最後の希望を目指す転生者 え、俺の事? 作:x-フィリップ-x
とうとうやってきたはやての誕生日。
いや~あっという間だったな。原作ブレイクをするなんて1ヶ月前の俺は想像していなかったからな……。
朝の開店とともに翠屋に予約しておいたケーキを受け取りに行く。ついでにこの前、味わえなかったシュークリームを1つ買うことにし、その分を含めた会計をすまし店を出る。
すぐにははやての家には行かず、先ほど買ったシュークリームを食べながらスーパーマーケットに行き、料理の材料を買う。
スーパーを出た後ははやての家を目指すのだが、1度人通りのない細い道に入り本来の姿に戻る。手に持っていた荷物がとても重くなったように感じ、一瞬落としそうになる。
はやての家に着き、軽く深呼吸をする。昨日までは出てくるのははやてだったが今日からはおそらく……。
そう思いインターホンを鳴らす。
「は~い」
そう言い出てきたのは綺麗な短い金髪をしたお姉さん。風の癒し手、湖の騎士シャマルさんだ。……まぁー予想通りだな。
「え~と……。どちら様ですか?」
「はやての友達ですけど……。はやていますか?」
「あ、はい。少し待っててね」
1度ドアを閉め中に戻って行くシャマルさん。中から「はやてちゃーん!」と言う声が聞こえてくる。
やっぱりもうヴォルケンリッターはいるんだな。よかった~、ケーキ多めに買っておいて。
「やっぱりシュウ君や。どうかしたん?」
「あぁ~。とりあえず上がってもいい?」
「え!? あ~。……うん、そうやな。ええよ上がって。皆の事紹介しときたいし」
最初はどうするか悩んでいたはやてだが、どうやら俺にヴォルケンリッターを紹介してくれるらしい。家に上がり、リビングに行く。移動する際はシャマルさんがはやての車椅子を押している。
リビングに着くと、犬と言うには大きすぎる青い毛並みの狼、オレンジ色の髪を後ろで2つにくくっている小さい少女、ピンク色の髪をポニーテールにしている女性。間違いなくヴォルケンの3人です。車椅子を押しているシャマルさんを含めると全員集合である。
それにしても、スゲー見られてるんですけど……。なにこれ怖い……。
「シュウ君、紹介するな」
そう言い4人を俺に紹介してくる。だがそれは石田先生にも使ったであろう嘘の方だ。親戚だのなんだのって……。
本当はここはスルーしてもいいんだけど、後々知ってたって言うのも面倒なのできっちりと話をつけることにする。
「なるほど……。で、本当は?」
「……え? な、何言ってるんよシュウ君。ホンマもなにも」
「つい最近、親戚も1人もいないって図書館で話したばっかりだろ」
「それはそのー……。わ、私も知らんかっただけで……」
「……」
「えーと、その……」
「……」
「シュウ君?」
「……」
こういう時って無言のプレッシャーってすごいよな。変に問い詰めるより効果がある。
そんな俺を見てかはやても諦めたようだ。4人に1言「みんなごめんな」とだけ言い本当の事を話してくれる。
今日のちょうど0時に昔からはやての家にあった本、現在の『闇の書』から出てきたこと。そのほかの事はまだはやても詳しくはわからないらしいが、新しい家族であること。
「ごめんな、シュウ君。本当の事話しても信じてもらわれへんと思って……」
話し終えるとはやてが最初にごまかしたことを謝ってくる。実際なら信じられない話だもんな。俺も普通に生きていたのならとりあえず病院に行くことを進めるところである。
俺は一切怒っていないのだが、はやては俺が怒ってると思っているのか少し俯いてしまっている。それを見た俺は怒ってないことを伝えるために優しくはやての頭を撫でる。一瞬驚いた顔をするはやて。
「別に怒ってないって。本来は信じられない話だろうけ、まぁーはやてがそう言う嘘を言わないのは知ってるから本当なんだろ?」
「信じてくれるん?」
「おう」
それを聞くとすごくいい笑顔を俺に向けてくるはやて。やばい、かわいい……。そう思った時に少し顔が熱くなるのを感じた。
「? どうしたんシュウ君?」
「え! いや……。まぁーない話じゃないなーと思って。ほら、体を鍛えまくって鬼になる人や、世界平和を守っているサラリーマンもいるって言うし……」
「プッ。も~変なシュウ君」
顔が赤くなっているのがばれたくないと思ったのだが、ひどい話のそらし方だと思う……。はやても笑っているし……。
その後それぞれ自己紹介をし、俺はそれぞれを呼び捨てでいいと言われたのでそう呼ぶことにした。そして俺は一貫してシュウになった。
「そういえばシュウ君。今日はどうしたん?」
自己紹介を終え、はやてがそう聞いてくる。
そう、ここからが今日の本番。祭りの始まりだ!
俺はスーパーで買ってきた物の中からある物のを取り出しはやての方に向ける。それを見たヴォルケンは少し警戒したのか立ち上がっている。……やっぱまだ信頼してもらえてないから仕方ないのだが、ちょっと悲し。
手に持ったものをはやての少し上側に向け後ろについている紐を引っ張る。
クラッカーから発せられる音に室内にいる俺以外がビクッと反応する。俺はそんなことお構いなしで声を出す。
「ハッピーバースデー! 誕生日おめでとうはやて!」
「え?」
はやてだけでなくヴォルケンの皆も俺の言葉に唖然としている。その後しばしの沈黙が訪れた。
「……ヒック。ヒック」
唐突に泣き出すはやて。
え? え!? 俺なんかやっちゃった!?
「はやてどうした!? はっ! まさかクラッカーに何か不備があって火薬が飛んだか!」
「違う、違うんよ! うれしくて……」
それを聞き少し落ち着く。
「ありがとう……。ありがとうなシュウ君」
泣きながらお礼を言ってくるはやて。再びはやての頭を撫で泣き止むのを待つ。
しばらくしてはやてが泣き止み、俺はパーティーをするための料理を作るからと言いキッチンを借りて料理を作り出す。はやても手伝うと言ってくれたのだが、今日の主役にやらせるわけにはいかないと断り、そのかわりにヴォルケンの面々の服を買いに行くようにと促し、ザフィーラを残して買い物に出かける。
女性の買い物は長いと言うが、12時前に出て行き、18時前に帰ってきた。
その間に料理の方は完成しており、すぐにパーティーを始める。ヴィータが俺の作った飯をうまいと言ってくれて正直にうれしく思った。
食事の後に翠屋で買ってきたケーキを用意しロウソクを差し、火を消すはやて。その時また少し泣きながら笑っているはやてが見えた。
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やはり圧倒的にゲームが多いですね。流石マテリアル。
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