ゼロの使い魔 ~小さな物語~   作:MAXコーヒー

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カローナを出たギュスターヴ達は旅を続けていた。
次なる街を目指していたギュスターヴは、そこである男と出会う。



14話 双牙の孤狼 前編

 

 

―――ゲルマニア帝国

 

 

 

「やっと着いたな~」

「あぁ、これでようやくまともな寝床で寝れそうだ」

 

カローナの街より北東に一週間ほど歩いた場所に位置する『テルムの街』。

 

ギュスターヴが指名手配を受けていたメイジ『ヴィーゴ』を倒した日から二週間が経っており、ギュスターヴとパックは一週間前にカローナを発ち、旅を続けてここテルムまで足を運んでいた。

 

「とりあえずどっかに入って一服しようよ、オレ喉渇いちったよ~」

「そうだな。懐もかなり暖かくなったことだし、たまには贅沢の一つもするか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの事件の後、ギュスターヴは街の診療所に急いで運び込まれ、その怪我の状態から秘薬を用いても一ヶ月の絶対安静という診断を受けていた。

キュルケはギュスターヴがそのようなことになったのは自分の責任だと言い、入院費から秘薬の代金まで諸々を負担すると言ったが、ギュスターヴは「そこまで世話になるわけにはいかない」と断った。

その言葉にキュルケは反発し、頑なに譲ろうとはしなかった。

最初は譲ろうとしなかったギュスターヴだったが、目尻に涙を貯めながら必死に説得するキュルケに根負けし、素直にその提案を受け入れることにしたのだった。

 

しかし、ここで疑問も残る。

 

秘薬を用いても一ヶ月の安静を命じられていたギュスターヴが二週間、テルムに着くまでの期間を考えれば、一週間という短い期間でどうやって旅に出られるまでに回復したのかという疑問だ。

その答えの秘密はギュスターヴの相棒『パック』の存在が関係していた。

いつ誰が流したか分からない妖精の鱗粉には治癒の効能があるという噂、実はその噂は真のことであった。

パックが羽をパタつかせて鱗粉をギュスターヴの傷に振りかけると、徐々にだが傷口が塞がっていった。

それを見た医師もキュルケも目を丸くし、信じられない様子でパックを凝視していた。

驚くことにその小さな体には秘薬に匹敵する治癒能力が備わっていたのだった。

それを知っていたのか訊ねられたギュスターヴは「薬箱代わりに重宝してる」と言うが、とんでもない、薬箱どころかその能力は治癒に特化したメイジも顔負けであり、彼一人がいれば怪我に苦しむ人々を何十人と救えるほどのものであった。

ともあれ、医師にもキュルケにもパックをどうこうする気はなかったので、そのことについてはそれ以上追求はしなかった。

そしてギュスターヴは診療所で療養を取り、外傷はパックが、内傷は秘薬に癒され、彼の常人離れした回復力も相まって一週間という期間でものの見事に復調したわけであった。

いくつもの要因が重なったとは言え、その回復力には医師からは苦笑いで「本当に人間なのか疑わしいほどだよ……」という、ありがたいのかありがたくないのか判断に迷うお墨付きを貰い、無事ギュスターヴは退院をしたのであった。

退院をしたギュスターヴは街の人々に手厚く退院を祝われ、町長よりヴィーゴ捕縛の功を讃えられ、金一封を送られたのであった。

そして旅を続けるべく街を出ようとするギュスターヴにキュルケは名残惜しそうな表情を作りながら近づき、感謝の言葉を述べる。

 

「あなたには二度も助けられちゃったわね、この恩は絶対に忘れないわ。貴族としても、私個人としても。だから困ったことがあったら私を頼ってきてね? 必ず力になると誓うわ。それと―――」

 

キュルケはそこまで言うと、ギュスターヴとの距離をさらに縮め、

 

『!!!!』

 

その唇をギュスターヴの左頬に当てる。

それを見ていた観衆からは「おぉぉぉぉ~!」と歓声が上がり、パックもニヤつきながら同様の反応を示す。

流石のギュスターヴもキュルケの突然の行動に呆然としてしまい、我に返った時には「やられた」と反対側の頬を掻きながら苦笑してしまっていた。

やがてギュスターヴから離れたキュルケはいたずらっぽく笑いながら振り返り、

 

「―――これは私からのお礼。唇じゃないけど、私のファーストキスだったんだから忘れちゃ嫌よ?」

 

ギュスターヴはその言葉に笑いながら頷き、カローナの街を後にするべく手を振りながら歩を進める。

その眼差しの先に未だ見ぬ、新たな目的地を見据えて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――カランコロン

 

 

「…あっ、いらっしゃいませ。お一人様ですね? カウンターのお席へどうぞ」

 

