え、だってロリじゃないもの   作:レンレン

21 / 21
待たせたな……(蛇)

今年の初めには投稿するつもりがいつの間にかクリスマスも正月も誕生日もバレンタインもホワイトデーもエイプリルフールも終わってたんだ!
そしてまさかの半年放置とかこんなの俺じゃねえ!
まあぶっちゃけた理由は活動報告で。



もうやだ帰る!

 

暗い地下道の中

 

「でりゃぁあああっ!!」

 

そこに響く大きな声と

 

更に大きな爆発音。

 

「ナイス、スバル!」

 

そしてそれを何事もなかった様に讃えあう年下の女の子達

 

「もうやだ帰る!」

 

そしてギンガちゃんの後ろで震える僕。

 

「ここまで来ておいて今更…一緒にいた方が安全ですよ?」

 

「あああ安全じゃないよスバルちゃん!! 君達はバリアジャケットとかで平気かもしれないけど、爆風だって僕には危ないんだからね!?」

 

そう、先程から怖い思いばかりしていた。

 

曲がり角で大きな機械兵器(ガジェットと言うらしい)に頭をぶつけ、攻撃こそされなかったが頼もしいフォワードの皆が戦闘を始めるのを間近で見てしまったのだ。

 

 

「うん、やっぱり帰ろう」

 

「だ だからダメですってば?! どこ行くんですか怜さん!!」

 

くるりと体を反転させて、先程ガジェットと遭遇した曲がり角に差し掛かる。

 

後ろからギンガちゃんが追いかけてくるのも無視してそのまま進もうとすると『ナニカ』にまたしてもぶつかった。

 

またガジェットですか!?と体を強張らせてはみたものの、衝撃が明らかに少ないことに違和感を感じた。

ついでに当たった感触も鉄の様な硬さではない。

 

視線を左右に巡らせても何もない、次に下へと顔を動かすと女の子がいた。

 

(小っさ、そして可愛い)

 

「…………?」

 

紫の長い髪、黒っぽい服

 

どこかで……?

 

急に見つめられて首を傾げる女の子と、何かが記憶にひっかかり同じように首を傾ける僕。

 

数秒の間うーんと唸っていると僕に追いついて横にいるギンガちゃんを見て、彼女と出会った理由を思い出す。

 

「あぁっ! 君さ、このヘアピン落とさなかった?」

 

「……!」

 

僕がポケットから取り出した髪飾りを見て、目の前の女の子は慌てる様に頷いた。

 

やはり彼女の物だったと安堵しながら、僕の掌に小さな手が迫り来る。

 

しかしその手がヘアピンを掴む前に、横からそれを取り上げる人物がいた。

 

 

「ちょっと、ギンガちゃん」

 

「すみません怜さん、この子にいくつか聞きたい事がありますので」

 

 

そう言ったギンガちゃんが改めて目の前の女の子に向き直る。

 

 

「あなたの名前は?」

 

「ルーテシア・アルピーノ」

 

 

「年は?」

 

「9歳」

 

 

「ここに来た理由は?」

 

「…ヘアピンを探して」

 

 

その答を聞いたギンガちゃんが、今度はもう一度僕を見る。

 

 

「そのヘアピン、落ちてたのはマンホールから下りて直ぐの場所。 そうでしたよね、怜さん」

 

「…そ、そうだけど」

 

 

急にギンガちゃんから話が飛んできて驚いてしまったが、とりあえず素直に返答しておく。

 

 

「なら何故あなたはこんな奥深くまで来たの? 本当にヘアピンを探していたなら、そんな必要はなかったんじゃないかしら」

 

 

「そうですね。 普通の女の子なら、ヘアピン一つでこんな薄暗い地面の下なんかに来ませんし」

 

 

ギンガちゃんの質問を後ろで聞いていたフォワード陣の中からいち早くティアナちゃんが同調する。

 

確かに二人の言ってることも分かる、が目の前で小さな女の子が尋問されているのは流石に見ていられない…

 

 

「このヘアピンは…初めてお母さんがくれた物、だから」

 

「答えになっていません、あなたがこんな所まで…」

 

「ねえ、ギンガちゃん。 僕らも早く進まなきゃいけないし、とりあえず連れて行けばいいんじゃないかな? 目の届く所に置いておけば、この子だって何も出来ないだろうし……ね?」

 

「あの、僕も今はレリックの捜索を優先した方がいいんじゃないかと思います。 お兄さんの言う通り、その子には一緒に付いてきてもらうという形で……君もそれでいいかな?」

 

「…うん」

 

エリオ君の援護射撃でギンガちゃんも納得してくれた様でティアナちゃんと隊列についての相談を始めだした。

 

余計な事言っちゃったかな……僕なんて隊員でもないのに。

 

後で謝ろう、うん。

 

そんな風に決意していると二人が戻ってきた。

 

前衛にギンガちゃんとスバルちゃん。

 

後衛にはエリオ君とティアナちゃん。

 

その間に僕とキャロちゃん、そしてルーテシアちゃんが一塊で挟まれるという形で進むことになった。

 

前衛二人が正面のガジェットを破壊し、後ろの3人で援護。

 

後ろから襲われたとしても、すぐに対応できるような立ち位置になっていた。

 

が、そこから先は何故かガジェットに出くわすこともなく、安全に進むことができでいる。

 

その影響か、ほんの少しだけ場の緊張が緩くなった気がする。

 

そこでふと自分の隣にいる女の子に目を向けてみるが相変わらず無表情のままだ。

 

年の近いライトニングの二人がよく話しかけているのだが、ちゃんと反応しているので特に機嫌が悪いという訳ではなさそうだ。

 

「えっと…その髪飾りってアルピーノさんのお母さんがくれたんだよね? お母さんはどんな人?」

 

「綺麗で、明るい人。 昔からそうだったってゼストが言ってた……あなたのお母さんは?」

 

キャロちゃんの質問に心なしか嬉しそうに話してくれたルーテシアちゃん。

 

彼女の中で母親という存在は大きいらしく、相槌や返答だけだった先ほどまでとは違い、今度は同じ質問をキャロちゃんに投げかけていた。

 

「私は……うん、私達のお母さんは凄く優しくて、私達のことをすごく大事にしてくれてるの」

 

少しだけ迷う様な素振りを見せてからキャロちゃんが微笑みながら答える、彼女が言った「お母さん」とはフェイトちゃんのことだろう。

 

これをあの子が聞いたら飛び跳ねて喜んだに違いない。

 

ね?とキャロちゃんはエリオ君に微笑みかけている。

 

「そうだね、キャロ……… ッ! 皆さん止まってください! そこの曲がり角の向こうから足音が!」

 

そんな平穏な空気から一転し、エリオ君の言葉と共に臨戦態勢に入るフォワード達。

 

僕には聞こえなかったのだが、彼には感じ取ることが出来たらしい。

 

少ししてから耳を澄ませてみると、確かに水の音に以外にも何かの音が一定のリズムで聞こえる気がしなくもない。

 

「来ます!」

 

緊張感は徐々に高まり、エリオ君の一声で全員が身構えた。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。