最後の希望を目指す転生者 え、俺の事?   作:x-フィリップ-x

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投稿が3週間も空いてしまったのも全部乾巧って奴の仕業なんだ。




36話 T/過去?今?未来? 後編

 3度目のタイムウィザードリングを発動させ、過去の自分に合うのは諦め、未来の自分へ目標を変更した小野修也です。

 先ほどの過去では本当に頭が真っ白になった。だって、金髪で少し童顔の好青年が、会ったことはないとはいえ管理局のお偉いさんであり、銀髪渋面のおじさんだなんて予想もつくわけないじゃん……。

 しかも、グレアムさんが子供って事は、少なく見積もっても50年は過去に飛んだってことでしょ? いくら過去に飛ぶにしても無茶苦茶ですよ。

 そして、今いる場所なんですが……。

 

「なぁーホープ。ここって地球じゃないよね?」

 

〈そうだね。今回は電波があるから確認してみたけど、ここはミッドチルダのようだね〉

 

「だよな……」

 

 だって、そこらじゅうに地球ではありえないような技術が使われてたりするし、そこらへんからそれなりの魔力反応があるし。

 そうそう、すぐ近くの大型倉庫の中にも大きめの魔力持ちの反応が4つほどあるね。何かの訓練でもしてるのか?

 さて、そんな事は置いておいてだ、これからどうしよう? 大人の自分をイメージして飛んだから、少なくとも意味不明な所には飛んでないと思う。てか、そう信じたい……。

 やっぱり大人の俺はミッドチルダに住んでるのかな? てか、何年先の時代だここ?

 

「どうっすっかな~。むやみに探し回るのもしんどいしな……」

 

〈たしかに効率も良くないね〉

 

「俺と同じ魔力、と言うよりウィザードラゴンの反応とかわからないホープ?」

 

〈無理だね。少なくとも、魔力反応を感知できる距離にはいないようだ〉

 

 そうか……。と肩を少し落としホープに返事をする。言ったあとではあるが流石に無茶を言いすぎだと反省をする。

 そう言えば、今更だけどホープの感知できる範囲ってどのぐらいあるのだろうか? 近いうちに話し合いの場を作ろうかな?

 

〈それよりも一度変身を解いたらどうだい? 先程と違い未知の場所ではないようだし〉

 

 あ、完全に忘れてた。まだウィザードに変身したままだったんだっけ。

 こっちの姿、と言うより大人の時の身長の方が落ち着くんだよな……。転生前の身長に近いからかな? 目線の高さが下がったり上がったりで正直しんどいんだよね……。

 

「そうだな。一度変身を解いて落ち着こうか……」

 

 「な」と言葉を出そうとした瞬間に後ろの方からドゴォーンと爆発音が聞こえてくる。

 え~……。

 心の底から、何かの間違いであってくれと願った。ところがどっこい、これが現実。逃げれないようだ……。

 あれか、後ろの大型倉庫の中に魔力反応があるよと言ったのがフラグだったと? わかるわけねーじゃん!

 

「えっと……。ホープわかる?」

 

 正直無茶言ってると思ったけど、一人で抱え込みたくない……。

 

〈詳しくは分からないけど、魔力反応の1つが消えかかってるようだね〉

 

「……マジで?」

 

 魔力反応が消えかかっている事と、先ほどの爆発音から考えると、どう考えても嫌な予感しかしない……。

 あーもう!

 

「ホープ。一息つく前にもう一仕事するぞ!」

 

〈わかったけど、魔力の方はそこまで余裕はない。無茶をすればタイムウィザードリングが使えるようになるまでそうとうな時間がかかってしまうから気を付けるように〉

 

「了解」

 

 ホープとの確認を終わらせ、爆発音のした大型倉庫に向かう。

 今までなら、扉をぶち壊して突入している場面なのだが、今回は勝手が違う。拳銃だけの誘拐犯と違い、魔法を使える相手が3人中にいる。敵かどうかもわからないからどうとも言えないが、少なくとも用心するに越したことはない。

 コネクトウィザードでウィザーソードガンを取り出す。更に、プラモンスターのブルーユニコーンのユニ君を召喚し、自身をスモールウィザードリングで小さくし、ユニ君に跨る。

 

〈ホープ、リンカーコアの反応消してもらえるか?〉

 

〈わかったよ。ウィザードリング以外の魔法が使えなくなるから気をつけてくれ〉

 

