帰ってきてしまった例のちょび髭   作:べすぱにあ

6 / 6
またまたまた遅れました
申し訳ないです


新たなる終わり、そして切り替えす

1943年、3月3日、ドイツは再び敗北した

訳?簡単に言うと

 

ピロシキとパスタの所為である

 

 

 

 

 

四年前、我々はあっさりとポーランドを征服した

グデーリアンのお陰か、前回の征服の時のタイムよりも縮まったとも思える

私たちは再び、勝利に浮かれていた

この光景が二回目であることは私だけが知っているだろうが、その光景は前とほとんど

変わらなかった

次に頂くのはルーマニアだったはずだ

これには、確かまだ、侵攻に反対している将軍がいたが、私は構わず侵攻命令を出した

ルーマニア軍は予想以上に弱く、一週間で敵はほとんど総崩れとなり、あともう数日あれば

トランシルヴァニアを攻略できたはず...だったが

 

その時だった

ソヴィエト社会主義共和国連邦が宣戦布告してきたのは

 

 

 

理由は幾つかある

第一に、恐らく、前回と違ってスターリンは、ドイツを常に警戒していたこと

第二に、ドイツがルーマニアに宣戦布告したことで、明らかに

「次は我々の可能性がある」と判断したこと

第三に、ポーランドを一国分手に入れ、ドイツを蹂躙するには、今がチャンスだと思ったのだろう

この国が、自分の利益を追求するダークホースということを私はすっかり忘れていたのだった

 

まあ、しかし、ソ連軍もポーランドのワルシャワの一歩手前で補給線がプッツリ切れ

東部は前回以上の泥沼、いや阿寒叫喚の地獄と化していた

 

 

 

 

 

 

敗戦の決め手となったのはあのパスタと言っても過言ではない

やつらは狡猾なことに、ソ連軍との戦闘が完全にドロドロになった頃

つまり、1941年に、ドイツに対して宣戦布告してきたのだ!

 

イタリアに対してはまるでUボートが役に立たなかった

デーニッツにも言われたが、地中海までの距離が遠すぎるのだ

行けないことはないが、今回は前回と違う

「イタリア」という最適な港を私たちは持っていなかったのである

しかも、やつらは空母を完成させていた

どうやら、今回は対英戦を考えていなかったらしく、航空技術の発展に費やしたらしい

 

 

陸については、完全な不意打ちだったため、一時期はえぐられるように本土を

削り取られたが、師団を幾つか投入すると、逆に推し返すようになり

1942年1月には国境までやつらを推し返せた

しかし、また幾つかの戦いで負けるようになった

理由はすぐに分かった

 

イタリアは別の国から武器を供給し始めていた

その国はフランス、イギリスだった

 

 

 

 

それに気付いたころはもう遅かった

「まやかし戦争」であった西部戦線から、イギリスとフランスの連合軍が一気に押し寄せ

こちらの師団は総崩れ

敗北の時はまた迫り始めていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな事を考えながら、また私は銃を口にくわえている

また自殺するのだ

ただし、外で鳴り響いている砲撃音は、今回はフランスのものだった

 

これほどまでに、イタリアを憎らしく思ったことはない

あの国は、どれほどドイツの発展を妨害、浸食すれば気が済むのだろうか

因みに、三日前に、ロンメルの師団がイタリア軍に降伏したということを聞いた

向こうの師団を指揮しているジョヴァンニ・メッセという男は、今や我が国のかつての英雄も

喰らっていた

しかし、一番地味に悲しかったのは、日本が宣戦布告をしなかったことだろう

日中戦争を終わらせた日本は、早々と、陸軍の強化のために、また引き籠ってしまっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして私はまた引き金を引く

今度はもう戻れないと思っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-------------------------------------------------------------

 

 

 

 

 

【三回目】

 

 

 

 

 

 

 

コンコン

「総統、失礼します」

 

 

 

 

この私の部屋のドアをノックする音が聞こえてくるまでは

 

 




次回はDIEジェストになると思います
あと、今回のイタリアは、ドイツから外交面での距離が半端なく遠くなっています
今のロシアウクライナ並みに

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。