最後の希望を目指す転生者 え、俺の事? 作:x-フィリップ-x
GWに少し書けたので投稿します。次は遅くなるかもですがよろしくお願いします。
そして、お気に入り数が1000を超えました。皆さま本当にありがとうございます。これからも是非よろしくお願いします。
「なあシグナム、何か悪いことした俺? もしそうなら謝るけど」
「先ほどから何を言っているんだ?」
シグナムがさっきから『お前誰?』って反応をしてきて、メンタルがガリガリ削られている小野修也です……。
シグナムにとても冷めた目で見られている。Mでも何でもないので1mmもうれしくなく、むしろ泣きそうだ。これをご褒美と思うには俺のレベルが足りないようだ。いや、別にそうなりたいと思わないけど……。
空中で体育座りをしながらため息を吐く。闇の書の中に引きずり込まれた後の時のように、地獄兄弟よろしくなネガティブモードに入ってしまうぞ。
「誰かは知らんが、管理局の魔導士か」
「マジでそれ苛め? そのくらいシグナム知ってるだろ」
「何度も言うが、私はお前が誰かなど知らない」
さっきからシグナムの言葉がグサグサと心に刺さる。
つまりあれか、数日会わなければ俺のことなど忘れてしまうほど俺の存在感はないってことですか? 黒○のバスケもびっくりだな。ステルス修也……語呂的にあんましよくない。
『マスター、今更でわるいけど目の前にいるシグナムは偽物のようだよ』
ん? 突如しゃべったと思ったホープがとんでもない発言をした気がしたんだが、気のせいかな?
「……ホープ今なんて言った?」
『あのシグナムは偽物だと』
「それもっと早く言ってくれませんかねぇ!?」
どうして目の前のシグナムが偽物かどうかわかったかは今はどうでもいい。ホープがそのことをすぐに教えてくれなかったこともあり、おかげですでにメンタルボロボロ、いやボドボドだよ!
でも偽物とわかったなら話は早い。つまり俺は忘れられたり、嫌われたりしたわけではないのだ。あぁ、よかった! これで勝てる!
「で、なんでわかったんだ?」
『マスターがここにいる彼女としゃべっている間に八神はやてと一度連絡を取り、シグナムが今どこにいるかを教えてもらい、そこにいるシグナムに連絡を取り確認をさせてもらった』
詰まる所、俺がシグナムに凹まされている間にホープが仕事をしていてくれたようだ。 ……何と言いますか、あれだよね。ホープって自由行動多いよね。いや、いい意味でだよ。でもさ一言くらい俺に何か言ってくれてもよかったんじゃないでしょうか? だって俺結構傷ついたも。
ホープってさ実はAIの皮を被った人間だったりして……。
「ホープってさ実は人間形態になったりできたりしない? 髪の毛の片方をクリップで止めた感じの」
『……マスター、もう少し現実的なことを考えた方がいいんじゃないかい?」
「非現実の塊が何言ってるんですかね!?」
魔法使いのデバイスがそれを言うか! とも声を大にして言いたい。
でも、そのうち知らぬ間にユニゾンデバイスになっていてもすんなり受け入れそうで怖い。外見のイメージがしっかりあるからかな?