酒場兼喫茶店といった装いの店に入ったギュスターヴは何やらオロオロとした様子の恰幅のいい店主に促され、カウンターの一席に腰掛ける。

店主のその落ち着かないような様子をギュスターヴは不思議に思い、店主の視線が向かっている方向に自分も目を向けてみる。

すると、その疑問はすぐに解消された。

 

「―――今夜デートしようぜ! こんなど田舎じゃ聞けねぇようなすげぇ話しを聞かせてやるよ!」

「……別に興味ありません」

「そう釣れないこと言うなよ~! あんま邪険にされちゃうと俺ら傷ついちゃうぜ~?」

「そ~そ~!」ゲラゲラ

(なるほどな……)

 

外から見た雰囲気は静かな店といった感じだったが、どうやら今この店には不釣合いな輩がいるようだった。

その男たちは三人組で、ギュスターヴの目から見てもお世辞にも品のある言動だとは言えなかった。

しかし、その腰に下げている装飾過多な刀剣から察するに貴族であるとギュスターヴは予想していた。

しつこく言い寄ってはいるが、手を出してもいないし、何か問題を起こしているわけでもなさそうだったのでギュスターヴはとりあえず静観に徹することに決めたのだった。

 

「ご注文は何になさいますか?」

「あぁ、すみません。とりあえず、何か冷たいものをくれますか?」

「かしこまりました」

 

目線を下に落として考え事に耽っていたギュスターヴは店主の注文は何にするのか、という声に気づかず、謝りながら喉の乾きを潤せるものを注文する。

その注文を受けた店主は飲み物を作るために店の奥に引っ込み、それを見送ったギュスターヴは改めて店の中をそれとなく見回してみる。

店の中を見回したギュスターヴは、今この店の中にいる客を確認する。

特に確認したところで意味などないが、どうやらいるのはギュスターヴと、先の三人組と、おそらく傭兵であろう風貌をした二人組だけであった。

あとはこの店の店主とまだ少女と言える歳のウェイトレスが一人づつ、飲み物を待っている間暇だったギュスターヴはとりあえず暇つぶしに店の中を観察していたのであった。

そうこうしていると店主が奥から出てきて、ギュスターヴに飲み物を出してくる。

 

「どうぞ、お待たせしました」

「あぁ、ありがとう。この店はいつもこのくらいの客数なんですか?」

「いえ、いつもはこの時間帯だったらそこまで人は来ないんですけどね。なんでも近くの領内にある交易団の方々らしくて……」

「交易団……」

 

飲み物を持ってきた店主にギュスターヴは世間話を振り、店主が言う交易団とはおそらく後ろで騒いでいる三人組のことなのだろうと予想する。

そんな他愛ない話しをしていると、

 

『ひゃっひゃっひゃ!』

 

と品のない笑い声が後方から聞こえてくる。

 

「ちっ、うるせぇな……」

「やめとけよ、あいつらはヤバイ……」

 

その笑い声が癪に触ったのだろう二人組が、ヒソヒソと会話をするのがギュスターヴには聞こえた。

確かにギュスターヴも三人組を少々やかましく思っていた。

折角懐も暖かくなっていい気分でいたのに、それを台無しにされた気分でもあった。

 

「な~んかガラの悪い連中だね~…」

 

いつの間にか寝床兼巣にしているポーチから出てきていたパックが飲み物を啜りながらそう言う。

 

「そうだな……」

 

ギュスターヴはパックの言葉に無難に応え、これを飲んだらすぐに店を出ようと考えていた。

 

しかし、

 

「なぁ~? 一晩だけでもいいから俺達に付き合えって。 俺達交易団は貴族で組織された商団だ。そこらの小汚ねぇ平民共とは格が違うんだぜ?」

「なんだと!?」

「オイ、やめとけって!」

「チッ……!」

 

断り続けているのに尚もしつこくウェイトレスに言い寄る交易団の一人は、貴族であることを自慢し、自分達は特別だと言わんばかりに二人組を見ながら見下すようにそう口にする。

その言葉に我慢が出来なくなった二人組の男は憤慨しながら詰め寄ろうとするが、相方の男に諫められ渋々引き下がる。

その引き下がる様子を見た三人組は『ニヤニヤ』と勝ち誇ったように笑い、調子に乗るようにウェイトレスに言葉をかけ続ける。

 

「分かったろ? 俺達貴族はそこらの奴らとは違う、選ばれた存在なんだよ。俺達と付き合えばお前が一生働いても手に入れられないようなお宝もたっぷり貢いでやるよ」

「でも、私……」

「何を迷ってるんだ? 大丈夫だって、俺達に任せときゃ何も心配いらねぇよ」

「それに他にもいいことを……」

 

下卑た笑いをしながら涙目で受け答えをするウェイトレスに三人組は言い、その視線には嫌悪感すら

感じられた。

流石にこれ以上はマズイと思った店主は、

 

「お、お客様! この子はまだ子供なんです! やめてください!」

 

