幻獣戦隊グオウジャー 作:仁。
第一話 繋がれる力
そこは地獄だった。
ある地域を大地震が襲ったからだ。
そこらじゅうに崩れた瓦礫で埋め尽くされている。そして所々、炎が上がっている。そして瓦礫に押しつぶされたのか、人々の苦痛の声が響いている。
そんな中、かろうじて道が出来ている道とも言えないが、そこに一人の子供が泣きながら歩いていた。時々聞こえてくる助けの声に耳をふさぎながら、
「………お父さん…ヒック…お母さぁん……みんなぁ…」
そこで一回転んだ。
そして、
「………よかった。生きていた。」
……嬉しそうな悲しそうな
そんな声でーー
第1話 繋がれる力
「………ハッ………ゆ、夢か…」
そんなところで、目が覚めた。
「なんだよ急に昔の夢なんか……今日はなんかあったけ…?」
そこまで行って、頭をかしげた。何かを思い出すように、
「あ!!今日はバイトだった!!!」
と叫び、思い切りベッドから飛び起きた。
そして、その勢い衰えることなく準備にかかる。
そして、アパートを飛び出していった。
なにもなければ、間に合うだろう。何もなければ。
「遅れてすいませんでしたぁ!!
マスター!!」
「お前初日から遅刻か!!」
「すいません!!」
勢いよく扉に入り、そしてすぐさまその喫茶店の店長だと思われる人物に怒られていた。もちろん全ての仕事が終わってからであるが、
「……はぁ……とりあえず遅れた理由を話せ」
「はい!!」
「まずは、迷子になった女の子をお母さんのところに連れてってあげました!」
遅れた理由は、まさかの人助けだった。
「そ、そうか」
「あとは……」
「まだあるのか!?」
「ええ!あります!あとはおばあちゃんの荷物を持ったり、あとは落し物を交番に……」
唯一分かったことは、かなりのお人好しであることとかなり何か巻き込まれる体質ってところ
「も、もういい!よーーくわかった!!」
「え?いいんですか?」
「ああ、ともかくこれからよろしく頼む。」
二人は手を取り合い、握手した。
あんなことになるなんて知らずに…
「いやー疲れた。まさかこんなことになるなんて、やっぱり長年に癖って抜けないな。」
自動販売機で買ったココアを飲みながら歩く。今日は初日だったから、昼時に終わった。
「夢は諦めたけどなー…さーてとどうしよっかなぁ」
ココアをもう一度飲み歩く。午前中はバイトだったからまだしも、午後からなにもすることがない。これからどうするか頭で考えながら商店街を渡り歩く。
ーーと、その時
キャアアあああ
悲鳴が響いた。
「…ッ!なんだ!?」
女性の悲鳴が聞こえた方向に急ぐ。
「今のは、悲鳴だ。いったいなにが…!」
そこまで言って声が出なかった。絶句した。そこには、怪人…怪物が暴れていた。
「助けなきゃ…!何か硬くて重いもの…!」
何か武器になるようなものを探した。そして目をつけたのは、店の前に置いてある二つ折りの看板だった。
「これならいける…!」
「ウォリャアアアア!!」
「!…邪魔だ!」
女性の前に立って持っていた看板を振り下ろしたが、怪人の前では全く力にならず、その怪人によって吹き飛ばされてしまった。
「まぁいい。お前のエネルギーももらうぞ。」
次は彼に向かって、その太い腕を振り下ろそうとした。
『ワンっ!!!』
と、犬の声が聞こえた。
「ガッ…!?…まさかお前は…!!」
いつまでも太い腕は襲ってこない。そんな声が聞こえた。それは何故かと知るために、恐る恐る目を開ける
そこには、自分たちを守るように怪人に唸る赤い機械?
みたいな犬?……じゃなくて、狼がいた。自分で思って何故かムカついた。
『ーー助けたいか。』
まるで頭に直接響くような声に目をみはる。
青年のようで渋いその声は、怪人の声でもないし、後ろで倒れている女性は論外だ。それ以外なら目の前の機械の狼だってことだった
「………まさかお前が…?」
『…そうだ。』
「!!……まさかそんなことがっ!?」
その様子を見た怪人は、慌てる。
『力を与えよう。』
「…力?」
そして阻止しようと攻撃しようとするが、赤い狼によって止められる。
「ぐあっ…よせ!!戻れなくなるぞ!!貴様!!」
『…どうした。お前には力がある。夢があったんじゃなかったのか?』
「………………………。」
夢、という言葉を聞いた途端、黙り込む彼にじっと見つめる赤い狼。
「…夢なんてとうの昔に諦めた。」
そうはっきりいった彼に怪人は嗤った。
「くはははは!!そらみろ人間はそうなものだ!」
「…が、」
そうのたまう怪人の声を遮るような声に
怪人も声が止め、赤い狼はどこか嬉しそうに見つめた。
「そんなの関係ない!!お前たちがみんなを傷つけるなら!!俺は戦う!それが俺のできることなら尚更!!」
『…ふふそうか』
「ああ!だから俺に力をくれ!…えーと」
『グオウウルフだ。勇崎螢……相棒』
『ワオォォーーン』
赤い狼…グオウウルフはひときわ大きな遠吠えを上げた。
そして次の瞬間には、左手首に腕時計みたいなな機械と右手には狼の顔のような模様が施されたデバイスを握っていた。
そして、螢には、その使い方が分かっていた。
「行くぜ!レフト!」
タブレットに出た言葉に従ってボタンを押す
《グオウ!ザ!チェンジ!》
そして、
《レッド!》
そのデバイスを中心に赤い光が広がる。
最後にメットをかぶり、目元のゴーグルを装着した。
「おー!赤か!レッドか!かっけぇー!!」
『…来るぞ!』
「つながってしまったなら仕方ない。ここで潰すグオウレッド!」
「それはどうかな!…はぁ!!」
その言葉の同時に、レッドは拳を突き出した。怪人はそれによって、後ろに押される。
「ぐっ」
「まだまだぁ!!」
そして蹴りと拳を勢いよく突き出す。
「ガッ!?がはっ!?…調子、に乗るなぁ!!!!!」
「!?うわああ!?」
大きく振りかぶったその攻撃にもろに受けてしまったレッドは、軽く吹き飛ばされた。
追撃を加えようとしたその時、後ろから銃撃が怪人を襲っていた。
「ぐあぁあ!?」
「えっ?なに??」
「待たせたわね!レッド!!ようやく見つけたわよ!!」
「随分遅かったな。レッド」
「ま、いいじゃないんか。最後のグオウジャーが見つかったんだ。」
「ええ…そうね。」
「えっえっ??」
黄・青・緑・ピンクの自分と同じ姿をした人たちだった。
そのうち青がレッドに話しかけながら、腕を差し出す。
「安心しろ。俺たちは仲間だ。グオウレッド。俺はグオウブルー。話は後だ。タブレットを操作して、グオウバスターを出せる。……これのことだ。」
銃を見せる。
「難しいことは分からないけど、わかった!」
「……ぐっ…グオウジャーが揃ったか!このままだと場が悪い。ここは引かせてもらうぞ。グオウジャー!」
そう言って、怪人は去っていった。
「…待ちなさい!....逃げられた…!」
「まじか」
「おおまじだよー!」
グオウバスターを持った レッドの呆然としたつぶやきに緑が返す。
「ふー…それは後でだ。レッド…俺たちの基地に一緒に来てもらうぞ。」
ブルーがそう言ったのをレッド…勇崎螢は戸惑いながらも頷いた。
To be continued