見習い執事?とAqours   作:鳥王族

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12話:この町の魅力

 

 

「どうですか?」

 

俺たちは作ったPVをマリーに見せに理事長室にやってきていた。だが…PVが退屈だったのか寝てやがる。いや、正確には寝たふりして寝てしまうほどつまらないっていう遠回しの伝え方か。

 

「ちゃんと見てください。みんな本気なんですから!」

 

寝ているマリーに怒る千歌、その言葉を聞きマリーがゆっくり目を開いていった。

 

「本気?このテイタラークですか」

「体たらくって…」

「それは酷すぎませんか」

「そうですよ、これを作るのがどんだけた…」

「努力の量と結果は比例しません!」

 

言い返そうとした梨子に食い気味で言うマリー。確かにマリーの言うことは一理あるか。

 

「大切なのはこのtownやschoolの魅力をちゃんと理解しているかです!」

「じゃあ、理事長はそれがわかるって言うんですか?」

「少なくともあなた達よりはね。知りたい?」

 

マリーが挑発するように言った。しかし…

 

「いいえ、自分たちで探します。ありがとうございました。みんな行こう。この街の魅力を探しに」

 

千歌は断ると理事長室を出ていった。それにつられみんなも出ていった。俺もその後を追い部屋を出ようと思った時…

 

「愛護ー、今日の晩御飯はハンバーグがいいな!」

 

今言うそれ!?確かに今言わないとリクエストなんて出来ないかもしれないけど今言うか!?

 

「……わかった」

 

俺はマリーの方を振り向かず、そのままため息と一緒に返事をして部屋を出た。

そして、みんなと一緒に部室に戻り荷物をまとめ帰るために学校の玄関まで来た。そして、靴を履き替えている時に思い出したかのように梨子が口を開いた。

 

「どうして聞かなかったの?」

「何が?」

「この街の魅力」

「それは、聞いちゃダメな気がしたから」

「何、意地はってるのよ」

 

千歌が答えると今度は善子ちゃんが反応した。

 

「意地とかじゃないよ。自分たちで魅力に気づけないようじゃPVなんて作る資格ないよ」

「そうだな」

「うん、私もそう思う」

「ヨーソロー、それじゃあ早速千歌ちゃん家で作戦会議だね。喫茶店だってタダじゃないんだから梨子ちゃんも頑張ルビィしてね」

「わかったわよ」

 

話がまとまった。そして、みんながさぁ行こう。そんな雰囲気になった。しかし…

 

「部室に忘れ物しちゃった」

 

千歌が忘れ物をしたらしく。部室に戻っていった。しかし、しばらくしても帰ってこない。

 

「どうしたんだろう」

「仕方ない。迎えに行くか」

「そうだね」

 

みんな再度靴を履き替え部室に向かった。そして、体育館を覗くと千歌がダイヤさんと会話しているのが見えた。

 

「一緒に、スクールアイドルやりませんか?」

 

千歌がダイヤさんを勧誘していた。すると、いつもなら頭ごなしに反対していたダイヤさんだったが普通に嫌味もなく断って体育館を出ていった。そして、千歌が最後に何か言おうとしていたのをルビィちゃんが止めた。

やっぱり、あの人も事情を抱えているんだな。

 

 

 

●●●

 

 

あの後、普通に千歌の忘れ物を取って千歌の家に向かい作戦会議始めと思ったのだが、梨子が警戒して全然千歌の部屋に入らない。

 

「大丈夫だよ。ね、千歌ちゃん」

 

曜がベットにいる千歌に声をかけると反応した。まあ、正確にはしいたけなんだが…イタズラにしては度がすぎてる気がしなくもないが…まあ、いっか。

すると、千歌のお姉さんがお茶を持って来てくれたので外で貰うわけもいかない梨子は部屋に入りベットに座った。

 

「みんな、話し合い?でも明日は早いんだからそこそこでね」

 

お姉さんがそう言うと部屋を出ていった。しかし、俺たちは明日という言葉に疑問を覚えた。

 

「明日って何かあるのか?」

「うん、私も気になったんだけど」

「明日、えーっと何かあったかな?」

 

曜がうんうんと考え始めた。すると、

 

「海開きだよ」

 

千歌が部屋に入りながら答えてくれた。

 

「あれ?千歌ちゃん?……てことは」

 