ウェイトレスと三人組の間に入り、制止の言葉を必死にかけるが、

 

「うるせぇ! 引っ込んでろオヤジ! 恋愛は自由だろ!! な、お嬢ちゃん?」

 

そんな言葉など知ったことか、と言うように切って捨てられる。

震えるウェイトレスを背中に庇い、店主は尚も三人組に説得を試みようとするが、突き飛ばされるように強引に押しのけられてしまい、三人組の一人はその手をウェイトレスにかけようとする。

 

その時だった―――

 

 

「―――目障りだな……」

 

 

ギュスターヴが静かに口にする。

その言葉を聞いた三人組は触れようとしていた手を止め、ゆっくりとギュスターヴの方を向く。

そして数歩近づき、大声で脅すように口を開く。

 

「おい、ガキ! 何か言ったか?!」

「貴族だろうが品格のない奴はただのゴロツキだ…。そう言ったんだ……」

 

目を閉じ、座ったまま言うギュスターヴの言葉に三人組は一瞬動きが止まり、怒りに顔を赤くする。

先程までは事を荒げたくなくて何も言わなかったギュスターヴであったが、それも最早我慢の限界であった。

目の前の男達の品性下劣な行いにも腹を立ててはいたが、ギュスターヴが何よりも許せないと思ったこと、それはこの男達がギュスターヴの信じる『貴族の誇り』を汚したことであった。

ギュスターヴは旅に出てもその心の根底に根付く、家族から教えられた貴族とは斯くあるべきという『貴族の誇り』を忘れたことはなかった。

父の教え、母の高潔さ、姉の厳しさと優しさ、そして……妹の『夢』。

ギュスターヴにとってそれらは決して汚されたくない『心の聖域』のような存在であった。

だからこそ許せなかった。

己の私欲のために弱者を虐げ、力づくで従わせようとする者達を。

家族の矜持を否定し、その尊厳を踏みにじった者達を。

 

「き、君……」

「本当のことだ……」

 

まるで喧嘩を売るようなギュスターヴの言葉にハラハラとした様子の店主は心配そうに声を掛けるが、ギュスターヴは一切気にした様子も無く淡々と言葉を続ける。

 

「…マジで切れたぜ、このクソガキ……」

「あ! お前知らねぇぞ?! こいつを本気で怒らせたな?」

「あ~あ~、こりゃもう謝っても手遅れだなぁ!」

 

その言葉を聞いて逆鱗に触れたのか三人組の一人がズイっと席を立ち、表面上は平静に、しかしその内面には燃え上がるような怒りを孕ませてギュスターヴを睨みつける。

残った二人はその男が怒りに染まった様子を見て止めるでもなく、まるで余興でも楽しむかのように軽口を叩きながら傍観を決め込んでいた。

 

(あ、あいつ殺されるぞ!?)

 

三人組の言葉から本気で殺すつもりだと思った二人組はギュスターヴの身を案じてそう思うが、自分達にまで火の粉が降りかかってはたまったものじゃないとそのまま事を見守っていた。

しかしギュスターヴはその男以上に怒りを纏わせており、何事も無いように席を立ち、怒気を顕にしている男の前に立つと静かに口を開く。

 

「―――なぁ、『知性』って言葉の意味…あんた分かるかい……?」

 

ギュスターヴに投げかけられた言葉の意味を深く考えられるほど冷静ではなかった男は、言葉を交わすよりも先に剣を抜き放ち、

 

「ゴチャゴチャ訳の分かんねぇこと抜かしてんじゃねぇ!!」

 

上段から振りかぶってギュスターヴへと剣を振り下ろす。

 

『!!!』

 

その先に惨劇を予想した店主とウェイトレスは咄嗟に目を閉じて顔を伏せる。

だが、

 

 

―――ギィン!!!

 

 

その音を聞いて恐る恐ると顔を上げた二人の目に映った光景は、男の剣を腰から抜いた剣で軽々と受け止めるギュスターヴの姿であった。

 

「マ、マジかよ…? あいつ受け止めたぞ……」

 

その目の前の光景が信じられなかった三人組の一人は目を見開いてポツリと口からそう零す。

今しがた自分の剣を受け止められた男もそれに驚き、数歩後ろに後ずさる。

ギュスターヴは片手でも受け止められるほど軽い一撃に「こんな実力でよくあれだけの大口を叩けたもんだ」と心の中で呆れ、こんな茶番は早々に終わらせようと剣を握る手に力を込める。

 

「…全くなってないな。剣ってのは……こう使うんだ!!」

 

その言葉と同時にギュスターヴは男へと突進して、下段から斬り上げるように剣を弾き飛ばす。

 

「ぎゃっ!」

「ひぃっ!」

「うわぁ!」

 

