最後の希望を目指す転生者 え、俺の事?   作:x-フィリップ-x

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相変わらずの投稿の遅さで申し訳ございません……。
本当に月1更新になってるのが辛い。
そして今月はバトライドウォーⅡの発売。今回、特別篇は難しいかな……。


49話 タイマン(笑)

 2回目になるシグナム(偽物らしいが)との本気の戦闘。1度目はヴォルケンリッター4人との戦闘だったのにたいし、今回は1対1での戦い。ライダー風に言うなら『タイマン張らせてもらうぜ!』ってやつだ。

 と言ったはいいのだが、少し前に言ったように策はすでに思いついている。その策っていうのが安全(?)かつ楽に、そして確実に倒す方法であると言える。……まあ、道徳的にも人道的にも、さらに絵面的にもいい方法と言える方法ではないので少し、いやかなり躊躇ってしまう。仮にも仮面ライダーという名誉ある名を持つものとしてやっていいのかと思ってしまう(まあ犯罪者やネガティブ兄弟のように正義とはいえないライダーもそこそこの数いるけど……)。しかも、親しい人物と同じ外見の相手だ……。

 

(よし、決めた!)

 

 まずは魔法抜きでの純粋な剣術勝負をする。その後に例の作戦を決行する。そう心に決める。

 シグナムを含めたヴォルケンリッターの4人にトレーニングを付けてもらい早数ヶ月。純粋な技術で勝てるほど上達しているとは全く思っていない。だが、俺にも少しばかしは意地がある。今の俺がどこまで本気のシグナムと渡り合えるのかを確認したい。

 だが、それで負けてしまっては意味がない。この事件がどういった結末になるかは一切知らないが、ここで俺が負けてバットエンドなんて洒落にならない。

 それに単純に負けるってのは好きじゃない。

 

〈それがマスターの考えなら意見をするつもりはないよ。ただ、この後にも戦闘をする可能性は大いにある、だからその力試しで力を使い果たすといったミスはやめるんだよ〉

 

〈サンキュ、ホープ〉

 

 相棒からの許可も得た。

 そうだな……とりあえず時間制にしよう。

 

〈ホープ、とりあえず5分。カウント頼む〉

 

〈了解したよ〉

 

 それだけ答えるとホープは無言モードに入ってしまう。おそらくもうカウントをスタートしているのだろう。まぁ、話しかけたら答えてくれるだろうけどね。

 さぁ、自分で時間設定したんだ。時間も押しているし早速始めますか。

 

「じゃ、様子見としてッ!」

 

 ウィザーソードガンをガンモードにし、シグナムに銃口向け引き金を数回引く。魔力で作った銃弾をコントロールし、両肩と腹部を狙い撃ち出す。撃ち終わると同時に次はソードモードに変えて、シグナムへと高速で近づく。

 銃弾が打ち出されたとすぐさま理解し、銃弾が目でしっかり捉えているのだろう、シグナムは構えたレヴァンティンを数回振り銃弾をはじき、次のタイミングで迫っていた上から振り下ろした斬撃も止められる。

 受け止められ、剣と剣がぶつかり合うが力自体は俺の方が上のためゆっくりだが受け止めた腕がゆっくりと曲がっていき、シグナムの顔も少しずつ苦しいものに変わっていく。

 押し切れるかッ! そう考えた瞬間に不意にシグナムの足が動くのが見え、咄嗟に後ろに飛び退く。下がった後に確認できたが、後ろに下がっていなかったら脇腹に強力な蹴りをもらっていただろう。

 

「まぁ、こんな簡単にいくわけないよな」

 

「なかなかやるな」

 

「そりゃどうも……」

 

 いつもならシグナムに褒められたと喜ぶところなのだが、今は手放しに喜べる状況ではない。

 さぁどうする。今ので分かったが力はやはり俺の方が格段に上。ガンモードでの銃弾は不意を突かない限りはシグナムには意味がないだろう。そうなるとだ、俺にできることは限られている。

 

「近づいて斬る!」

 

 ウィザーソードガンを持っていない左手で腰のホーブを翻す。そのモーションが終わり、シグナムに向かい接近する。次は先ほどとは違い、重い一撃ではなく軽いが連続での攻撃を心掛けて攻める。

 上から、下から、右から、左から、時には突きもするが全てがいなされてしまう。……のだが、力を抑えているとはいえ、元々が凄まじい力なためシグナムの顔が時折苦い顔になるが、まだ余裕があるように見える。

