魔法少女リリカルなのは ストラーノ   作:ゆきだるま

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ユー×なのが書いてて一番楽しかったです。


エピローグ

 

 

 

 ジュエルシード回収が終了し、フレディは解決報告の為に、ユーノは家族の下へ、テスタロッサ一家も避難民ではなくなった為にミッドチルダへ帰ることとなり、見送りたいと言う子供たちの意向を汲んで設定した一週間後の土曜日の昼前の海鳴駅前で、子供達と大人組に分かれて別れの言葉を交わしている。

 

「短い間だったけど、楽しかったわ! 次に来るのは、夏だっけ?」

 

「家族みんなで来れるのはそうなるかな。父さんがそのくらいにならないと休み取れないって言ってたから」

 

「でもお母さんが連れてきてあげるって言ってたから、月一くらいで会えると思うけどね!」

 

「アリシアちゃん、それはお別れ会をやった私達への嫌味なのかな?」

 

 目が笑ってないよー! 今のはアンタが悪いわよ、流石にフォロー出来ないよ姉さん、二人共冷たい!

 

 アリサ、フェイト、アリシア、すずかは、ほんのり空気の読めないアリシアを弄って笑いあい。

 

 

「フレディ、次はいつ来るんだ」

 

「明日も普通に昼飯食いに来てると思うぞ」

 

「ハハハ、何を言っている。貴様にはこれから大量の書類と向き合う義務があるというのに」

 

「何だフレディ、お前管理職か。似合わん、似合わんなあ」

 

 士郎、フレディ、アロンソ、デビットは表面上はにこやかに会話を交わしながら、その裏で拳、貫き手、掌底、張り手、手刀、金的、からのロー、ミドル、ハイキック、踵落としからの膝、足甲潰し等々、幼い娘達には見えないスピードで攻撃を交わしている。先日開いた別れの酒宴で妻達に怒られたのは一体誰が原因なのか、その事で未だに揉めている為だ。

 

 

「お父さんと夫を大切にすることは、似ている様で全然違うの。お父さんを支える時は隣に居て子供たちを見て、夫を支える時は前に後ろに立って、常に視界に収めておく事が肝心よ」

 

「ありがとうございますプレシアさん、勉強になります!」

 

「そうね、じゃあ私は恭也の弱点を教えてあげちゃおうかしら」

 

「やめてくれ母さん! 母さんが言う俺の弱点は碌なものじゃない!」

 

「おっぱいですよおっぱい、お兄ちゃん昔私の膨らみかけの胸を見ては鼻の下を」

 

「美由紀ィィーッ!」

 

 帰るまでにもう一度プレシアさんにお話を、と願った忍の付き添いで来ていた恭也は、家族に弄られて身も心も涙を流していた。

 

 

「ありがとうなのは。君が居てくれて、君が僕を助けてくれたおかげで……本当に、ありがとう」

 

「ううん。ユーノ君が居なかったら、私は魔法に出会えなくて、きっともっと、この街は大変な事になってたと思う。ユーノ君が居てくれたおかげで、みんな助かって、フレディさんやフェイトちゃん達に出会えた。だから、その、私の方こそ、ありがとう」

 

 そして、なのはとユーノは、みんなとは少し離れた所で、互いにお礼を言い合って、笑い合っていた。

 

「フェイト達はともかく、フレディさんはちょっと違う気がするんだけど」

 

「そんな事ないよ。フレディさんの旅行の話面白いんだよ、毎回毎回違うお話で、ご飯とかお菓子の話も沢山してくれるし」

 

 食文化なら、セーフ? なのかな? 管理局員ではあるが、どうもそのイメージを抱き辛いのがフレディである為、言っちゃいけないこといってないかと心配するユーノ。でも思い出して楽しそうにしているなのはを見ると、自分も楽しい気分になるのが、何となく分かった。

 

「そういえば、レイジングハートのことなんだけど」

 

 しかして、そんな時間を長く続ける訳にもいかず。本題を切り出したユーノにも、切り出されたなのはにも、程度は違えど苦渋の色が見える。

 ジュエルシードを回収した翌日。これからの事について話がある。そう言われて呼び出されたなのはは、初めて見た表情を引き締めたフレディに、決定事項を告げられた。

 

『レンジングハートを、ユーノ君に返しなさい』

 

 元はユーノの所有していたデバイス、レイジングハート。事件はその経緯と、当時の状況と本人の意思、そして緊急事態である、という事でその所持が黙認されていたが、事件はフレディの手で解決を迎えた。

