創次元ゲイム ネプテューヌビルダーズ ゲイム業界を復活せよ   作:太陽炉

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黒の姉妹はネプテューヌシリーズで人気のあの姉妹です。主人公によくかかわることになります。


第1話 黒の姉妹との出会い

 

 暗い穴倉を出た俺を待っていたのは、昼間なのに太陽の光を一切遮断するように空を覆った分厚い雲による薄暗い世界だった。俺としては青い空、白い雲、サンサンと世界を照らす太陽が見られることを期待していたんだが見ることはできなかった。これがイストワールが言っていた闇に覆われた世界ってことか。闇に覆われた世界と言われてもいまいちピンと来なかったけど、いざどこまでも広がる世界を見渡してみるとどういうことになっているのかがよくわかった。

 

 『ここはかつてメルキド地方と呼ばれていた場所。はるか昔、この地には硬い防壁に囲まれた巨大な国、ラステイションがありましたが、モンスターとの争いでそのすべてを破壊され今や見る影もありません。』

 

 ラステイションか……そんな名前の国があったことすら覚えてないな。

 

 『ダズビルさん…あなたが持つものを作る力でここにあたらしい国を作り上げ、ゲイム業界復活への第一歩とするのです。』

 

 新しい国を作り上げる……俺にできるのか?

 

 『そのためにあなたにはこれを渡しておきましょう。』

 

 イストワールはそう言うと俺の目の前に何処からともなく黒い旗をだした。俺はその黒い旗を手に取った。

 

 『その信仰の旗を持ってあそこに見える光差す地を目指してください。その旗は、この地でモンスターと戦った人々が最後まで掲げていた女神さまを信仰する旗です。あの地に信仰の旗を立てれば光があふれ、メルキド復興の拠点となるでしょう。さあ、あの光の下へ向かうのです。』

 

 ダズビルは、信仰の旗を手に入れた。この黒い信仰の旗を持って俺は目的地に向かった。

 

 目的地に着くと町が見えた。しかしそこは見るも無残に破壊された廃墟ばかりだった。建物はがれきの山と化し、舗装されていたであろう道路は荒れ果て、雑草が無造作に生えていた。これがかつて繁栄した国の姿なのか。

 そう思いながら周りを見て歩いていると、いつの間にか光差す場所についていた。光差す場所には旗を突き刺せるような場所があった。ここに突き刺せばいいんだな。俺は手に持った信仰の旗をそこに刺した。すると優しく暖かな光があふれだし町に広がった。

 

 『この光に導かれ人々が集まってくるはずです。ほら、早速来たみたいですよ。』

 

 二人の人影がこっちに近づいてきた。どっちも女の子みたいだ。どちらも俺と同じようなぼろ布を身にまとっていた。一人は長い黒髪をツインテールにしていた。もう一人の女の子は同じ色をした普通ぐらいの長さの髪をツーサイドアップにしていた。身長は違うけど顔立ちがどことなく似ていた。姉妹だろうか。

 

 「この旗はいったい何なのかしら?それにこの場所なんだか不思議ね。とっても明るくてすごくあったかい……。私はノワール。この子は私の妹のユニよ。」

 

 「はっ、初めまして。ユニです。その、あなたの名前は?」

 

 「俺の名はダズビルていうんだ。よろしくな。」

 

 「ええ、よろしく。ところでこの旗は何なの?なんだか見ているととても落ち着くんだけど。」

 

 「この旗は信仰の旗って言ってな、詳しいことはわからないけどこの地でモンスターと戦っていた昔の人が最後まで掲げていたんだってさ。」

 

 「昔の人が……。そう、だから懐かしい気持ちになるのね。ねぇ、あなたいったいどこから来たの?」

 

 「悪いけど記憶がなくってさ、頭の中に声を届けてくる妖精に導かれてここまで来たんだ。」

 

 「頭の中で声がするなんてものすごく怪しい感じだけど……あなた頭は大丈夫よね?」

 

 そういうと彼女はユニを守るかのように自分の後ろに隠した。

 

 「いたって正常だからやめろ。傷つくから。主に俺の心が。」

 

 「そう、ならいいわ。」

 