 リンカーコアを封印し、中に侵入できる場所を探しだし、そこから静かに侵入する。

 中に入り遠巻きに現状を確認するが、俺が思っていたより少し、いや、かなりまずい状況のようだ。

 先ほど魔力反応が消えかかっているとホープが言ったのは一目でわかった。倉庫の真ん中で見世物のように血をまき散らしながら横たわる青年。どう見ても重症だ。早く治療しないと不味い。

 だが、その青年から少し離れた所に3人固まり座っている。これをやったのは間違いなくこの3人だ。それは手に持っている血の付いたデバイスが証拠だ。違法改造されたデバイスなんだろう。気を付けないといけないが、早く何とかしないといけないという気持ちが早やってしまう……。

 あの3人を足止めするのと、あの青年を治療する。1人では手が足りない……。

 ん? 1人では手が足りない? なんだ、だったら増えればいいだけじゃん。

 だったらまずわ!

 

「「「!?」」」

 

 元の大きさに戻り、3人の足元にガンモードのウィザーソードガンで銃弾を数発撃ち威嚇をする。3人は驚いた表情をしているが、このほんの少しの好きで十分だ。

 

『コネクト・プリーズ!』

 

 コネクトウィザードリングの魔方陣で、自身の目の前と、青年のすぐそばを繋げ、青年を魔法陣を通してこちら側に連れてくる。

 

「誰だテメェ!」

 

 スキンヘッドで、顔ピアスだらけの、俺悪い人間です的な自己アピールの激しいおっさんが吠える。

 そのおっさんの事を放置し、ホープに青年の状態を確認してもらう。ホープがわかる範囲では、リンカーコアが完全に破壊されており、体の方も非常に危険。つまり早く治療しないと非常にまずい。

 

「テメェ! 無視してんじゃねーぞ!」

 

「あぁ! もう! うるさい!」

 

 こっちは急いでるって言うのにぎゃあぎゃあ騒ぎやがって!

 

「まあ待て。こいつのこの姿。さっきの魔法。おそらく最近噂のウィザードとか言うやつだ」

 

「ウィザード? たしか意味不明な魔法ばかり使うっていう魔導師もどきか?」

 

「……」

 

 さっきからうるさいハゲじゃないもう2人も前に出てくる。

 おい、突っ込みどころが多すぎるぞ。まず最近噂ってなに? この時代の俺何したの?

 次に意味不明ってなんだよ。こちとらいたって大真面目に魔法使ってるからな!

 んで、もどきってなんだよ! え、なに? 俺って魔法使いって部類だから、魔導師としてはハブられてるの?

 ラストに最後の奴もなんか喋れよ!

 心の中で盛大に突っ込んでいるが、時間がもったいないことに気づき早速行動に出る。

 

「悪いけど、いつまでも話している余裕はないんでね」

 

『フレイム・ドラゴン……。ボー!・ボー!・ボー!ボー!ボー!!』

 

 フレイムから上位のフレイムドラゴンへと変身し、先ほどからつけたままの右手のコネクトウィザードリングを発動する。

 

『コネクト・プリーズ!』

 

 魔法陣に右手を入れ、引き出す。先ほどまでコネクトウィザードリングがはめられていたが、ブレス型の物に変わっている。

 ダイアルを反時計回りに回し、火のエレメントにあわせる。そして親指の部分にあたる機動レバーを押す。

 

『セットアップ・スタート』

 

 本来は時間をかけてゆっくりとダイヤルが次のエレメントを指すのを待つのだが、いかんせん時間が無いため、魔力を多く送り、ダイヤルを急速に動かす。水のエレメントを指した瞬間にレバーを入れる。

 

『ウォータードラゴン』

 

 俺より少し後ろに青い魔方陣を展開し、そこからウォータードラゴンの俺が出てくる。すぐさまウォータードラゴンの俺は青年に対し治癒魔法を使い回復を試みる。

 その間にもダイヤルを進ませる。

 

『ハリケーンドラゴン』

 

『ランドドラゴン』

 

『ファイナルタイム』

 

 2連続でレバーを入れて俺の左右に緑と黄の魔方陣を出し、ハリケーンドラゴンとランドドラゴンの俺が出てくる。勢い余って、ファイナルタイムまで行っちゃったけど……。

 

「俺は真ん中のハゲ、ハリケーンは右のだんまり、ランドは左の……えっと……とりあえずその特徴無いやつ」

 

「「おう」」

 

 そう言い、それぞれが1対1の状況に持ち込む。

 

 

 

 □

 

 さて、俺の相手はこのだんまりか……。

 持っているデバイスは先端が血まみれの槍。十中八九、あれで青年を貫いたのだろう。勿論、カートリッジシステムは搭載されてない。非殺傷設定にはしていない。

 魔力量はそこそこ。ランクにするとB+位かな?