「もういいか?」
「あ、ごめん」
俺とホープの不毛なやり取りを何も言わずに傍観していたシグナムから声をかけられる。
でも律儀に待ってくれるあたり偽物でもシグナムだよね。てか偽物ってどういった偽物なんだ? コピーとか誰かが化けているとかドッペルゲンガーとか。
「話は変わるんだけどさ、シグナムはこんなところで何やってるんだ?」
「残念ながら良く覚えてない。だが、成すべき事があるのはわかる」
「それって闇の書関係?」
「知っているのか」
うーん……。とりあえずわかったのは、闇の書事件、後おそらくだけどはやてが主になる前の記憶を持ったシグナムだということか。
「もういいか。私は行かなければならない」
〈と言ってるけど行かせていいと思う?〉
〈ダメだね。この騒動について何かしらの手掛かりが彼女からわかるかもしれない。拘束するのが妥当だろう〉
了解と念話でホープに答えどうするかを考える。
拘束……ようするに戦い、戦闘不能にしてから縛り上げるということだ。……なんかシグナムを縛り上げるって大丈夫かな。年齢制限的な意味で……。
はぁ……。出会ったのがシグナムだからな。こうするのが一番早そうだ。俺からこういったことを言うのはめんどくさいしキャラじゃないから嫌なんだけどな……。
「ダメ。ここを通りたいんだったら俺を倒してからにしな」
「ほお」
あ、怖い……。
俺のこの言葉を聞くや否や、獲物を見つけた獣のような目で俺のことを見てくる。口元もニヤッと吊り上がってるし。
俺の思惑通り、偽物でもシグナムはシグナム。戦闘狂のようだ。
「つまりお前を倒せばいいということだな」
「そゆこと」
俺もシグナムと同じように口元をニヤッと上げて挑発するようにシグナムを見据える。
……こう言うとかっこいいけど、内心超ビビってます。だってあのシグナムですよ。
「だったらすぐにでも始めようか」
レヴァンティンを構え、いつでも戦闘ができるようになるシグナム。今までに何度も模擬戦をしてきたが、それは大半以上が木刀などを使っていこともあり、いつもよりも威圧感を感じる。
「いくぜホープ」
『いつでもいけるよ』
いつものようにホープに声をかけ、ネックレスとして首元からぶら下がっているドライバーオンウィザードリングがウィザードライバーとして俺の腰元に装着される。
『シャバドゥビタッチヘーンシーン!! フレイム!プリーズ……。ヒー!ヒー!ヒーヒーヒー!!!』
ハンドオーサーを素早く操作し、左手にはめておいたフレイムウィザードリングをバックルにかざし、俺もすぐさまフレイムスタイルに変身をする。
『コネクト・プリーズ!』
同じように右手にはめておいたコネクトウィザードリングを発動し、目の前に発生させた魔方陣に手を入れウィザーソードガンを取り出し戦闘準備を完了させる。
ほぉ……と短くシグナムが口から漏らす。この反応昔もされた気がするな。たしかあの時はヴォルケンの3人もいたっけ。ヴィータが騒いでいたけど、シグナム1人だとこれだけの反応なんだな。あれから半年も経ってないのにとても昔のように感じてしまう。
「俺も歳かな……」
傍から見たらガキが何言ってるんだって感じだよな。
さてと……、冷静に今の状況をしますか。
まずは相手。ホープが言うには偽物のシグナムらしい、が実力は本物と同等と思い戦う。勝手な思い込みで相手を弱くしてもいいことなんてない。慢心よくない絶対。となると通常の状態だと五分五分。技術はあっちが圧倒的に上。代わりに力とスピードはほんの少し俺が上。ドラゴンになればさらにその差が広がる。ただ、それはあくまで俺が万全の時でだ。
〈なんであんなトレーニングしたんだろ俺……〉
〈見事なまでの自業自得だね〉
本当に目も当てられないよね。呆れをを通り越して笑えてくるよ。
次に俺。今日おこなったアホなトレーニングのせいで色々とボロボロだ。
まず体力。これに関していえばさほど問題がない。まあ少し気だるい感じがする程度だ。
次に魔力。こちらが絶望的だ。軽く半分を下回っている。通常のアビィリティーウィザードリングならそれなりに使えるが、テレポートや大技系は使えて数回。ドラゴンでの戦闘は諸々込みで1回。ドラゴタイム? オールドラゴン? 無理に決まってるじゃないっすかー。
最後に、俺はシグナムの戦い方を知っているのに対し、あちらは俺のことをを知らない。これはかなりのアドバンテージだ。
「どうした、来ないのか?」
「生憎と臆病者でね。でもそろそろ行かせてもらうぜ」
いつまでもうだうだと考えても仕方ない。それに即興ではあるが策は思いついた。考えは纏まった、後は実践するだけ。
さてと。んじゃ行きますか!