 「ねえお姉ちゃん。ここに住んでみない?この場所、暖かくて気持ちがいいよ。」

 

 「そうね。ここはほかの場所に比べて安全みたいだしここに住んでみてみましょうか。」

 

 「やった~!」

 

 2人とも嬉しそうだ。

 

 『ダズビルさん。いくらあなたに物を作る力があってもこの国を一人で復興するのは難しいでしょう。まずは国を再建する仲間となる人々が住むための部屋を作るのです。』

 

 確かに住む場所は必要だよな。

 

 『近くに壁が壊れていますが比較的無事な家があります。壁の隙間を埋めて修理してみてください。』

 

 『わかった。』

 

 「ノワール、ユニ。ここに住むことを決めたんなら2人が住む家が必要だと思うんだ。」

 

 「そうね。あまり壊れていない家を探してみるわ。雨風がしのげる場所探さないと……。」

 

 「あまり壊れていない家なら知っているから2人ともついてきてくれ。」

 

 「本当ですか!ぜひついていきます!」

 

 しばらくするとイストワールが指定した家が見えてきた。外から見たところ屋根もあるしドアもある。壁がところどころ壊れていたり穴が開いていたが何とかなりそうだ。

 

 「外から見た限りこの家が一番ましみたいだな。」

 

 「そうですね。住みやすそうな家です。中も見てみませんか?」

 

 「そうね。外も大事だけど中がどうなっているのか確かめないと。」

 

 俺たちは家の中に入った。

 

 「物は特に何もないな。」 

 

 「ええ。まさに空き家って感じだわ。」

 

 「何かおいてあるとよかったのになあ……。」

 

 俺は家の中に何かなくても特になんとも思っていなかったが2人は落胆していた。

 

 「でも住む分には問題ないわね。ここなら今までよりも安心して暮らせそうだし。」

 

 「そうねお姉ちゃん。野宿しないですみそうだね。」

 

 住めるだけでありがたいのか、特に文句はないようだ。

 

 「さて、さっそくこの家の修復作業を始めるとするか。」

 

 「修復作業?何それ?」

 

 「この家をもっと住みやすくするのさ。」

 

 そう言うと俺は何処からともなく土ブロックを取り出した。その土ブロックを使って壁の穴を埋めていく。

 

 「凄い、壁の穴がなくなってく!」

 

 ユニは声に出して驚いた。ノワールも口にはしないがとても驚いていた。壁の穴埋め作業が終わるとノワールたちが近づいてきた。

 

 「凄いですダズビルさん。ボロボロだった家の壁が直っています。」

 

 「本当にすごいわ。土を使って壁の穴をなくすなんて考えたことなかったわ。頭の中で声がするとか少し危ない人じゃないかと思ってたけど………。」

 

 そんな風に思われていたのか。地味に傷つくな。仕方がないことだけど……。

 

 「壊れた家を修理できるなんて、ダズビルさんは不思議な力を持っているんですね!」

 

 ユニがキラキラした目で俺を見ている。そんな目で見られると照れるな。

 

 「ダズビル、家を直してくれたお礼にこれを上げるわ。ここに来る途中に拾ったの。」

 

 「おっ、ありがとうノワール。」

 

 そういうとノワールは俺に白い花びらを渡した。ここに来る途中でいくつか見つけて拾ってきたがいくつあっても問題ないな。これがあれば傷薬が作れるし。

 

 「でも壊れた家を修理できるなんてあなたってやっぱり不思議な人ね。どうしてあんなことができるの?」

 

 「俺には物を作る力があるからな。ああやって家を修理することもできるんだ。」

 

 「……。…………あの、ダズビルさん。物を作るって何ですか?」

 

 あっそこから説明しなきゃならないのか。どう説明したものか……。

 

 『ダズビルさん。私の言葉を覚えていますか?この世界の人々は物を作る力を失った人々……。人々に物作りを伝えるのもあなたの役割なのです。』

 

 なるほど。物作りの力を失うってものを作ること自体わからなかったり忘れていたりするのか。で、それをどうにかしていくのが俺の仕事ってことだな。

 

 「せっかく家を修理してもらったけど明かりがないと少し困るわね。」

 

 「そうだねお姉ちゃん。たいまつなんてこの辺りには落ちてないみたいだし……。」

 