目の前で剣を弾かれた男は手を痺れさせて尻餅をつき、後ろで見ていた残りの二人は自分達の方に飛んできて床に突き刺さる剣に驚いて情けない声を上げる。

 

「な、なな……」

 

痺れた手を抑えながら何事か口にしようとする男であったが、口が震えてうまく喋ることが出来ず、意味の分からない言葉しか出てこなかった。

ギュスターヴはその男を見下ろし、その剣の鋒を向けて口を開く。

 

「……魔法を使ってこなかったことから、お前達が金で貴族になった成り上がりだということは分かっていた。力を得て人の上に立つというのはさぞかし気分がいいんだろうが、その前に人の上に立つ以上はそれに相応しい立ち振る舞いをすることだな。権力を傘に力を振り翳すなど、畜生にも劣る外道の所業だと心に刻んで覚えておけ……理解したなら今すぐにここから立ち去れ!!!」

 

腰を抜かした男は何も言わず首を縦に振り、仲間に支えられて急いで店の外に出ていく。

 

(最近はああいう連中ばかりに縁があるな……)

 

三人組が出ていくのを見届けたギュスターヴはそう独りごち、溜息を吐きながら剣を鞘に収める。

すると先程まで事を見ていたパックが近づいてきて、少し心配したようにギュスターヴに語りかける。

 

「どしたんだよ? あんな怒っていつものギュスらしくなかったぜ?」

「……なんでもねぇよ」

 

パックはいつもなら剣を抜くようなことはせずに、穏便に諭すように説教をするだけだろうとギュスターヴに言うが、それにギュスターヴはなんでもないと濁す言葉しか返さなかった。

ギュスターヴはパックに自分が『貴族』であるということを話してはいなかった。

共に旅をしている相棒であるパックには自分のことを貴族ではなく、一人のギュスターヴという人間として見て欲しかったからだ。

例え貴族と知ったとしてもパックならその態度を変えることはないだろうと思いつつも、やはり心の何処かで引っかかっていたのだった。

だからこそ自分が何故あそこまで男達の言動に怒りを覚えたのか、その理由を言えずにいたのだった。

そうしているとギュスターヴの顔の隣にいるパックに気づいたのか、店の中にいる全員が驚いた顔になり、店主とウェイトレスの少女が駆け足で近寄ってくる。

 

「そ、それはもしや本物の妖精ですか……!? いやはや、先程の剣の実力といい、やはりあの噂は本当だったんですね……」

「あの噂……?」

 

店主が言った『あの噂』という言葉に引っかかりを覚えたギュスターヴはオウム返しのように口に出し、それに気づいた店主は説明をしようと口を開く。

 

「あぁ、それはですね、妖精を旅の共に従えた黒髪の剣士が狂悪なメイジを打倒したというものですよ。半信半疑でしたが、まさか君が噂の『剣聖』のギュスターヴだったとは思いもしませんでしたよ。」

「け、剣聖ぃ……?」

 

ある程度の噂が立つことは覚悟していたギュスターヴであったが、まさかそこまで大々的に噂が、ましてや二つ名までが付けられていたとは思いもしていなかったので、少々面食らってしまっていた。

 

(多分キュルケの仕業だな、あいつこういうことは嬉々としてやりそうだからな……)

 

その噂を流した発信源であろう人物に心当たりがあったギュスターヴは犯人を特定し、過大評価に感じた二つ名に溜息を吐く。

そうしてギュスターヴが項垂れていると、

 

「あ、あの…ありがとうございました! やっぱり噂通りとてもお強いんですね!」

 

ウェイトレスの少女が目を輝かせながら語りかけてくる。

少女からの言葉を受けたギュスターヴは少し困ったように笑い、少女の言葉にこう返す。

 

「そんなことないよ、俺より強い奴なんて世の中にはごまんと居るさ」

 

あくまで謙虚な姿勢のギュスターヴの受け答えにますます好感を覚えた少女は頬を朱色に染めて、ニコニコとギュスターヴを見つめ、ふと思ったことを口にしてみる。

 

「あの、ギュスターヴさん! ……『知性』ってどんな意味の言葉なんですか?」

 

少女から問いかけられた『知性とはどのような言葉なのか?』という質問に、ギュスターヴは優しく微笑んで自分が思う答えを言葉にする。

 

「知性っていうのは、物事や状況を正しく判断できる力のことだよ。ただ、それを実践するのはとても難しいことだけれどね」

 

ギュスターヴはそう言うと支払いをするために財布を取り出し、店主に頭を下げながらテーブルに代金を置く。

 

「騒がせて申し訳ありませんでした。代金はここに置いておきます」

 

その言葉を最後にギュスターヴは店を出て、残された者達は噂通り、もしくはそれ以上の青年の貫禄にただ呆然として彼の歩みを見送っていた。

店を出たギュスターヴはとりあえず宿を探そうと歩を進めるが、

 

「―――ま、待ってくれ!」

 