 そしてなにより人を刺すことにためらいがないのが厳しい。

 

「……」

 

 だんまりと対峙しながら分析している間もだんまりを決め込む。 だったらこっちも無駄話なしで倒せてもらう。

 ドラゴウィングを展開し、ウィザーソードガンをソードモードにし構える。

 ドラゴウィングを激しく動かし、宙に浮く。更に周りに小型の竜巻を数個作り出す。

 

「……」

 

 いまだにだんまりしたままだったが、顔色がさっきより青くなっているのがしっかりとわかった。

 

 

 

 △

 

 俺の相手はこの特徴のないやつか。なんていうかキャラが薄い。名づけるなら、モブF辺りかな。

 デバイスは手についた鉤爪だろう。それはデバイスなのか? と言うのが第1の感想だが、問題ないということでスルーした。若干血が付いているが、致命傷と言うほどではない。全体的に水滴が付いている所を見ると何かの薬。神経毒や麻痺薬とかかな? が塗ってあるのだろう。

 

「フ、この爪で貴様の体を引き裂いてやろう」

 

 なんか言いだしたんですけど! なにこれ怖い! これはあれだね、さっさと終らせるべきだね!

 俺はウィザーソードガンを地面に突き刺し、変わりに両手にはドラゴクローを展開する。それを見た相手は、さっきまでの自信満々の顔から、一気に青ざめて驚愕した顔に変わった。

 

「誰が誰を引き裂くって?」

 

 マスクの中の俺の顔は絶対に悪い顔をしていると思う。

 

 

 

 ○

 

 倉庫の真ん中でハゲと睨みあう。

 いい気持がしない……、むしろ気持ち悪い。なんで顔中にピアスしてるの? 訳が分からないよ……。

 手に持っているのは剣。イメージとしては山賊などが愛用しそうな刀身が三日月のように反っている物を少し大型にしたようなもの。

 十中八九、殺傷力を高めてあるだろう。もう1つ問題は、右足についてあるホルスターから見えている、黒い銃身。デバイスどうこうじゃなく、質量兵器ですやん……。ま、魔力弾を打ち出すものかもしれないけどね。

 

「さっきからハゲハゲ言いやがって! ぶち殺してやる!」

 

 また吠えてますよ……。そろそろ俺もイライラしてきた。でもなぜかいつも以上にイライラしている気がする。

 あ、わかった。前世でよく俺に絡んできたアホどもと雰囲気が似てるんだ。年齢がどうだのではなく感覚的なものでそっくりなんだ。

 やば……。理由がはっきりすると余計にイライラしてきた。遠慮しないでいいよね?

 胸部にドラゴスカルを展開する。ドラゴスカルの口を開き、そこに大量の魔力をチャージしていく。

 その光景を見てか、ハゲの顔が真っ青になる。

 

「お、おい。冗談だよな?」

 

 何をそんなに怖がっているんだ? ちょっと本気で魔力チャージしているだけなんだけどな? 大体、シグナムとヴィータに打ち込んだ時より少し強めにチャージしているだけだよ?

 

「ひぃぃ!?」

 

「……」

 

 ドラゴンブレス発射寸前に特徴無しとだんまりが吹き飛んできた。2人ともすでにボロボロだ。

 俺の左右にゆっくりと近づいてくるハリケーンドラゴンとランドドラゴンの俺。2人とも全くの無傷だ。

 さて、丁度良く真ん中に3人集まったわけですよ。

 

「3人纏めて吹き飛ばしていい?」

 

「「異議なし」」

 

 即答してくる2人。それじゃ、遠慮なしで行きますか?