 今日に至る一週間の猶予は、“地球”に管理世界の技術が流入していないかを確認する為の時間でもあり、最も脅威度が高いとその結果でも認識されたのが“高町なのはが所持するレイジングハート”。それを予見していたフレディは、先ずそれを自分の口からなのはに伝え、自分達が海鳴を出る日までにちゃんと返しておくように。そう告げたのであった。

 

「……仕方、ないよね」

 

 どうにかならないかとテスタロッサ家に相談を持ち掛けた。けれどアロンソは当然の如く、そしてプレシアにもそうした方がいいと諭された。事前に告知し、猶予を与えた事はフレディにとって相当の譲歩である、とも。

 レイジングハートは意思のある物、インテリジェントデバイス。彼女だけなら、この世界においてどんな危険からでも逃げられるだろうが、その時にマスターの命、即ちなのはを天秤に掛けられた時、彼女は自分の身を選ぶ事が出来ない。彼女は、デバイスは、マスターの為にを願われて生まれた物達だから。

 故に、なのはの手には残せない。危機が迫った時、彼女はきっとその身を投げ出す。貴方の為に、貴方の意に沿わない力を振るう事になってしまう。促してしまう。だから、レイジングハートはユーノ君に返しなさい。

 

「今までありがとう、レイジングハート」

 

『……良き時間を過ごさせて頂きました。マスターのこれからに、幸多からんことを』

 

 掌に乗せたレイジングハートの欠片が、柔らかな桜色を灯しながら別れの言葉を紡ぐ。短い時間ではあった、けれど共に過ごした時間、共に成長した時間は、二人にとってきっと――

 

「なのは。右手を出して貰える?」

 

 ユーノのお願いに若干不思議を抱きながらも、応えて右手を差し出すなのは。それを被さる様にユーノの右手が置かれ、開かれる。

 

「これって……」

 

「レイジングハートに形だけ似せた物に、僕の魔力を込めたもの。僕は、“これを持って帰るから”」

 

 それって――僅かに下がっていた視線を持ち上げると、微笑むユーノが視界に入った。そして空いた左手の人差し指を唇に近付けて、シィー、……ね?

 

「でも、そんなことしたらユーノ君が、」

 

「大丈夫、フレディさんは黙っててくれるって」

 

 作っている所を見つかってしまい、絶対絶命だと思ったユーノだが、フレディはわざとらしい褒め口の後、“この出来じゃ、見間違えるかもしれねえな”とユーノの目を見て笑って言った。言葉にされた訳ではない、けれどその意が汲めない鈍くもない。そうして作り上げたレイジングハートに似たネックレスを首から提げたユーノは、

 

「また、遊びに来るよ」

 

 再会の言葉と、屈託の無い笑みを浮かべた。あまりにも正面から感情をぶつけられたものだから、思わず慌ててしまったなのはだったが、レイジングハートから深呼吸を促され、その様をユーノにからかわれながらも、お日様の様な元気一杯の笑顔を向けて

 

「またね! ユーノ君!」

 

 再会を、約束した。

 

 

 

 

 魔法少女リリカルなのは エアスト 完
























「う、うう……う」

「よう、目が覚めたか」

「テ、テメェ……!」

「ああ、まだ反抗的な態度を取るのか。プレシアに散々痛めつけられたクセによ」

「うるせえ……殺す、殺す、殺す、殺す、殺してやる……!」

「ハハハ。いい、いいねえ、いい殺気だ……壊しがいがあるねえ……」

「! 何、する気だ、オイ」

「此処に来る前に言った筈だぞ。お前は跳ね過ぎた。だから消すってな」

「クソ、クソ、クソッ。チキ、ショウがぁ……」

「ああ、そうだ。そういえば昔、お前の両親に会ったことがある。

「父親も母親も、頭とルックスはかなりいい方でなあ。

「特に母親、あんな女をよく射止めたと、感心の言葉すら送った程さ。

「いずれ手ぇ付けてやろうと思ったが、お前が両方殺しちまったからな。すっかり興味が失せていたんだが……な?

「お前が居た。蘇って、俺の手に落ちたお前が。けれどソイツは反抗的で、体はガキだ。壊すには惜しく感じる、ガキだ。

「だからこれから、お前を“消して”、熟れたら摘み取ろうと、思うんだ」

「うあっ……ひっ。……やめろ、やめてくれ、それは、それだけは……っ!」

「怨むなら、

「お前を可愛く産んでくれた親を、怨むんだな」

「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」





To be continued...
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