 

「凄まじい力だな。だがそれだけだな、そのような単調な攻撃では受けるのはそう難しくない」

 

「……さいですか」

 

 そう言われチッっと小さく舌打ちをするが、攻撃の手を休めない。

 いつもいつも本物のシグナムにされているようなダメ出しを、偽物にまでされるとは……。イラッっとするの半分、成長してないのかなと凹むの半分といったところだ。

 

〈3分経過……だマスター〉

 

 了解と短く念話で返事をし、攻撃の手を一度辞め、バックステップを取りシグナムとの距離を開ける。

 攻めて早3分……。一方的に攻撃を仕掛けているのは俺なのだが、殆んどの攻撃はいなされてしまい、数回かすった程度。逆に俺の方は攻撃後の隙を突かれて何度かいい攻撃をもらってしまった。ただ、ご存じの通り仮面ライダーというのは堅いです。そりゃ攻撃力の単位がtで当たり前の世界で戦っているのだから当然と言えば当然なのだが……。つまりクリーンヒットじゃない攻撃なら大丈夫です! まあ痛いものは痛いんだけどね……。

 後、相性的なものでシグナムの剣よりも、ヴィータのハンマーの方がつらい。

 

「やっぱし剣術勝負じゃ無理か……はぁ……」

 

 早くも戦意喪失しそうです……。

 いやだってさ~。そもそもとして俺、対人戦苦手なんですよ。この世界に来てからトレーニングの一環として戦いに関してもいろいろやってきたのだが、人との戦闘は数ヶ月前のヴォルケンリッターとの戦闘が初の対人戦だし。いや、前世では不良の方とは喧嘩をよくしていましたが、あれは違う……。

 そもそもだ、俺の攻撃は魔法主体でサブでウィザーソードガン。奥の手として中国拳法って感じだし……中国拳法?

 あれ~汗がすごく噴き出してきたぞ~。

 

〈マスター、わざわざ言う必要はないと思って僕からは何も言わなかったけど、まさか忘れていたのかい?〉

 

〈ちゃ、ちゃうわい!? あ、あれだし! そう空中! 空中で足場悪いから使うの控えた方がいいかなぁ、って思ってただけだから!? それにあくまで今回は『剣術勝負』だから!〉

 

 そうだ、そうよ! あんなに必死になって練習していた中国拳法を忘れるわけないでしょうよ、ねぇ? ハッハッハッ……。あのリリカル中国拳法ですよ?

 

〈圧倒的に技術で劣っているマスターが出し惜しみをする意味や必要性はないと思うのだけどね〉

 

〈仕方ないだろ。そもそもとしてシグナム、もとい女性を殴るのには抵抗あるし、あくまでも中国拳法はウィザードリングを付けていない状態での緊急事態に備えてのものだし〉

 

〈他の理由ももちろんあるけど、それを踏まえたうえで殴る蹴るだけでなく手のひらを使ったり、人体のツボや関節などを狙って動きを止める技術が多い中国拳法をトレーニングしていると言うのに……〉

 

 ハァ……とホープが盛大にため息をつく。

 ぐぬぬ……口喧嘩、もとい口論ではホープに勝てる気が一向にしない。いや、今はそれは置いとくとしよう。

 確かに特典としてウィザードの力を得た時に一定以上の中国拳法の技術も手にした。後エクストリーム・マーシャルアーツもだが、俺は中国拳法の方ばかりに力を入れて鍛えている。理由としてはお手本になるものが多いからだ。私も今では立派な海王を目指しています。

 ただいかんせん上達したのかが分からない。最近になって本当にたまにだがザフィーラと組み手をするようになったのだが、以前は1人で黙々と漫画やアニメにあるトレーニングを実践していただけだ。本当に実践で使えるかは自信がない。

 

〈はぁ……ホープごめん、もうカウントいいわ。もう作戦始めます〉

 

〈? いいのかい? まだ1分半ほど残っているけど〉

 

〈うん……自分の実力不足、いや実践不足を実感したわ……〉

 

 圧倒的に対人戦の経験が少なすぎるは俺……。魔法ないと駄目だわ。まさに『下の下以下ですね』だわ。ザフィーラとの組み手の回数もっと増やしてもらおう……。

 いくら仮面ライダーとしてのスペックが高くても、変身する本人が未熟だと能力を十全に活かしきれない。

 