 

「待ってくれ! 俺たちが悪かった!」

 

「すぐに自首する! だから助けてくれ!」

 

「……」

 

 急に命乞いですか? だんまりも必死に首を縦に振ってるし。てか、非殺傷設定にしてるから、命に問題ないって……。

 

「もうこんな事しないか?」

 

「あぁ、もう二度としねぇ!」

 

「そうか……」

 

「だから頼む! その魔力をなんとかしてくれ!」

 

 そんなにドラゴスカルに溜まっていく魔力が怖いのか? 話している間もチャージは進んでいるから、なのはのスターライトブレイカー並みの魔力にまで膨れ上がっているけど……。

 

「わかった……」

 

 この言葉を聞き、顔が明るくなる三人。

 

「「「だが断る」」」

 

 誰が許すと言った。犯罪者にかける情けなどないわ! 後、横の2人もノリいいな。

 3人の顔も明るくなった顔が、一気にどん底まで絶望した顔になった。まさに上げて落とす。

 さて、そろそろ1人で治療を任せっきりのウォータードラゴンの俺に悪いので、終わらせますか。

 

「これでフィナーレだ!」

 

 自身の後方に赤色の魔方陣を展開し、ドラゴスカルにチャージされた魔力を一気に解き放つ。極太の炎属性の魔力が3人を完全にが呑み込む。勢いは衰えることなく、倉庫の壁を軽々と粉砕する。

 魔力放出が終わると、壊れた壁の向こう側に気絶した3人がしっかりと見ることができた。

 とりあえず、あいつらはバインドでしっかりと縛り、デバイスなどはすべて取り上げる。危険がないと判断し、3人の俺たちでウォータードラゴンの俺に近づく。

 

「お待たせ。で、どう?」

 

「あ~、何て言ったらいいんだろ……。あ、1人に戻ったら記憶も還元されるからそれで理解してくれ」

 

 話すのめんどいし。と言葉を続けるウォータードラゴン。ま、1人になったら自分の記憶になる事を、いちいち説明するのもめんどいよな……。

 早速それを実行し、フレイムドラゴンの俺を基点に、他の3人は魔法陣を通り、俺の魔力へと還元される。

 

「……」

 

 ふむふむなるほど。結果から言うと、命に関しては問題なしだろう。ただ、リンカーコアに関しては完全に破壊されているようだ。再生するかどうかは正直わからない。完全に専門外です……。

 てか、ハリケーンとランドの記憶が酷い……。ハリケーンは竜巻で行き場を無くしながら、上から小型の雷を落としている。ランドはグラビィティで重力を操り、相手を動けなくしつつ、何倍もある爪、ドラゴクローで相手の爪軽々と粉砕するし。共通して2人とも悪い顔してるし……。いや、俺なんだけどね……。

 

「あぁ……、疲れた~」

 

 倒れている青年の無事がわかってか一気に気が抜け、変身を解いて座り込んでしまう。

 すぐ横で横たわる青年。年齢は20代前半位。服は血まみれだが管理局員のバリアジャケット。髪はオレンジに近い茶色。すぐそばに落ちている完全に壊れている二丁拳銃型のデバイス。

 ん~……、どっかで見たことがあるような気がするんだけど気のせいかな? 少なくとも原作でのメインキャラではなかったと思う。と言ってもアリシアとプレシア、リインフォースが生きてたりと、原作と多少違う事になってるかもしれないからどうとも言えないが……。

 

「ま、目の前で人が死ぬのは見たくないからな」

 

 今の言葉で思い出したけど、転生させてもらうときに神様が人が死ぬの見て発狂して死ぬが俺の本来の死に方だったあたり、死にたいして人並み以上の恐怖心があるのかも……。

 

『お疲れマスター』

 

「ありがとホープ」

 

 変身が解除されたことによって、いつものドライバーオンウィザードに戻り、念話ではなく普通に話かけてくる。そういえば、ずっと変身したままだったもんな。

 

『それよりも、完全に魔力が切れたけど、どうやって現代に戻るんだい?』

 

「あ……」

 

 どうしよ……。完全に後先考えずにいた……。

 これは反省しないと。目先の事だけにとらわれすぎると後々めんどくさい事になる。

 

『ん? これは……』

 

 これからどうするか考えていると、ホープが何かに気づいたように声を出す。

 え、なに? これ以上面倒事は嫌だよ?

 そんなことを考えていると、目の前の空間が突如歪みだした。

 ん? これってタイムウィザードリングを使った時の歪みだよな? なんで?