今しがた出てきた店の入口から慌てた様子の声で呼び止められる。

その声にギュスターヴは振り返り、何事かとそちらに視線を向ける。

 

「あんた、本当に『剣聖』のギュスターヴなんだな!? いきなりですまないが、俺達の話を聞いてくれないか!?」

 

そこにいたのは先程店の中にいた傭兵に見えた二人の男達であった。

彼らはまるで藁にも縋るような形相でギュスターヴの肩を掴み、話を聞いて欲しいと詰め寄る。

その様子に只事ではないと思ったギュスターヴは、とりあえず二人を落ち着かせようと宥めるように静かに言葉をかける。

 

「落ち着いて下さい。話を聞くことは構いませんが、まずはそれがどう言った物であるのかを話してもらわないと」

「あ、あぁ…すまない……」

 

ギュスターヴにそう言われた男は気持ちを落ち着かせるために深く深呼吸をし、やがて冷静になれたのかギュスターヴを真っ直ぐ見据えて自己紹介を始める。

 

「急に申し訳なかった。俺はワッツ。この街の平民で組織された自警団、『鉄の狼』(アイゼンヴォルフ)に所属する者だ」

「俺はバーニィ。ワッツと同じ『鉄の狼』の一員だ」

 

茶髪の男はワッツと名乗り、金髪の男はバーニィと自分達の名をギュスターヴに語る。

 

「自警団? この街の自警団の人達が俺に話とは一体……?」

 

自分達を自警団に所属する者だと言った彼らが自分にどう言った話があるのか分かりかねなかったギュスターヴは、その当然の疑問をワッツに問いかける。

その言葉を投げられたワッツは少々話しづらそうな顔を作り、意を決したように口を開く。

 

「それなんだが、あんたの腕を見込んで頼みたいことがあるんだ。その頼みたいことってのは『モンスター討伐』なんだ……」

「モンスター討伐……?」

 

ワッツが口にした『モンスター討伐』という言葉にギュスターヴは『ピクッ』と眉を動かし、その言葉の続きを促す。

 

「あぁ……。もしこの話を聞いてくれるってんなら、この街のリュングベル男爵邸まで付いてきてくれ。詳しい話はそこでする」

「……分かりました、とりあえずお話を聞きましょう。最終的にどうするのかはその後でよろしければ」

「あぁ、勿論それで構わない。そう言ってくれるだけでも助かる。こっちだ、付いて来てくれ」

 

ワッツとバーニィは男爵邸までの案内をするために先に歩き出し、ギュスターヴもそれを追うために歩を進める。

 

(…しかしモンスター討伐か……。メイジに依頼するわけでもなく、わざわざ旅人の俺に依頼をするってことは相当切羽詰った状況なのか? それとも他に何か……?)

 

ギュスターヴはまだ依頼を受けるかは決めてはいなかったが、それでもこの話は一筋縄では行かないだろうと心の中で予想していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――ここで待っててくれ。すぐにこの屋敷の主をお呼びしてくる」

「分かりました」

 

リュングベル男爵邸へと案内されたギュスターヴは応接室に通され、ワッツからこの屋敷の主が見えるまでここで待っているよう言われる。

扉を閉めたワッツとバーニィを見送ったギュスターヴは出されたお茶を一口含み、その部屋を見回してみる。

通常貴族の屋敷というものはギュスターヴの知る範囲内のことではあるが、華美に装飾を施し、その威光を示す傾向がある。

しかしこの屋敷はそれから明らかに外れていた。

無駄な物が少なく、必要最低限の装飾しかないのだ。

主が相当の変わり者なのだろうと結論付けたギュスターヴはカップをテーブルに置き、一息つく。

そのまま座っているとパックがポーチから顔を覗かせてギュスターヴに言葉をかける。

 

「あいつらモンスター討伐って言ってたけど、大丈夫なのかな? 結構只事じゃない様子だったけど。」

「さぁな…、話を聞かなきゃなんとも言えないよ……」

 

パックも心配しているのだろうが、まず件のモンスター討伐がどう言った内容の依頼であるのか分からない以上、考えるだけ無駄であるとギュスターヴはその言葉に答える。

そうして少しの間応接室のソファーに腰掛けて待っていると、

 

 

―――コンコン。

 

 

扉をノックする音が聞こえ、ギュスターヴは入室を促す。

すると先程出て行ったワッツとバーニィが入室し、その後に続いて髪が白くなり始めた50代半ばといった落ち着いた雰囲気の優しそうな女性が応接室へと入ってきた。

女性はギュスターヴを見やり、軽くお辞儀をすると、「まずは自己紹介からしましょう」と自分の名を口にする。

 

「初めまして、私はエメリー。今は亡き夫、リュングベル男爵に代わってこの屋敷の主を務めさせてもらっている者です」

「ご丁寧にありがとうございます。私はギュスターヴと申します。そちらの方々からお話を受けて、この屋敷に招かれた旅の者です」

 

