最後の希望を目指す転生者 え、俺の事?   作:x-フィリップ-x

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20話 戦うことで分かり合う…

 移動を終え、ヴォルケンも再び戦闘の準備をする。

 

「ここでいいだろう。早速始めよう」

 

「そうだな」

 

「わりーけど、速攻で決めるからな! 大体シュウ、お前その程度の魔力で勝てると思ってんのか?」

 

 俺の事を心配してか、それとも話にならないという事なのかヴィータが俺の魔力の事を言ってくる。

 

「心配無用だ。さて、ホープ頼む」

 

『あぁ。しっかりやりなよマスター』

 

「もちろん!」

 

『シャバドゥビタッチヘーンシーン!!シャバドゥビタッチヘーンシーン!!~』

 

 ホープをバックル形態にし、変身待機にすると騒ぎ出すベルト。

 

「な、なんだよそれ!」

 

「音は気にすんな」

 

 ヴィータの反応を軽く流し、左手に赤のウィザードリングをはめ、バックルにかざす。

 

『シャバドゥビタッチヘーンシーン!!フレイム!プリーズ……。ヒー!ヒー!ヒーヒーヒー!!!』

 

 左腕を前に突き出し、前から赤い魔方陣が現れ俺を通過するし変身が完了する。

 

「「「「……」」」」

 

「おい、なんか言ってくれよ」

 

「……あ、あぁ、すまない。いろいろと予想外でな」

 

「……そうか」

 

 仕方がないだろ! お前らベルカやミッドとは根本が違うんだから!

 でも、選んだのは俺なんだから気にしたら負けだと思う……。

 

 変身を終え、飛行魔法で上昇する。ヴォルケン4人も上昇する。そして最近練習していた魔法、結界魔法をホープに協力してもらい発動する。

 

「あれ? 結界なら私が張るけど?」

 

「どうせ俺が負けたら勝負は終わりだから俺が張るさ」

 

「そう?」

 

 そう言ってくれるシャマルだったのだが、理由を言い遠慮する。だが、理由としてはもう1つある。

 

「さてと、さっそく始めるか……」

 

「あぁ……」

 

 その言葉で全員が構える。

 

「「「「「……」」」」」

 

 俺は動かずに相手の出方を見る。4人の実力は完全に把握できているわけではないが、これは1対4だ。しかも俺より技術が上なのがだ。

 どれだけ効率よく1人づつ倒せるか……。そうなってくると1人目に倒す相手は決まっている。

 

「はぁー!」

 

「おりゃー!」

 

 シグナムとヴィータが先制して動いてくる。俺はそれを動いて避けようと思うがバインド、魔力色から見ておそらくザフィーラのだ。

 クソ! 速攻で決めに来やがった! でもそう簡単にやられるかっての!

 

『スモール・プリーズ!』

 

 動き辛いながらも右手にウィザードリングをはめ発動する。スモールを発動したことによって俺の体が縮み、バインドから逃れ2人の攻撃を避ける。

 

「「なっ!」」

 

 突如対象を逃したシグナムとヴィータは驚きの声をあげる。ここでこの2人に攻撃を仕掛けるのを悪い手ではないのだが、今は優先することがある。

 元の大きさに戻り、ウィザードリングを付け替える。

 

『バインド・プリーズ!』

 

 バインドの発動で6つの魔方陣を出す。シグナム、ヴィータには2つ。ザフィーラ、シャマルには1つの魔方陣を近くに展開し、その中から鎖が数本現れる。

 4人ともバインドに掴まることはなく、鎖をうまく躱している。だが、これはあくまで時間稼ぎ。特に特攻2人組には念入りにだ。

 

『ハリケーン!プリーズ……。フウッ!フウッ!フッフッフッフッ!!!』

 

 左手のフレイムウィザードリングをハリケーンウィザードリングに付け替え風を纏い高速で移動し、1人に近づく。もちろんシャマルだ。ここでサポート特化のシャマルがいるだけで俺のジリ貧状態になってしまう。

 だがそれに気づき、鎖に気をつけながらも後退しようとするシャマル。

 

「逃がすかよ!」

 

『エクステンド・プリーズ!』

 

「え!?」

 

 突如俺の腕が伸びたのに驚くシャマル。その間に腕を巻き付け動けないようにし近づき、首裏に手刀を入れ気絶させる。

 これがシャマルに結界を任さなかった本当の理由だ。

 

「「「シャマル!」」」

 

 3人がその光景を見て叫ぶ。

 俺はそれを聞きつつ、ちゃんと気絶しているのを確認し、腕を伸ばしゆっくりと地面に下す。その間にバインドの鎖は完全に破壊され1度1ヵ所に集まる3人。

 