恐る恐る梨子が後ろを振り向くとしいたけが布団から出て来た。それからというもの…梨子が騒ぎ出して話し合いどころではなく結局何も話合わず話し合いは終わった。

 

 

 

●●●

 

 

翌朝、海開きの恒例行事ということで早朝からマリーを叩き起こし軽い食事を済ませ砂浜に向かった。

 

「毎年、こんなことするのか?」

「そうよ、はい」

 

マリーにゴミ袋を渡され、ゴミを拾い始めた。途中、クラスメイトたちと話をしながらゴミを集めていると梨子たちを見つけた。

 

「おーい、梨子、曜、千歌」

「あっ!愛くん!」

 

俺は走って三人の方に向かった。

 

「愛くん、今ね、梨子ちゃんがいいこと言ってくれたの」

「いいこと?」

「うん、見てよこれ」

 

千歌に言われた方向を見るとたくさんの人がゴミ拾いをしていた。

 

「こういうことがこの街のいいところなんじゃないかって梨子ちゃんが!」

「そうか、なるほどな」

 

すると、千歌は走り出し高いところに上ると大声を出しみんなにあるお願いをした。

 

 

 

●●●

 

 

それからというもの、千歌の指示でスカイランタンを作り始めた。目標は1000個単純計算で一人142、3個作らなければならなかったのだが…千歌たちのクラスメイトから始まりついには学外にも協力してもらい予定よりだいぶ早く完成することが出来た。

そしてその次の日、千歌たちは新曲「夢で夜空を照らしたい」のPVを作成するために屋上へ俺はというと演出のため砂浜に来ていた。

 

「はーい、準備はいいですかーA班」

「OKだよ、大川くん」

「q班とo班は?」

「完成したよ」

「u、r、sの三班も準備完了です」

「準備完了だな。じゃあ、浦の星で撮影が始まったら撮影の付き添いの人が俺に連絡くれるので俺がGOって言ったらスカイランタンを飛ばしてください」

 

俺の指示にみんな、頷いたり返事をしたりしてくれた。そして、しばらくすると撮影が始まった。そして、日が沈み始め空が赤くなったその時

 

「GO!」

 

Aqoursの文字の形をした。スカイランタンが解き放たれ赤い空と混ざりかなり美しい。これを背景に歌ったらとても綺麗だろう。

 

「よし、成功かな?皆さん。本当にありがとうございました」

 

俺は頭を下げてお礼を言った。

あとは、あの子たちが歌を完璧に歌うだけ。

俺は役目を終えたので手伝いに来てくれたマリーに近づいた。

 

「どうだ、マリー?」

 

俺が声をかけるとマリーは俺に気づきこちらを向いた。ついでに一緒にいた果南さんとダイヤさんもこっちを向いた。

 

「いいと思う。すっごく綺麗よ」

「私もそう思う」

「わたくしもですわ」

 

三人は褒めてくれた。そのことで俺は自分の事のように嬉しくなる。

 

「だよな、これさあの子たちがあの子達なりにこの町の魅力を見つけてやったんだよ。すごいよな。年下がちゃんと頑張って答えを出したんだ。あんた達もいつまで微妙な関係続けるのか知らないが早く答えを出せよ。まあ、話の重さが全然違うかもしれないけど」

「あなたはどこまで知ってますの?」

 

俺から忠告なんてされるとは思ってなかったんだろう。少し驚いてダイヤさんが言った。

 

「ほとんど詳しいことはわかりませんよ。でも、ずっとマリーと一緒にいたんだ。ある程度の関係はわかる」

「そうですか。でも、大きなお世話ですわ」

「ダイヤの言う通り、そんな話するなら帰る。それに、もう答えなんて出てる」

 

そう言って、ダイヤさんと果南さんは帰って言った。わかってたことだけど頑固というかなんというか。

 

「愛護」

「うん?」

「急にどうしたの?」

「俺は見たいんだよ。お前達三人が一緒に笑ってるのを」

「私もよ」

 

そうして、俺たちは帰っていくダイヤさんと果南さんの後ろ姿を見た。

 

(まったく、三人ともお互いのことが心配なら仲直りすればいいのに)

 

三人の仲を取り持つのは苦労しそうだ。

 




今回はアニメ第6話のBパートをメインに書きました。スカイランタンのシーンすごく好きで実際誰が指示出してるんだろうという疑問から愛護にその役目を任せてみました。

Twitterを始めました。@asahirotokifuka です。


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