互いに挨拶を交わし、エメリー夫人は皺の深くなった口元で「ニッコリ」と微笑んでギュスターヴの対面に位置するソファーに腰掛ける。

そこでエメリー夫人は早速本題である件の依頼の話に移る。

 

「ギュスターヴさん。あなたはワッツとバーニィからお話を受けてここに来られたと仰いましたが、それはどこまでお聞きになりましたか?」

「はい、私がお二人から聞いたのはモンスター討伐のために力を貸して欲しいという所までです。詳しい話はこちらに来てからと……」

「そうですか……。では、私の口から詳細をご説明致します」

 

エメリー夫人は軽く目を伏せ、その詳細を語ろうと口を開く。

 

「実はあなたにお願いしたいことというのは、ここテルム近郊にある『スヴェルドルフ鉱山』に巣食った『グレムリン』の群れを、『鉄の狼』の皆と共に駆除に向かってもらいたいということなのです……」

「『グレムリン』ですって……?―――」

 

 

―――グレムリンとは、亜人に属する魔獣類のことである。

その体躯は人間の子供ほどのサイズであるが、馬力は下手な成人男性よりも強力で、自分の体長ほどもある長い腕で獲物を狩る獰猛な気性をしている。

中でも最も厄介とされている特徴は、繁殖力と適応力がとても高く、一匹見つけたら10匹はいると思った方がいいと言われるほどの群れを作る組織力である。

さらにグレムリンは肉食とされており、自分よりも体格の勝る獲物にもその組織力でもって狩りを行うが、とりわけ人間の肉を好みとしており、人里近くに現れた場合は直ちに討伐隊を編成して駆除をしなければならないほど危険な害獣とされている。―――

 

 

「―――お話は分かりました。しかし、グレムリンなんて獰猛なモンスターを私と自警団の皆さんだけで相手取るのは、些か危険が大きすぎるのではありませんか? 国に掛け合ってメイジの討伐隊の出動を要請したほうが……」

 

ギュスターヴは魔獣や亜人の恐さ、とりわけ群れで襲いかかってくる数の暴力を旅の中で嫌というほど思い知らされており、「魔法の使えない者達だけで戦うには、荷が勝ちすぎるのではないか?」とエメリー夫人に苦言を呈す。

それを聞いたエメリー夫人は苦い顔になり、呟くように言葉にする。

 

「私も初めはそうしようと思っておりました。ですが……―――」

 

エメリー夫人がそこまで口にすると、

 

 

―――バンッ!!

 

 

エメリー夫人の言葉を遮るように、勢いよく応接室の扉が開け放たれる。

その場にいた全員は驚いたように顔をそちらに向ける。

そこにいたのは、

 

 

「―――なんだ、お前は……?」

 

 

腰に二本の細身の剣を差し、茶色い髪を持った―――まるで狼のような鋭い眼光をした青年であった。

青年は入ってくるなり、ギュスターヴに突き刺さるような視線と飛ばし、敵意の込もったような言葉を投げかける。

突然の乱入者に面食らったギュスターヴは言葉に詰まり、その青年に何も返すことが出来なかった。

何も喋らないギュスターヴに苛立ったような気分を隠そうともせず、青年はさらに眼光を鋭くする。

そしてギュスターヴの胸ぐらを掴もうと青年は歩を進めるが、

 

「『エルク』!! お客様に無礼ですよ!!」

 

エメリー夫人が『エルク』と青年の名を呼び、彼の態度を諌める。

そこでようやく我に返ったワッツとバーニィは、エルクを嗜めるべく彼に近づいてギュスターヴと距離を取らせる。

 

「お、落ち着けよ、エルク……!」

「そうだぜ、いきなりどうしたんだよ……?」

 

ワッツとバーニィはエルクを落ち着かせようとするが、エルクを落ち着かせるどころかさらにヒートアップさせる結果になる。

 

「いきなりどうしただと……? お前達に分からないはずないだろうが! 俺は常々言っていたはずだ! 俺達の街は、俺達の手で守ると! それがどうだ!? 屋敷に戻ってみれば何処の馬の骨とも分からん余所者に依頼をするだと?! これが黙っていられるか!!」

 

エルクが吼えるようにワッツとバーニィに捲し立てると、二人はエルクの言葉に萎縮してしまい、それ以上何も言えなくなってしまう。

エルクは黙ってしまった二人に背を向けるとギュスターヴに向き直り、睨みつけながら言葉を発する。

 

「お前の目的はなんだ? おお方今も近くを嗅ぎ回っている『ハイエナ』共の仲間なのだろう……?」

「エルク! 失礼ですよ!? 彼は私達に協力してくれるかもしれない、『剣聖』のギュスターヴという方です! その実力も人柄も確かなものです、必ずあなた達の力になってくれるはずです!」