「ふぅ……。シグナム、先に謝っとくな。すまん」

 

「唐突にどうした? もう終わりか?」

 

「いや、真っ向勝負じゃ勝てないと悟ったからさ……」

 

 ずるい方法だけど勝たしてもらうな。そう言葉を続け、右手につけているウィザードリングを付け替える。その行動が終え、すぐさまウィザーソードガンを構え、勢いよく突っ込む。

 

「ハァアア!」

 

「一つ覚えに真っ向からか」

 

 俺の行動を先ほどと同じようなものだと思い、レヴァンティンを構えて待ち受ける。

 

「いくぜぇ! なんちゃって」

 

『ライト・プリーズ!』

 

「なっ!?」

 

 ウィザードリング発動と同時にそのウィザードリングが眩く発光する。発動し、光がやってくる前に俺は目をつぶったが、シグナムは唐突なことだったために驚いた声を上げている。

 発動した魔力が消えるのを感じると同時に俺は目を開ける。どうやらうまくいったようでシグナムは目をつぶり、空いた左手で目を覆っている。その隙を狙い、まずレヴァンティンを持っている右手の手首を狙い右足で蹴り上げる。それがうまくいき、レヴァンティンが宙を舞い落ちていく。続けて俺も自身が持っているウィザーソードガンを投げ捨てる。

 

「捕~ま~えた」

 

「クッ!」

 

 次に後ろに回り込み、後ろから羽交い絞めにする。

 ふぅ……とりあえず第一段階まではうまくいった。正直ここで失敗したら他のウィザードリングを使って別の方法を考えないといけなかったのでうまくいってよかった。のだが、シグナムをこのまま羽交い絞めにしているのは絵面的にまずい気もするが、それよりも俺の精神衛生面でもあまりよろしくない。何がよろしくないって、俺の方が少しばかり身長が高く、後ろから押さえつけている、そして激しく抵抗して

いる。つまり何が言いたいかというと、後ろから見えるシグナムの胸が……な? これ以上はちょっと俺の口からは……。これは予想していなかったなぁ……。とんでもない破壊力だ。

 

(う~ん……。仕方ない)

 

 右手のウィザードリングを交換するために一度シグナムから手を放す。

 

「貴様!」

 

 レヴァンティンがないため、拳で俺の顔にめがけて攻撃を仕掛けてくる。

 俺はそのパンチを顔に受けながらも素早くウィザードリングの交換を終わらせる。一応言っておくが結構痛い。

 

『バインド・プリーズ!』

 

 3つほどの魔方陣がシグナムの周りに現れ、それぞれの魔方陣から1本づつ鎖が出てき、それで彼女を縛りあげる。

 いやー、最初っからバインドウィザードリングで縛っておけばよかったな。やっぱり穴だらけでした。

 そもそもさっき羽交い絞めにした時に首裏に手刀や、目つぶしした時に腹パンで気絶させるというのはいい手だとは思う。だが、思うだけで実行できない。なんでって? いや、バリアジャケット纏ってる相手に手刀や腹パンで気絶させるのって超難しいんだよ。そりゃ本気で力入れたらもちろんできるけど、下手したら気絶で済まない。放送コードNGになっちゃうよ。

 昔ヴォルケンリッター4人と戦ってシャマルに首裏に手刀で気絶させたことがあるけど、あの後でホープに一歩間違えば大惨事だとがっつりと説教されました……。

 

「さて、結構時間かかったしそろそろ終わらせますか」

 

「卑怯な方法だと言っていたな。このまま殴り続ける気か?『・プリーズ!』」

 

「あ、ごめん。ちゃんと聞いてなかった」

 

 シグナムが話している間に必要になるウィザードリングに付け替え、発動する。ちょうど話が終わるタイミングでウィザードリングの音声が発せられる。

 そしてシグナムを縛っている鎖の一部をしっかりと掴み、逃げれないように保険を掛ける。

 

「何をするつもりだ?」

 

「ん? ただの爆発オチだけど」

 

「なに?」

 

『エクスプロージョン・プリーズ!』

 

 ウィザードライバーから音声が発せられるとともに足元に魔方陣が発生し、俺とシグナムがまとめて爆発に巻き込まれる。




 
 タイトル通り、結局真剣勝負には向かないこの主人公である。
 今更なんですがコヨミから生まれたウィザードリングの名前がホープウィザードリングって言うんですね。少しびっくりしました。
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