最後の希望を目指す転生者 え、俺の事?   作:x-フィリップ-x

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 お久しぶりです。
 遅くなった言い訳は後書きにてしようと思います。


52話 VSシュテるん 前編

 

 なのはとの共闘を始めるにあたり、俺もあらためて準備をする。

 まず右手の指輪を今はめているものから別のものに交換し発動する。

 

『ドレスアップ・プリーズ!』

 

 ドレスアップウィザードリングを発動させ、今着ている服と殆んど同じ服装に上書きする。理由としては動きやすさの向上と防御力の若干の強化。動きやすさの方はよくなったのだが、問題は防御力の方だ。

 正直ドレスアップウィザードリングを使ったといっても、そもそも回せる魔力が少なすぎることもあり、普通の服より少し丈夫程度でしかない。なのはや閃光ちゃんのバリアジャケットに比べると酷いものだと思う。

 

(魔力がもっとあったらG3位の装甲なら作れるんだろうな……)

 

 そんな考えが浮かぶが、そもそもそれならウィザードに変身するな、とこの考えを無意味なものだと判断する。

 どちらにせよ現在の変身できない俺は驚くほどの紙装甲だ。どのくらい紙かというと障子レベルだと思う。まさしく指先一つでダウンしてしまいそう……。どこぞの世紀末覇者だよ。

 後、若干のヒートテック機能。わりと本気で寒かったりする……。だって1月頭ですよ。寒いに決まっている。正直、フェイトのバリアジャケット姿とか見ているこっちが寒くなってくる。

 しょうもないことを考えながらも更に右手の指輪を交換し発動する。

 

『コネクト・プリーズ!』

 

 いつもと変わらずコネクトウィザードリングを発動し、現れた魔方陣に手を入れウィザーソードガンを取り出す。

 ちなみにだが、ドレスアップウィザードリングを発動する前に大人モードから、通常時の子供の姿に戻っている。たしかに大人モード時の方が動きに違和感はない。だがそれ以上に今の俺では的になりかねない。どちらにせよ今の俺はサポートメインになるだろうからこちらの方が都合がいいという判断だ。後、残念ながら大人モードになったからといって劇的に身体能力が上がるわけではない。

 準備を終え、ふぅーと息を吐き呼吸を整え、目を強く瞑る。

 数秒ほど目を閉じ、意思を固め、ゆっくりと目を開け対峙する閃光ちゃんをしっかりと捉える。

 

「そんじゃ……行くぞ!」

 

「どこからでもどうぞ」

 

 短い言葉のやり取りを終え、彼女に向かい飛行して近づき、ソードモードにしたウィザーソードガンを上から振り下ろす。

 それを彼女が手にもつデバイスにより受け止められる。そのままゴリ押しで力任せに行こうとも考えたが、今の俺の役割をしっかりと認識し、なのはに念話を送る。

 数秒後に閃光ちゃんとの力比べが拮抗している中、俺が力を弱め後ろに押される。その勢いを使い、バク転をし、距離を開ける。そのタイミングでピンク色の魔力弾4発が閃光ちゃんに向かう。それが直撃する前にプロテクションを張り、それを防ぐ。

 若干の煙が立ち込め、すぐにそれも晴れるが案の定、閃光ちゃんに変わりは見られない。 一度態勢を整えるためになのはのすぐそばまで移動する。

 

〈ナイスタイミング、なのは。防がれたけど今のはいい感じだ〉

 

〈うん。次は当てるよ〉

 

〈とはいっても、今みたいな俺が囮になって、なのはが撃つってのはそう何度もできないからな。もう少ししたら奥の手使うぞ〉

 

〈奥の手?〉

 

 念話でなのはと話しながらも、俺は俺でその奥の手に対していつ使うかを考える。

 今すぐにでもこの奥の手を使えばかなり優位に戦いを進めれるだろう。だが、早く使いすぎて閃光ちゃんを倒しきれず、俺かなのはの魔力が底をついてしまった場合はかなりまずい状態になってしまう。いや、寧ろ使うのが遅すぎた方が魔力的には問題か……。

 

〈ま、その奥の手はもう少ししてからな。タイミングはこちッ!?〉

 

 念話での言葉を言い切る前に閃光ちゃんから放たれた魔力弾が俺となのはに襲い掛かってくる。数は俺に6、なのはに4。

 

「チッ!」

 

