサを心配して近づき声をかける。テスタロッサも今はずいぶんと落ち着いているようだ。それを見てクロノが俺の方を向き口元を上げている。

 

「クロノ、彼は?」

 

 ユーノが俺の事を指さしながら聞いてくる。

 

「彼は艦長の個人的な協力者だ。彼の事はウィザードと呼んでやってくれ」

 

「「「ウィザード?」」」

 

 はぁー、もう慣れましたよ……。そこまで疑問に持たれるとは思いませんでしたけどね。

 

「大丈夫なのかい? 魔力もほとんど感じないけど?」

 

 そう言ってくるアルフなのだが、魔力全く感じないって、あれ? 確かに高町やテスタロッサに比べれば圧倒的に弱いけど確かにあるはずなんだけどな?

 あ……。ホープに頼んでリンカーコアほとんど封印状態なんだった。あんまり多用しないから言われるまで完全に忘れてたよ。

 

 ともかく、それは置いておいて。少し進みが遅くないか? 確かテスタロッサがこっちに着いた時にはもう二手に分かれていたと思うのだが……。見た感じ傀儡の数も多い気が……。

 ……もしかしてなんだが、俺がシリアル10のジュエルシードをテスタロッサにあげた影響?

 

「……ごめん」

 

「急にどうしたんだウィザード?」

 

「いや、こっちの話。ともかくそろそろ先に進みたいな」

 

「だがこの数だ……。そう簡単には……」

 

「んじゃここは遅刻してきたお詫びに俺が」

 

「何か策があるのか?」

 

 まぁー、策と言うかなんというか……。

 俺は全員の一歩前に立ち、右手に指輪をつける。

 

『ビック・プリーズ!』

 

 バックルに持って行った右手をそのまま右側に突き出すとその前に魔方陣が現れ、その魔方陣が右手付け根まで通過し、通過した部分が数十倍以上の巨大な腕になる。

その手で右から左に薙ぎ払う。この行動によって残っていた傀儡兵のうち8割近くが粉砕された。

 

「「「「「……」」」」」

 

 この場にいる俺以外の全員が目が点になっている。

 ……策なんてないただのゴリ押しだもんね。

 

 その後すぐにクロノは正気に戻り、残りの傀儡兵を片付け、進むと分かれ道が見えている。

 クロノ、テスタロッサ、アルフはプレシアを止めに、残りの俺、高町、ユーノは駆動炉の封印のために二手分かれて進む事になる。

 本来の目的のために本当はプレシアの方に行きたかったのだが戦力的にこちらが手薄になってしまう。いざとなったらテレポートで飛べば何とかなるか……。

 

 

 高町、ユーノとともに駆動炉を目指すがやはり傀儡兵が多い。

 今はウィザーソードガンで応戦してはいるが埒が明かない……。だがここでビックを使うと建物ごと潰しかねない。

 

 その後も時間はかかってはいるが着実に数を減らしていく。すると巨大な大型の傀儡兵が現れた。こいつは確か原作で高町とテスタロッサの2人で倒したやつのはず……。

 

「高町! ユーノ! このデカ物は俺が仕留めるから周りの奴らよろしく!」

 

「「はい、ウィザードさん!」」

 

 さて、ここで時間をかけるわけにもいかないのでとっておきで速攻で決めさせてもらう。

 

『コピー・プリーズ!』

 

 ウィザードリングを発動させ俺の分身を作る。

 

「「もう一回!」」

 

『『コピー・プリーズ!』』

 

 コピーを二度使うことによって4人に増える俺。

 んじゃ、決めるぜ!

 

『『『『超イイネ!キックストライク…サイコー!!』』』』

 

 4人同時に完全に同じ動きをする俺たち。

 4人それぞれの足元に赤色の魔方陣が発生し、その魔力が右足に纏っていく。そして走り出し、ロンダートをして、その反動を使い空中反転、そこからの飛び蹴りを傀儡兵に向かい4人同時に決める。

 

 コピーの3人が消えるとともに4つの穴が開いた傀儡兵は爆散した。

 その光景を見た高町、ユーノの目はまたもや点になっていた。

 




新しいウィザードリング

・ビッグ
 魔法陣を透過した物体を巨大化させる。

・キックストライク
 魔力を一点に凝縮したキックを放つ。
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