帰ってきてしまった例のちょび髭   作:べすぱにあ

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非常に遅れました...
申し訳ないです


我が軍隊

1938年2月になった

時が経つのは本当に速いものだ

一ヶ月後にはドイツと一体化するであろうあのオーストリアは目まぐるしく動いている

実にご苦労なことだ、併合は殆ど決まったようなものである

ハンガリー、日本に対しては接近を続けている

ユーゴスラビアとフィンランドに関しては『圧力』という名の接近だが

 

 

 

「ハイル・ヒトラー、空軍元帥のケッセルリンク氏が来ました」

 

ボルマン君がノックもせずに私の部屋に入ってくる

ああ、そうだった

今日は陸海空軍の状況について聞きたいことがあったのだ

しかしノックもなしに入ってきたので、そこは叱っておこう

 

 

 

「あ...失礼いたしました、つい急いでて...」

 

「まあ誰にも間違いはある。これからは気をつけるように」

 

「はい...」

 

「で、ケッセルリンク君は?通してもいいぞ」

 

 

ボルマンはささっとその場からどく

その後ろから優しい笑みを浮かべたケッセルリンクが現れる

 

「こんにちは、総統。早速ですが...」

 

 

 

アルベルト・ケッセルリンク

愛称は「微笑みのアルベルト」

その愛称の通りに穏和な性格である

空軍の再建に尽力し、航空機をよく理解し

空軍の将官にも関わらず陸軍の指揮官としても非常に有能

前回のイタリア戦線では素晴らしい程の活躍をしてくれた

 

 

 

「総統?聞いてますか?」

 

「あ、ああすまない。聞いてるよ」

 

「まあそんな訳で...Bf109を捨ててFw190を主力戦闘機にしたいんですが」

 

「構わんが」

 

「あとJu87、つまりスツーカもそろそろ次世代に更新したいんですが」

 

「!?、それは駄目だ!ルーデルが...」

 

「ルーデルとは?」

 

「あ、いや、何でもない、好きにしてくれ」

 

「そうですか。では許可ももらいましたし私はこれで」

 

満面の笑みを浮かべてケッセルリンクはその場から立ち去った

私が一回死んだがタイムスリップした、と言っても誰も信じてはくれないだろう

哀れなルーデルよ...

 

 

 

 

 

「ハイル!ヒトラー!失礼します、総統閣下!」

 

「おお、グデーリアン君か、入り...」

 

 

ハインツ・グデーリアン

電撃線を考案し、実践した男

勇猛果敢で前線に自ら赴き

見事な手腕で敵を撃破する

性格面では、非常に癖がある

簡単に言うときかん坊90%冷静さ10%

自由気ままでもあり、実際ノックもせずに私の部屋に入り、勝手に話を始めている

前回もかなり彼とは衝突したが

ほとんど口先だけのマンシュタインと比べればそんなことは気にならない

 

 

「じゃあ!頼みますよ総統!」

 

 

勝手に話終わり勝手に出ていった

なんかとんでもない数の戦車を注文されたが...

彼の言うことだ、間違いはない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハイルヒトラー、総統、失礼しても?」

 

「デーニッツ君か、どうぞ」

 

礼儀正しくノックをし、海軍元帥のデーニッツとしぼんでいるレーダーが入ってくる

デーニッツからされる話は大体予想できている

 

 

 

「総統、大型艦艇の話なんですが」

 

 

カール・デーニッツ

『群狼作戦』を実行

Uボート艦隊の司令官を勤めていた

有能なのは勿論、性格面でも素晴らしいの一言である

カリスマを持ち、指導者としての資質があり

まさに私の後継者にピッタリの男だ

彼にもっと早く海軍の全権限を委ねればよかったと何度後悔したことか!

 

 

「総統...あの...」

 

 

今喋ってる男は

エーリヒ・レーダー

大艦巨砲主義野郎である

以上

 

 

 

「総統、はっきり言うと、大型艦艇の建造は中止するべきじゃないかと...」

 

「え?」

 

デーニッツの言葉に度肝を抜かれた

彼からはUボートの生産に関する話だけがされると思っていた

そもそも彼はUボート至上主義では...なかったな

前回もそれについて言い争った

しかし、今考えるとそれはレーダーの根回しだったのかもしれない

いや、そうだ

 

 

 

「いや、中止にする。これはもう既に決まったことなのだ」

 

「しかしですね...」

 

「駄目だ。Uボート一択だ」

 

「はあ...せめて空母だけでも...」

 

「駄目だと言ってるだろう!」

 

「...っ、分かりました。失礼します」

 

 

二人が去っていく

私はその後ろ姿を見つめていた

二人もいつかは私の判断こそ正しかったのだと知るだろう

そうして私は勝利の恍惚感に浸っていた

 

 

 

 

 

 




こう見えてもレーダー好きです、デーニッツも
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