アカメが斬る! 〜機神を纏うもの〜   作:ライキ

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リアルが忙しくてかなり投稿が遅れてしまいました……
すみませんでした。
これからも遅れることが多々あると思いますが、よろしくお願いします。


第4話 殺し屋集団との出会い

ナイトレイドの長い黒髪の少女はすぐに俺から距離をとる。急に現れたんだ。そりゃ警戒するだろう。

 

「俺はあんたとやり合うつもりはない。」

「だが後ろの奴は庇うのだろう?」

「そりゃね。」

「ならば葬る。」

「ですよね〜」

 

少女は構えなおし、すぐに俺に向かって駆け出してくる。

俺は刀を峰が前に来るよう持ちかえ、彼女の初撃を待ち構える。

 

再び鋭い金属音が辺りに響く。

 

「……なんのつもりだ?」

「言ったろ?あんたとやり合うつもりはないって。」

「……葬る。」

 

彼女は素早い体捌きで高速で俺を斬りつける。

 

俺はそれに合わせて刀と体を動かし受け流す。

 

正直反撃しようと思えば出来る。だが今後のことを考えるとナイトレイドとの関係を悪くしたくはない。それに先日の調査で知ったのだが、この少女の刀はかすり傷でも致命傷になる『帝具』【一撃必殺 《村雨》】。もしミスって少しでもかすろうものなら、すぐにあの世行きだ。俺も『帝具』を発動しても良いが、今はまだ手の内をあまり見せたくはない。

 

だがどうにかして無力化しなければ……刀を取り上げるのが一番手っ取り早いか。

 

少女が少し下がった。

 

俺はその瞬間を見逃さなかった。

 

俺は行動を開始しようとした時だった。

 

「待った。」

 

少女の後ろに、猫耳と尻尾が生えた金髪でグラマラスな20歳くらいの女性が現れ、少女の後ろの襟を掴み、自分の方に引き寄せた。

 

「なにをする」

「まだ時間はあるだろ?今お前とやり合っている少年に聞きたいこともあるし、その後ろの少年には借りがあるんだ、返してやろうと思ってな。」

 

女性は俺の後ろにいる少年に向かってウインクした。少年の方を見ると目を大きく見開き、口もこれでもかというくらい開いている。

 

「ああーー‼︎アンタあの時のおっぱ……‼︎」

「そうだよあの時のお姉さんだ♡」

 

笑顔で少年に手を振った後、俺に向き直り、真剣な顔で俺に質問を始めた。

 

「お前、アカメの剣を逆刃で受けていたな?あれは何故だ?」

「その娘にも言ったが、俺はアンタらとやり合う気は無い。そこの善良な少年を救いたかっただけだ。」

「その後ろの奴は?」

「あの金髪のことを守る気は無い。あくまでその少年を助けたかっただけだ。」

「……そう、おーい少年‼︎お前はなんでその娘を護ろうとした?」

 

少年は怒気をはらんだ声で答える。

 

「なんでって……お前ら金目当てかかんかなんだろ⁉︎戦場でもないのに罪もない女の子を殺す気か‼︎」

 

なるほどねぇ……見た目からして地方出身者だと察するに、この少年は野宿しそうなところをこの屋敷に泊めてもらっていたということか……この屋敷の奴らが裏で罪もない人を殺していると知らずに。

 

俺はさっきまで上に居た倉庫に歩みを進める。

 

「少年、これでもそいつが罪もないと言えるか?」

 

俺は倉庫の扉を斬り裂き、破壊する。そこにはいくつもの拷問器具と、その上で絶命している何人もの死体があった。腐敗も進んでおり、臭いもキツイ。

 

「……な……なんだよ……コレ……!」

「これが帝都の闇だ。」

 

ナイトレイドの2人もこちらに来て、金髪の女性が話し始める。

 

「地方から来た身元不明の者達を甘い言葉で誘い込み、己の趣味である拷問にかけて死ぬまで弄ぶ。これがこの家の人間の本性だ……」

 

そう話している間にドス黒い気がここから少しずつ離れようとしているのを感じた。

俺はそちらに行き、逃げようとする金髪の少女の後ろの襟を掴み、倉庫の中に投げ入れる。

 

「キャッ‼︎」

「逃げようとしてんじゃねえよクソ野郎。」

 

少年は立ち尽くしている。その側に金髪の女性が寄っていく。

 

「……この家の人間がやったのか?」

「そうだ。護衛達も黙っていたので同罪だ。」

「う……ウソよ!私はこんな場所があるなんて知らなかったわ!タツミは私とコイツ等とどっちを信じるのよ‼︎?」

 

金髪の少女はどうにかしてでも助かりたいらしく、声を荒げる。

少年はその言葉を聞いても動かない。悩んでいるのか?