 

「あぁ……。何度経験してもこれだけは馴れないな……」

 

 歪みから出てきたのは大人の(・・・)俺だった。魔力反応を全く感じないところを見ると変身魔法で大人になった訳ではないようだ。

 

「お! いたいた子供時代の俺!」

 

「はぁ? え、いや、なに?」

 

 突然出てきた未来の俺に動揺を隠せない俺。

 

「ちょっと俺の時間に来て、ティアちゃん達新人の模擬戦の相手してやってくれないか?」

 

 両手を合わせながら、頼むと言ってくる未来の俺。どういった経緯でそうなったかは知らないが、今は本当に勘弁してくれ。

 

「ん?」

 

 げんなりした顔の俺を見て、何かを感じたのか不安そうな顔をする未来の俺。

 

『マスター、この現状から見て、マスターが初めてタイムウィザードで散々苦労した場面のようだけど』

 

「あぁ、あの」

 

 未来の俺が持っている方のホープが答え、理解したのか、手をポンと打つ。苦笑いを浮かべながらこちらを見てくる。

 

「あの時は本当に疲れたからな。悪いなこんな時に来て」

 

 なんか未来の俺が大人の対応をしているのに少し驚いてしまう。いや、年齢考えれば妥当か……。

 

「いや、それはいいんだけどどうしてこうもタイミングよくこの時代に来ている過去の俺の所に来たんだ?」

 

「あ~。特に考えず、過去の俺とだけ考えて時間を繋いだから、おそらく初めてタイムウィザードを使った俺に行きついたんじゃないかな?」

 

 頬を掻きながら、面目ないと言う未来の俺。

 ホント安定しないよなタイムウィザードリング……。

 

「そう言えば、俺も過去に同じ目に合ってるんだけどな。如何せん昔の事だから忘れてた。俺も未来から来た俺に会ってるしな」

 

 ハァ……。やっぱりそう簡単に過去が変わる事なんてないよな。

 

「じゃ、もう少し先の4年生に上がったくらいの俺に頼みに行くから、そん時はよろしくな」

 

「ちなみに聞くけど、拒否権は?」

 

「俺は模擬戦したぜ?」

 

 それは逃げれないと言ってるのと同じだ……。

 顔に思い切り出てしまったため、未来の俺も苦笑を浮かべている。

 

「そう嫌がらないでくれって。あ、そうだ」

 

 そう言い、ポケットから1つのウィザードリングを俺に握らせる。

 

「これやるから我慢してくれよ、な? よし」

 

『タイム・プリーズ!』

 

 そして、話を遮るようにタイムウィザードを発動する。

 

「ちゃんと小3の時の年末で時繋いだから、これで帰れるぜ。管理局への連絡とかのこの時代でやることは、俺がやっとくからゆっくり休んでくれ」

 

 そのまま背中を押され、歪みへと押し込まれる。

 

「じゃ、また今度」

 

 そして、無理やり元の時間に戻って来るのだった。

 

 

 

 未来の俺のおかげで無事戻ってこれた。それはありがたい。だが、時計を見て絶望してしまった。針の長い方が少し動いているだけなのだ。つまり、あれだけの事があったのに、5分も立っていないという現実。これで更に疲れがどっと来た……。

 

「はぁ……。それに……」

 

 未来の俺に握らされたウィザードリング。右手にはめるタイプの丸型のウィザードリング。ただ他のリングとは違い、四隅にそれぞれ赤い丸、青のひし形、緑の三角、黄の四角の装飾が付いている。

 詳細がよくわからなくて作れなかったからうれしいっちゃうれしいのだが、これを使う事があるのかね……。

 ただ、よくよく考えると、本来の目的だった大人の俺に会うというのは達成されたわけだ。その時代ではなくて更に先の未来から来た俺だったけど、一応目的達成という事!

 いや~、とりあえず、今日は本当に疲れた。ゆっくり休むとしよう。

 

『マスター、今日中に大掃除を終わらせるんじゃないのかい?』

 

 ホープの言葉に逃げ場をなくされてしまった……。

 絶望が俺のゴールでした……。




前書きはともかく、投稿が遅くなり申し訳ないです。
三週間を軽くまとめると、
・1週目、甲子園ファントムに(心が)やられる。
・2週目、実家に帰らせてもらいます。
・3週目、休んだ分の仕事のしわ寄せ。

こんな感じで遅くなりました。
これからもできるだけ週1での投稿をしていきたいです。たまに2週間に伸びるかもしれないですが、これからもよろしくお願いします。
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