 短く舌打ちをし、後方へと飛ぶ。

 俺は左に、なのはは右にと互いに動き出し、お互いの距離が離れていく。閃光ちゃんがコントロールしているのだろう、的確に俺となのはの移動する先へと追ってくる。

 素早くウィザーソードガンをガンモードに変え、動きながらも狙いを定め数発の弾丸を放つ。

 6つの魔力弾の内3つに銃弾をぶつける事に成功し、拡散されるように消失する。

 

〈マスター、あまり……〉

 

〈わかってる〉

 

 ホープの言わんとすることは分かっている。

 ウィザーソードガンから打ち出される銃弾は見た目は普通の銀の銃弾だ。だけどそれはあくまでも見た目だけであり、本質は魔力の塊だ。つまり少量とはいえ、銃弾を作成するたびに俺の魔力が消費される。

 魔力がある限りは無限に銃弾を打ち続ける事ができるが、逆に今のように魔力が枯渇しかけの時は1発作ることさえ考えて行わなければいけない。

 ホープが改めて注意を促してくれる事で、一層自身の魔力の限界が知れる。

 

(後3発ッ!)

 

 的確に自分を追いかけてくる魔力弾を確認しつつ、移動を続ける。

 気が付けば閃光ちゃんとはもちろんの事、なのはとの距離もかなり離れてしまっている。幸い目の届く範囲にいるのだが……申し訳ない事にメインターゲットが俺からなのはに変わってしまったようだ。

 

(最初の攻撃を必死に躱している俺と、障壁を張って簡単に防いだなのはなら、なのはの方を狙うよな)

 

 できる限り冷静に状況を考えてみるが、あまりいい状況ではないだろう。

 それよりも、まずは俺を追ってきている魔力弾をどうにかするのが先だ。生憎と俺はマルチタスクが苦手なんだよ……。

 

(さぁ、どうしようか……)

 

 やっぱりウィザーソードガンで撃ち落とすか? 魔力がきついとはいえまだ数発なら問題ない。他にいい案も浮かばないなら、これで行くしかないだろう。

 そう決め、また後ろを振り向きウィザーソードガンのトリガーを引き、銃弾が放たれる。少しばかり操作をし、残りの魔力弾3発へと向かっていく……が。

 

「チッ!」

 

 3発中2発が俺の銃弾を避けるように動き、変わらずに俺を追ってくる。運よく1発は消すことができたが、失敗した。

 

(さっきのは簡単に当たったから勘違いしていたけど、あれは全部ではないかもしれないけど的確に操作されてるんだ。そう何度も簡単に相殺されてくれるわけないんだ)

 

 そんなことを思っているうちに、撃ち漏らした2発が俺に迫ってくる。両方を避ける余裕はもうない。

 

「だったら!」

 

 迫ってくるうちの右側の魔力弾に向けて自ら接近し、その間に再びウィザーソードガンをソードモードに変え、刀身を魔力弾に向けて振り下ろす。

 刀身と魔力弾がぶつかった瞬間に、ウィザーソードガンを持った右手に強い衝撃が走ると同時に衝撃で後ろに飛ばれる。その力をを利用し、もう1発の魔力弾から距離を開ける。

 ウィザーソードガンを左手に持ち替え、空いた右手を開いて閉じてを数回繰り返す。

 

〈大丈夫かい〉

 

〈問題なし。痺れも残ってないから後々厄介になったりしないだろ〉

 

〈それよりも後1発……どうするつもりだい?〉

 

〈……どうしようか〉

 

 いや本当にどうしよう……。

 ウィザーソードガンを使って何とかするのが1番なんだよな。ウィザードリングを使えばすぐ解決する問題なんだけどな……。

 だってこの魔力弾ってゲームとかでいうなら弱攻撃だろ。それに一喜一憂している俺ってなんなんだろう。

 

〈今日で自分に足りないものがどれだけあるか、改めて認識させられたよ……〉

 

〈それは家に帰ってから考えるべき事だよ〉

 

〈だな。取りあえず後一発〉

 

 もう迷っていても仕方がない。そう思いさっきと同じく自分から突っ込み消失させ、早くなのはと合流した方がいいだろう。

 体を止め、迫ってくる魔力弾の方向に体を向ける。左手で握ったウィザーソードガンに右手を添え、両手持ちで待ち構える。

 

(今!)

