凛「あの馬鹿……!どうしてこの件に関わってるのよ…!?」
桜「……まぁ、私達が何かを隠していることは、兄さんも薄々気づいてはいたみたいでしたけど……」
ライダー「……構わず、電源を切りましょう。シンジには尊い犠牲になってもらうということで……」
桜「ライダー、それ、本気で言ってる?」
ライダー「勿論冗談です。桜」
士郎「おい!どうして誰も見張ってなかったんだ!このゲームが危険なモノだって、教会の連中もわかってたはずだろ!?」
カレン「我々が本当に何もしていないと思って?あなたが気づいていないだけで……この部屋には悪霊、地縛霊の類が大量に放たれていたのですよ」
士郎「ええ!?ほ、本当か……?じゃあ、俺達もマズいんじゃ……」
カレン「……はぁ。ご心配なく……というのも変な話ですが。それらは一体残らず、祓われてしまっています」
アーチャー「『祓う』……?もしや下手人も、聖職者なのか?」
カレン「主導者は間違いなく、この『シロウ・コトミネ』という男でしょう。ラストネームからして最低な雰囲気が漂ってきそうです」
凛「アンタ、本当にこの男のこと何も知らないの?」
カレン「実のところ、名前を聞いたことがあるくらいで、私も詳しいことは何もわかりません。尤も、あの男なら何か情報を持っていたかもしれませんが……故人に期待するのは酷というものでしょう」
凛「……あいつ、まだ生きてるわよね?」
士郎「とにかく……どうやったら慎二をこっちに呼び戻せる?教えてくれ、カレン」
アーチャー「お前の頭は飾りか?当然『正規の手段』でゲームの外に排出させるに決まっているだろう」
セイバー「つまり……ゲーム内で慎二を脱落させる、という訳ですね」
士郎「だったら話は早い。俺が直接、ゲームの中に侵入して――」
カレン「本当に人の話を聞かない人ですね。言ったでしょう?魔術師7人、つまりマスター候補が7人揃った状態でなければ、ゲームは起動しないと。あなた一人だけでは挑戦すらできませんよ」
士郎「だけど……!」
カレン「今、ここに。ちょうど7人揃っているではないですか」
士郎「え?」
カレン「私達7人で、今から『聖壺戦争』に侵入します。元々あなた達全員を集めたのはこのためですし」
士郎「あっ……そういうことか」
凛「ま、いいんじゃない?アイツ、放っておいたら何しでかすかわからないし。慎二を回収するついでに、デバック作業も終わらせちゃいましょう」
アーチャー「遅いか早いかの違いだ。多少の障害があっても、問題はあるまい」
セイバー「私もそれで構いません。桜達はどうですか?」
桜「あんな性悪で人の迷惑を考えない駄目な人でも……私の兄です。このまま見過ごすことはできません!」
ライダー「桜がそう言うのであれば、私も従いましょう」
士郎「カレン、お前は大丈夫なのか?お前は『聖壺戦争』に参加したことないだろ?」
カレン「一応前任者からあるだけ関係書類を押収し、頭に入れてあります。まぁ、あなた方に関わってしまったのが運の尽きだと思って、この宿命を受け入れましょう」
アーチャー「我々もサポートに尽力しよう。あの地獄を生き延びた経験は貴重な財産となるはずだ」
カレン「……では、最後に確認を。ゲーム内で、全員同じ場所に集まれるとも限りませんから。『聖壺戦争』に侵入が完了したら、即サーヴァントの召喚及び契約を行って下さい。今回は『触媒』を探す時間も惜しいため、狙ったサーヴァントを呼び出すことはまず無理でしょうね」
カレン「召喚を終えたら、支給された端末で地図を確認し、『コントロールルーム』を目指して下さい。おそらくはゲームの中に入った後、ポケットの中にでも入っているはずです。そこで落ち合うとしましょう」
士郎「ああ、わかった」
凛「また、あそこに行くのね。今度は変な言葉を喋るやつがいないといいんだけど」
アーチャー「できれば、意思の疎通が可能なサーヴァントを呼び出したいところだが」
セイバー「ゲーム内では我々もただの人間。今度は不覚を取りません」
桜(また……あのライダーに会えるかな?)
ライダー「とりあえず最初に脱落するのは避けたいですね」
カレン「では、皆さん。――検討を祈ります」