「ふん……。俺よりもですか? なら雇うがいいでしょう……。ですが、こんな得体の知れない男が仲間になるなど俺は認めません」

 

エルクはエメリー夫人の言葉も聞く耳持たず、ギュスターヴに静かに詰め寄る。

 

「わざわざここまで足を運んでもらって恐縮だが、余所者の手は借りん・・・メイジも、お前の手もだ!!」

「エルク! 待ちなさい! エルク!!」

 

エルクはギュスターヴにそう怒鳴りつけるように言うと、踵を返して応接室から出ていく。

その態度を見かねたエメリー夫人はエルクを呼び止めようとするが、その言葉を聞くことなくエルクは応接室を後にする。

それを呆気に取られたように見送っていたギュスターヴに、溜め息を吐きながらエメリー夫人がエルクの態度に謝罪をする。

 

「いきなりエルクがごめんなさいね? あの子も普段は思いやりがあって優しい子なのだけど、『ある事情』があって……」

「いえ、大丈夫ですよ…。それより、彼は……?」

 

エメリー夫人から謝罪を受けたギュスターヴであったが、驚きはしたが、そこまで気にしていなかったので気にしないようエメリー夫人に言う。

それよりもエルクという青年のことが気になっていたギュスターヴは、エメリー夫人にエルクのことを聞く。

 

「あぁ、そういえばあなたはあの子のことを知らないのでしたね。あの子はエルク。ワッツとバーニィも所属しているこの街の自警団、『鉄の狼』のリーダーを務めている子です」

「リーダー? 彼が……?」

 

ギュスターヴは驚いていた、自分と同じくらいに見えたエルクが、まさか一つの街の自警団のリーダーだったとは思いもしていなかったのだ。

 

「えぇ、エルクはまだ13才だけど、他の団員や街の人達からも認められるくらいの剣の腕前を持っているわ。経験の浅いメイジ程度なら圧倒することが出来るだけのね」

 

まるで我が子を自慢するかのような口調のエメリー夫人であったが、その心中は内心穏やかなものではなかった。

確かに実力はある、周囲からの人望も厚い、しかしエルクには決定的に足りないものがあった。

それがエメリー夫人には分かっているからこそ、エルクのことが心配で仕方ないのだ。

そしてエメリー夫人からその言葉を聞いたギュスターヴは、『メイジ殺し』と呼ばれるほどの実力を持つエルクに興味を抱いていた。

 

 

―――メイジ殺しとは、その名の通りメイジを圧倒するほどの実力を持つ者を指す言葉である。

本来、メイジの力というものは絶対のものである。

しかし世の中には例外というものも存在する。

その例外に分類される、常人では考えられない実力を持つ者達がメイジ殺しである。

メイジ殺しは平民出の傭兵や冒険者などに稀に存在し、魔法を使えないにも関わらずその尋常ならざる身体能力と類稀なる戦闘技術を用い、メイジを圧倒する存在である。

そしてメイジ殺しは英雄視されることもあれば、その危険度の高さから指名手配を受けるなど地域によって扱いにかなりの差が生じることもある。―――

 

 

しかしエルクの乱入によって話が逸れたが、まだギュスターヴの話は済んでいない。

ギュスターヴは一先ずエルクに関することは頭の隅に追いやり、先程エメリー夫人が言い淀んだ討伐隊に関する件を問い正すべくその話をエメリー夫人に振る。

 

「エメリー夫人。先程は最後までお聞き出来ませんでしたが、あなたは討伐隊を要請しようとしていたが、それをお辞めになったと仰っていましたね? それは何故なのですか?」

 

ギュスターヴからの質問にエメリー夫人はまたもや苦い顔になり、

 

「少々長くなりますが、それでもよろしいですか……?」

 

そう言った。

ギュスターヴは無言で頷き、それを見たエメリー夫人はポツポツと語り始める。

 

「―――ここテルムを治めていた夫のリュングベル男爵は元々平民出の貴族でした……。夫が貴族になったのは、『スヴェルドルフ鉱山』に眠っていた鉱脈資源を掘り当てたことが切っ掛けでした……。そしてこの地方に伝わる制度によって、夫はその鉱脈の利権全てを手にして、その資金を元手にこのテルムの街を築いたのです……。その制度というのが、資源を最初に見つけた者がその利権の全てを手に入れることが出来るというものなのです……」

(変わった制度だな……)

 

淡々と語るエメリー夫人の言葉に「トリステインとは全く違った制度だな」とギュスターヴは独りごち、話の続きに耳を傾ける。

 