 『ダズビルさん。旗を立てた近くに石でできた作業台がありましたね。』

 

 『ああ。確かにあったな。持ってこなかったけど。』

 

 『その石の作業台を使えばたいまつを作ることができます。この素材を使ってたいまつを作りノワールさんたちに見せてあげるとよいでしょう。』

 

 俺の手にはいつの間にか太い枝と青い油が握られていた。この素材を使ってさっそくたいまつを作ってみるとするか。

 

 「2人とも、ここで少し待っていてくれ。すぐ戻るから。」

 

 そういうと俺は石の作業台に向かった。石の作業台がある場所に着くと早速作業に取り掛かった。先ほどもらった青い油と太い枝を使う。するとたいまつができた。複数できたので予備を含めて持っておくことにした。

 

 「さて、ノワールたちのところに戻るとするかな。」

 

 俺は完成したたいまつを持ってノワールたちのところに向かった。待ちくたびれてないといいけどな。

 

 「おーいノワール~、ユニ~!」

 

 「あ!ダズビルさん!おかえりなさい。」

 

 「その手に持ってるたいまつどこで見つけてきたの?」

 

 「見つけてきたんじゃないぞ。作ってきたんだ。」

 

 「たいまつをつくった?……そっか!周りにある素材から物を生み出すことを物作りっていうのね!」

 

 「そういうことだノワール。」

 

 ノワールは理解が速いな。

 

 「ありがとうダズビルさん。私も少しだけ理解できました!」

 

 ユニも物作りがどういうことか分かったようだ。

 

 「ひょっとしてこういう物とかも役に立ちますか?必要だったら私も集めてみます!」

 

 「おう、頼む。」

 

 ユニから使えそうな素材をもらった。

 

 「あなたって全然特別な力があるようには見えないけど……人は見かけによらないっていうしね。」

 

 確かに特別な感じには見えないよな。着ているものはぼろ布だし。

 

 「せっかくですからダズビルさんが作ってくれたそのたいまつを家の中に置いてみませんか?」

 

 「そうだな。早速使ってみるか。」

 

 俺たちは家の中に入りたいまつを置いた。たいまつの光が部屋の中を照らし出す。

 

 「ダズビルさん!ダズビルさんってやっぱりすごいです!特別な力があるって本当なんですね!ぼんやりした顔で特別な力がある様にはとても見えませんでしたけど…………人は見た目じゃないってことですよね!」

 

 ユニまでそんな風に思っていたのか。確かに顔立ちが整っているとは思わないけどさ、もうちょっと手心を加えてくれ。

 

 「それじゃノワールとユニはこの家を使ってくれ。俺は自分の住む場所を作るから。」

 

 「「えっ?」」

 

 「えっ?どうした?」

 

 「何を言ってるの?あなたが作った家なんだからあなたもここに住むのよ。」

 

 「そうですよ。部屋も人数分ありますし新しく作る必要なんてないじゃないですか。」

 

 「いや、でも、男と女が同じ屋根の下で暮らすのってまずくないか?」

 

 「ふ~ん、あなた私とユニにいかがわしいことでもするつもりなの?」

 

 「しねえよ!誰がするかそんなこと!!」

 

 「なら問題ないじゃないですか。」

 

 「いやそうだけど……」

 

 「ぐずぐず言わないの。もう決まったんだから。」

 

 「はあ、わかったよ。」

 

 こうして俺はノワールとユニと同じ屋根の下で暮らすことになった。

 

 「ねえダズビル。あなたのおかげで立派な部屋ができたけど、部屋には夜になったら寝られる場所があったらもっと素敵だと思うのよね。あなたの力で何か作れないかしら?」

 

 寝るための場所か。寝る場所ってことはベッドを作ればいいよな。

 

 「人数分あるといいですね。」

 

 確かに。3人分ベッドが必要だな。

 

 『ダズビルさん。丈夫な草があれば原始的ながらベッドが作れますよ。』

 

 丈夫な草か。まてよ………。

 

 『おや、ダズビルさん?どうしましたか?』

 

 ちょっと待ってくれイストワール。なんかひらめきそうだ。………そうだ!丈夫な草を使ってわらベッドを作ろう!

