え、だってロリじゃないもの   作:レンレン

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※注意

一話毎の文量が少ないです。

それでもよろしければお付き合いください。



だってロリじゃないもの

こんにちは、高町なのはです。

 

この度、高校を卒業しました!

 

一番古い付き合いの、すずかちゃんとアリサちゃん。

 

特別なきっかけで仲良くなったフェイトちゃん、はやてちゃん。

 

色々あったけど、みんな一緒に卒業して、私は前々から決めていた一つの道を進むことになりました。

 

それは正式に時空管理局に勤めること。

私は、私が使えるこの力で他の誰かを幸せにしたいから。

 

中学時代から既に教導隊に就いてはいて、今までは自宅から通っていたんですけど………

 

本格的に管理局で働く、ということはミッドチルダに移り住まなきゃいけないんです。

 

だから、私は『ある人』に伝えなきゃいけないことがある。

 

それは近くの家に住むお兄さん。

 

お兄さんと言っても、私と歳は4つしか違わない大学生の人なんですけど…

 

私はこの人に恋をしている。

 

PT事件のフェイトちゃんの時も、闇の書事件のはやてちゃんの時も、そっと私の背中を押してくれた大切な人。

 

ミッドに行くってことは、長い時間お兄さんにも会えなくなってしまう。

 

だから告白して、一緒に来て下さいって言うんだ。

 

普通は男の人が、女の人に言う台詞だと思うけど…まぁドラマみたいでいい、よね?

それにお兄さんの就職活動が上手くいってないって、おばさんが言ってた。

 

不景気のせいで、成績はいいのに採用してくれる会社がないんだって…

 

だから管理局内定済みの私が養ってあげるの。

 

こんな優良物件は他にないよーって言わなきゃ、うんうん。

 

 

 

そして卒業式が終わってから

 

私はお兄さんを呼び出した。

 

場所は公園。

 

私とお兄さんが初めて出会った場所。

お父さんが大きな怪我をした時のことだ。

 

あの頃はまだ魔法も知らなかった。

 

忙しい皆に迷惑がかからないように、目障りにならないようにと、ついに一人で家を出た日。

 

誰もいない公園で、夕方になっても一人でブランコに乗っていた。

外で泣いてしまったら、大人が駆け付けてくれるかもしれない。

 

でも家に連絡が行ってしまえば、きっとお母さんは困ってしまう。

 

家ではもっと泣けなかった。

誰かが気づいたら、皆が後悔してしまう。

 

そして一人でキィコ、キィコ、と音を鳴らしていたら、現れた人がいた。

 

私は、その黒いパーカーを着た少年が言ってくれた言葉を忘れることはないだろう。

そして、あの時の温もりも……

 

 

そんな事を考えていると、ザクザクと砂を踏み締める音が聞こえてきた。

 

お兄さんだ。

その姿を見るだけで胸が高鳴る。

子供の頃と同じような黒のパーカーを着ていることに気づいて、頬が熱くなった。

 

私に告白されることが分かっていて、あの時の服で来てくれたのかと勘違いしてしまいそうだ。

 

先程点いたばかりの街頭に照らされながら、私の前で止まった彼が話しかけてきた。

 

「えっと………久しぶり、だね。なのはちゃん」

 

「はい、お久しぶりです。ごめんなさい、急に呼び出してしちゃって」

 

まずは世間話から始まった。

 

今日が卒業式だったことを、おばさんから聞いたらしく、お祝いの言葉をもらった。

 

少しして、ついに話が途切れた。

 

お兄さんは困ったように目線を逸らす。

 

うん、今なら言える気がする。

 

「お兄さん…ううん、川添 怜(かわぞえ りょう)さん。あなたが好きです、付き合ってください。そして…私と……私と一緒に…………」

 

「ごめんなさい」

 

『一緒にミッドに来てください』

という次の言葉が言えずにいると、お兄さんの口から出たのは拒否だった。

 

泣きそうになる。

 

そういう可能性を考えなかった訳ではないけれど、やっぱり辛い。

 

でも断られても笑顔でいようって決めていた。

 

だって、お兄さんを困らせたくはないから。

 

そう、笑顔でいようと思っていたんだ………次の言葉を聞くまでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺のストライクゾーン、13歳までなんだ」

 

 

 

 

 

「…………………………は?」

 

 

 

 

 

 

頭の中が真っ白になってしまった。

 

どうやら、私の初恋の人は変態さんだったらしい。

 

神様、こんなのってないです……

 

 

 

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