最後の希望を目指す転生者 え、俺の事?   作:x-フィリップ-x

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23話 皆の思い…

「いらっしゃい、シュウ君。今日はどうしたん? 皆がシュウ君来るから家にいてって言ってたけど」

 

「大事な話があってな」

 

「大事な?」

 

「あぁ、昨日の相談の事も含めて……」

 

「そうなんや、もう聞いてくれたんや。あ、入って入って」

 

「それじゃあ、お邪魔します」

 

 学校が終わり、すぐにはやての家に向かった。

 ヴォルケンの4人が話があるとはやてを家に留めていてくれたようだ。リビングには真剣な顔をした4人が揃っていた。

 

「で、シュウ君。大事な話ってなんなん?」

 

「そうだな……。それじゃあまず、4人ははやてに謝罪」

 

「え?」

 

 俺の言っていることに疑問を持ち、首をかしげるはやて。

 それに対し、4人は立ち上がりはやての近くまで歩み寄る。

 

「主はやて、心配をかけてすみませんでした」

 

「ごめん、はやて」

 

「ごめんなさい、はやてちゃん」

 

「すみませんでした」

 

「え、えぇ!? 皆どうしたん!?」

 

「あぁ~、そのことについてもこれから話すな」

 

 状況についていけないはやてに説明をするため1度落ち着いてもらう。

 そして謝罪の理由、どこに出かけていたのか、それと蒐集について説明する。

 

「そうやったんや……。けど何で?」

 

「はやてのためだよ」

 

「私の?」

 

「最近調子が悪くなることが増えただろ。それの原因が闇の書の影響なんだ」

 

「えぇ!」

 

 それだけではなく、足の事もそれが原因だと伝える。そして、蒐集をしないとこのままでは死んでしまうことも……。

 

「と言う理由だったんだ……」

 

「そうやったんや……」

 

 そのことを聞き、俯くはやて。

 

「なぁーシュウ君……。私死んじゃうんかな……」

 

 涙を流し、悲しむはやて。それは俺が一番見たくなかったはやての顔。

 

「ッ! させない! 絶対に死なせない! 絶対に俺が、いや、俺達がはやての事を助ける!」

 

「……ホンマに?」

 

「当たり前だ!」

 

 何があっても助けてみせる。

 この世界に来て初めて自主的に何かをしたいと、はやてに笑ってほしいと思ったんだ。だから俺は、俺が……。

 

「俺がはやての最後の希望になるから!」

 

「シュウ君……。ふふ、かっこつけすぎやでシュウ君」

 

「なっ!」

 

 俺の言葉に一瞬驚いた後、笑いだすはやて。

 たしかに背伸びしてかっこつけた感じはあるけど、まさか笑われるとは思わなかった……。うぅ~、恥ずかしい。顔が赤くなるのがわかる。

 

「あ、シュウ君赤くなった」

 

「あ~うるさいうるさい」

 

 たしかに、笑っていてほしいとは言ったが俺を見て笑うのは勘弁してほしい。でも、よかった笑ってくれて。

 

 

「シュウ、約束通り我々はお前に協力するが、どうすればいい?」

 

 頃合いを見て、シグナムが話を進めてくれる。

 

「とりあえず、今まで通り管理対象外世界での蒐集に俺もついて行く形でを続ける。ただ、それだけじゃあ間に合わないかもしれない。そのことも今考えていることがあるから少し待ってほしい」

 

「つまりシュウ君を追加して、今の方法を継続でいいのかしら?」

 

「そう思ってくれて大丈夫」

 

 蒐集の方は今はこれでいいのだが、一応ヴォルケンリッターの4人に確認することがある。

 

「それで蒐集していくんだけど、闇の書を完成させるだけでいいのかと思ってな……。ヴォルケンの4人に聞きたいんだけど前の闇の書の主の事とか覚えている?」

 

「はぁ? 何言ってんだよシュウ。そんなの当然だ……あれ?」

 

「たしかに思い出せないかも……」

 

「私もだ……」

 

「……」

 

 最後のザフィーラも困惑しているのか無言だ。やっぱりか……。

 原作知識通り、闇の書が壊れているなどの記憶はないらしい。

 

「なるほど……。とりあえずそのことについても調べてみるか……」

 

 どちらにしろ今の俺はあくまで聞いた程度の知識しかない状態だ。もっと情報を集めないといけない。

 

「それじゃあ、明日から俺も加わって蒐集を始めよう。俺は学校があるから午後から、4人は午前を任せたい。後、午後からの俺の方にも闇の書を持って1人誰かついてきてくれ。適当に順番決めておいて」

 

「わかった」

 

 これでとりあえずは進める。その間に前回のジュエルシードの時のメンバーに話しをできるぐらいの情報も集めないといけない……。その際に少し順番も考えないと。

 あ~頭痛い。これが面倒事を避け、考えることを遠ざけてきた弊害か……。

 

「なぁーシュウ君。今まで話に入り込めなくて聞けなかったんやけど、シュウ君も魔法使えるん?」

 

「あぁ! そうだよ! シュウ、お前何者だよ!」

 

「そう言えば後でって言って、結局話していなかったっけ」

 

 はやての疑問に、ヴィータが大きな声で追及してくる。残りの3人も気になるのか俺に興味を示してくる。これから一緒にいるんだし詳しく話しておく。

 

「まずだけど、俺は普通の魔導師とは別物だと思って」

 

「? 魔導師ってのは何種類もあるん?」

 

「あ、そっからか。そうだな……。えっとじゃあ俺の事は置いといて、まずはミッドチルダ式とベルカ式の2つについて説明するな」

 

 簡単に、ミッドチルダ式とベルカ式についての説明をする。と言っても俺は自分の魔法の事を知るのに必死で、ミッドとベルカについては簡単な知識しか教えれはしなかった。

 

「ようするに、汎用性の高いミッドチルダ式と、対人戦闘向きのベルカ式ってことでいいん?」

 

「詳しくは後々勉強するとして、今はそれでいいよ。一応、ヴォルケンリッターの4人はベルカ式な」

 

「じゃあ、シュウ君はミッドチルダ式なん?」

 

「いや、さっきも言ったけど俺はどちらとも違うんだ。まぁー、一応俺自身も弱いながらもリンカーコアがあって、使える魔法は少ないけど使うのはミッド式だな。とりあえず見てもらおうか」

 

 コネクトの指輪を取り出し左手にはめる。その左手を本来バックルのある場所にかざす。

 

『コネクト・プリーズ!』

 

 コネクトで現れた魔法陣の中に腕を入れる。そして、もう1つの出口となる魔法陣はやての後ろに作り、そこから腕を出しはやての肩を叩く。

 

「え? ちょ! ビックリした! シュウ君それなんなん?」

 

「はは。いや悪い悪い。とまぁーこんな感じで指輪を使うんだ」

 

 はやてに謝りつつ、説明を続ける。基本的には以前クロノとリンディさんに話した内容に近い話だ。

 俺が話している間、ヴォルケンリッターの4人は聞いているだけで、はやてだけがいろいろ質問してきている。

 

「と言う感じで、俺は地球で独自に発展した魔法だから皆とはまるっきり違う訳だ」

 

「そうなんや。地球にもそんな不思議なことがあるんやな……」

 

「まぁーツチノコとかネッシーみたいなもんとでも思ってくれ」

 

その後も俺の変身姿を見せたり、数個魔法を見せたりしてその日は解散した。

そして話通り、次の日から蒐集を開始することとなった。

 

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