「なんだよシュウの魔法は! 意味わかんないのばっかりじゃねーか!」

 

「たしかに私たちとは根本的に違うようだ……」

 

「そうだな……。だが、我らの戦い方は1つしかない」

 

「「あぁ!(おう!)」

 

 結論が出て3人それぞれが少しの距離を取りながら構える。

 さて、今のは1回限りの奇襲だ。もう1度同じ手で倒せるほど楽な相手だったら苦労しない。次に倒したいのはやはりザフィーラだな……。さっきやられてわかったがあのバインドは厄介だ。とにかくまずはどう出るかを見るか。

 

『ウォーター!プリーズ……。スイ~スイ~スイ~スイ~』

 

 ウォータースタイルになり、さらに

 

『コネクト・プリーズ!』

 

 コネクトで別の空間と魔方陣を繋ぎ、その中からウィザードソードガンを取り出す。取り出した後に別のウィザードリングに付け替えておく。

 

「なんだよシュウ! さっきからころころ色変えやがって!」

 

「しゃーないだろ、そういう仕様なんだよ」

 

「あーもう!」

 

 考えるのが面倒になったのか、直進してくるヴィータ。

 ヴィータのデバイスのハンマーをソードモードのウィザーソードガンで受け流す。それにしてもなんつう馬鹿力だよ……。

 ヴィータの攻撃を受け流しているとシグナムとザフィーラも一斉に突っ込んでくる。

 

「ちょ! 待て待て!?」

 

「「はぁー!」」

 

 無理無理!? クソ! もう使うか!

 

『リキッド・プリーズ!』

 

 ザフィーラの右ストレートとシグナムの切り下しを同時に受ける。すると俺の体に拳は貫通し、剣によって真っ二つになる。

 

「「「なっ!?」」」

 

 3人はその姿を見て驚きを表す。だが俺はその間に全身を液体状にし、距離を取る。

 

 離れた場所で、リキッドを解き元の状態に戻る。確かにリキッドはチート能力なんだが、如何せん1度の液体化でかかる魔力が大きすぎる。そのため多用できないのが現状である。後、シグナムは魔力変換資質の炎熱があるから相性があまりよくない。

 だが、驚いている今がチャンスなのは間違いない。

 

『ランド!プリーズ……。ドッ・ドッ・ドッ・ドッドッドン! ドン・ドッ・ドッ・ドッ』

 

 攻撃力守備力共に高いランドスタイルになる。そして右手にも違うリングをつける。あんまり使いたくないけど、仕方がない……。

 

『エキサイト・プリーズ!』

 

 足元に魔方陣が出現し首から足まで通過する。すると俺の体が5倍ほど膨らみ筋骨隆々になる。いつなっても思うが酷いな……。相手も引いてるし……。だがためらっている暇はない! 右手のリングをつけなおす。

 

『ビック・プリーズ!』

 

 ビッグの魔方陣を前方に出現させる。その魔方陣に対して俺はスッテプを踏み、全体重を乗せた右ストレートを放つ。

 魔方陣を通過した右手がさらに巨大化し、スピードまである状態で3人に向かって放つ。

 

「クッ! 2人は下がれ!」

 

「「ザフィーラ!」」

 

 魔力障壁を出し、後の2人を逃がそうとする。だが、ちょうどいい。

 

「おりゃー!」

 

「ぬぉー!」

 

 極悪サイズの俺の右手とザフィーラの障壁がぶつかる。だが、ザフィーラの障壁は5秒と持たずに割れ、拳にあたり近くのビルまで吹き飛ぶ。気を失ったのか地面に落ちていく。

 それをシグナム、ヴィータの2人で受け止め、ゆっくりと地面に降ろす。その間にビックとエキサイトを解除する。

 

 これで後2人。気を引き締めないと……。




新しいウィザードリング
・ウォーターウィザードリング
 ウォータースタイルに変身するためのウィザードリング。
 基本カラーは青、頭部の形状は「雫」をイメージするひし形に近い形状。
 水を操る能力を備える他、通常スタイルの中でも魔力に優れており、「リキッド」などの不可思議 な魔法で敵を幻惑する他、属性攻撃の他に水中戦も得意とする。

・ランドウィザードリング
 ランドスタイルに変身するためのウィザードリング。
 基本カラーは黄色、頭部の形状は四角形。
 土・大地を操る能力を備える他、通常スタイルの中でもパワー・防御力に優れている。

・スモール
 装着者を小型化する。

・エクステンド
 魔法陣を透過させた物体を柔らかくし、伸縮自在にさせる。主に本人をゴム人間のようにすることに使われる。

・リキッド
 装着者の体を液体に変化させる。

・エキサイト
 筋力が増大し筋骨隆々な姿になる。
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