時間がかかりましたが、分量はいつもと変わらないという…
スカリエッティとノーヴェの激闘から数時間後のこと
ノーヴェ(の服装)を魔改造し終わった彼は、ウーノからの緊急連絡を受けていた。
「ドクター大変です! 聖王がいなくなりました、搬送中の事故から自力で逃げ出したようです!」
「ナ、ナンダッテー! って待ちたまえウーノ、君にその任務を任せたのは一体何時間前だと思っているんだね」
実に5時間である、朝方に外出していたはずだが既に昼を過ぎてしまっている。
「聖王や妹達に似合いそうな服を見ていたら時間を忘れてしまいました」(キリッ)
「そうか、なら仕方ないな」
「ええ、仕方ありません。 しかしこうなった以上、妹達も動員するべきかと」
「うむ、やむを得まい……では、スカリエッティ姉妹(シスターズ)、出動だ!」
ビシッという効果音が見えそうな動きのスカリエッティ。
某裁判ゲームのロゴのような格好だが、周りにいた幾人の娘達からの白けた目が向けられている。
「…何してるんですかぁ、ドクター?」
その中でもクアットロは空気に堪えられなかったようで、すぐさま質問していた。
「うむ、最近地球という世界の特撮というジャンルの物を見たんで、少しやってみたかったんだ」
「…ええっと、出動するのはセインちゃんに私に、一応トーレ姉様に控えてもらっておくとして。 ちょうどいますしルーお嬢様にも行ってもらいましょうか。 ドクター、ガジェットも借りますねー」
「………ああ、分かった」
ボケに反応がないということが辛いことなのだと、身に沁みたスカリエッティであった。
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とある街道でのこと。
1日休暇をもらったフォワード陣、その中のライトニング隊に属するエリオとキャロは1つの買い物を済ませた後だった。
「うーん、本当にコレでよかったのかなぁ…」
「でもでも、服や装飾品だとフェイトさんに合うサイズなんて分からないし」
手にはプレゼント用に包装された物が見える、出発前に怜に言われたようにフェイトへの贈り物として買われた物のようだ。
「他の皆さんにも何か買えたらいいよね、なのはさんやスターズのお二人だけじゃなくて」
「うん! ならそれはお菓子とかがいいんじゃないかな、一人ずつに配っていって「いつもありがとうございます」って言うの」
「じゃあ、そうしようか…ってあれ? あの人、何か探してるのかな」
「まだまだ時間もあるし、話を聞いてみようか」
この判断が後に少しのサプライズに繋がることを、二人は知らない。
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同時刻、同じ街中でのこと
自分のうっかりで聖王の器の確保を逃してしまったウーノは内心焦っていた。
先程のスカリエッティとの会話では何でもない様な振る舞いではあったが、やはり姉妹達の中で年長者としても責任を感じていたのだろう。
「ああ、このままじゃ折角のフリフリドレスが着せられないわ!」
…恐らく
とはいえ、本気で探しているのは事実である。 ほとんど虱潰し状態ではあるが裏道から何から探し回っている。
それだけで自分の任務を忘れている訳ではないことは伺えると言えるだろう。
「一緒に護送されてるはずのレリックだってあるのに…いいえ、いっそそんな物はどうでもいいのよ!」
…多分
正直いろいろとブレブレな彼女であるが、そこに声がかかった。
「あの、どうかしましたか?」
振り返ると自分より低い位置に2つの頭があった。
「(…可愛い) あら坊や達、何か用かしら」
「あ、いえ、何かお探しだったみたいだったので、何かあったのかなと」
「(あら、そういえばどこかで見たことがあるような…)ああ、何と言えばいいのかしら。 知り合いの子供がいなくなってしまったらしいのよ」
「大変じゃないですか! 僕らも手伝いますよ、特徴なんかを教えてくだされば…」
「(ハッ!? この子たち…管理局の!しかも赤髪の子はプロジェクトFの…!)あああの、でも大丈夫です。 この辺りをうろついてたら見つかるはずですし…」
「そうですか…? じゃあ何かあったら声をかけてください、これでも私たちは管理局員なんです。 しばらくこの辺りにいるつもりですので…」
「え えぇ、どうもありがとう。 あら、どうやらドクター…じゃなくて、その知り合いから通信…でもなくて連絡が入ったので、一旦失礼しますね。 おほほ」
「はぁ、そうですか。 じゃあ僕らはこれで」
そう言ってエリオとキャロがお辞儀をしてから離れて行く。
そんな二人の微笑ましい行動にウーノも手を振って答えながら、同時にスカリエッティとの回線を開くことも忘れない。
「………ドクターですか? こちらでは、まだ聖王は見つかっておりません。 何か分かりましたか?」
「うむ、こちらで推定位置を割り出した、さっき君がいた通りを横に曲がった先にある裏道辺りだ。 クアットロと行動している子達にも連絡を入れるので一旦切るぞ」
「はっ、すぐに確認をしてまいります。 さて……あ゛ さっきの子達がその場所へ」
どうしよう、自分は戦闘向きではないのだが……そう途方に暮れるウーノであった。
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捜索に駆り出されたシスターズとルーテシア。
彼女達は海上からのルートで街に向かっているようだ
「ねえ、クアットロ。 私が探すのはどっち? マテリアル、それともレリック?」
「うーん、そうですねー。 じゃあルーお嬢様にはレリックをお願いしてもよろしいですかぁ?」
「……分かった、じゃあ先に行くね」
クアットロの指示にルーテシアは静かに頷いて転移する。
ルーテシアが自分達の目の前から消え、シスターズの一人であるディエチが口を開いた
「よかったのクア姉、ドクターはマテリアルにご執心なんでしょ? だったらお嬢様にも……」
「あらぁ、ディエチちゃんはー、姉の言うことを疑うのかしらぁ? 確かに最近のドクターは器にばかり目を向けるけど、本来アレは『ゆりかご』を動かすためだけの動力。 マテリアルとレリックの重要性は変わらないのよぉ」
「ふーん、まあドクターのためならいいんだ。 けどクアットロ、最近なんか企んでない?」
「だ・か・ら、そういうのも全てドクターのためなのよ。 何にせよ、ウーノ姉さまがマテリアルを回収してくれてるかもしれませんしぃ、これだけ姉妹達がいればどうとでもなるってものよ」
その頃のウーノは
|電柱|・ω・`)<どうしよう、このままじゃ妹達に顔向けできないわ…
葛藤していた。
さて次話はどういう始まり方にしたものか…
毎度キンクリしてたら呆れられそうだし、かといってこの作品で戦闘描写を入れてもなぁ…