 

 「ノワール、ユニ。そのあたりに生えている丈夫な草を集めてくれないか?」

 

 「ええわかったわ。ユニ行くわよ。」

 

 「あっ、待ってお姉ちゃん!」

 

 ノワールとユニは丈夫な草を集めに行った。さて、俺も寝床を作るために集めるとしますかね。

 

 ある程度時間がたち、俺たちは丈夫な草をそれなりに集めることができた。これなら人数分作っても余るだろう。早速石の作業台でわらベッドを作ることにした。丈夫な草を編んでいきわらベッドを3つ作った。そのわらベッドを割り当てられた部屋に置いていく。わらベッドの寝屋の完成だ。

 

 「ありがとうダズビル!寝られる場所を作ってくれたのね!」

 

 『凄いですねダズビルさん。自分の力でわらベッドのレシピを思いつくなんて。あなたには私が与えた物を作る力だけでなく、素材から何かをひらめく才能もあるようですね。素晴らしい力です。その力はこれからの国づくりにも役立つことでしょう。』 

 

 イストワールの声はどこか嬉しそうだった。

 

 「……ねぇダズビルさん大丈夫ですか?ひょっとしてまた妖精の声がしたんですか?目がうつろで口が半開きでしたけど……。」

 

 やばいな。それだとなにか薬でもやっている危ないやつのようにしか聞こえない。

 

 「ほらダズビル!しゃんとしなさい!ぼーっとしていたら時間なんてすぐに過ぎちゃうわよ!」

 

 はいはいわかったよ、気を付けるよ。

 

 「ところでダズビルさん。素材集めで歩き回ったり物を作ったりして、もうそろそろお腹がすいてきたんじゃないですか?」

 

 言われてみると穴倉で目覚めてから今まで何も口にしていないな。なんか意識しだすと腹減ってきた。でもそれを口にするってことは……。

 

 「ユニも腹減ってんじゃないのか?ノワールも。」

 

 「そそ、そんなことないですよ!ちょ、ちょっとだけお腹が鳴っただけですから!」

 

 ユニ、語るに落ちたな。

 

 ぐ~~

 

 お腹が鳴る音がした。音の発生源はノワールだった。ノワールのほうを見ると顔が赤くなっていた。

 

 ………………………………………………あれだ。ノワールはユニをかばってお腹の音をわざと鳴らしたに違いない。可愛い妹に恥ずかしい思いをさせるぐらいなら自分が代わりにってところか。笑ってやるのも失礼だから笑いをこらえて話を進めることにした。

 

 「そ、それで、どこかに(ぶふっ)食えるものでもおちているのか?」(ぷるぷる)←笑いをこらえている

 

 「え、ええ。このあたりの木にはモモガキの実がなるの。小さくてお腹はあまり膨れないけど甘くてとってもおいしい実なのよ。」←顔が赤い

 

 「オッケー。それじゃ取りに行くとするかな。」

 

 「私たちも行くわ。自分の分は自分で取りにいかないとね。」

 

 そうしてあたりの木にモモガキの実を探しに行く俺たちであった。

 

 「これがモモガキの実か。赤くてうまそうだな。」

 

 試しに一つ食べてみた。うまいな。腹はそんなに膨れないがノワールの言った通り確かにうまい。結構な数の実がなっているし主食はこれになりそうだな。そう思いながら持ち帰り用に集めていく。いちいち何度も取りに来るのは面倒だが仕方がないな。

 

 一通り集め終わったので帰ることにした。そして家で夕食をとった。3人でモモガキパーティをした。取ってきたモモガキの実は一つ残らずなくなっていた。また明日取りに行かないとな。食べ終わった俺たちの顔は笑顔に満ちていた。夕食をとって一息ついたころ、もう外はすっかり暗くなっており寝る時間になっていた。

 

 「じゃ、今日はもう寝るか。」

 

 「そうね。明日も頑張らないといけないし。」

 

 「それじゃあ、おやすみなさい。ダズビルさん。お姉ちゃん」

 

 俺たちはそれぞれ自分たちの部屋に入り床に就いた。今日作ったわらのベッドの出来が良かったのか、すぐに眠たくなった。明日も頑張らないとな。

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