 

「……タ……ツ……ミ……」

 

入って左のところにある檻の1つからとても小さく、だが誰かを呼ぶような声が聞こえた。

みんなは声がする方に顔を向ける。その檻の中には必死にこちらに手を伸ばしている少年がいた。上半身は裸で、体中に黒い斑点ができ、目も充血している。どう見ても酷い健康状態だ。気もかなり小さい。

 

少年の方を見ると、驚き絶望したような顔を浮かべている。

 

「い……イエヤス‼︎?」

「俺はその女に声をかけられて……飯を食ったら意識が遠くなって……気がついたらここにいたんだ……ここにいる人達は……その女と父親が……いじめ殺しやがった……‼︎」

 

そう言うと、檻の中の少年が崩れおちた。立っているだけでやっとだったのだろう。

 

 

「何が悪いって言うのよ……‼︎」

 

金髪の少女の顔からさっきのような助けを求めるような顔が消えた。

その顔は……

 

「お前達はなんの役にも立てない地方の田舎者でしょ‼︎?家畜と同じ‼︎それをどう扱おうがアタシの勝手じゃない!」

 

俺が見てきた中で、この世のどんなものよりも醜い、邪気と狂気に満ち溢れている醜悪な顔に変貌した。

 

ナイトレイドの2人が前に出る。黒髪の少女の方は刀を構える。

 

「ついに本性を出したか、サド貴族が……」

「葬る。」

 

「待て。」

 

少年は剣を拾い上げ、金髪の少女の前に立つ。

 

「まさか……またかばう気か?」

 

「いや……」

 

少年は刀を腰の位置に構えーー

 

「俺が斬る。」

 

一気に斬りはらい、金髪の少女の上半身と下半身を断ち切った。

 

さっきまで人であったものは2つに分かれ、崩れ落ちる。

 

一切の迷いなく斬り殺すとはな……驚いた。

 

金髪の女性も同じような顔をしている。

 

「へへ……さすがはタツミ……スカッとしたぜ……ゴフッ‼︎」

 

檻の中の少年が大量の血を吐き出す。

 

「どうしたイエヤス‼︎」

 

少年と俺たちは檻の中の少年の方に駆け寄り、檻からもう一人の少年を出し、少年の膝の上に寝かせた。かなり衰弱している。

 

黒髪の少女が冷たく言い放つ。

 

「ルボラ病の末期だ……ここの夫人は人間を薬づけにし、その様子を日記に書いて楽しむ趣向があった……そいつはもう助からない。」

 

 

「いいや、助かるぜ。」

 

 

俺は少年の目の前に行き、片膝を立てた状態でしゃがんだ。

 

「少年、そいつを少し貸してくれ。」

「え……え?」

 

俺は承諾も得ないうちに少年の膝の上から俺の膝の上に移す。

かなり衰弱が激しい……体力面も考慮すると……

 

「ニクス、頼む。」

「キュイ‼︎」

ニクスは俺の肩の上から膝の上で寝ている少年の顔の上に行くと、一筋の涙を流した。その涙は、イエヤスの鼻先に落ちた。

 

するとそこから波紋が広がるように、段々と体中の斑点が消えて行く。俺はその間に気を少年に送り込み、消えかけている気を安定する状態まで持っていく。

 

スゥー……スゥー……

 

少年の寝息が聞こてくる。このまま寝かせれば、もう大丈夫だろう。

 

「フゥ〜……よし、これで安心だ。」

 

なんとか救うことができたぞ。さっきから名前を聞く限り、生きて会わせなきゃいけないやつもいるからな。

 

ん?周りの3人が目を丸くしている……なんd……あ……

 

「お前今何した‼︎?」

 

一番最初に口を開いたのは金髪の女性だった。

 

「えーっと……こいつの力を借りて治療……みたいな?」

「その鳥は『帝具』なのか?」

 