「そこまでならば特に何も気にする必要はなかったのです……。ですが、夫が他界したことにより問題が生じたのです……。その制度には続きがあって、その利権の相続に関する遺書を残さずに『利権の所有者』が亡くなった場合、その利権を放棄したものと見做され、つまり……最初の状態に戻ってしまうのです……。だから、例え討伐隊の要請をしたところで他の貴族達はそれに応えようとせず、自分達でその利権を手に入れようとしているのです……」

(なるほど、段々読めてきたな……)

 

ギュスターヴはエメリー夫人の言葉からメイジに討伐隊の要請が出来ないのではなく、要請をしても来てくれないという答えに辿りついた。

しかしギュスターヴにも思うところがあった。

 

(だが…ただの討伐依頼ならまだしも、異国の政治的な問題に俺が関わるのは少しばかりマズイんじゃないか……? もし俺が貴族だとバレれば…下手をすればこの街全体と敵対することにもなりかねない……)

 

そう、ギュスターヴは今でこそ身分を偽った旅人であるが、その実態は一流貴族の嫡男である。

もしそれが何らかの形でバレれば、異国の貴族までが利権を狙いに来たと誤解されることもありうるのだ。

ギュスターヴはこの話を受けるにしろ受けないにしろ、「慎重に行動するべきだろう」と思っていた。

エメリー夫人はギュスターヴがそのようなことを考えているなど知る由もなく、話を続けていた。

 

「夫の死は本当に突然でしたので、遺書も残っていなければ、相続に関する一切が残っていませんでした……。だから、他の貴族に利権が奪われることも仕方ないことと思っていました……。ですが、エルク達『鉄の狼』の子達は言ったのです。―――」

 

 

―――俺達『鉄の狼』が男爵様の跡を継ぎます!―――

 

 

「『―――あの方の愛したテルムを、あの方の血と汗の結晶である鉱山を他の貴族などに渡しはしない!』と。……最初は止めました、メイジでさえ危険を伴うグレムリンの討伐などに、我が子も同然のあの子達を送り出すなど私には認められませんでした……。しかし、エルクは言いました。『俺達のような行き場を失った孤児を拾って頂き、ここまで育ててくれた男爵様に少しでも恩を返せるなら、多少の危険など乗り越えてみせます!』そう言ったのです……。私にはもう止めることが出来ませんでした、ならばせめて少しでもあの子達の助けになるならと、あなたのような確かな腕のある協力者を求めていたのです……」

 

そこまで話すとエメリー夫人は一息つき、最後に一つだけ口にする。

 

「…ごめんなさいね。こんなこと、本来あなたには無関係のはずなのに……。だけど、これだけは言わせてください……。どうか、あの子達の力になってあげてください…お願いします……」

 

そう言うエメリー夫人の瞳からは涙が一筋流れていた。

正直ギュスターヴは迷っていた。

この依頼を受けることによって、異国の政治的問題に首を突っ込むのはあまりにも危険が多すぎたから。

しかしエメリー夫人の涙を見た瞬間、覚悟を決めたように立ち上がった。

ソファーから立ち上がったギュスターヴは懐からハンカチを取り出し、エメリー夫人に差し出しながら、

 

「―――この依頼、お受けしましょう。だから、涙をお拭き下さい」

 

そう笑いながら言う。

ギュスターヴが依頼を受けてくれたことに感動したエメリー夫人はさらに涙を流してしまい、嗚咽を漏らす口元に手を添えながらただ感謝の言葉を口にする。

 

「ありがとう…ありがとう……」

 

エメリー夫人のその様子を見たワッツとバーニィは同様に涙を流し、

 

「エルクはああ言ってたけど、俺はこいつなら信用出来そうだぜ……!」

「あぁ…! よろしく頼むぜ、『剣聖』の兄ちゃん!」

 

ギュスターヴが仲間に加わることに賛成の意を示す。

 

「えぇ、よろしくお願いします」

「いいんかね…? そんな安請け合いしちゃって……?」

 

ギュスターヴが彼らにそう言うと、耳元でパックが小声でそう囁く。

その言葉にギュスターヴは少々考えるが、彼らを放っておけないのも事実だ。

ともあれ、まだまだ解決するべき問題は山積みの状態であった。

 

(やはり一筋縄では行かなそうだな……)

 

ギュスターヴはそう心の中で独りごち、窓の外に目を向ける。

その視線の先には高くそびえる山があり、頂上には暗く雲がかかっていた。

 

 

 

―――まるで、この先の出来事に立ち込める暗雲であるかのように……。

 

 

 

 




どうも皆様、MAXコーヒーです。
まず最初に言っておきます、このお話はフィクションです。
つまりこんな制度はあってたまるかということです。(実際はあるかもしれないけど
さて、カローナを出て旅を続けるギュスターヴは、次なる街『テルム』に入りました。
なにやらキナ臭い雰囲気ですが……?
ちなみに『エルク』の全体像は、『うたわれるもの』に登場する耳の尖ってない『オボロ』を想像していただければと思っております。
ではまた次のお話で~。
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