え、だってロリじゃないもの   作:レンレン

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ちょっとだけ頑張った


いきなり通告されました

 

六課訪問から数日後。

 

 

「お前、明日からここに来なくていいから」

 

「は……?」

 

 

ゲンヤさんに、この前と同じ様に呼び出された。

 

が、真っ先に出た言葉に口あんぐりだ。

 

 

「ちょっ、待ってください! 僕、何かしましたか!? 身に覚えがありません、不当解雇ですよ、不当解雇!!」

 

「ばっ、人聞きの悪いこと言うんじゃねえ!! ……はあ、この前に八神が来たのは知ってるな?」

 

「え えぇ、この隊部への協力要請がどうとかってギンガちゃんから聞きましたけど」

 

「あの時に搦手というか…早い話、脅されてな。お前の人事権をもぎ取られたたんだよ…あのタヌキめ……」

 

えぇー…

年上を脅すだなんて……強かになったなあ。 少し前までは、大人しい薄幸系美少女だったのに。

 

ということは、だ。

 

明日からは職場が変わるというのか…

 

やだよ、やだやだ

 

だってあそこには、なのはちゃんがいて、フェイトちゃんにはやてちゃんもいて……まあ、ヴィータちゃんとキャロちゃんもいるし、リィンとも仲いいけどさ。

 

………?

 

そう考えると悪い話でもない、のか?

 

い いやいや、慣れ親しんだ職場を離れるには安いというか…

 

「ま、引き抜く訳だから、うちより給料は増えるかもしれんがな」

 

よーし、六課でも頑張るぞー

 

「そういう訳だ、今までご苦労だったな。 色々と助かった。向こうでもしっかりやんな」

 

「はい、こちらこそ本当にありがとうございました。失礼します」

 

 

 

隊長室から退出し、しばらく歩くとギンガちゃんがいた。

 

僕がここで働けたのもあの子のおかげだ。

 

既にギンガちゃんも知っているかもしれないが、お世話になった身として、きちんと挨拶をしておかなければ。

 

 

という訳で

 

「おーい、ギンガちゃーん」

 

「…? あっ、怜さん!! どうかしましたか?」

 

仕事中らしく、多くの資料を持ちながら駆け寄ってくる。

そして、いつもニコニコと笑顔で接してくれる。

 

「あっ、半分持つよ」

 

 

すぐに本題に入ろうかとも思ったのだが、仕事の邪魔する訳にもいかないので、彼女が持っていた資料の2/3くらい掻っ攫っておく。

 

「あっ、ありがとうございます。」

 

「とりあえず、資料室に運べばいいかな?」

 

「はい、よろしくお願いします。」

 

「ん、じゃあ行こうか。」

 

結局、ギンガちゃんに『明日から六課に配属される』と言うことを忘れて二人で資料整理に勤しむのだった。

 

まあ、ゲンヤさんが言ってくれるよね…?

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

数日前、はやてが陸士108部隊部に来た時のこと……

 

「それで、調査にうちの部隊を使いたいってのは分かった。 それだけでいいな?」

 

「いえ。不躾なのは理解してますが、もう一つだけお願いが」

 

「あん?」

 

 

ようやく堅苦しい話が終わると気を抜いたゲンヤに、はやては笑いかける。

 

 

「こちらで働いている川添 怜さん。 彼に六課で働いてもらいたいんです。」

 

 

「待て待て、 どうしてヤツを…」

 

「実は、彼はうちの隊の隊長陣とは旧知の仲でして…彼も知り合いがおった方がいいかと思いまして」

 

その言葉にゲンヤの目つきが変わる。

いくらはやての顔の皮が厚かったとしても、ゲンヤに見切れないはずがない。

それは彼女との付き合いよりも、年の功による物だ。

 

「ふむ………」

 

「何か問題が?」

 

どう返答したものか、と考えるゲンヤに再びかけられる質問。

 

「アイツは優秀だからな……人柄がよく、時間はきちんと守る。 掃除をさせても、茶を汲ませても文句なしの腕前だ。 少し前から書類整理やらを任せているが、目立ったミスはないし、処理も早い。あんな逸材は中々いないし、それを渡せと言われてもなあ…」

 

 

「……どうしても、ですか?」

 

 

中々引き下がらない彼女にゲンヤは新しい手札をきる

 

 

「ああ。お前から頼まれた仕事で、うちはますます忙しくなる。 負担を上積みされたら堪らん」

 

こう言われては彼女も諦めざるを得ないはずた。そうゲンヤは考えていた。

 

……はやての顔が嫌な笑顔を浮かべるまでは。

 

「ところでナカジマ三佐。先程、川添怜さんに書類の整理を任せた、とおっしゃいましたね?」

 

「はぁ? 確かに言ったが…あっ、てめ、まさか…」

 

何の気無しに答えたゲンヤの顔が苦々しいものになるのと逆に、はやて笑顔はより濃くなる。

 

「正式な管理局員ではない彼に書類整理を任せるというのが違反であることはご存知ですね?」

 

「んなもん、どこの隊でも似たようなことやってるだろうが……!!」

 

これは事実だ。

慢性的に人員不足である管理局では、それなりに観る光景なのだから。

 

だが、それが民衆に受け入れられる訳ではない。

はやてが本局に通告すれば、重罰にならずともゲンヤには罰則が課されるだろう。

 

「…ちっ。くそ、うちの人事部には自分で連絡しやがれよ」

 

「ふふ、ありがとうございます」

 

 

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