次に口を開いたのは黒髪の少女だ。

『帝具』……そうなるのか?確かに鍵ではあるが……

 

「『帝具』ではないな。かなり遠い国に生息している希少な鳥だ。」

「そう……なのか。」

「キュイ♪」

 

黒髪の少女はまだ納得できていないような顔をしている。

確かにニクスは『帝具』の奥の手を使うときの鍵になる。だがこいつは俺の大事な相棒だ。『帝具』という兵器とは思いたくないし、ニクスもそれを望んではいないだろう。

 

「あ、あの……ありがとうございました‼︎イエヤスを助けてくれて‼︎」

「いいよいいよ。この世はみんな助け合い、だろ?」

 

だが救えなかった命もある。俺達がこの屋根の上に来た時にはこいつ以外から気は感じられなかった。クソッ……

二クスは少年の顔の上から俺の肩の上に戻ってくる。

 

「ありがとな、二クス。」

「キュイ♪」

 

そんじゃ俺達はそろそろ戻ろうかな、向こうももう帰るみたいだし

 

「帰るぞ。」

「んー、この少年たち連れて帰らないか?」

 

……え?

 

「ん?」

「アジトはいつだって人手不足だ。運や度胸…それにこいつは才能もあると思うし、あいつはかなりの実力があると思わないか?」

「放せ‼︎放せーっ‼︎」

 

金髪の女性と黒髪の少女が話している。

金髪の女性の手には後ろの襟首を掴まれた少年の姿があった。

 

「お前も来ないか?ま、来てもらわなけりゃ困るけど。」

「そんじゃ、ついて行こうかな。」

 

こいつらとは目指すところが同じだ。それに会話を聞く限りこれは勧誘、ナイトレイドに入るのもいいだろう。

俺は寝ている方の少年を抱え上げる。ここに置いて行くわけにはいかないからな。

 

「こいつも連れて行っていいか?ここに置いていくのはな……」

「ああ、もちろんだ。」

「行こう。時間ももうない。」

 

少女の言葉とともに、俺たちはナイトレイドの仲間がいる場所に向かった。

 

 

屋敷の前の建物の屋根の上に行くと、3人の男女がいた。

 

1人は鎧を纏っている大柄な男性

 

「やっと戻ってきたか。」

 

1人は緑の髪とゴーグルをかけている少年

 

「そろそろ引き上げないとまずいぜぇ。」

 

1人はピンク色の髪のツインテールの少女

 

「遅い!何やってたのよ!……って何よそいつら。」

 

少年はまだ暴れている。それを金髪の女性がお姫様抱っこで抱えている。

 

「仲間だ。」

「はあ⁉︎」

 

やっぱりねえ……

少年は今の言葉を信じられないような顔をしている。

 

「アレ?言ってなかったっけ?」

 

少年は屋根の上に降ろされる。

 

「今日から君達も私達の仲間だ‼︎|殺し屋集団(に就職おめでとう‼︎」

 

少年は頭の上にはてなマークを浮かべているような顔をしている

 

「やっぱりそうなるよな……」

「キュイ……」

「なんでそうなるんだよ‼︎」

「諦めろ、レオーネは言い出したら聞かない。」

「さすが親友、分かってるね!

 

絶叫している少年に黒髪の少女が冷たく言い放つ。その頭を、金髪の女性が姉のように頭を撫でる。

 

「ブラっち、こいつヨロシク。」

「ん?……よいしょっ」

 

ブラっちと呼ばれた大柄の男性は、少年を脇に抱える。

 

「放せ!俺は殺し屋になる気なんか……」

「大丈夫だ、すぐに良くなる」

 

……何が?

少年も今俺が思ったことと同じことを思ったような顔をしている。

 

「お前は抱えてもらわなくても大丈夫だろ?」

「ん?ああ。」

 

そうやりとりをしていると、黒髪の少女が宣言した。

 

「作戦終了、帰還する‼︎」

 

その言葉と同時に、ナイトレイドのメンバーは北に向かって屋根から屋根へと飛び移り、自分達のアジトに向かった。俺もその後ろを追う。

 

……これからの生活が楽しみだ。




次回からはナイトレイドでの生活がスタートします。
レイジ達はどうなるのか……お楽しみに‼︎
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