え、だってロリじゃないもの   作:レンレン

15 / 21

思いついた設定の小説をさわり部分だけ書くのが前から割と好き。




お説教、始めました。

 

夜遅く、僕は機動六課内を徘徊していた。

予想以上に仕事が長引いてしまった。

 

というか、最近はやてちゃんが何かにつけて僕に仕事を回してくるんだけど

 

 

「あれって……スバルちゃんとティアナ、ちゃん?」

 

 

ふ、とバルコニーから外を見ると人影が見える。

 

目を凝らしてみるとスバルちゃんらであることに気づいた。

 

いつも訓練に使っている服を着て、自主トレをしているようだ。

 

あ、スバルちゃんが転んだ。

 

「何やってんです、旦那。 覗きっスか?」

 

「ああ、ヴァイス君か。 アレだよ」

 

後ろから声をかけてきたのは、六課の一員のヴァイス・グランセニック君。

 

自分が見ていた光景を彼にも見せる。

 

「どれどれ、っと。 あー、またやってんのか。 しかもスバルまで加わって…あいつもパートナーなら止めろよな」

 

「あれ、ヴァイス君は知ってたんだ。 あれって大丈夫なの? なのはちゃんの教導的な意味で」

 

「どうなんですかねぇ…本気で不味いトコまで行くようなら止めるべきなんでしょうが……」

 

それにしても、彼女がああまで訓練するのには何か理由があるんだろうか?

 

何度か彼女達の訓練風景を見たことがあるが、ティアナちゃんは的確な指示を出していたし、リーダー的存在として活躍していたはずだ。

 

「前にね、言ってやったんですよ。『無理に詰め込んでも意味ねえぞ』って」

 

「……そしたら?」

 

「『それでも、詰め込んでやらないと上手くならないんです。凡人なもので』って言われちまいました」

 

「凡人って……あれで?」

 

「やっぱ、そう思いますよねぇ…」

 

けど少し納得できた、周りにいる子達の才能が目立ちすぎているのが原因の一つかもしれない。

 

キャロちゃんには竜召喚があり、エリオ君は幼いながらに自分と同じ陸戦B。

 

パートナーのスバルちゃんは、厳しい訓練の甲斐あってか初めよりも実力を上げている。

そこに一人だけ取り残されている様に感じているのか。

 

確かに、これだけの条件が揃うとなれば劣等感に駆られる気持ちも分からなくもない。

 

 

が、それとこれでは話が別だ

 

 

いくら悩んでいても度を超えた無茶をして体を壊してしまうと意味がない。

 

 

!!

 

 

言ってる傍から……

 

「ヴァイス君、ちょっとなのはちゃんとシャマルさん呼んで来て。 君が言ってた本気で不味いトコまで行っちゃったかも」

 

「うぇっ………あ、はい!!」

 

 

□■□■□ 

 

 

隊舎裏

 

 

「ゲホッゲホッ」

 

「ね ねえティア、大丈夫?」

 

 

そこには、うずくまるティアナと駆け寄るスバル。

 

ティアナの足元には先程吐き出された吐瀉物が溜まっていた。

 

連日連夜まともに癒されず、蓄積し続けた疲労に体が悲鳴をあげた結果だった。

 

「はぁ、はぁ……大丈夫だって言ってるでしょうが、いいから、クロスシフトCを、完成させるわよ。 次の模擬戦までに形にしなきゃ……」

 

「けど、さっきも落ちちゃったし……少しは休まなきゃ」

 

「大丈夫だってば!!」

 

 

叫び声をあげ、ティアナはスバルを睨みつける。

 

視線を向けられたスバルの瞳が揺れる。

 

訓練を続けるか否か。

 

この選択がティアナの何を救うのか分からなくなっていた。

 

少なくとも、心と体の両方を救える選択肢はなかった。

 

 

「そこまでだよ」

 

 

そうしてスバルが自分で出した答を口にする前に一つの声が遮った。

 

二人の視線が声の方へと向く。

 

そこには肩で息をする怜の姿があった。

 

 

「はぁっはぁっ、ああ、もう歳かな……」

 

「怜さん!?」

 

「あ、ちょっと待って。 息、整える、から…ゲホッゲホッ………ふう」

 

あ゙あ゙あ゙……とオッサンのような声を出して喉の調子を整えた怜にティアナが冷たい視線を送る。

 

「……なんの用ですか。 私達、まだ訓練中なんですけど」

 

暗に邪魔するな、と言うティアナに怜も顔を引き締めて答える。

 

「いやいや、ダメでしょ。 無茶な自主訓練で体を壊しちゃ意味ないって」

 

「……スバル、続きやるわよ」

 

「え……でも」

 

怜から視線を外し、スバルに声をかけるティアナ。

 

その態度にも怯まず、あえて怜もスバルに言葉をかける。

 

「スバルちゃんもさ、分かってるよね、このままじゃティアナちゃんの体がどうにかなるってさ」

 

「私なら大丈夫だから、早く」

 

「なら今すぐにでもやめさせるべきでしょ、パートナーだったら」

 

「スバル!!」

 

 

「う、あ………」

 

 

「ほうら、本当は分かってる」

 

スバルは言葉に詰まり、動揺が隠しきれずにいる。

 

そんなスバルの姿を見て、自分の思い通りにいかないことにティアナが怜を再び睨んだ。

 

「なんなんですか、さっきから………」

 

「君こそなんなんだろうな、何がしたいんだ」

 

「何も知らない素人が口出ししないでくださいッ!!」

 

「その素人にも分かることが、どうして君には理解できないんだッ!!」

 

 

怜の怒声にスバルの肩が揺れ、二人が睨み合った。

 

まさに一触即発。

 

「待って!!」

 

後少し遅ければ、ティアナが銃口を怜に向けていたかもしれない。

 

そんな極限状態の中で、なのはが声をあげた。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。