 

 迫ってくる魔力弾のタイミングを合わせ、上から下に唐竹の要領で刀身を振り下ろす。

 先ほどのように反動で後ろに飛ばされてしまうものの、何とか魔力弾を消すことに成功した。

 

(よし、後はなのはと合流して)

 

「シュウ君!」

 

「ッ!?」

 

 声のした方に咄嗟に顔を向けると、先ほどまでの俺と同じように魔力弾に追われているなのはが、俺の方へと向かって移動しているのが分かる。

 数は4発。的確になのはを追っている。

 ここでまたなのはと距離を放されると、再び魔力弾で追われかねない……。

 

(だったら!)

 

「なのは! そのまま俺の後ろまで来い!」

 

 声を張り上げなのはに伝える。うまく伝わったようで、顔を縦に振り頷く。

 俺の言ったとおり、俺のすぐ後ろに着くとすぐにウィザーソードガンをガンモードに変えまたも数発を乱射する。当たったのは2発。

 再びソードモードに変え、薙ぎ払うように右から左に切り付ける。あわよくば2発同時に切り払うつもりだったが、そううまくいくはずもなく残り1発。

 何もしなければ俺の左横を通過して、すぐ後ろにいるなのはに直撃してしまう。

 

「させないっての!」

 

 通過するはずの俺の左横に向かって、精一杯手を伸ばす。距離は十分だったためうまくいき、左腕の肘と手首の間に着弾する。

 

「ギッ!?」

 

 当たった瞬間に今までの魔力によって受けたダメージ以上の痛みが体に走る。

 魔力弾が当たった場所を見てみると、若干とはいえ魔力を通わせていた服が弾け飛び、皮膚には青痣ができている。

 マジかよ……非殺傷設定にしてないのか。てか、非殺傷設定について知らないのか? さっき何も覚えていないと言っていたからありえなくもない。

 それ以上に今の俺の防御力が想像の3割以上脆いことが問題だ。今の状態でスータライトブレイカークラスの攻撃を非殺傷設定にしてない状態で受けたら確実に死んでしまう。全身の骨が粉々に粉砕されて死んでしまう。

 割かし真剣に、今後こういった事態に備えてホープにバリアジャケットを作ってもらうか考えようと思う。

 

「シュウ君その腕!」

 

「大丈夫大丈夫。ただちょっと左手は動かし難いな……」

 

 元々ウィザーソードガンをメインで扱っていたのは右腕だが、ウィザードリングを使うことを考えると、片手が使えないのはなかなか辛い。

 

「ごめんなさい、私を庇ったせいで……」

 

「いや、今のは俺が後ろに来いって言った結果だから気にしなくていいぞ」

 

 怪我をしていない右手をヒラヒラと振りながらそう伝える。

 その時に改めてなのはの姿を見ると、先ほどよりもバリアジャケットが汚れているように見える。

 

「なのは、そっちにだいたいそのくらいの魔力弾が行った?」

 

「えっと……20くらいかな」

 

「マジですか……」

 

 俺が6発の魔力弾に悪戦苦闘している間になのはは20発。本気で申し訳がない。

 すでに足を引っ張っているのに、腕もポンコツになってしまっている現状だと更に足手まといになってしまいかねない。

 だったらもう仕方ない。少し早いがもう奥の手を使うか。

 

『コネクト・プリーズ!』

 

 コネクトウィザードリングを発動させ、ウィザーソードガンを収納する。

 両腕を開けてから、ふぅ……と軽く息を整え、改めて考えている奥の手の事を考える。

 正直練習してからでない事を実践で使うのは不安しかない。

 

「なのは、さっき言ってた奥の手、早速だけど試したい……お願いしていいか?」

 

「うん!」

 

 今回の俺はアシスタントだが……ショータイムと行きましょうか。




 
 皆さまお久しぶりです。
 前話を投稿したのが8月半ばだったので、約3カ月半ぶりの投稿になります。
 遅くなってしまい本当に申し訳ないです。

 最初の理由は途中まで書いたものが手違いで消えてしまい、その事で一時的に執筆する気力がなくなってしまった事が1番です。

 後は11月に入ってからはスーパーヒーロージェネレーションをやりこんでいて、結局ここまで遅くなってしまいました。

 仕事の方は多少落ち着いたのですが、まだまだやることが多いので遅い更新になってしまうと思いますが、これからも是非よろしくお願いします。
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